ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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撃たせる訳ねーだろ!

「っと言う訳で次の試合の1番手は志織ちゃんね」

「いや、いきなり過ぎでしょ先輩」

 

 

 1回戦が終わった次の日、蒼城学園の面々は部室に集まっていた。

 そしていきなり桜のこの発言である。

 実は先日のバトルでトールギスⅣの不具合も見付かった上に、あまり弾もないのにベアリング弾も使い果たしてしまっていたのだ。

 なので次のバトルは志織を1番手にし、同じく2番手に亮で3番手に愛の順番にしたのだ。

 愛の機体も最終調整さえ済めば実戦に投入できる。

 

 

「後、亮くんの新型も使用可能だよ。地上限定だし……凄いマニアックかな?」

 

 

 そう言って晃が取り出したのは紫色のイフリートであった。

 両肩と臀部に計10本のヒート・ダート、両腕には3連装ガトリング砲、両脚部に6連装ミサイルポッドと2本のヒート・ソード。

 EXAMシステムに加えて強力なジャミング機能を搭載している。

 イフリート改、イフリート・ナハト、イフリート・シュナイドの3つを組み合わせた機体――イフリート・ブレイズだ。

 カラーリングは夜戦等の事を考えて、イフリート・ナハトの紫色が採用されている。

 

 

「おー助かったよ。にしても……少し大きくないか?」

「うん、いくら同じ機体だからって詰め込んだらこうなったんだ」

 

 

 そう、イフリート・ブレイズは元の機体よりも一回り以上大きいのだ。

 しかし脚部の大出力バーニアもかなりカスタマイズされており、機動性はどのイフリートをも凌駕している。

 

 

「それと、こっちが愛ちゃんのアストレイロストフレーム(ひじり)だよ」

 

 

 さらに晃は愛のアストレイロストフレーム聖を取り出した。

 頭部はドライグヘッドに変更し、左腕にビームクローを内蔵しているシールド、背中には晃のオリジナルであるサバイヴストライカーを搭載している。

 

 

「へー、かなり綺麗な機体ね……なら試運転がてら2人でバトルしてみたら? 相手はコンピューターでも使って」

「そうですね……愛はどうする?」

「……うん、やる」

 

 

 亮と愛は筐体の前に並び立つとバトルシステムが起動する。砂漠のフィールドを形成され、互いにGPベースとガンプラをセットした。

 

 

「矢倉 亮、イフリート・ブレイズ、出撃する!」

「……御影 愛、アストレイロストフレーム聖、行きます」

 

 

 カタパルトから飛び出したイフリート・ブレイズは地上をホバリングで移動し、アストレイロストフレーム聖はその上空を飛んでいる。

 アストレイロストフレーム聖の動きは、とても楽しそうな上に生き生きとしていた。

 

 

「……見つけた」

「早いな!?」

 

 

 イフリート・ブレイズのセンサーではまだ敵を捉えていないが、アストレイロストフレーム聖のセンサーは確かに敵を捉えていた。

 敵はブルーデスティニー1号機とアストレイゴールドフレーム天ミナである。

 

 

「……先行する」

「え、ちょっと待てよ!」

 

 

 アストレイロストフレーム聖はサバイヴストライカーの翼から光の翼を展開し、爆発的な加速で残像を残し一気に間合いを詰めにかかった。

 ヅダならば追い付けただろうが、今の機体はイフリートであるため付いていける訳がない。

 先に敵の所にたどり着いたアストレイロストフレーム聖はアストレイゴールドフレーム天ミナと戦闘を開始した。

 AIとは言え愛にとってかつての愛機とのバトル……思うところがあるのだろう。

 そんなアストレイロストフレーム聖をブルーデスティニー1号機がロックオンし、撃とうとした瞬間にブルーデスティニー1号機の腕が斬り落とされた。

 

 

「撃たせる訳ねーだろ!」

 

 

 亮のイフリート・ブレイズである。

 強力なジャマーのステルス能力により、アストレイロストフレーム聖に気を取られているブルーデステニー1号機の腕をヒート・ソードで斬り落としたのだ。

 イフリート・ブレイズは続けてブルーデスティニー1号機の頭部に蹴りを入れ、体勢を崩させた所に脚部の6連装ミサイルポッドのミサイルを全弾発射する。

 ブルーデスティニー1号機はミサイルを全弾受けて行動不能になった。

 

 

「中々の性能だなコイツ……さてと、愛の方はどうなんだ?」

 

 

 空中ではアストレイロストフレーム聖とアストレイゴールドフレーム天ミナが未だ戦っていた。

 だがアストレイロストフレーム聖の方が有利であると、これだけはハッキリとわかった。

 

 

「……天ミナ、今までありがとう。これで……終わり」

 

 

 そう愛が呟くのが聞こえると、アストレイロストフレーム聖は決めにかかった。

 突進してくるアストレイゴールドフレーム天ミナのタイミングに合わせ、ロストフレーム聖を中心にフィールドが広がる。

 それが当たった瞬間にアストレイゴールドフレーム天ミナの動きは鈍り、アストレイロストフレーム聖は左腕に装備されたビームクローで相手の胸を突き刺した。

 ビームクローをすぐに引き抜き連続して蹴りを入れ、最後の止めにかかと落としを決めアストレイゴールドフレーム天ミナを地面に叩き落とす。

 

 

『Battle Ended』

 

 

 音声と共にバトルは終わる。

 イフリート・ブレイズとアストレイロストフレーム聖の性能は、二人の想像以上であった。

 この先、大会はさらに厳しくなるであろう。

 戦力増加は非常にありがたい事であった……だがそれ以前に、2回戦の後にあんな事が起こるとは誰も予想してはいなかったのだ。




亮くんと愛ちゃんの二人の新機体本格参戦!

亮は地上専用としてイフリート・ブレイズ、愛ちゃんアストレイロストフレーム聖となりますね
次は自分の書いてる別の作品(艦これの方)を更新するつもりなので、来週はこっちの更新はお休みになります

プラスでFate/Goのイベントもあるので、少しのんびりとになるかもしれません
後、大会で出してほしい機体がある場合は是非とも感想の方によろしくお願いいたします

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