ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに! 作:MR.ブシドー
各々がやるべき事をした休日……ついに地区大会の日が訪れた。
蒼城学園の面々は集合する時間と場所を決めており、亮は美桜と共に向かっている。
「それで愛さんは来るのかな?」
「どうだろうな……一応メールで知らせてはあるけどな」
結局、今日まで愛は学校に来ることは一度もなかった。
双雲も心配はいらないと言っていたが、連絡が取れなければ心配にもなる。
「けど、兄さんたちは信じることにしたんだよね?」
「まぁそうだな。愛なら大丈夫だと思ってるからな」
2人は電車を降りると、徒歩で集合場所にすぐにたどり着く。
既に桜、晃、志織の3人は集合場所に居たのだが、そこに愛の姿はなかった。
「遅いわよ! 亮くんに…………愛ちゃん?」
「え?」
「…………お久しぶり」
亮が後ろを向くとそこにはキャンディを食べている愛の姿があった。
亮と美桜の後をずっと付いていたのだが、なぜかこの2人は気付かなかったのである。
「よかったー元気みたいね」
「……ご心配、おかけしました」
愛がペコリと頭を下げると、桜が抱きついて頬擦りする。
なんだかんだで何時も通りな様子なので、亮たちは微笑んだ。
これで全員(双雲除く)揃ったので、後は会場に乗り込むだけである。
「あ、それよりも愛のガンプラは修理終わったの?」
「………うん。でも、修理と言うより新造………?」
おそらくガンプラが入っているのであろうケースから取り出し、亮たちだけに見せるようにした。
前と変わらず全体的に黒色の装甲をしているが、金色であったフレームが紅くなっている。
どこか龍を思わせるフォルムであるのだが、以前まで背中に付いていたマガノイクタチが存在していなかった。
「へー綺麗な機体ね。名前は? それに背中の武装はどうしたの?」
「……アストレイロストフレーム。背中は間に合わなかった」
「あ、なら僕用に製作してたあれが使えるかも……」
そう言うと、晃がかなり大きめな自分のケースから一つの武装を取り出した。
それはマガノイクタチに似てはいるが、形状など全てが異なっている。
「サバイヴストライカー……完成型のマガノイクタチにヴォアチュール・リュミエールを搭載したオリジナルの武装だね」
「……でも、自分用って言ってなかった?」
「うん。だけど……愛のアストレイを少し改造させてもらっていいかな? これを使うとために最適化したいし」
「……わかった。任せる」
愛は晃にアストレイロストフレームを渡すと、桜はそれを見て頷く。
「とにかくここで話ばかりしてるのもいけないし、会場入りするわよ。晃は愛ちゃんのガンプラを速くしまって」
晃は預かったアストレイロストフレームをケースに入れると、各々が服がキチンとしているか確認してから会場に入って行く。
受付を済ませてから開会式の場に向かうと、そこには同年代の男女が大勢おり、指定された場所に整列した。
美桜は霊香と合流してから別れ、2階の観戦席の方にいる。
『それではガンプラバトル地区大会開会式を行います!』
開催の宣言がされてから、次々と来賓が挨拶していく。
そしてついに……対戦相手の発表になった。
『それでは対戦相手の発表を行います! 抽選、スタート!』
ランダムで出場校の対戦相手が決まった中、亮たちは蒼城学園の名前を探している。
その名前は上の方に存在していた。
「初日、今日の第3試合ね。相手は……卍丞高校?」
「……聞いたことないところですね」
「だとしても全力全壊でいくわよ!」
「さっきの先輩の言葉……漢字が違う気がするのは俺だけか?」
ともかく、蒼城学園の1回戦の相手が決まった。
亮たちは果たしてこの地区大会を勝ち抜いていけるのだろうか。
っと言うわけで就職先が決まって興奮していたMR.ブシドーです!
大会編は次から本格的に開始になり、文字数が増えていくと思います
対戦相手の機体など、この機体を出して欲しい!って言う要望があれば感想にてお願いします
それではまた次の話で!