ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに! 作:MR.ブシドー
「勝敗は決しましたが、本日は練習試合なので3番手の試合も行うのでよろしかったですね部長?」
「そうだ。最後の貴様ぐらい勝利してみせろ…………だが、あの事については忘れるなよ?」
「かしこまりました」
穂香たちはすでに2回負けており、彼女は目を瞑っていた。
そんな彼女に話しかけたのは身長が高い男子生徒だ。
男子生徒は1礼すると筐体の前に立ち、愛は既に待っていたのだが御菓子を食べていた。
「…………話、終わった?」
「お待たせして申し訳ありません。それでは……始めましょう」
「…………ん」
互いにガンプラをセットし、再びプラフスキー粒子が満たされる。
「御影 愛、アストレイゴールドフレーム天ミナ、行きます」
フィールドに飛び出したゴールドフレームは、大空を飛びながら相手を捜索する。
しばらく進むと、ピンク色のボルトガンダムがグラビトン・ハンマーで木々を薙ぎ倒し進んでいた場所にトールギスⅡが立っていた。
ゴールドフレームは距離を開け着陸すると、トリケロス改を向ける。
「……どういうつもり?」
「待っていたのですよ、貴女を……この機体を扱うのですから、エレガントにしなければいけないので」
相手がニッコリと笑ったのを見なくてもわかった愛はムカッとした。
理由は愛自身わからないが、ムカッとしたのだ。
「……貴方の笑顔、なんかムカつく」
「それは困りましたね」
クスクスと笑う相手に向けていたトリケロス改からビームを発射する。
トールギスⅡは無駄な動きはせず最小の動きでビームを避け、2人のバトルは本格的に始まった。
「いきなりとは酷くありませんか?」
「……うるさい」
ゴールドフレームはトールギスⅡに接近し近接戦闘を挑んでいるが、全ての攻撃を受け流されてしまう。
トールギスⅡの動きにはあきらかに余裕を感じられる上、ゴールドフレームに一切攻撃してこなかった。
「……なんで、攻撃、してこないの」
「あぁ、すみません。少々考え事をしていまして」
「……それ、相手に対して失礼」
「フフフ……ならそろそろこちらからも攻めさせてもらいましょう」
ゴールドフレームの攻撃の僅かな隙を見切り、腹部に蹴りを入れる。
「クッ! だけどま「この程度で終わりと終わりと思いました?」え……?」
トールギスⅡはビームサーベルでゴールドフレームの左腕を切り飛ばした。
すぐにトリケロス改を向けビームを発射しようとするが、先に右腕も切り飛ばされる。
これによりゴールドフレームは両腕を失ってしまう。
「まだ、これが……ある!」
ゴールドフレームは背中からマガノシラホコを射出するも難なくかわされてしまい、後ろをとられドーパーガンから放たれた弾丸が背中に命中する。
それから先は一方的な展開であった。
トールギスⅡは決して致命傷を与えず、じわじわとダメージを与えていく。
「そろそろ飽きてきましたね……もう終わりにしましょう」
ドーバーガンから今度はビームが発射され、ゴールドフレームを貫きバトルが終了する。
筐体の上には無傷のトールギスⅡとほぼ原型をとどめていないゴールドフレームが残された。
愛はゴールドフレームを大事そうに抱き締め、美桜が亮の手を握り締めていた。
「
亮は怒っているのだ……あの男子生徒に。
噛みつこうとした瞬間に、部室にパンと叩かれた音が響き渡る。
穂香があの男子生徒の頬を打ったのだ。
「僕は言ったはずだ。あの事を忘れるなと」
「……忘れてなどおりませんよ。ですが、やはり部長の考え方は甘い。相手を徹底的に潰し、倒す事が最上のバトルではないでしょうか?」
「お前はもう黙っていろ。申し訳ないな……大丈夫か?」
ゴールドフレームを抱き締めている愛に穂香は話しかけた。
愛は俯いたままで、穂香は溜め息をつき桜を見る。
「……申し訳ないが今日はもう帰らせてもらう。謝罪は追って、また」
「……わかりました」
穂香達は帰り支度をして部室を出て行く。
部室に残った亮達は愛を見守っていた。
「…………あいつは絶対につぶす」
そう呟いた亮の言葉は、静かな部室に響き渡った。
最新話でした!
愛ちゃんのゴールドフレーム大破で敗北……
ですが復活する時はゴールドフレームも新しい姿が!
ガンプラでバルバトスとかグレイズを作ってたのですが……バルバトスに浮気しそうです!
けっこうスカスカな所とかあるのですが、ひかれるモノがバルバトスにある気が!!
それでは皆様、また今度