ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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この一撃で……終わり、です……!

 森林に着地したヒルドルブ改二の姿は、普通のヒルドルブとかなり変わっていた。

 通常より1回り以上大きくなり、スモークディスチャージャーがあった所にはミサイルポッドを取り付け、装甲もかなり強化されている。

 そして何より目を引くのが30㎝砲を取り除き、代わりに取り付けた46㎝三連装砲だ。

 あの有名な戦艦大和の主砲をヒルドルブに合う様に改造し取り付け、他にもプラフスキー粒子を応用した技術も込められている。

 

 

「機体に問題は……ない。よかった……」

 

 

 改造しすぐに実戦投入だったため、少し不安があったのだが問題が無さそうな事に安堵して微笑む。

 

 

「信頼してくれてる……皆さんのためにも……!」

 

 

 志織は気合いを入れ直し、ヒルドルブ改二はゆっくりと進みだした。

 本当はもっとスピードを出したいのが本音であるが、ハッキリと言えば機体が重すぎるのだ。

 色々と詰め込んだ上に、装甲も強化しているのだから仕方ないとも言える。

 

 

「見つけた……!」

 

 

 暫く森の中を進むと空中に飛行形態のデルタプラスを発見する。

 ヒルドルブ改二は足を止めると、46㎝三連装砲を向けた。

 

 

「三式弾装填……全主砲、斉射……!」

 

 

 46㎝三連装砲から放たれた砲弾はデルタプラス目掛けて発射され、それに気付いたデルタプラスは回避機動に入る。

 しかし砲弾は拡散してデルタプラスを襲い、機体は落下していった。 

 

 

「これでダメージを……でも、まだ……終わってないん……ですよねよ?」

 

 

 今の一斉射で終わってくれてたら嬉しかったのになっと思いながら、ヒルドルブ改二は再び前進していく。

 墜落した場所はここからさほど離れてないはずであり、当然デルタプラスも移動するはずである。

 

 

「え、えっと……光学迷彩、起動……」

 

 

 ゆっくりと走行しているヒルドルブ改二の姿を周囲の景色に溶け込ます。

 これが新たにヒルドルブ改二に搭載した、プラフスキー粒子を応用したシステムの1つである。

 スモークディスチャージャーを除けたのも、これを搭載したからであった。

 

 

「見つけた……」

 

 

 三式弾を喰らい墜落したデルタプラスは人型になり、片膝を突いて警戒していた。

 無理に動くより、その場で警戒していた方がいいと思ったのかもしれない。

 確かにヒルドルブ改二は走行している時に音が鳴る。

 それで判断し攻撃するのであろう。

 

 

「音で……こちらに、気付いてる……?」

 

 

 ヒルドルブ改二は止まるが、既に音で近くにいることを察知しているらしくデルタプラスはビーム・ライフルを構えていた。

 

 

「この一撃で……終わり、です……!」

 

 

 ヒルドルブ改二は曲射榴弾を装填すると、46㎝三連装砲の照準をデルタプラスに合わせ発射する。

 砲弾はデルタプラスに命中し機体を粉砕、バトルが終了した。

 

 

「か、勝て……たんですか……?」

 

 

 志織は勝てた事が信じられないのか、その場で固まったままで亮達を見る。

 亮は微笑みながら頷くと、志織は泣き出してしまった。

 

 

「え、ちょっ……なんで泣く!?」

「だ、だって……」

 

 

 亮や晃が必死になり志織をなだめている中、負けたデルタプラスを操る男子生徒は穂香の前で正座をしていた。

 

 

「まったく……今のバトルはなんだ? 不甲斐ないにも程がある。君は初心者ではないはずだろう?」

 

 

 男子生徒はガミガミと説教されていた。

 若干男子生徒は嬉しそうにし、興奮しているのが色々な意味でヤバイと思えたのだが……。

 桜に見せたら不味いと思い愛に言い、霊香と美桜にも見せない様にしていた。

 

 

「ふぅ……今はここまでで良いだろう。次のバトルもあるからな」

「あ、ありがとう、ございます……」

 

 

 男子生徒は土下座をしてから立ち上がったのだが、満足そうな表情をしていたのを亮は見逃さなかった。

 

 

「……俺の周囲には変態しかいないのか?」

「諦めよう、亮くん……」

 

 

 常識人である亮と晃は溜め息をつき、なんで変態ばかりが集まるのだろうと心から思うのであった。




ヒルドルブ改二VSデルタプラス(モブ男子生徒ドM)戦でした!

ミサイルポットや46㎝三連装砲に光学迷彩を搭載したヒルドルブ改二は重量過多で、鈍足になりますがプラフスキー粒子の応用した技術で色々と優れています

全部はまだ明かせませんが、一言で言うなら宇宙戦車になります!

それではまた次までおさらば!

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