ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに！ 作：MR.ブシドー
どうやって霊香を救うか悩みながらバトルする亮は次第に追い込まれていく
「キャハハハハハハ！ どうしたのお兄ちゃん？ 私の歪みを正すんじゃなかったの？」
「言われなくても正してみせる！」
亮のヅダ改と霊香のカースロードのバトルは、ヅダ改が押されていた。
ヅダ改は片足を失いながらも持ち前の機動力でヒット&ウェイを繰り出し、カースロードは1つ1つの動作が大きいのだがシザーファングで隙をカバーする。
「ほらほら、段々動きが鈍くなってるよ？」
「クッ！」
少しずつだがヅダ改の損傷が増えていた。
どうすれば霊香の歪みを正せるか、悩んでいるからである。
ただ勝つだけならなにも悩む必要はないのだが、霊香の歪みを正すならそれだけではいけないのだ。
「お兄ちゃんはもう疲れちゃたの？ つまらないなぁ…………」
「亮くん！」
カースロードはバスターソードを振るい、ヅダ改はそれをヒート・ホークで防ごうとするがヒート・ホークは弾き飛ばされてしまう。
「終わりだよお兄ちゃん！」
「まだだ！」
続けてバスターソードを振るが、ヅダ改はシールド裏のシュツルム・ファウストを零距離で発射する。
零距離での発射によりカースロードは爆煙に包まれ、装甲が薄いヅダ改はシールドが使い物にならなくなってしまう。
左腕が無事だったのは幸いであり、ヅダ改はカースロードから距離をとりザク・マシンガンを向けたままでいた。
「キャハ♪ 今の一撃はなかなかよかったよお兄ちゃん？」
「あの変態のより頑丈なのかよ！」
シュツルム・ファウストの一撃をカースロードは見事に防いでいた。
この前のバトルでは双雲のエクストリームガンダムに対して充分な威力を発揮していたが、カースロードに対してはまだ不足の様であった。
「でも久しぶりだよ？ カースロードにここまでついてきた人は。だから…………お兄ちゃんには特別に見せてあげるよ！」
「機体が赤く……」
カースロードは赤く発光していき、紅いGN粒子の翼が広がる。
霊香が使ったのはトランザムシステムである。
粒子を全面開放し機体性能を3倍にまで上げる事ができるシステムであるが、粒子を大量に消費する、いわば諸刃の剣であった。
これを使用したと言うことは、霊香は勝負を決めるつもりなのであろう。
「キャハハハハハハ！ 行くよ、お兄ちゃん！！」
「速い！？」
迫ってくる赤いカースロードに亮は敗北を覚悟し、眼を閉じると……声が聞こえた気がした。
微かにだが……亮の耳にはハッキリと届いていた。
亮は眼を開けると振り下ろされるカースロードのバスターソードを紙一重でかわし、左足で蹴りを入れてから距離をとる。
「俺にはハッキリと聞こえたぜ。お前の本音……心の声が……」
「何言ってるのお兄ちゃん？ 頭でもイカれたの？」
「お前の歪みを正すんじゃなく……救ってみせる！」
「だから……訳がわからないよお兄ちゃんっ！！」
再び迫ってくるカースロードに、ヅダ改は腰に付けたザク・マシンガンの予備のドラムマガジンを取るとそれを投げた。
「予備のマシンガンを投げて何のつもりか解らないけど……貰ったよ！」
「こっちがな！」
ヅダ改はザク・マシンガンで予備のドラムマガジンを撃ち抜き、それが弾丸の雨となりカースロードの背面を襲った。
そして出来た隙を亮は見逃さず、直ぐ様ヒート・パイルを取る。
ブーストを再び開放し熱気を纏うと、弾丸の雨を受けて隙だらけのカースロードに近づきヒート・パイルを撃ち込んだ。そして鈍い音を立ててカースロードを破壊する。
「そんな…………私が、負け…………」
亮の勝利でバトルは終わった。
霊香は呆然とし負けた事を信じられずにしていると、亮はゆっくりと歩み寄る。
「こんなのまぐれに決まってる！ もう一度、もう一度私とバトル……」
そう言ってもう一度バトルを挑もうとする霊香を、亮は優しく抱き締めた。
晃や愛、志織の「わぁ」とか「へぅ」とか変な声が聞こえていると、霊香は突然の事に戸惑っている中で亮は背中をさする。
「もう大丈夫。無理はしなくていいからな」
霊香は段々と泣きそうになり、ついに泣き出してしまう。
今までずっと我慢していたのだろう……亮は霊香が泣き止むまでずっとそうしていた。
うん……かなり可笑しい話になりましたね
今回の霊香のカースロード戦は漫画-黒衣の狩人の戦法を参考に書いてる部分もありました
それとそろそろ亮以外のキャラも活躍させていこうと思いますので、よろしくお願いします！
後、マキブにて地味にヅダなどのコストか15になったのがやり辛いです……