ガンダムビルドファイターズ 勝利の栄光をヅダに!   作:MR.ブシドー

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蒼城学園に訪れた紅い悪魔こと九音 霊香と謎の大男

挑んだ桜のトールギスⅢは霊香のガンダムカースロードに歪む敗れてしまう

見ていられなくなった亮は新たなるヅダと共に立ち上がる



お前の歪みを俺が正してみせる!

「俺が行く。構わないよな?」

「……大丈夫なの?」

 

 

 1歩前に出る亮を愛は心配そうに見上げていた。

 亮は安心させるように微笑んで、愛の頭を撫でてから霊香を睨み付ける。

 

 

「アハ♪ その視線……ゾクゾクする」

「亮くん、気を付けてね」

 

 

 霊香はその視線にブルッと身体を震わし、舌舐めずりをする。

 亮は晃からヅダ改を受け取ると、再びバトルシステムが起動される。

 今度のフィールドは宇宙であり、幸いなことにヅダが一番動けるフィールドであった。

 

 

「矢倉 亮、ヅダ改、出撃する!」

「九音 霊香、行くよカースロード」

 

 

 宇宙空間に飛び出したヅダ改は周囲を警戒していた。

 先ほどのバトルで見たGNシザーファングは驚異的な性能である。

 小型であるがため、油断しているとすぐにその鋏で切り裂かれてしまう。

 

 

「……さっきの行動から予測して」

 

 

 亮は先ほどの1回の戦闘だけで、霊香のカースロードの動きを予測していた。

 すぐにヅダを止めると対艦ライフルの銃身を展開し、構える。

 とても敵が目視できる距離ではなく、いくら強化した対艦ライフルと言えども射程外であるはずだ。

 

 

「黒衣の狩人は言ってたぜ……ビーム兵器は遠距離だと威力が落ちるが、バズーカではないけれど弾の重力軌道を利用すれば……」

 

 

 ヅダ改は対艦ライフルを発射する。

 これは以前、亮が読んでいた黒衣の狩人と言う作品のジオン軍に所属する、ヅダを駆るパイロットであるウォルフガングが言っていた言葉である。

 対艦ライフルの銃身を折り畳むと再び進み始める。

 今の一撃で落とせるはずもなく、なによりバトルが終了していないのがその証拠である。

 そしてしばらく進むと亮は可笑しいと思った。

 彼方からの攻撃の予兆がまったくないのだ。

 そのまま進んで行くと、左側のスカートアーマーが破壊されているカースロードを捉えた。

 攻撃のチャンスはあったはずなのだが、それをしなかったのはなにか訳があるのだろうと考え距離を保ち、警戒したまま止まる。

 

 

「なんで鋏を展開して攻撃してこなかったんだ?」

「なんで? そんなの決まってる。お兄ちゃんが気に入ったからだよ。だから…………私の手でお兄ちゃんを切り刻んであげる!!」

 

 

 カースロードはバスターソードを手にヅダ改に迫ってくる。

 ヅダ改はヒート・ホークを左手で握り、バスターソードをかわす。

 すぐにヒート・ホークを振ろうとするが、咄嗟にカースロードから距離をとった。

 

 

「アハ♪ いい判断だねお兄ちゃん」

 

 

 カースロードの周囲にはいつの間にかシザーファングが展開されていた。

 ヅダ改が先ほど距離をとらず攻撃していたら、そのまま切り刻まれて終わっていたであろう。

 

 

「ここは連射できない武器よりは……」

 

 

 対艦ライフルを投げ捨てると右手にザク・マシンガンを、左手にはヒート・ホークを構え警戒する。

 無理に突撃すればシザーファングに切り刻まれ、離れていてもラチがあかない。

 ならばと亮が考えた行動は1つであった。

 

 

「行くぞ、ヅダ……ッ!」

 

 

 ブーストを解放し熱気を身に纏うと突撃し、ザク・マシンガンを連射する。

 狙うのはカースロード本体ではなく、周囲に確認できるシザーファングであった。

 次々とシザーファングを落としていき、カースロードに近づいていく。

 そしてヒート・ホークを振るうが、バスターソードに阻まれる。

 

 

「ゾクゾクする……流石お兄ちゃんだよ!!」

「く! まだだ!!」

 

 

 パワーはやはりカースロードの方が高かったため、ヅダ改は弾き飛ばされてしまう。

 そこに残っていたシザーファングが襲い、ザク・マシンガンで迎撃するも右足が切り裂かれた。

 

 

「クソ! 右足がやられたか!!」

 

 

 他のスラスターを使い姿勢を整え、ザク・マシンガンを発射し先ほどのシザーファングを破壊する。

 亮はエンジンをカットし、ヅダ改は熱気から解放された。

 

 

「お前は……なんでバトルをしてるんだ?」

「なんで? 決まってるじゃん……楽しいからだよ」

 

 

 楽しいからと霊香は言ったが、それは普通の楽しいとは違うと亮は思えた。

 

 

「そう、楽しい! 相手の機体をズタズタに切り裂いて、ぐちゃぐちゃにして…………絶望に歪む顔を見る! あの快感が最高なのよ!」

「歪んでやがる……」

 

 

 亮はなぜ美桜と同じぐらいの年齢なのに、なぜここまで歪んでしまったのかわからなかった。

 なら……っと亮は一度目を閉じると一度深呼吸し、決意した様子で再び目を開ける。

 

 

「お前の歪みを俺が正してみせる!」

「私を正してみせる? 笑わせないでよ……お兄ちゃんにそんなことできる訳ないじゃん! キャハ、キャハハハハハハハッ!!」




っと言う訳で亮対霊香のバトルは後編に続きます

歪みに歪んだ霊香を亮とヅダは彼女を救えるのでしょうか?

そしてやっと久しぶりに艦これログインできましたが、翔鶴の改二が実装されるらしいですね?
まぁ五航戦持ってないので今は関係ないのですが…………

関係ないですが、マキブにて友人と地区のちょっとした大会に出るため練習中です!
使う機体はもちろんヅダです!
頑張らねば……

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