バカと魔王と召喚獣【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです。今回は短めでほのぼのギャグ?見たいな感じで行きたいと思いますそれでは今回もどうか宜しくお願いします


第50問

 

第50問

 

「……悪い事をしたな」

 

自宅へ向かいながら俺はそう呟いた。明久が隠そうとしていた者を知って。俺は心底後悔した……

 

「……誰だって隠しておきたい家族は居る」

 

最初から知っていれば無理に行くことは無かったんだが……俺はそんな事を考えながら家の鍵を開けた

 

「おかえり、お兄ちゃん?」

 

「……ガクガクガクッ!!!……た、たたたたた、ただいま陽向」

 

にっこりと微笑む、妹の陽向だがとんでもなく不機嫌なのが判り。思わずガクガクと身体が震える

 

「遅かったね?お勉強?」

 

「……そ、そう!友達の家で勉強してた!」

 

へぇーと言いながら顔を覗き込んでくる陽向。その指すような視線が凄く痛い

 

「勉強ねぇ?……じゃあなんでお兄ちゃんの服から女の子の匂いがするんだろ?」

 

「……友達のお姉さんと妹!」

 

「うん。判ってる、判ってるよ。お話しよう?」

 

目からハイライトが消えてる!?

 

「……お、俺は何もしてない!」

 

ブンブンと首を振り無罪を主張してみるが

 

「うん、そんなのはどうでも良いんだよ?大事なのはお話しすることだから」

 

「……いやだ!!た、助けて。止め……あーッ!!!」

 

ずるずると引き摺られていく康太を見ていた、2人の兄は

 

「康太……無事かな?」

 

「大丈夫じゃねえか?あれも陽向の愛情表現だから」

 

「いやあああああああッ!!!!」

 

その日、俺は三途の川をメドレーリレーする羽目となった……

 

 

 

 

「にいさまー、おかえりーッ!!」

 

「兄さん、お、おかえりなさいっ!!」

 

「お兄ちゃーんッ!!!」

 

小型突撃兵器『仮名称 妹軍団(トリオ) 威力4900 射程1~∞ 移動後使用可能 必要気力なし 消費ENなし 弾数∞ 合体攻撃』の凄まじい勢いの突進を上手く受け止める。失敗すると痛恨の一撃となりしばらく行動不能となる。彼女ら曰くこの突進の威力は愛情の大きさらしい。日に日に突進の威力が増しているので何時まで受け止めれるか正直不安である。

 

「ただいま。ご飯は食べたか?」

 

「うん!なのはが作ってくれた。あんまり美味しくなかったけど!」

 

「それ本人の前で言うなよ?泣くから」

 

リヒトは可愛らしい外見と反して毒舌だ。軽く人の心を砕くのでその前に防護策を張っておく

 

「大丈夫!もう泣いてるから!」

 

「しくしくしく……どうせ女の子なのに龍也さんより料理下手ですよ」

 

「しまった!もう手遅れか!?」

 

うじうじと地面にのの字を書いているなのはとフェイト。残念ながら手遅れだったようだ

 

「リヒトは毒舌ですから」

 

「へへ。照れちゃうな」

 

「褒めてないですよ?リヒト」

 

リヒトとユナの掛け合いも絶妙である。光と闇は相反するが互いに互いを必要としているせいか。非常に相性が良い

 

「……ちょっと、違うと思います。兄さん」

 

「そうかあ?」

 

ちなみに龍也の天然属性に突っ込みを入れるのは、リヒト達の仕事である

 

「おかえりなさい、はやてお姉ちゃん。馬鹿の家はどうでしたか?」

 

「ば、馬鹿?……ああ、明久さんですね」

 

「馬鹿で通じるのはどうなんだろうね?」

 

3人の中でも明久は馬鹿で呼称されているようだ。まぁこの3人は外見こそ10歳前後だが、中身は明久の倍は……

 

「にーさま?あんまり変な事考えると大人モードになるよ♪」

 

「ふむ、誠心誠意謝らせてもらう」

 

くすくす笑うリヒトに頭を下げる、大人モードのリヒトは色々とヤバイのでそれは断固阻止したい

 

「じょーだんだよ、じょーだん♪大人モードは燃費が悪いからあんまり戻りたくないし」

 

「たしか……10分ほどでしたっけ?内臓魔力で維持できるのは?」

 

「そうそう、燃費悪すぎだよね?魔力枯渇しかけると何でもかんでも魔力吸収しようとするし性質悪いよ」

 

「自分の事ですけどね?」

 

あははと笑うリヒトに突っ込みを入れるユナ、光と闇のコンビは今日も絶好調である

 

「明久の家にな、私の同類が居って仲良くなったで?」

 

「ああ、なるほど妹か姉が居たんですね?」

 

「凄いねユナ。それだけで判るんだ」

 

「伊達にお兄ちゃんの妹はしてませんから♪」

 

ユナ達も何だかんだではやてに順応している

 

「それでどんな人でした?」

 

リヒトの毒舌から復帰したなのはに

 

「100%はやての同類、明久が可哀相になるくらいのブラコンだった」

 

「それはまた凄いですね。はやてちゃんの同類ですか」

 

「なんや?私の在り方に文句もであるんか?猫かぶり」

 

「言うね、ヤンデレブラコン」

 

はやてとなのはの間に火花が散る……

 

「はーい、喧嘩しないな。ここはミッドじゃないからな?無用心に砲撃ぶっ放すなよ?」

 

スターライトとラグナロクの追突なんかすればこの街の半分は吹っ飛ぶ。それはなんとしても防ぎたいので注意しておく

 

「んじゃ、殴る」

 

「負けない」

 

ぐっと握り拳を作るなのはとはやて……大きく溜め息を吐き

 

「喧嘩する方向から離れろ」

 

拳骨を振り下ろした

 

「「ふぎゃっ!?」」

 

乙女にあるまじき悲鳴を上げ蹲るなのはとはやて

 

「あー兄貴の拳骨痛てぇからな」

 

「私は殴られた事無いよ?」

 

「リヒトは良い子だからな、、兄貴に怒られるような事しねえだろ?」

 

「偶に寝ぼけて髪をにーさまに巻きつけることあるけどね?」

 

「……まぁ寝ぼけてなら仕方ないよな?」

 

正直締め上げられるほうは大変だけどな。なにせリヒトの髪の力は半端無いからな、全力を出した上で身体強化しないと引き離せないし

 

「にーさまへの愛が強いからだよ♪」

 

「ありがとう?」

 

「何で疑問系なんです?お兄ちゃん」

 

「なんかこう複雑なんだよな?リヒトの場合」

 

リヒト曰く、自分の人格と大人モードの人格は根本的に違うらしい。子供モードは敬愛であり、大人モードは異性として好きとか……

 

「リヒトはにーさま大好きだよ?」

 

「うん、ありがとう?」

 

「やっぱり疑問系なんですね?」

 

とりあえず、明久の家でガリガリ削られたSAN値はある程度回復したと思う。

 

「抱っこ」

 

「はいはい、おいでアザレア」

 

とことこ歩いてくるアザレアを抱き上げる

 

「むみゅう……」

 

「あー眠いのか?」

 

コクンと頷くアザレア……時間的に言ってもう眠くなる時間帯だ

 

「お風呂は入ったのか?」

 

コクンと頷くアザレア。良く見るとリヒトもユナも眠そうだ。どうやら私が帰ってくるまで頑張って起きていた様だ

 

「おいで」

 

とことこと歩いてくる2人を抱き上げ

 

「寝かしつけてくる」

 

なのはとはやてにそう言い、私は3人を抱えた部屋へと向かった……

 

 

 

 

次の日の午後……

 

「あっ!リヒトちゃんこんにちはです!!!」

 

「こんにちわです!葉月!」

 

公園で遊んでいるとリヒトちゃん達に会ったのです。歳も近いので仲の良いお友達です

 

「こんにちは。葉月、今日は1人ですか?」

 

「はいです!お友達も誘ったのですが、忙しいそうで駄目だったのです……」

 

「そうですか、では私達と遊びますか?」

 

「良いんですか!」

 

「も、勿論です」

 

ひょこっと顔を出したアザレアちゃんがにこりと笑いながら頷く

 

「暑くないんですか?」

 

「は、はい。大丈夫ですよ?」

 

アザレアちゃんはずーとフードつきのコートみたいな服を着ているので。暑くないのと尋ねるとにこっと笑い。大丈夫って言うのです、もう暖かいのに何時までそんな格好なのでしょうか?

 

「アザレアは恥かしがりやさんですから」

 

ぽわぽわと笑うのはユナちゃんです。いつもにこにこと笑っていて漫画とかで見るお嬢様みたいな雰囲気の子です。

 

「そうなんですかぁ……恥かしがりやさんですか」

 

「はい、そうなんです。物理的に無理なのに私の後ろに隠れようとする位。恥かしがりやなのです」

 

ぶ、物理的?どういう意味なんでしょう?偶にユナちゃんの言うことは判りません

 

「えーとね。この円に、これは入らないでしょ?そう言うこと」

 

「な、なるほどです!流石リヒトちゃんです」

 

「へへー、私は結構頭良い」

 

リヒトちゃんの図式でよく判ったのです。リヒトちゃんは食いしん坊でいつもお菓子を大量に持ってます。何時も分けてくれるのでとても嬉しいのです

 

「所でリヒトちゃんは何をやってるのですか?」

 

トトトッ!!と走っているリヒトちゃんに尋ねると。リヒトちゃんは

 

「大好きアタックの練習?」

 

「何で疑問系なんです?リヒト」

 

「名称が良く判らないんだ。リィンが始めた奴だから」

 

リィン?誰ですか?

 

「い、一応、私達のお姉さんなんですけど……お馬鹿なんです」

 

「ええ、リィンは馬鹿ですね」

 

「お姉ちゃんぶるんだけど馬鹿なんだよ」

 

馬鹿なお姉ちゃんなんですか……どんな人なんでしょう?

 

「えーと甘えん坊?」

 

「食いしん坊です」

 

「あと泣き虫」

 

「それお姉ちゃんじゃないです。どう見ても1番妹です」

 

「「「まぁそうなんだけどね?」」」

 

あ、皆そう思ってるんですね。でもどんな人なんでしょう?1度あってみたいですね

 

「まぁその内、にーさまに会えないのに耐え切れなくなって来ると思うけどね」

 

「1番甘えん坊ですしね」

 

「アギトも一緒に来そうです」

 

また知らない名前が……一体リヒトちゃん達は何人姉妹なんでしょう?

 

「まぁそれはともかく、大好きアタック(仮)ってなんですか?」

 

「まんま、大好きな分力強く体当たりするだけ」

 

なんて判りやすい行動なんでしょう

 

「一応聞きますけど。誰に体当たりするんですか?」

 

「にーさま」

 

「お兄ちゃん」

 

「に、兄さんです」

 

うん、やっぱり予想とおりの返答です。あの大きい黒いお兄ちゃんですね。そういえばあのお兄ちゃんも黒いコート来てましたね。暑くないんでしょうか?

 

「葉月もやる?」

 

「やるです!」

 

馬鹿なお兄ちゃんにやってみたいですし、教えて貰うです!!

 

「えーとね、角度は45度でね?勢いよくジャンプするの」

 

ふむふむ、こうですね?

 

テッテテー!!

 

葉月は大好きアタック(初級)を覚えた!!

 

「何か妙なテロップがあった気がするんですけど?」

 

「気のせいだよ」

 

そうですかねえ?まぁ良いです。大好きアタックを覚えた事が重要です。これで馬鹿なお兄ちゃんに思いっきり体当たりするだけです

 

「あっそろそろ暗くなりますね、葉月は帰ります!」

 

「そうですね、私達もそろそろ帰りますか。お兄ちゃんも帰ってくる時間ですし」

 

「また遊びましょう」

 

「はいです!!」

 

手を振って歩いて行くリヒトちゃん達を見送り、葉月もお家に帰りました。今度馬鹿なお兄ちゃんにあったら大好きアタックをやってみるです!!

 

 

 

 

「雄二。今日も楽しく勉強会をしよう……あれ?雄二目が死んでるよ?どうしたの?」

 

「昨日一緒に帰らなかったとかでな……」

 

追い掛け回された挙句。関節技フルコースは楽勝に死ねる

 

「まぁ大分回復したから平気だがな」

 

「雄二の回復力も大分上がってきてるよね?」

 

「お前ほどでは無いがな」

 

魔王×4の明久の回復力は俺の非ではない。凄いと思う反面絶対にそのレベルには到達したくないとも思う

 

「で、悪いんだけど。今日は雄二の家で勉強会をさせてもらえないかな?」

 

「何でだよ?お前の家のほうが広いだろ?」

 

俺がそう尋ねると明久は

 

「僕の家には参考書とかないし。勉強に集中するならやっぱりそう言うのが必要だと思うんだ」

 

「で?本音は?」

 

最もな事を言う明久にそう尋ねると

 

「姉さんが肉食獣になってて、超怖いから暫く時間を置いてから帰りたいんだ」

 

「ご愁傷様。そう言う事なら俺の家でやろう」

 

おふくろもいないし……明久のSAN値を回復させてやるのも良いだろう。俺も逃げる場所を確保しておきたいし、ここは明久に恩を売っておくべきだ

 

「それじゃあ皆も誘おう。おーい!!ムッツリーニ、姫路さん、美波、秀吉、龍也!」

 

龍也を呼べば必然的にはやて達も来るが……あいつらは思考回路こそヤバイが頭は良いので、そう目くじらを立てるのはやめておこう

鞄に荷物をしまった面々が歩いてくる

 

「なに?明久」

 

「はい、何でしょうか?明久君?」

 

「何か用?」

 

「……どっかに行くとか?」

 

「ふむ?何か用か?」

 

ムッツリーニだけが妙に死にそうな顔をしているが……まぁ大した事じゃないだろう。

 

「今日は雄二の家で勉強会をしようと思うんだけど。良かったら皆もどうかな?」

 

明久の誘いに皆は頷き。勉強会のために皆で俺の家へと向かって行った……

 

第51問に続く

 

 




今回は大分短めだったと思います。少々ネタが無かった物で。次回は何時もと同じ長さで投稿できると思います
それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします

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