バカと魔王と召喚獣【凍結中】   作:混沌の魔法使い

35 / 158
どうも混沌の魔法使いです!今回は少しだけオリジナルの話を入れてから。本格的に第3巻の内容に入って行きたいと思います!それでは今回もよろしくお願いします


第35問

 

第35問

 

明後日が学力強化合宿への出発の日なので、その前に勉強道具の買出しをしないといけないと思い、美波と瑞希にショッピングモールに案内してもらった、お礼に喫茶店で

 

「いやー本当ありがとうな。私、この街来たばっかりで、勝手が判らんかったんや。お礼に何でも奢るで好きなの頼んで」

 

笑いながらそう言うと美波と瑞希は、注文してから。真剣な表情をして

 

「その1個聞きたいんだけど。良い?」

 

「ん?なんや?」

 

私とヴィータを指差しながら美波は

 

「ヴィータは龍也が好きだよね?」

 

「うん!大好き、寧ろ愛してる」

 

即答するヴィータに頷き、今度は私に

 

「はやても龍也が好きだよね?」

 

「うん♪愛してるで♪」

 

私も即答すると美波と瑞希は

 

「じゃあ、何でそんなに仲良しなの?」

 

「じゃな、何でそんなに仲良しなんですか?」

 

同じ事を尋ねてくる、私は

 

「んー最初から仲良しやったわけやないよ?最初はヴィータが気に入らなくてしかったなかった。私から兄ちゃんを取り上げる思って」

 

「うん、最初は喧嘩ばかりだったよな」

 

2人でうんうんと頷きながら言うと

 

「じゃあ、なんで?今は仲良しなの?」

 

真剣な表情で尋ねてくる美波に

 

「うーん、兄ちゃんはかなり鈍感やから。1人じゃ駄目やと思って」

 

「兄貴は鈍感だから、1人じゃ力不足だと思って」

 

「「それじゃあ、協力しようってなったんや(だ)」」

 

2人で口を揃えて言うと、美波と瑞希は

 

「それで良いの?」

 

「それで良いんですか?」

 

良いとは自分が一番じゃなくて?という事だろう、私は自分で頼んだミルクティーを飲みながら

 

「んー別に良いかな?私にとって重要なのは、兄ちゃんが自分の側に居てくれることや。もし自分の側に居てくれるなら、私は2番でも、3番でも良い…まぁ実力で1番の座は手に入れるけどな」

 

にっと笑いながら言うと

 

「そ、そうなんだ…それで良いんだ…はやては」

 

プルプル手を震わせながら、コーヒーを飲む美波に

 

「まぁ、そう言う訳や。明久は馬鹿やけど、思いやりもあって行動力もある。更には料理も上手や。へんに競い合ってると横からサッと攫われるで?2人とも?」

 

「「ブフォ!?」」

 

飲んでいたコーヒーと紅茶を噴出す、美波と瑞希に

 

「汚いんやけど?」

 

ぎりぎりで間に合った、おしぼりガードを畳ながら言うと

 

「ウ、ウウウウ、ウチは別にアキのことなんか…」

 

「わ、わわわわ。私も明久君の事なんか…」

 

そこで黙り込む2人に

 

「まぁ意地張ってるならそれでも良いけど。そのままやと何にも変わらんと思うけどな。精々友達以上恋人未満のままやと思うよ?」

 

明久は馬鹿だが、人を惹き付ける何かを持ってる。それに惹かれている2人にそう言うと、美波は

 

「でも…それは犯罪だし」

 

ぼそぼそと言う、美波に私は

 

「そうか、んじゃ、私から2人にとっておきのアドバイスをしたるわ」

 

私はここで言葉を切り、間を取ってからにやりと笑い

 

「ばれなきゃ、犯罪やないんやで?」

 

と告げた…それを聞いた2人はお互いに顔を見合わせながら

 

「協力ってありだと思う?瑞希?」

 

「私はありかと思います。美波ちゃん」

 

そういったところで2人は黙り込み、暫く何かを考える素振りを見せた後

 

「恨みっこなし、どっちが1番でも喧嘩しない。そして日本の法律でアウトでも…ウチはアキの側に居たい、だからウチは愛人でも良い」

 

「同感です、いざとなれば明久君を連れて。海外に行けば良いんです」

 

2人で握手している、どうやら無事結託したらしい

 

「んーんじゃ、私からアドバイス…聞く?」

 

ヴィータがそう尋ねると、2人は

 

「「是非お願いします」」

 

頷いたので、私とヴィータはアドバイスを始めた…

 

島田美波、姫路瑞希の思考回路の闇が増した…

 

ステータス変化

 

島田美波 病み度65+120病み度合計185

 

姫路瑞希 病み度85+100病み度合計185

 

2人のスキルに、「結託LV2」「法を破るもの」「一途過ぎる想いLV4」「洗脳LV1」「調教LV2」が追加されました。

 

スキル解説

 

結託LV2 同じ異性を好きになった者同士のみが取得できるスキル。本来ライバル関係にある者同士が協力し合い。1人の異性を追い詰める。LVが高いほど追い詰める効力が増す

 

法を破るもの 日本の法律を破る覚悟、自分の幸せを第一に追求するスキル。病み度に+20の補正が掛かる

 

一途過ぎる想いLV4 ただ1人の異性に向けられる想い。それがたとえ相手が嫌がる事でも止める事の出来ない感情。LV4では何が何でも物にする、という想いだけで行動する。対象が他の異性に目を奪われている場合、その女を排除しようとする考えに移行する。更に病み度に+30の補正が掛かる

 

洗脳LV1 繰り返し対象に自分達の存在を刷り込ませるスキル。洗脳されたと気付いた時にはもう遅い。対象の心は完全にスキル発動者に埋め尽くされている。LV1では成功率は低い

 

調教LV2 痛みもしくは優しさにより、対象の考え方を固定するスキル。発動者だけが自分の味方もしくは理解者だと思い込ませる。相手が単純であるほど効果が高い

 

島田美波のジョブが「帰国子女」から「魔王」に変化しました。

 

姫路瑞希のジョブが「優等生」から「魔王」に変化しました。

 

ジョブスキル

 

共通ジョブ効果

 

対象に近寄る、異性を威嚇する。

 

対象に近寄る、特殊性癖者に気付く。

 

自分に言い寄る、異性もしくは同性に殺意を覚える

 

対象を攻撃しようとする者に殺意を覚える

 

固有スキル

 

島田美波 修羅 対象を攻撃、もしくは傷つけた者に報復に出るスキル。攻撃力・凶暴性+20%

 

姫路瑞希 笑顔の鬼神 対象者には慈悲深く愛溢れる表情を見せるが。敵対者には恐怖を与える魔王の笑み。 支配力+30%

 

※魔王にジョブチェンジした場合。通常ジョブに戻る事は出来ません…闇の道をただ進むのみになります

 

イベント変化…

 

吉井明久に調教、洗脳、逃れられない優しい呪い、2人の花嫁フラグ発生…

 

「うわああッ!?何だ!?強烈な寒気が!」

 

吉井明久は自分に迫る危機を感じ取った!しかしもう手遅れである。彼の運命はすで決している

 

 

 

~学力強化合宿前日~

 

「む?明久どうしたんじゃ?顔色が優れないようじゃが?」

 

教室に入るなり、そう尋ねてくる秀吉に

 

「うん…何か判らないんだけど…悪い予感がするというか、嫌な事が起きるような気がして…」

 

昨日寝る前に感じた寒気のせいで、熟睡できず早めに出てきたのだ。僕がそう言うと秀吉は

 

「ふむ?考えすぎではないか?何か怖いTVかゲームでもやったのではないのか?」

 

「うーん、確かに昨日ホラーゲームはしたけど…それかなぁ?」

 

そんな話をしながら、1度荷物を清涼祭の売り上げで買いなおした。新品の卓袱台の上に置くと

 

「まぁ、気にしすぎじゃな。それより明日からの学力強化合宿が楽しみじゃのう?」

 

「そうだね、4泊5日なんて修学旅行みたいだよね」

 

そんな話をしながら荷物をロッカーに入れようとしたとき

 

カサッ!

 

手の先に何かがあたる感触がした

 

「ん?何だろう?」

 

中身は殆ど空(昨日鉄人に没収されたから)の筈なんだけど…不審に思い覗き込むと封筒が入っていた。宛名の欄に僕の名前が書いてるのが見える

 

(ま、まさか、ララララ、ラブレター!?)

 

驚きながら便箋を手に取ると、秀吉が

 

「うん?どうしたのじゃ?明久…そんなに嬉しそうな顔をして?」

 

不思議そうな顔をして尋ねて来る秀吉に

 

「な、なんでもないよ!大した事じゃないから見なかったことにしてくれない?」

 

両手を胸の前で合わせて頼み込む、すると秀吉は

 

「む、むう…明久がそう言うなら深くは問わんが…」

 

「ありがとう!助かるよ!それじゃあ!」

 

これ以上何か聞かれる前にとダッシュで教室を飛び出し、屋上へ向かう

 

「さてと…これ、誰がくれたのかな?」

 

首を傾げながら便箋の中を取り出す…

 

心地良い日差しとさわやかな微風を浴びながら、取り出した手紙には…

 

『貴方の秘密を握っています』

 

「脅迫文じゃないか、どちくしょーッ!!!」

 

思いっきり手紙を地面に叩き付け、僕は涙ながらそう叫んだ…

 

 

 

脅迫文にひとしきり涙した後、教室に戻ると美波が

 

「アキ、どうしたの?朝からそんな顔して?」

 

「うん、ちょっとね…大丈夫大した事じゃないよ」

 

脅迫されたなんていえないのでそう言うと、美波はとても、そうとても優しさに満ちた表情で

 

「何か悩みが有るなら、ウチが相談に乗ってあげるわよ?」

 

その余りに優しい表情に僕は、

 

「そ…その…今朝実は…」

 

「今朝…どうしたのアキ?」

 

優しく尋ねてくる美波に

 

「なんか…ロッカーに脅迫状が入ってたんだ」

 

その脅迫状を美波に見せると、美波は

 

「そう、脅迫状ね…アキを虐める人間が居ると…そう言うことね?アキ」

 

天使の表情から一転、悪鬼の様な表情になった美波は

 

「ちょっと、用事があるから出て来るわ。大丈夫。アキは何にも心配しなくて良いわ。ウチが何とかしてあげるから」

 

美波はそう言うと凄い勢いで出て行ってしまった

 

「明久、島田が人を殺しそうな勢いで出て行ったが…何があったのじゃ?」

 

首を傾げながら聞いてくる、秀吉に

 

「何か、脅迫状が入ってて、それを美波に話したら出て行ったんだ」

 

「ふむ、そうか…島田も大分はやての考えに毒されたという事か…」

 

納得という表情の秀吉を見ながら、脅迫文の中身を見る

 

「えっと…『貴方の傍に居る異性にこれ以上近づかない事、もし忠告を聞かなければ、同封されてる写真を公表します』…写真ってこれかな?」

 

同封されている封筒を開け中身を見る、そこには

 

「僕の黒歴史がッ!?」

 

無理やり着替えさせられた、メイド服姿の僕の写真が封入されていた

 

「この前の学園祭の写真じゃな。じゃがこれは皆知っておる。これでは脅迫にはならんじゃろ?」

 

秀吉の言うとおりだ、これでは脅迫にならない筈…では後の2枚は何が…2枚めの写真に映っていたのは、やはりメイド服の僕だが、そのスカートの中身が見えている。無理やり穿き替えさせられたボクサーパンツが丸見えだった

 

「イヤアアアアッ!?トランクス!トランクスは勘弁してください!!」

 

無理やり着替えさせらた光景がフラッシュバックする

 

「明久!どうした!?何があったのじゃッ!?」

 

暴れる僕を取り押さえる秀吉に

 

「あ…ああ?、秀吉…?クイントさんじゃない?…ははは…良かった」

 

「あのトラウマを抉られたのか?」

 

同じ事をされた秀吉がそう尋ねてくる。僕はコクリと頷いた…秀吉は

 

「あれは…辛かったのう…偶に悪夢を見るぞい」

 

「うん、僕もあの人達にエガオが忘れられないよ」

 

トラウマの所為でだが…2枚目でこれなら…3枚目は…ごくりと唾を飲み込んでから3枚目を見る…クイントさんに馬乗りされ、無理やり服を剥かれている僕が映っていた

 

「もうイヤだアアアアッ!!!」

 

僕のトラウマをざくざく抉るこの写真は悪夢以外の何物でもない。その写真を胸の中に抱え込みながら涙を流していると。秀吉が

 

「何じゃ!?そのリアクションは?一体何が写っておるのじゃ!?」

 

写真を覗き込もうとする秀吉に

 

「見ないで!!穢れた僕の写真を見ないで!!!」

 

「落ち着くんじゃ!!皆が注目しておるぞ!」

 

秀吉の言葉で気付いた。周囲のクラスメイトの視線が集中してる事に…僕は大きく深呼吸しながら

 

「はぁ…はぁ…うんもう大丈夫。落ち着いた」

 

その写真を懐にしまいながら言うと、秀吉は

 

「人生1度くらいメイド服は着る物じゃが…無理やり着替えさせられるのは…絶対にないじゃろうなぁ」

 

秀吉の明らかに一般人とは違う、思考回路に突っ込みを入れようかと悩んでいると

 

「明久君、おはようございます…あと…木下君も…」

 

後から可愛らしい声がした。間違いない姫路さんの声だ…ただ秀吉を呼ぶ声が凄く怖かった気がするけど…何でだろう?

 

「どうしたんです?明久君。もしかして…木下君に虐められたんですか?もし…そうなら…」

 

何故だ!何故姫路さんがはやて様と同じオーラを出せるんだ!?敵を見る目をしている姫路さんに

 

「いや、別に何でもないんだ。少し相談に乗って貰ってただけだから。虐めとかじゃないよ!」

 

「そう…ですか、それなら良いんですけど…」

 

オーラがゆっくりと霧散していく。何故だろう、はやて様クラスの魔王が居ると。周りにも魔王が出るのだろうか?

 

「時に、姫路よ。仮にじゃが、明久が無理やり着替えさせられてる写真が合ったら…どう思うかのう?」

 

秀吉、その聞き方は無しだ。野球で言えばビーンボールも良い所だ

 

「うーん…そうですねぇ…私も同じ事をすると思います」

 

…良し、僕の答えは決まった…無言で教室の窓を開け。窓枠に足を掛ける

 

「先立つ不幸を御許しください」

 

「明久!やめるのじゃ!!飛び降りなんで早まった真似をするでない!!」

 

後から羽交い絞めにしてくる秀吉に

 

「放して秀吉!!僕はもう生きて行ける気がしないんだ!!!」

 

姫路さんに同じ事をやられたら、僕はもう駄目だ…色々と終ってしまう。だからその前に命を絶とうとしていると秀吉が

 

「そうじゃ!!ムッツリーニじゃ!ムッツリーニならばこの手の話に詳しいはずじゃ!事情を話して…」

 

「ムッツリーニに介錯してもらうの?切腹は嫌なんだけど…」

 

「死ぬ方向から離れよ!明久!事情を話して、脅迫犯を見つけ出して貰うのじゃ!!」

 

お、おおおッ!!何で気付かなかったんだ!流石は秀吉だ

 

「ナイスだ!秀吉!流石は僕のお嫁さんだ!!」

 

「待て!そんな事を言う…「木下君…お話しません?」…嫌じゃあアアアッ!!!「逃がしません、やはり木下君は私の敵です。ここで排除しましょう」

 

ダダダッ!!と全力で走り去る秀吉と、それを追って駆けていく姫路さんを見ながら。僕はムッツリーニの席へ向かったのだが…

 

「ま、待て話しあわんか?ワシは姫路を応援するぞ?」

 

「…そうですか、では…死んでください」

 

「イヤアアアアアアッ!?」

 

ボキャッ!!!

 

「さよなら…木下君」

 

廊下から聞こえてきた、あの絶対零度の声は気のせいだと思いたかった…

 

 

 

「さて、お前は事情があり「強化合宿」は断ると言っていたが。それは小さい妹の事だろう?」

 

「ええ、誰か居ないとアザレア達だけになってしまうので、私は行くのを止めようと思ったのです」

 

朝、職員室に呼ばれていたので。西村先生と話しながら2-Fに向かっていると

 

「それなんだが、特別に妹を連れて来ても良い。だからお前も参加しないか?」

 

「…良いんですか?そんな事をして?」

 

1人の生徒を特別扱いしても良いのか?と尋ねると

 

「いや、理事長と教頭の許可は得てる。その上で聞いてるのだが…」

 

なるほど…あの御節介焼きの馬鹿博士の差し金か…

 

「それで…どうだ?参加しないか?」

 

「…そうですね。折角そこまでして頂いたんです、参加しますよ」

 

西村先生とジェイルの心遣いを無下にするわけにも行かない。だから参加するというと

 

「そうか、それは良かった。手続きはこっちでしておく、明日ちゃんと来いよ。龍也」

 

優しい笑みを浮かべる、西村先生に

 

「ええ、今日帰ったら急いで準備しますよ」

 

行くつもりがなかったので準備していない、だから急いでしないとな。そんな話をしながら西村先生と2ーFに向かった。教室では康太のところに雄二と明久が居て、何かを話していた…また何かの遊びの打ち合わせだろうか?秀吉がいないのは気になるが…大した問題はないだろう

 

「席に着け、HRを始めるぞ」

 

自分の席に座ると、西村先生がしおりを配りながら

 

「さてと、明日から始まる。「学力強化合宿」だが、だいたいの事はそこに書いてある。1度読んでおけ、それと集合場所と時間だけは間違いないように…他のクラスと違って…Fクラスは…現地集合だからな」

 

その言葉にFクラスの面々は

 

『『『案内すらないのかよっ!!!』』』

 

そのあまりの扱いに涙していた…

 

第36問に続く

 

 




美波・瑞希、魔王化ルート確定。明久、覗きによる死亡フラグ成立…更には「アザレア達」も合宿へ…混沌が更なる加速をしていきます。それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします

PS 秀吉、女で良いんじゃないですかね?「僕は友達が少ないの」雪村みたいな感じで…ふとそんな事を思う混沌の魔法使いです

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。