バカと魔王と召喚獣【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです、今回は龍也さん完全崩壊の話になります。かなりの壊れがありますがどうか今回もよろしくお願いします



第30問

 

第30問

 

休憩から戻ると2-Fに客は1人もいなかった。1度立て直しの為に閉めていたのが原因だろう

 

「また呼び込みしないとな」

 

「その必要はないわ、龍也」

 

またPRに行こうとするとクイントさんに肩を捕まれる。なんだ…何なんだこの寒気は…

 

「インパクトのある催しをすれば、人は来るわ。だからこれを着ましょうか?」

 

リンディさんが差し出したのはフリフリのゴスロリドレスだった

 

「あー、なるほど。はやて達に着て貰うと、そう言うことですね?」

 

「無理よ、はやてちゃん達は貴方以外にこんな格好見せたくないわよね?」

 

「「「はい」」」

 

声を揃えるはやて達。うん、なるほど理解したよ

 

「裏切ったなッ!!お前達裏切ったんだなッ!!!」

 

はやて達が私を裏切り、初第魔王へと売り渡したと…

 

「さーて、須川君達は外で待っててね?少ししたら可愛い龍也君見せてあげるから」

 

その言葉に頷き出て行く須川達に

 

「待て!行くなぁッ!!私を魔王達の中に置いてくなッ!!!」

 

必死に助けを求めるが、須川達は私と目を合わさずに廊下へと消えた…こうなったら最後の希望は

 

「アザレアちゃんとリヒトちゃんにはお小遣いあげるから。あそんでらっしゃい」

 

「「はーい」」

 

とてとてと出て行くアザレアとリヒト…

 

「最後の希望がアアアアッ!!!!」

 

なんて事だ、これでこの部屋に居るのは魔王達だけになってしまった…

 

「はっ!?」

 

強烈な寒気を感じ振り返るとリンディさん達が

 

「さぁ龍也君?これに着替えましょうか?」

 

「こっちのほうが良いわよね?」

 

「これよね?龍也」

 

それぞれ全くタイプの違う、女物の服を手に持ち近寄ってくる。こうなったらとはやて達を見るが

 

「カメラの準備は?」

 

「大丈夫です」

 

「興奮しますね」

 

「ちくしょう!!味方は居ないのかッ!!…まっ!いや、やめッ…アーッ!!!」

 

この日、私の心に消えない傷が1つ増えました…

 

 

 

ワシは無力じゃ…友1人助けれんとは情けなくて涙が出るぞ…廊下で待っていると、中から

 

「ズボンだけはッ!!ズボンだけはッ!!嫌アアアアアッ!!助けてッ!!誰か助けてッ!!!」

 

「大人しくしなさい。すぐに済むわ」

 

「嫌アアアアアアッ!!!お願い!!万力のような力でズボンを引っ張らないでッ!!!」

 

龍也の悲鳴とドタンバタンと言う音が聞こえてくる

 

「キャアアアアアッ!?!?トランクスッ!!トランクスだけは勘弁してくださいッ!!お願いしますッ!!!」

 

「うるさいわね、トランクスなんかじゃ駄目なのよ。ボクサーなら許容してあげるけど。桃子、ボクサーある?」

 

どうやら抵抗むなしく、ズボンを剥ぎ取られたようじゃ…中はどうなっておるんじゃ?じゃが、ワシも入れば同じ末路しか…そんな事を考えておると腰におもみを感じる、ふとそこを見ると

 

「ヌオッ!!なんて格好をしておるんじゃッ龍也!!」

 

ボクサーパンツにYシャツという格好の龍也が、涙目でワシの腰にしがみ付いていた

 

「た、助けてッ!!秀吉ッ!!悪魔に悪魔に襲われるッ!!」

 

「放すんじゃッ!!ワシまでまきこまッ…ヒィッ!!!」

 

ガシッ!!!肩を万力のような力で掴まれた…恐る恐る振り返ると

 

「君も着替えてくれるのね?1人じゃインパクトが弱いから助かるわ」

 

「そうね、この子も可愛い顔をしてるからきっと似合うわ」

 

イイエガオの2人にズリズリと教室内に引きずり込まれる

 

「嫌だッ!!女装だけはッ!!女装だけはああああああッ!!!」

 

「何でワシまでえええええッ!?」

 

教室内に引きずり込まれたワシが見たのは

 

「「「ウェルカム」」」

 

血走った目で鼻にテッシュを詰めた、魔王様達の姿じゃった…ふと隣を見ると龍也は涙目で首を嫌々と振っていた

 

「なんて可愛いんやッ!!小動物臭が半端ないで♪」

 

「こ、これは貴重ですッ!!写真に収めないと」

 

「はぁ…はぁ…最高です」

 

だがその仕草は魔王様を刺激するだけじゃッた。

 

「さて?君も可愛くしてあげるからね?」

 

「い、嫌じゃッ!!や、止めてッ!!」

 

首をブンブン振って抵抗するが…

 

「うーん!可愛いわ~虐めたくなっちゃう♪」

 

どうやらお母さん連合のS心を煽ってしまった様じゃった

 

「さーて、お着替えしましょうか?龍也君?秀吉君?」

 

「「嫌アアアアアアッ!?!?」」

 

ワシこの日、絶対に癒える事のない傷を負ったのじゃった…

 

 

 

 

「ん?吉井に坂本?試合はどうしたんだ?」

 

廊下に立っている須川君に話しかけられ、僕達は

 

「相手が棄権しちゃってね。不戦勝だったんだ」

 

恐らく姫路さん特製のタルトを食べたのだろう。錯乱し悲鳴を上げながら学園から帰ったと聞いているから

 

「んで?お前らは何で外に居るんだ?」

 

雄二がそう尋ねると、須川君は

 

「俺は、いや…俺達は無力だったんだ。尊敬し崇める神を救う事は出来なかったんだ」

 

ブルブルと肩を震わせる須川君に首を傾げながら、教室の扉を開ける

 

「「シクシク…」」

 

体育座りのゴスロリドレスの美少女が2人居た…後姿からしても可愛いと判る。誰なんだろう?と首を傾げると

 

「だ、駄目だッ!!吉井!!魔王に掴まるぞ!」

 

「どうしたんだ!?須川何を慌ててるんだ!?」

 

雄二と須川君の大声を聞いたところで。2-Fの扉が閉まる…慌てて振り返ると同時に背後から

 

「君も着替えてくれるのね?明久君?可愛くしてあげるわ。龍也君と秀吉君みたいに…」

 

えっ!?可愛く?龍也と秀吉みたいにって?まさか、あの2人って…体育座りの美少女の方に視線を向けると

 

「さ、最高や…」

 

「し、死んでも良いです…」

 

「ブシャアアアアッ!!!」

 

鼻血の海に沈む魔王様達が見える、間違いないあれは龍也が女装をさせられたんだ…

 

「さて?お着替えしましょうか?明久君?」

 

肩を万力のような力で掴まれる…恐る恐る振り返ると、イイエガオのクイントさんが居た

 

「君は肌が白いから黒ゴスロリが良いわね?」

 

「うーん、私はこっちのピンクのメイド服の方がいいと…」

 

「これは?フリフリのメイド服!」

 

「「「それねっ!」」」

 

白いメイド服を持って近寄ってくる。桃子さんとリンディさんから逃れようにも、肩は掴まれ逃走不能

 

「さ、お着替えしましょうか?明久君♪」

 

「ちょっ、まっ嫌アアアアアアッ!?!?」

 

この日、僕は一生消えることのないトラウマを負う事となった…

 

 

 

 

 

「嫌アアアアッ!!!トランクスッ!!トランクスだけは許してえええッ!?!?」

 

教室内から響いてくる明久の悲鳴…手遅れだったようだ

 

「神も木下も吉井も犠牲になった…俺達には救う方法がなかったんだ」

 

「お前のせいじゃない。須川、龍也と秀吉は可哀想だが。明久は完全な自滅だ…気に病む事はない」

 

俺のように話を聞いていればああはならなかったはず。全てはやつの自業自得だ、そんな事を考えておると腰におもみを感じる、ふとそこを見ると

 

「なんて格好をしてるんだ!お前はッ!!」

 

腰にコルセット、頭にウィッグ…そしてトランクス姿の明久が腰にしがみ付いていた

 

「た、助けて!!雄二ッ!!このままじゃ僕は新世界の扉を開いてしまうッ!!」

 

「ば、馬鹿!!放せッ!!俺まで巻き込まれるだろうがっ!!!」

 

必死に振り解こうとしてると背後から

 

「君は少しごつ過ぎるから駄目ね、でも大丈夫、替りに良い子を見つけたから。君は着替えなくて良いわ、雄二君」

 

ダラダラと汗が流れる…振り向くなッ!!きっと今振り返れば、みっともない悲鳴を上げるのは目に見えている。だから振り返るな!

 

「イヤだッ!!放して!!お願いッ!!俺にそんな趣味はッ!!!」

 

声からして、ムッツリーニか掴まったのは…そんな事を考えていると腰の重みも無くなる。明久も捕まったようだ

 

「イヤアアアッ!!お願いッ!!誰かッ!!誰か助けてッ!!!」

 

「何でもするッ!!秘蔵の写真も上げるッ!!だから助けてッ!!」

 

必死に助けを求める。明久とムッツリーニの方を向き敬礼しながら

 

「俺はお前達を軽蔑しない。大人しく逝ってこい、今度なんでも奢ってやるから」

 

「「見捨てないでッ!!助けて!!!」」

 

最後まで抵抗しながら2人は2-Fに引きずり込まれた。そしてその後、教室からは

 

「「イヤアアアアアアアッ!!!!」」

 

2人の悲鳴が聞こえていた…俺はその叫び声に耳を塞ぎながらしゃがみ込み

 

(すまない…本当にすまない…俺には何も出来ないんだ!大人しく逝ってくれ)

 

心の中で何度も謝る事しか出来なかった…

 

 

 

 

 

「何してるの?坂本?」

 

教室の外で十字を切っている坂本に尋ねると

 

「島田達か…今教室内で4人の尊い同士が、魔王の犠牲となった。それの冥福を祈っていたんだ」

 

4人?誰がいないの?瑞希と一緒に廊下にいる、人間を確かめる…いないのは、龍也と秀吉と土屋と…

 

「アキがいないッ!?」

 

「吉井君がいませんッ!!」

 

「馬鹿なお兄ちゃんがいません!!」

 

アキがいないのだ、慌てて教室内に入ろうとすると。坂本がウチの手を掴んで

 

「軽蔑しないでやってくれ。あれは本人が望んだわけじゃないんだ」

 

「何を言ってるんですか?」

 

その余りに真剣な表情に驚きながら瑞希が尋ねると

 

「見れば判る」

 

坂本はそう言ってから扉を開ける、そこに居たのは

 

「もう、お婿にいけない…」

 

銀髪の黒いゴスロリ服の美少女と

 

「ワシは…ワシは…」

 

さらさらの髪が特徴的な、お嬢様風の服を着た美少女と

 

「俺は…穢れてしまった」

 

黒いメイド服の美少女と

 

「美波?姫路さん!?…いやッ!!僕を見ないでッ!!!」

 

フリフリのメイド服にカチーシャをつけた…

 

「アキ!?何て格好してるの!?」

 

「吉井君どうしたんですかッ!?」

 

「お兄ちゃん可愛いです♪」

 

可愛いというのは全面的に賛成だ、だがそれよりも泣いているアキが心配で尋ねると

 

「ま、魔王に捕まって…む、無理やり着替えさせられて…僕の意思じゃないんだッ!!お願いだ!!信じてくれッ!!!」

 

メイド服ですがり寄ってくるアキに

 

(うっ…可愛い)

 

涙目のアキが異常に可愛くて目を逸らす。すると

 

「あああああ!?軽蔑されたッ!!美波と姫路さんにッ!?」

 

泣きながら窓を開けるアキは

 

「僕はもう生きていける自信も。生きる意味も見失った…もう死のう」

 

そう言って飛び降りようとするアキを

 

「だ、大丈夫よッ!!軽蔑なんかしてないからッ!!!」

 

「そ、そうです!吉井君の言う事を信じますからッ!!!」

 

必死に止めながら叫ぶとアキは

 

「本当?本当に信じてくれる?こんな僕を?」

 

「ええ、信じるわ。事情を話して頂戴」

 

「そうです、八神君達に何があったのか教えてください」

 

瑞希と一緒に尋ねるとアキはぽつぽつと語り始めた…どうしてこうなったのかを…

 

「お店の宣伝の為に?」

 

「違うッ!!宣伝なら執事服で回ればよかったんだッ!!この格好はあの人達のせいだッ!!!」

 

アキが指差す方向にはなのは達の母親がいた。どうやらあの人達が諸悪の根源のようだ

 

「判ったわ。アキの言いたい事は全部判った。もう良いのよ、着替えても」

 

ウチがそう言うとアキは首を横に振り

 

「脱げないんだ…これ…脱ごうとすると、ああなる」

 

アキが指差す方では

 

「ふぎゃあああああッ!?!?」

 

「龍也!?大丈夫かッ!?」

 

「麻痺してる!手を放させるんだッ!!」

 

ビリビリッ!!!!

 

凄まじい音を立てて感電してる、龍也が居た…あんな風になるなら怖くて脱げないだろう。それを見たウチは

 

「ちょっ!やりすぎじゃないですか!!」

 

着替えさせた本人達がのほほんとしてるので、怒鳴ると3人は

 

「今日1日私達でも脱がせないのよ。そう言う機能の服らしいわ」

 

「だから、脱げないって説明したのよ?」

 

どうやら、あの人達がやってるのではなく。そう言う機能らしい

 

「でも、男の子なんですよ?あれはちょっと酷いんじゃ?」

 

「それじゃあ?貴女も着替える?執事服あるけど?」

 

何故か執事服を見せながら言うクイントさんは

 

「明久君が可哀想って言うなら、貴女達も着替えてあげたら?そうしたら少しはダメージが減るんじゃない?」

 

くっ、確かにそうだ…ここでウチと瑞希が着替えれば、服装逆転とか言って誤魔化せる、しかしウチには美春という危険な性的趣向を持つ、ストーカーがいる…それで男装なんかしたら。襲われる可能性が…ウチが悩んでいるとクイントさんがウチにそっと耳打ちした

 

「それに…貴女、明久君が好きなんでしょ?これ、明久君の着てた奴よ?」

 

その言葉でウチは決心し、その執事服を手に取った…

 

「美波!?姫路さんまでッ!?そんな事しなくてもいいんだッ!!僕が笑われればッ!!」

 

ウチと瑞希が着替えるのを止めようとするアキに

 

「アキは何も気にしなくて良いの。ウチが好きでやる事だから。ねっ瑞希」

 

「ええ、明久君は気にしなくて良いですよ」

 

アキが女装して笑われるのは、我慢ならない。ならばウチも同じ事をすればいい、そうすればアキは多少は笑われずに済む。ウチと瑞希は執事服を持ち、2-Fを後にした…大切なアキの為に

 

 

第31問に続く

 

 

 




強制女装の話でした、どうでしたか?面白かったですか?もしそうなら良いのですが…次回は召喚大会にメイド服で出場し、泣き叫ぶ明久の登場です、それでは次回もどうかよろしくお願いします

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