バカと魔王と召喚獣【凍結中】   作:混沌の魔法使い

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さて今回で第3問です!!今回はどうなるか・・?楽しみにしてくれると嬉しいです!!それでは第3問始まります


第3問

第3問

 

Aクラスへの宣戦布告・・それはFクラスにとっては現実味の乏しい提案だろう・・FクラスがAクラスに勝てる確率なんてほぼゼロのはず・・その証拠に・・

 

『勝てるわけがない』

 

『これ以上設備を落とされるのは嫌だ・・』

 

『姫路さんが居れば・・何もいらない』

 

かなり消極的な呟きがあちらこちらから聞こえるが、それでも雄二は笑みを崩さなかった・・面白いやつだ・・何かアイデアであるのか?・・

 

(兄ちゃん・・楽しそうやね)

 

(まあな・・あの坂本っていう男・・中々面白い)

 

はやてとそんな話をしていると雄二が

 

「俺が勝たせる。必ずな」

 

自信満々で言う雄二は私とはやてを見ていた・・ふむ・・私達を利用するつもりか・・さてさて・・どうなるかな・・私はそんな事を考えながら雄二の言葉に耳を傾けた

 

 

皆消極的だな・・まぁ無理もない・・FがAに勝つのは不可能に近い・・だが・・俺には確固たる自信があった・・まずはそれを説明しよう・・俺は地面に張り付いてる悪友を見ながら

 

「おい、康太。畳みに顔をつけて姫路のスカートを覗いてないでこっちに来い」

 

「・・・!!!」

 

ぶんぶんと首を振りながら歩いてきた康太を皆に見せながら

 

「土屋康太。こいつがかの有名なムッツリー二だ」

 

こいつ自体はそこまで有名ではない、だが渾名は皆が知っている・・男子には畏怖と畏敬を・・女子には軽蔑を以ってそう言われる・・どうだこいつがいれば勝てるだろう?・・そんな事を考えながらクラスの男子の顔を見ると

 

『ムッツリー二・・だと!?』

 

「馬鹿な!?奴がそうだと言うのか!?』

 

「???」

 

ざわめく男子の中で1人、首を傾げてる龍也・・転校生である龍也には意味が判らないだろうがそれで良い。その内龍也もムッツリー二に頼み事をするようになるだろう・・今はまだ良い

 

「そして姫路も居る、彼女の力は言わなくても判るよな?」

 

「えっ?・・わ・・私ですか?」

 

困惑している姫路に

 

「ウチの主戦力だ。期待してる」

 

姫路は間違いなくAクラスの学力を持っているし・・更に俺達には決定的な切り札が居た・・

 

「それに八神龍也も居る」

 

「私かね?」

 

注目され首を傾げる龍也・・知らばくれる気か・・ならば・・

 

「こいつは・・「シュっ!!!」・・ツー・・言いなおそう・・」

 

こいつと呼んだ直後、投擲された2本のカッターに頬を切られた・・俺は直ぐに軽く頭を下げてから

 

「龍也達は途中退席でFクラスになったが・・実際には龍也は5500点の超高得点。八神さんは4000点。そして・・俺を殺気の篭った目で見ている彼女は3500点と言う高得点を獲得している」

 

ざわざわと一気に騒がしくなる・・あの難問テストを5000点越え・・ありえない点数だ。もしもAクラスだったら主席レベルの点数だ、だから教師陣も惜しいと言っていたのをさっき聞いている実質Aクラスが4人・・これなら勝てる

 

「それに木下秀吉もいる」

 

男子でも女子でもない存在として有名な秀吉には双子の姉が居る。しかもAクラスという秀才だ。秀吉も期待できる

 

「俺も全力を尽くす」

 

そして自ら動かない将に人はついてこない。俺自身も全力を尽くす・・そしてもう1つ隠し玉もいる・・

 

「それに吉井明久も居る・・」

 

・・・一気に静まり返る・・まぁそうだな・・当然だ俺が納得していると

 

「ちょっと!!如何して僕の名前を呼ぶのさ!!」

 

文句を言う明久・・だがお前にも頑張ってもらう・・なんせこの戦争お前が言い出したんだからな

 

「そうか、知らないなら。教えてやろう・・こいつの肩書きは・・『観察処分者』だ」

 

 

 

「そうか、知らないなら。教えてやろう・・こいつの肩書きは・・『観察処分者』だ」

 

言っちゃった・・観察処分者・・それの意味なすことは・・

 

『・・バカの代名詞だよな?』

 

クラスの誰かが致命的な台詞を口にする。僕は慌てて

 

「ち、違うよ!ちょっとお茶目な16歳につけられる・・「そうだ、バカの代名詞だ」

 

「肯定するな!!バカ雄二っ!!」

 

観察処分者・・それは学園生活を営む上で問題のある生徒に課せられる処分で・・つまり他の人より少しだけ勉強が苦手という事だ

 

「それはどういう意味なんだ?」

 

龍也が雄二にそう尋ねると雄二は

 

「力仕事や雑用を特例として物に触れるようになった、召喚獣でこなす者の事を言う」

 

成る程と言う表情の龍也に

 

「そんな大したもんじゃないんだ」

 

手を振って否定していると

 

『観察処分者の召喚獣ってダメージを受けるとフィードバックを受けるんだよな』

 

『ああ、おいそれと召喚できないだよな』

 

その通り、観察処分者の召喚獣のダメージと疲労の何割か自分に戻ってくる。だからあまり戦闘に参加する気はないんだ・・痛いから

 

「気にするな、どうせいてもいなくても同じの雑魚だ」

 

「雄二!そこは僕をフォローする所だよねっ!!」

 

そう怒鳴るが雄二は軽く無視し

 

「とにかくだ、俺達の力の証明として、まずはDクラスを征服するぞ」

 

「うわ、完全に無視された!!」

 

こんなに近いのに届かない僕の思いが歯がゆい・・

 

「皆、この境遇は大いに不満だろう」

 

『当然だ!!』

 

「ならば全員ペンを執れ!!出陣の準備だ!!」

 

『おおーっ!!』

 

皆やる気になっている。このテンションなら勝てるかも・・僕がそんな事を考えてると雄二に

 

「明久にはDクラスへの宣戦布告の死者になってもらう」

 

あれ?聞き間違いかな?今使者のニュアンスが違ったような・・?

 

「でも雄二、下位勢力の宣戦布告の使者って酷い目に会うよね?」

 

「大丈夫だ、奴らがお前に危害を加えることはない・・安心して逝ってこい」

 

おかしい・・また行って来いのニュアンスがおかしかったような?・・

 

「ふむ、明久だけでは心配だ私も行こう」

 

龍也も一緒に来てくれるという・・なんていい奴なんだ・・僕が感激していると

 

「龍也!?いや・・お前は良いんだ。ここで戦争の準備をしてくれ・・というか頼む。お前が居ないときついんだ」

 

「・・そうか・・判った。明久・・悪い1人で行ってくれ」

 

謝ってくる龍也・・良い奴だ・・美少女2人がべったりなのも判る。龍也は優しいのだ・・それが何より人を惹き付けるのだろう・・

 

「ほら、明久早く逝ってこい。大丈夫俺を信じろ。俺はジョークを言っても嘘は言わん」

 

「判ったよ。それじゃあ行って来る」

 

「ああ、逝ってこい」

 

クラスメイトの歓声と拍手を聞きながら僕はDクラスへと向かった・・

 

 

 

私は意気揚々と歩いて行った明久を見ながら

 

「なぁ、雄二・・明久は大丈夫なのか?」

 

「・・多分ボロボロで来るだろう。下位クラスの生徒が宣戦布告なんてしに行って無事に帰ってこれると思うか?」

 

「・・多分無理だろうな・・」

 

私と雄二がそんな話をしていると廊下から、悲鳴にも似た明久の声が響いてくる

 

『騙された!!何が危害を加えないだ!!ぼこぼこにされたじゃないか!?』

 

「・・予想通りだ」

 

「やはり可哀想な頭脳の持ち主だったんだな」

 

「ああ・・あいつは究極的なバカだ」

 

雄二と明久のバカさ具合について話していると、ドタドタと走る音が響き・・次の瞬間

 

「・・だ・・騙されたアアッ!!!」

 

ボロボロの明久が転がり込んできた・・・予想通りというか・・なんというか・・私が困惑していると

 

「やはりそう来たか」

 

冷静に呟く雄二に明久が

 

「やはりってなんだよ!!やっぱり使者への暴行は予想とおりだったんだな!?」

 

「当たり前だ、だから死者と言っただろう?」

 

「少しは悪びれろよ!!!」

 

怒り狂う明久に姫路が近付き

 

「吉井君、大丈夫ですか?」

 

心配そうに声を掛けられた明久は嬉しそうな顔をして

 

「大丈夫!殆ど掠り傷」

 

にっこりと微笑み返事を返す明久に、面白くないという表情で島田が近付き

 

「本当に大丈夫?」

 

「平気だよ、心配してくれてありがとう」

 

微笑んで返事を返した明久に島田は

 

「そう、良かった・・ウチが殴る余地はまだあるんだ」

 

「ああ!!もう駄目!!死にそう!!!」

 

拳を握り締め笑う島田を見て、明久は慌てて体を押えて転げまわっていた・・なんというか・・アレだな・・

 

「兄ちゃん・・やっぱこの人バカなんじゃ・・?」

 

「バカですね。龍也様、毒されれないように距離を取る事をオススメします」

 

はやてとセッテにまで罵倒されてる明久に何か声を掛けようと思っていたら

 

「ミーティングするから来てくれ。特に八神兄妹とセッテさん」

 

セッテを呼ぶときだけオドオドとした態度の雄二に頷き、私達は教室を後にした・・

 

 

第4問に続く

 




1話、1話を短めにして早めに投稿できるようにしてますが・・どうでしょうか?・・面白いでしょうか?そこだけが不安です。ですので感想を頂けるととても嬉しいです!!それと最近勘が戻ってきたような気がする混沌の魔法使いです

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