暇で中古の本屋巡りをしていたら。7.5巻までで1500円だったので購入したのですが、面白くて嵌りました!今までギャグメインと言うのはなかったジャンルなので新境地を開く為の投稿です!面白いと良いのですが・・それでは第1話始まります
第1問
「それではこちらの教室で待っていなさい」
「「「はい」」」
私とはやてそれにセッテは声を揃えて返事をした。それに頷き出て行った初老の男性を見送ったところでセッテが
(龍也様、何をお考えなのですか?・・態々平行世界まで来て学生をするなんて?)
小声で話しかけてくるセッテ・・まぁセッテの言い分は正しい・・もう25になろうと言う男が態々幻術まで使って、17歳に変装し学生をする・・普通に考えたら何を馬鹿なと思うのは正しい。
(いや、私は学生はやってないのでね。ただの興味本位だよ)
(ええやん、仕事もなくて、遊びみたいなもんで給料も貰える!最高やん)
私の返事に続いて楽しそうに言うはやてにセッテは
(黙れ、狸・・私は龍也様に聞いてるんだ)
(ああ?・・闇に沈めたろか?・・)
(やってみなさい、その前に私がお前の首を掻き切りますよ)
バチバチと火花を散らすはやてとセッテ・・更にそれを見て苦笑しているなのは達・・何時も通りか・・
(まぁまぁ、落ち着けよ。今から振り分けテストとやらがあるんだろ?テストの前は落ち着くべきだよ)
私が仲裁に入ると2人は少し冷静になったのか、頷き合い正面を向いた・・
(ん?・・はやての顔が少し赤いような?・・気のせいか?)
何時もと比べて若干顔が赤いはやてに少し違和感を覚えた物の、まぁ良いかと考え私は配られたテスト問題に目を通した
(・・まぁこんな物か・・簡単だな・・)
ざっと目を通しただけだが・・全て判る・・100点間違いなしだ・・私はゆっくりと解答を書きながら、ジェイルが選んだこの学園の事を思い出していた・・平行世界に文月学園という面白い学園があるとジェイルに言われ、学生をやってない私に行ってみてはどうだろうか?と勧めてくれたジェイルの提案を聞きここに来たが・・中々面白い事になりそうだな・・と考え問題を解いていると
コロン・・足元に消しゴムが転がってくる・・これは・・はやてのか・・落としたんだな、しょうがない・・そう思い消しゴムを拾いはやての机の上に置こうとして気づいた・・真っ赤な顔をしたはやてに・・
(風邪か・・?仕方ないな・・)
このままテストを受けさせるのは酷だ。私はそう判断し挙手をして
「すいません、妹が熱がある様なので保健室に連れて行っても良いですか?」
担当の先生に尋ねると・・先生は驚くべき返答をした
「試験途中の退席は無得点扱いになるが良いか?」
「無得点・・正解に関係なく・・ですか?」
「そうだ」
殆ど埋まっているテストの欄・・ここで退席すれば・・自動的にFクラスだが・・横目ではやてを見る・・汗を掻きぐったりをしている・・迷うまでもないか・・
「判りました、それで結構です」
席を立ち隣のはやてに
「保健室に行くぞ」
「・・で・・でも・・テストは?」
「構わん、お前の方が大事だ」
「ごめんな・・」
はやてをおんぶして退席しようとすると、念話で
(龍也さん、私も行きましょうか?)
(龍也がFクラスなら、私もFで良いよ?)
ついて行こうか?と尋ねてくるなのはとフェイトに
(いや、良い。お前達はAクラスに行けば良いさ、それもまた面白い)
そう返事を返し出て行こうとすると・・
「先生、私も調子が悪いので退席します」
さっと立ち上がりついてくるセッテに
「良いのか?」
「ええ、別にどのクラスで関係ないですから」
そう返事を返すセッテに頷き。私はテスト会場を後にした・・
「ごめんな、テストの途中で・・」
ベッドに横になりながら言うはやてに
「気にするな、大体クラス分けなんてどうでも良い」
このテストの点でA~Fのいずれかに配属になるらしいが・・退席した以上Fクラスは確定だ。最低クラスがどんな物か知らないが・・そんな物よりはやてのほうが大切だ
「セッテは良かったのか?Fクラスで」
セッテにそう尋ねるとセッテは胸を張りながら
「私は龍也様がいるクラスならどこでも良いです」
・・聞くまでもなかったか・・思考回路がはやてに似ているセッテの返答なんて予測できたもんな・・私はそう判断し、はやてを休ませてから、仮の住まいであるマンションへと戻った・・
次の日
「あーあ・・龍也さんとは別クラスか・・」
「・・はやてとセッテが羨ましい」
朝の登校中、恨めしそうななのはとフェイトに
「でも2人はAクラスやろ?それで良いやん?」
なのはとフェイトならA間違いなしだ・・はやてにそう言われると
「んーでもやっぱり龍也と一緒が良かったな」
私と一緒に随分拘るな2人とも・・別にクラスなんてどうでも良いだろうに・・そんな事を考えてると学校に到着した・・門の前では・・浅黒い肌をした短髪の如何にもスポーツマンと言う様子の先生が立っていた。私達に気づいたその先生は
「お前達が途中編入生か?」
「はい、今日から宜しくお願いします」
私が頭を下げるとその先生は機嫌をよくしたようで
「ん、中々礼儀正しいな。俺は生活指導の西村だ、早速で悪いがこれを受け取ってくれ」
渡された封筒にはそれぞれの名が書かれていた。受け取ったそれをなのは達に渡していると
「実に惜しい、スカリエッティ、八神・・ああ・・八神は2人いるな。判りにくいから名前で呼ぶぞ」
惜しいと言いながら西村先生は
「お前達のテストを採点したが、最後まで受けていたらお前達は間違いなくAクラスだった・・それが途中退席でFクラスとは・・実に申し訳ないと思っている」
どうやら私達のクラス分けについて申し訳ないと思っているようだ・・私はFクラスと書かれた紙を見ながら
「別にどのクラスでも良いですから。それに試召戦争とやらに勝てば良い設備になるのでしょう?それはそれで面白そうじゃないですか」
この学園の説明を見て感じた感想を言うと
「そう言ってもらえるとありがたい。ではな」
そう言って離れていく西村先生を見送り、私達は校舎へと向かって行った・・その時背後から
「お前はバカだ」
「うわあああああああっ!?!?」
この世の終わりと言いたげな悲鳴が響いてきたが、気にせず私達は上履きに履き替え、クラスへと向かって行った
「これがAクラスかぁ・・でかいな」
楽しそうに呟く兄ちゃんに少し申し訳ないと思った。私があそこで熱さえ出さなければ、兄ちゃんと私もAクラスやったのに・・私がそんな事を考えてると
「それじゃあ、龍也さん後で」
「お昼にね」
Aクラスになのはちゃんとフェイトちゃんが入って行った・・その直後隣の兄ちゃんが
「うん?」
「すいません、前を見てなく・・うわあああああっ!!ヤ○ザさんだああああっ!!!」
かなり癖毛の男子が兄ちゃんの顔を見てそう叫んだ・・私とセッテはその直後反射的にグーパンチをその男子の顔に叩き込んだ
「うーすいません・・びっくりしたので」
鼻を押さえながら謝る男子に兄ちゃんは
「気にしなくて良いよ。それより妹と友達が迷惑を掛けた。大丈夫か?」
サングラスを掛けた兄ちゃんがそう尋ねると
「全然大丈夫!殴られ慣れてるから!それより・・妹ってどっち?」
私とセッテを見ながら尋ねる男子に兄ちゃんは
「そう言えば、自己紹介がまだだったな。私は八神龍也、龍也と呼んでくれて構わない。それでこっちが私の妹のはやて、その隣がセッテ・スカリエッティだ。」
私達の紹介をする兄ちゃんに男子は
「そうなんだ、僕は吉井明久・・明久で良いよ」
男子はどうやら吉井明久と言うらしい・・興味は微塵もないが・・覚えておこう
「こっちって事はFクラス?」
「ああ、途中退席してしまってね。残念ながらFクラスになってしまったよ」
「そうなんだ・・お気の毒に・・それでスカリエッティ・・ドスッ!・・ぐあっ・・行き成り地獄突き!?僕が何したって言うのさ!?」
セッテの淀みない地獄突きを食らった吉井が文句を言うと
「別にスカリエッティて呼ばれ慣れしてないから、むかついただけ・・ああ・・言い変える・・貴方の存在に腹が立って」
「存在!?あって数分でなんでそこまで言われるのさ!?セッテさん・・「名前で呼ぶな」・・目がっ!目がアアアっ!!」
名前を呼んだ瞬間目潰しを喰らった吉井が目を抑え転がりまわっていると
「私を呼んで良いのは龍也様だけ」
「・・彼女なの?」
殺気だった目で兄ちゃんを見る、吉井にセッテが
「その内彼女になる予定」
「死ねっ!!」
私が拳を繰り出すとセッテも同じ様に拳を繰り出し
「お前が死ねば良いっ!!」
お互いの拳をぶつけながら睨み合っていると吉井が
「・・龍也の妹って・・ブラコン・・「ブラコン言うなっ!」・・ぎゃああああっ!!指があっさり折られたアアアッ!!!」
「本当、はやてとセッテが迷惑掛けてすまない」
指を押さえ蹲る吉井に謝る兄ちゃんに
「このままやと遅刻や早よ行こう」
「そうです、バカは放置しましょう」
吉井を無視していこうと言い、兄ちゃんの腕を掴んで私とセッテは2-Fへと向かった・・
「酷い・・放置なんて酷すぎる・・」
指を押さえ涙している吉井の呟きは、私達の耳には届かなかった・・
第2問に続く
・・どうですかね?面白いですか・・面白いと言って貰えるととても嬉しいのですが・・まぁ気長に感想を待ちたいと思います。それでは後1話更新するのでどうか宜しくお願いします