モモナリですから、ノーてんきにいきましょう。   作:rairaibou(風)

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セキエイに続く日常 191-バトルコート ①

「どうも! 『サイゴノイッポ、スゴスギタカスギ』です!」

 

 その青年は、大げさに微笑みながら必要以上の声量を放って言った。

 一瞬、道行く僅かな人々は彼に好奇の眼差しを向けたが、彼の視線の先に構えられた小さなカメラに気づいて、苦笑いと共に日常に戻っていく。

 流行とはかけ離れたようなその土地でも、彼らのような『配信者』は、少なくともノコッチのような扱いを受けるような立場では無くなってきている。

 尤も、それはポジティブな意味合いでもあり、ネガティブな意味合いでもあった。人々が少なくともその青年を見てジュンサーを呼ぼうと思わなかったのは、標準体型で清潔に保たれているその青年の容姿のおかげだろう。

 

「今日は今話題のここに来ました!」

 

 青年が大げさに画角の外を両手で指差した。待ってましたと言わんばかりにカメラがその方向に振られると、白を基調にはしているのだろうが少しくすんだ看板に、その駅の名前が示されている。

 わざわざ両手で指差すほどの駅名ではない、難読なわけでもなければ、極端に長いわけでも短いわけでもない。全ての駅名を網羅している駅名マニアがもしいるとしても、その存在を忘れているかもしれないし、それを責められるわけでもない、平々凡々そのものの駅名だ。

 土地としての魅力があるわけではないだろう。ホウエン地方の片田舎、当然栄えては居ないし、かと言って誇るほど牧歌的なわけでもない。フレンドリィショップもあればポケモンセンターもある。少し足を伸ばせばショッピングモールもあるだろう。ただそれだけだ、生きるには困らない、そんな町。

 青年は配信者だが、嘘を言っているわけではない。事実、今この土地は非常に局地的に話題にはなっている。

 

「それでは、早速向かってみましょうか」

 

 そう言って、青年は急に落ち着いた。一つ二つ肩を回してから。カメラを持っていたスタッフに「おつかれ」と声をかける。少なくとも、撮影が終われば人を邪険に扱うといったタイプではなさそうだ。

 

「昔、一回だけ来たことあったかなあ」

 

 まじまじと看板を眺めながら青年は首をひねる。

 

「こんなところに『スゴスギのトレーナー』がねえ」

 

 

 

 

 

「はい、というわけでね、ストリートバトルコートに来てみました!」

 

 それだけ言って、カメラが対戦場の全体を映すように振られたのを確認してから、青年は気を抜いた。

 彼の視線とカメラの先には、大きく開けた対戦場だ。

 駅そばにあった複数の飲食店が撤退した後、町はそこに対戦場を作った。

 そこにどのような意図があるのかはほとんどの人間が知らない。ただ、なにか出来るたびに潰れていたその一角をそのように使うことに、激しい反対があったわけではなかった。何より、都会で流行りでハイカラなストリートバトルコートなるものを町が作るという事実は、町の住民の多くを占める田舎者にとっては悪くない提案だった。

 

 目と目があったらバトルの合図、とはよく言うが、とても現代で受け入れられるような価値観ではない、実際のところは誰でもそれを拒否することが出来るだろうし、それを無理強いすればある程度の公権力も動くかもしれない。

 何より、そこらへんの道端では、普段テレビで見るような整備された対戦場を再現することは出来ないだろう。尤も、必ずしもそれが必要なわけではないだろうが。

 故に、町が管理する対戦場の存在は、比較的悪くは受け入れられない。始まりはガラル地方らしいが、地域住民の交流に役立っているという。

 

 

 

 

「あの、タカスギさん、ですよね」

 

 一旦撮影を止め、どのようなテロップを入れるべきかスタッフと雑談していた青年に、その対戦場を使用していた一人の学生が声をかけた。

 その表情には明るいものがあり、青年、タカスギへの憧れが見える。

 同様に、彼のグループであろう学生たちも、タカスギの方をチラリチラリと見やっている。

 

「そうだよ」と、タカスギは学生に微笑みながら答えた。別に彼は素人に声をかけられる事を不快に思うわけではないらしい。

 

「俺のこと知ってるの?」

「はい! 勿論知ってます。いつも動画見てます」

「ありがとう!」

 

 学生はタカスギの返答に目を輝かせている。液晶画面の向こう側に居た憧れが、自分と同じ目線を持ち、それでいてそこに拒絶はないのだ。夢は壊れず、更に深くなる。

 そして、彼は「あの!」と、意を決したように続ける。

 

「今度のジム戦、俺達も応援してます! 頑張ってください!」

「ああ、勿論!」

 

 知っているファンだな、と、タカスギはそれを嬉しく思った。

 一ヶ月後、彼はホウエン地方最後のジムであるルネジムへの挑戦が決まっている。

 尤も、それは『初挑戦』ではない

 ここ数年、彼は最後のバッジを、八つ目のバッジを手に出来ないでいる。

『サイゴノイッポ』と名付けられた配信チャンネル名もそこを由来としているのだ。

 ネットワークの進歩により、個人レベルでも世界に何かを『配信』する権利を得た時代。タカスギのように配信を行うトレーナーは少なくないし、恐ろしいことに、ホウエン地方のバッジを七つ持っているということは、少なくともこの業界ではストロングポイントにはなり得ない。

 世間を見回せば、バッジをコンプリートしているカントー・ジョウトリーグのトレーナーにも配信者は存在するし。不定期ではあるがジムリーダーが配信を行っていることもある。

 だが、そのような中でも、タカスギの『サイゴノイッポ』は人気のあるチャンネルであった。

 いくつか要因はあった、彼は配信が流行る前から地道に活動をしていたトレーナーであるし、バッジ七つというわかりやすい指標もある。エースのライボルトはビジュアルが優れている、何より彼のスラッとした体躯とベビーフェイスには清潔感があるし、優しそうな雰囲気であったからだ。

 

「そうだ」と、タカスギは手を叩く。

 

「もしよかったら、僕の動画に出演してくれないかな」

 

 その提案は、学生にとってはまさに夢のような提案だっただろう。

 

「本当にいいんですか!?」

「勿論、このストリートバトルコートについて意見も聞きたいし、それに」

 

 タカスギはスタッフに合図し、タブレット型の端末を受け取る。

 

「このトレーナーについて、情報が欲しいんだよね」

 

 そこに映るのは、荒い画質と酷い手ブレの対戦風景。

 真新しい対戦場、恐らくこの対戦場にて、一人のトレーナーを中心に映している。

 ティアドロップのサングラスを身に着けたそのトレーナー、体格から恐らく女性だろう。彼女は僅かな身振りでパートナーのレパルダスに指示を出している。

 画角にうまく収まらないためその全てを把握することは出来ないが、どうやらそのレパルダスは相手を翻弄しているようだった。

 

「あ、知ってます! 知ってますよ」

 

 学生は、詳細を求めるより先に話し出す。

 

「たまに来るトレーナーさんですよ。ポケモンはレパルダスしか持ってないんですけど、めちゃくちゃ強くて」

 

 そこで彼は息を呑んだ、どうやらその強さは、思い出すだけで緊張感を帯びるものらしい。

 そして、それは実物を目の当たりにしていなくてもわかるようだ。

 

「そうだね、正直僕も、初めてこの動画を見たときには驚いたんだ」

 

 学生が落ち着くのを待ってから続ける。

 

「コンビネーションの質が明らかに違う。技の精度もいいからこのレパルダスのレベルも高いし、戦況の判断力もある」

 

 一息置いて続ける。

 

「明らかに『スゴスギ』だよ、このトレーナーは」

 

 それは、本心だった。

 彼も一応バッジを七つ持っている強豪トレーナーである。ある程度の判断材料から、それを理解することは出来る。

 そして、そのような優れたトレーナーを『スゴスギトレーナー』として紹介する彼の企画は、それなりに再生数の見込めるコンテンツだった。

 だが、例えばチャンピオンやジムリーダー、リーグトレーナーなどを紹介しても、一瞬の人気は取れるかもしれないが、リピーターはつかない。必要なのは希少性、『サイゴノイッポ』でしか見ることが出来ないというブランド製だ。

 だから彼は、地方の強豪にこそ目を向ける。

 荒い画質に酷い手ブレ、これ以上の素材がないのは、そのままこのトレーナーの注目度を表しているだろう。

 是が非でも『紹介』したい存在だった。

 

 

 

 

「いや、マジで強いんですよこの人」

「そうそう、俺達じゃ全然敵わなくて」

「でも多分、俺達の誰とも喋ったこと無いんじゃないかな」

 

 カメラを向けられた学生たちは、緊張しないように緊張しながら、そのトレーナーについて語っていた。

 

「君たちはここにはよくいるの?」

「はい、大体放課後にはよく居ます」

 

 不思議なことではない、ポケモンを扱う郊外の学生トレーナーたちにとって、このような場所は貴重だろう。野球部や陸上部が闊歩するグラウンドでポケモン勝負をする訳にはいかないだろうから。

 

「へえ、それなのに君達と話したことがないのはミステリアスだねえ」

 

 学生たちの機嫌を取ったわけじゃない。このような公共のスペースにとって、彼らの影響力はじつは大きい。大抵の場合、地域の大人たちは彼らのような道を外れていない少年少女には気を使いたくなるはずだし、彼らがそれを望めば交流することも拒否しないだろう。

 

「結構、自分のことを隠してる感じなのかな?」

「多分、そうだと思います。撮影とかもさせてくれませんし」

「ふうん、じゃあこの映像は君達が撮ったわけじゃないんだ」

「俺達じゃないと思います。だってこれ、明らかに、あれじゃないですか」

 

 その通り、荒い画質とこの手ブレは、その画像が彼女の許可を得て撮影されたものではないだろう。どの時代にも、不届き者はいるというものだが、この場合、このようなトレーナーがいるのだということを世に知らしめたいという『善意』の可能性もあるからたちが悪い。

 

「ちょっと、撮影は難しいかもしれないね」

 

 わざとらしく困り顔をしながら、タカスギはカメラにそれを写した。

 

「いつ来るかとかもわからない?」

「週末には結構来てると思います」

 

 丁度、今日はそれに当たる。

 

「じゃあ今日は来るかなあ」

「多分、来るんじゃないかと思うんですけど」

 

 オーケイわかった。と、タカスギは大きく頷く。

 

「それなら、今日はフリーのバトルを取らせてもらおうかな。もしよければ、君達との対戦を取らせて欲しい」

 

 その提案も、学生たちにとっては夢のようなもの。

 あのタカスギと、その相棒であるライボルトと戦ったとなれば、そして、それが映像に残るとなれば、たちまち学校での話題は独り占めに出来るだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「タカスギさん」

 

 学生の一人との対戦を終えたとき、一人の学生がそっと彼に声をかけた。

 

「来ましたよ」

 

 そして、タカスギはすでにそれに気づいている。

 コートの入口付近、一人の女性がふらりと現れたことに、対戦中から気づいていたのだ。残念ながら、目を切っても問題がないレベルのバトルであった。

 

「ありがとう」と、彼は学生に一言言ってから、一歩、彼女に向かって踏み出した。

 

 対戦していた学生も、仲間の学生からの指摘にすぐさまにその場を開けた。人気の配信者になれば、ファンが忖度してくれるというもの。

 

「はじめまして」

 

 タカスギは、微笑みながら彼女に頭を下げる。

 微笑みながら、深く頭を下げる。配信者のモラルが問題になる今であれば、当然のマナーを持つだけでも好意的に解釈されることを知っている。

 

「こんにちわ」と、彼女もそれに会釈を返した。

 

 なんとなく、タカスギはその声が気になった。だが、顔を上げて彼女を見ても、それにピンとこない、どこかで聞いた事がある声のような気がしたが、彼女のような知り合いは、居ない。

 

「僕、トレーナーとの対戦をネットに配信しているタカスギと言います」

 

 その言葉に、彼女は少し頬の筋肉をこわばらせた。

 

「学生さんたちから、あなたがとても強いトレーナーだと聞いて、こうやって会うのを楽しみにしていたんです。もし、よかったら、僕と対戦してもらえませんか」

 

 概ねこう言えば、断られた試しは少ない。彼のルックスは信用に値するものだと思われることが多いし、できる限り謙虚にするようにしている。

 だが、彼女はマスク越しに答えた。

 

「対戦は大丈夫、だけど、撮影は駄目」

 

 そりゃ、そうだろな。と、タカスギは思った。

 体のラインを隠すようなロングコート、抑えめなカラーのバケットハット、サングラスは色の濃い丸形で、汎用的なものだがマスクもしている。

 ホウエンの片田舎にはもったいないくらいに洗練されたファッションではあったが。どう考えても、目立つためにここに来ているというたぐいではない。

 無いわけじゃない。

 人間、歳を取れば自己顕示欲が落ち着くこともある。

 大事なのは、ここで無理強いをしないことだ。

 一期一会ではない、何度も出会うことで信頼関係を作ることも出来るかもしれない。

 それに、彼女がこのスタンスであるのならば、恐らくどの配信者も撮影することは出来ないだろう。

 そうなればますます、一番はじめに撮影した動画の価値が上がるというもの。

 

「わかりました、ありがとうございます」と、タカスギは再び頭を下げた。

 

 

 

 

 

「『10万ボルト』!」

「『まもる』」

 

 ライボルトから放たれた電撃を、レパルダスは体全身を使って器用に受け流した。

 攻撃をいなすのに動きを止めなかった。そして、それはそのまま展開の速さを押し付けてくる。

 目の前に、レパルダスが迫る。

 

「『でんこうせっか』!」

 

 焦ったタカスギとライボルトは、先手を取れる手段を取った。

 だが、レパルダスはそれを軽く受け、ライボルトと距離を取る。

 だが、じろりと注意深くタカスギ達を睨む。

 

「やられた」

 

 思わず呟く。

 展開を早めて小技を引き出し、その隙に『わるだくみ』を決めたのだ。

 それによって、彼女らは本来レパルダスには足りないはずの『決定力』を手に入れた。

 タカスギはレパルダスを視界に入れながら、その奥にあるトレーナーの変化を注視する。

 まだ、試合が決まったわけではない。

 確かにレパルダスは『決定力』を得た。だが、それで勝負が決まったわけではない。

 レパルダスは速いがタフではない、一撃で決めることも充分に可能だ。本来ならばサポートで力を発揮するポケモンで、対面性能が高い訳では無い。

 確かに遅れはとったが、ようやく対等と言ったところ。

 ならば、速さで負けぬように一歩目を見切る、ライボルトだって速さには自信のあるポケモンだ。対応してみせる。

 

 だが、動いたのはレパルダスの方。

 タカスギは不意を打たれた。ここまでの流れで、彼女らが優れたトレーナーであることはわかっていたから、必ずトレーナーの指示があるだろうと思っていたのだ。

 ポケモンが焦れたのか。

 とっさに、彼は叫び、ライボルトも行動する。

 

「『ひかりのかべ』!」

 

 保険として、持っていた選択肢だった。

 悪くはないはずだ、相手の特殊攻撃を防ぎ、迎撃にかける。

 だが、レパルダスはその柔らかい体格を目いっぱいにひねり、その壁をかわした。

 壁で攻撃を防いでからの迎撃に意識が行っていたライボルトは、半ば反射的にそれを迎え撃とうとする。

 タカスギがその意図に気づくより先に、彼女の声。

 

「『イカサマ』」

 

 迎撃のために前に重心を前に寄せていたライボルトを補助するように、レパルダスはその前足を払った。

 崩れるバランス、倒れぬようにと前に前に足を運んだライボルトの先にあるのは、先程自分が作った『ひかりのかべ』だ。

 

「しまった!」

 

 タカスギがそういうよりも先に、ライボルトは頭からそれに激突。意識を離しそうになる。

 だが、踏ん張った。

 

「『かみなり』!」

 

 一撃を狙わんとするタカスギの指示を敢行しようと。振り返ってレパルダスを正面に捉えようとしながら放電の構え。

 

「『ふいうち』」

 

 だが、彼がレパルダスを視界の中心に捉えるよりも先に、その前足が彼の顔面を捉えた。

 瞬発力を生む足腰を利用しながらの二撃目、ライボルトの意識が途絶える。

 

 

 

 

 

 

「なんだ、なんだありゃ」

 

 タカスギとの対戦の後にすぐさま去った彼女の背中を思い出しながら、彼は噛みしめるように、絞り出すように言った。

 それは、撮影用に作った表情ではない。

 なぜならばスタッフはカメラを収めているし、ファンである学生達もすでに帰っている。

 対戦場に立っているのはタカスギ唯一人。すでに回復させたライボルトと共に、先程の対戦を思い返す。

 

「一体どこまでが」

 

 そうつぶやき、一瞬考えを巡らせた後に続ける。

 

「いや、一体、どこからが」

 

 どこからが、相手の手のひらの上だったのか、それがわからない。

 見当がつかないわけではない、心当たりがありすぎるのだ。

『わるだくみ』を決められ、相手の特殊攻撃に意識が行った。だが、相手はそこで物理攻撃に舵を切った。

 当然、技の特性を理解していないわけではないだろう。すでに対戦相手がそんなレベルではないことは理解できている

『ひかりのかべ』を読まれていたのか、いや、ある程度は読まれていたのかもしれないが、あのとっさの状況で、なによりポケモンが焦れて動いたところで。

 

「まさか」と、驚きを虚空に投げる。

 

 ポケモンが焦れたわけではなかった、のだとしたら。

 切り替えたのか。

 確信があったのかどうかはともかく、自身の動きを見られていることに気づき、あえてポケモンに一歩目を任せたのか。

 そして、レパルダスはトレーナーのその意図を完全に理解し、一歩目を踏み出しながらトレーナーの指示を待った、その上で、トレーナーは完璧なケアを。

 ありえない話ではない、というより、目の前でそれをされたのだ。仮にそうであったとしても、もしくは、ポケモンの暴走にトレーナーが合わせたのだとしても。

 

「普通じゃない。『化け物』だ」

 

 ポケモンが強いとか、バトルの心得があるとか、そんな次元の話ではない。その程度のことで、七つ持ちの自身を手玉に取れるはずがない。

 

「何者なんだ」

 

 ちょうどよく、冷たい夜風が吹いたから、彼は身震いした。

 腰についている二つ目のモンスターボールを撫で、彼は踵を返す。

後書きによる作品語りは

  • いる
  • いらない

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