そして「月と湯けむりと蜂蜜ワイン」編が終わります。
夜も深くなってきた頃。
研究所の照明は夜間灯火に切り替えられ、私の部屋も例外なく就寝用の弱い光に変わっている。
なんでもリラックス効果が得られる代物らしくって、オレンジ色のやわらかな光が視覚的に体を癒してくれるらしい。
ところが。
私の目の前で光り輝いているディスプレイが、この自室を白々と照らし出している。
やわらかく儚いオレンジ光は、強烈で遠慮のない画面の光に押しつぶされて見る影もない。
いいでしょべつに。
リラックス効果のあるマメ電球なんて正直どうでも良いよ。
明かりなんてパソコンの光で十分。寝るときはどうせ目をつむるんだから。
「はぁ、今日はどこからメールが来てるかな」
フォルダを開いて、数百通たまったそれをうんざりしながら流し目で確認していく。
研究報告とか要請とか「その研究成果俺にクレクレ」メールが大半を占めているので、あまり本気では見ていかない。
たまに興味をそそられる依頼があるので、ここ最近はもっぱらそんな感じのやつにだけ返信をしている。
本部の奴らなんて私の研究成果を勝手に塗り替えて「俺らが発明しました」みたいな顔して海軍に提出するんだから、そんな奴らの報告なんか読んでやるもんか。泥棒どもめ。
ま、あいつらも盗作が表沙汰になるのを恐れてるみたいだし、それをダシにして私は好き勝手やらせてもらえるから良い感じに拮抗してるんだけどね。
そう思うと別に問題はないか。
報告は読んでやらんけどな。
「んー……
一人そう呟きながら、次々とページをスクロールしていき、大量のメール差出人が誰であるかを確認していく。
海軍本部。
海軍本部。
海軍研究所。
研究所本部。
地方研究所本部。
海軍本部。
海軍研究所。
ネルソン。
海軍研究所。
地方研究所。
研究所本部。
研究所本部。
研究所本部。
研究――――。
「んん!!??」
通り過ぎた中に思いも寄らない名前があり、いそいで元の位置に戻す。
「お、お姉ちゃん!? なんで依頼メールから!?」
間違えようもなくお姉ちゃんだった。
依頼メールは久しぶりだ。
私用でのメールは極々不定期で別フォルダに送られてくるけど、私個人への完全な依頼メールはもう何ヶ月ぶりだろうか。
「なんだろ……わくわくする」
期待に胸を膨らませながら急いで開き読み進める。
同時進行でメールをプリントアウトして、秘蔵フォルダと宝箱にしまうのも怠らない。
だいぶコレクションが増えてきたけど、まだまだ私はこんなものじゃ満足出来ないもんね。
これからも増えていくことでしょう。
「どれどれ…………人間を一人送らせて欲しいって…………え、別の世界からきたの? お姉ちゃんと一緒? それはまた変な人を呼び込んだねぇ」
でもお姉ちゃんと同じ境遇の人なら何か面白いことがわかるかも。
ああちょっといじってみたい。
いじってもいいのかな。どうかな。
「……って、依頼内容にあるのか。研究していいんだね。んと…………わぁ、これは面白い」
たぶん今の私は、映画の悪役さながらのドス黒い笑顔をしていると思う。
口元がにんまりとゆるんでしまうのが、自分でもわかった。
海域が変化した原因が彼にある――――そう、そっか。
夕方に哨戒から帰ってきたゴーヤが違和感を訴えてたのは、気のせいじゃないんだね。
これは何かある。
面白い。心底面白くなってきた。
送られてくる人間がどんな人物か気になるけど、そうか、二週間ほど
どんな人なんだろ。やっぱお姉ちゃんに似てるのかな?
だとしたらゴーヤには長めの海域調査に出て貰おっと。
「…………ん? 待てよ。でもそういえば鎮守府に動きがあったような」
すぐに専用のアプリケーションを起動して確認作業に移る。記憶が正しければ、お姉ちゃんの鎮守府に新しい人影があったはず。
忍び込ませた小型UAVからの映像をあたってみる。
ゴーヤにこっそり隠れて開発したかいがあった。こういう時にやっぱ役に立つ。
ステルス機能も付けられたし、バレることなく鎮守府内の様子をリアルタイムで覗けるんだ。
映像の録画も出来る点に私の魂が籠もってる。
今回はその録画から、該当の人物を捜し出す。
…………これ、ゴーヤには開発するなって止められたけど仕方ないよね。艦娘の観察も大事な調査の一つだよ。
「ええっと……あ、これか」
再生。
……。
…………。
………………。
ふむ。わかったぞ。
送られてくるのはこの男の子か。
残念、お姉ちゃん似じゃなかった。
全然違う。
でも、まぁいっか。
それじゃあこの子を二週間、海軍本部から隠し通しつつ骨の髄までしゃぶり尽くしてデータを取らせて貰いましょう。
あ、いやでもお姉ちゃんこの子のこと結構気に入ってるなぁ。傷つけないように気を付けよ。
お客さんは丁重に研究させていただきます。
「でもどうやってこっちまで送るのかな……? 訊いてみよ」
その旨を質問して、数分もしないうちにメールは返ってきた。
『書類は作っているがまだ依頼には出していない。明日早くに要請しようと思うが、移送する人間は極秘扱いだ。つまり要請内容を偽装して装備の輸送扱いにしているので、本部のバカ共はただの運送だと思ってすぐ動かんかもしれん』
おおおおおッ!!!
やった! やったよこれ!!
これって、つまり〝輸送手段が決まってない〟ってことじゃんッ!
うれしい! 嬉しすぎる!!
あまりに嬉しすぎてちょっとおしっこ出ちゃった! まぁいっか!!
『じゃあ私のヘリで迎えに行くよッ!! 5年ぶりのお姉ちゃんの顔、楽しみにしてるから!!!』
……ふう。これでよし。
ちょっと落ち着こう。深呼吸、深呼吸。
明日が楽しみだ。楽しみすぎてもう今日は眠れないぞ。
ということは一晩中なにしようかなぁ。手持ちぶさただなぁ。
仕方がないのでUAV越しにお姉ちゃんの寝顔を観察しようか。
あ、いや、そうじゃないね。せっかく明日会うんだからおめかししないと。
手土産に開発した物も持っていってあげよう。どうせ輸送機だし一杯詰めるし。
と、そうだそうだ。詳しい打ち合わせをしなくっちゃ。
そのあとシャワー浴びて、化粧して、お土産の品を選定しよう。
○
窓の外を見ると、太陽が水平線にほんのちょっとだけ頭を出していた。
朝が来る。すがすがしい、そして待ち遠しい朝が来る。
お姉ちゃんの所へは午前11時に行けるから、それまであともうちょっと。
ほんの6時間ほどの辛抱か。うわ長いな。
「とりあえず持っていく物はこれくらいかな。あまり多くても困るだろうし」
目の前に並べた大小様々の艦娘用装備をもう一度目で点検していく。
今日から硫黄島を取り返しに行くとお姉ちゃんから聞いたので、その支援が出来るよう、レーダー系統や駆逐艦でも扱える装備を中心に持っていくことにした。
お姉ちゃんの艦隊は駆逐艦が多いからね。
あの子達が柔軟な戦いをすれば、お姉ちゃんの勝利はより確実になるでしょう。
シャワーも浴びたし、頭も冴えてる、持ってくお土産も用意した。
本当は化粧とかしたかったけどよく考えたら今までしたこと無いのに出来るわけないよね。
まさかゴーヤはしないだろうし。しょうがない。このままでいっか。
「にしてもあの少年は気になるなぁ。海域の何を知っているのやら。案外何も知らなかったり? まぁ、それを調べるのも私の役目か」
お土産を並べている研究室を一旦あとにして、ゴーヤとの朝食の時間までは自室に籠もっている事にする。
小型UAV越しに見る映像は、残念ながら無音だ。
映像は鮮明なんだけど、なにぶん音がないから、まだこれを完成品とは言えないかも知れない。
充分な成果をここ二週間ほど私にもたらしてくれているけれど、まだまだ改良の余地はあるか。
ともあれこの映像をよく観察することにしよう。
せっかくリアルタイムで見られるんだし、こんな朝早い鎮守府はまだ見たことないから新鮮だねぇ。
さてさて。
暇をもてあましてはいけないよ。
時間は有効に活用するんだ。お姉ちゃんどこかなぁ……って、あれ?
なんか鎮守府が活動してる。
まだ起きるような時間じゃないと思うけど、もうみんな起きてるみたい。
心持ち表情が明るいし、こんな朝早くから何してるんだろ。
気になるなぁ。
「みんな集まってる…………って、んん? 最上がいない? 彼女一人だけハブられてるとかちょっと可愛そうじゃない」
キーボードを操作して、最上の部屋を目指すよう指示を出す。
ただ建物の内側からでは部屋が見えないかも知れないので、一旦屋外へ出してから、窓ガラス越しに撮るよう指示。
数分して、最上の部屋の窓に着いた。
レースのカーテンが掛かっているので、透けて見える部分に自動補正を掛けて中がよく見えるようにする。
カーテンごときに私の好奇心は邪魔されないよ。
「…………なにあれ。最上大丈夫なの?」
部屋の中の最上はお世辞にも普通とは言えなかった。
股から血が出てるし、ちょっと確認しづらいけど顔も苦しそう。お腹を押さえてるし。
「どっかで見たなこの光景……思い出せ、思い出せ……あ」
これアレじゃない?
押さえてるところがあそこって事は、人間特有の、アレじゃない?
「えぇ、でも艦娘に来るなんて聞いたこと無いし……いや今まで来てないからって決めつけちゃダメだけど……」
でももし、最上が苦しんでる正体がアレだったとしたら。
何かちょっとややこしいことになる。
艦娘そのものの定義が怪しくなるレベルで。
これはちょっと最上も借りてこようかな…………この様子じゃどうせ硫黄島攻略には使えないだろうし。
苦しんでる艦娘を無理矢理働かせるなんて、お姉ちゃんは絶対しないだろうし。
よし。あの男の子と、最上もついでに渡して貰おう。
いろいろと忙しくなるだろうけど、これで何か発見があったらラッキーだもんね。
っと、なんだかんだしていたらいい時間になってきた。
そろそろ朝食かな。食堂へ行こう。
○
今日の朝ご飯はトーストと牛乳とサラダにベーコン。
デザートはプリン。んんー洋風だね。モーニングだね。
「ところでゴーヤ」
「なに」
「ごはん食べ終わったら、ちょっと買い物行かない?」
「いいけど、どこに行くでち。11時にはネルソン提督の所に着かなきゃでしょ?」
「そうだけど、お土産リストに急遽付け足さないといけない物が出来たんだ。ドラックストアへ行こう」
「あぁー、うん。わかったよぉ」
サクサクとトーストを食べ終わり、サラダとベーコンも牛乳で流し込み、最後にプリンを楽しんだら、足早に自室へ戻って白衣を脱ぐ。
外出するのに白衣は着る必要ないもんね。上着がいるほど寒くもないし……Tシャツのままでいっか。
下はいつものジーパンで。
お姉ちゃんの所へはもう少しオシャレして行くけど、今はちょっと出るだけだし、こんな格好で。
お姉ちゃんの所には…………黒のワンピースかな。懐かしいって言ってくれたらうれしいな。
よし決まり。ドラックストアから帰ってきたら黒のワンピースに着替えよう。
財布を持って電気系統を落とし、研究所の玄関まで行く。
ゴーヤは先に来ていた。
白いハーフパンツに薄いピンク色のフード付きトレーナーを着ている。
お腹の所にポケットみたいなやつが付いているあれだ。
両手をそこに突っ込んでいる。
「待った?」
「ぜんぜん。早く行くでち」
○
ドラックストアへ行き、目当ての物を物色していく。
どれが良いんだろうな。
金ならあるから、なんなら全種類買っていってあげても良いんだけど。
「一体何を買おうとしてるでち」
「ん? あ、えっとね、お姉ちゃんからちょっとしたおつかいで。生理用品をね」
「…………?」
一体誰が使うんだ、と訝しげな顔をしたゴーヤに、しかしこっそり作ったUAVの存在を話すわけにはいかないので適当に誤魔化す。
「なんか最上が始まっちゃったみたいで」
「ちょっと信じられないでち。艦娘は来ないでしょ?」
「それがまぁ来たんだよ。あのままじゃ可愛そうだし、たぶん用意とか何もないだろうから持っていってあげようと思って」
「ちょっと待つでち。最上って、あの最上?」
「そう、お姉ちゃんの艦隊の最上だよ」
「だよね? ゴーヤより年上だよねぇ?」
「身体年齢はね。おそらくゴーヤより上」
「じゃあ始まったって変でち。ちょっと遅すぎるよぉ」
「あー……」
言われてみれば確かにそうだ。
じゃあ、止まってたものが再来した、って感じか。
「でもどっちにしてもあの様子は間違いないだろうから、持っていってあげることに変わりはないかな」
「へー…………ふーん……」
気が付くと視線がそこにあった。
ゴーヤが私を見ている。
わたしの目をじっと見ている。
なにか私の嘘を暴くときにする感じの、ジトッとした目で私を見ている。
あ、これヤバイ。なにかミスった。
「…………フレンダちゃん。おつかいだよね? ネルソン提督の」
「えぁ、あ、そ、そうそう。おつかいだよ。お姉ちゃんからの頼まれごと」
「そうだよね? なのに何で――――」
そこまで言って何か思うところがあったのか、ゴーヤは急に話を打ち切って、ふわっと柔らかく笑うと、
「……まぁ、もう詳しくは聞かないでち」
そう言ってくれた。
「恩にきりますゴーヤさん」
「ネルソン提督に報告するでち」
「え」
持ち上げて突き落とす感じでそう言ったゴーヤは、もの凄く意地の悪い笑顔を浮かべていた。
○
ゴーヤのアドバイスもあって、いくつかの生理用品を買いそろえた私達は研究所へと帰ってきた。
UAVがモロバレしてしまったので、もう開き直ってゴーヤに録画した映像を見せてみる。
私が黒のワンピースに着替える傍ら、イスに座って映像を見ているゴーヤは感嘆と落胆のない交ぜになった声をあげた。
「思ったよりネルソン提督が映ってないでち……」
「当たり前じゃん。こう見えてもちゃんと仕事してるんだよ私」
「疑ってごめんね。ネルソン提督には秘密にしといてあげるでち」
「ゴーヤ……ありがと」
よっしゃ作戦成功。
お姉ちゃんの映像だけ別フォルダに移しておいてよかった。
ロックも掛けてるしバレることはない。この勝負、私の勝ちだねひゃっほい。
心の中でガッツポースをしながら、ふとディスプレイを見るとメールが来ていた。
「あ、ちょっとゴーヤいい?」
「うんいいよ」
席を譲ってもらって、メールを開く。
差出人はお姉ちゃんからだった。
内容は、なんというか、お姉ちゃんが私を疑っている感じだった。
UAVのことじゃないよ。
舞鶴が敵を一晩で潰したとか。なんか嘘みたいな情報が届いたらしくって、それを流したのが私じゃないのかって。
いくら私でも大事な作戦を前にしてそんなイタズラを働いたりはしない。
その辺の分別はちゃんとあるよ。
でも一応私のイタズラじゃないことを裏付けるために、本部のデータベースにハッキングを仕掛けてから、情報を得る。
舞鶴はお姉ちゃんが聞いたとおり、たった一晩で敵を撃退したらしい。
これが普通なのか異常なのか私にはよくわからないけれど、お姉ちゃんからの文面を見る感じちょっとおかしな事らしいので、とりあえず引き続いて情報を入手。
手に入れた情報には、舞鶴が敵を撃退した上に追撃までしているとわかったのでそれも送っておく。
お姉ちゃんからの返信には感謝の言葉も入っていたので、受け取ったメール全部を今すぐプリントアウトして宝箱にしまいたい――――のだけど、後ろにゴーヤがいるので今はやめておこう。
「舞鶴って強いの? ゴーヤ」
「ゴーヤも詳しくは知らないけど、そんなに優秀な指揮官がいるとは聞いてないでち。でも艦娘は強かったような……正直よくわからないでち」
「ふーん」
まぁ、どうでもいいか。私達の気にすることではないね。
時計を見ると、そろそろ輸送機が迎えに来る時間だった。
積み込みもあるし、その後は移動もある。
もうあとちょっとで、待ち焦がれたお姉ちゃんと会えるんだ。
お姉ちゃんと会えることだけじゃない。
海域について、艦娘について、とても面白いことが起きているようだ。
最上を引き渡してくれるかはわからないけど、まぁあの調子じゃ作戦の登用はないだろうし、ちゃんと頼めば大丈夫。
私はお姉ちゃんを信じるよ。
信じるまでもなく優しいのは知ってるけどね。
わくわくする。楽しみだ。いてもたってもいられない。
「ん、ヘリが来たみたいでち」
無線機を片手にそう呟いたゴーヤと共に、私達は研究室へと向かった。
ゴーヤには先にお土産の装備を運び出して貰って、私は研究室のコンソールをいじる。
自動防衛システムを作動。
この研究所、並びに島そのものを防衛する目的で本部に内緒で作った対深海棲艦撃退システム。
名前は……特に決めてないし、発表する気もないので考えていない。
これを作動させておけば、万が一私達が、というかゴーヤがここに帰ってこられなくても、ある程度の深海棲艦を追い返すことは出来る。
1600人の島民は、百単位の深海棲艦が攻めてきても撃退できるくらいのシステムで一応守られる。
万が一のためだ。
でもこのシステムも万能じゃない。弾は無限にあるわけじゃないからな。
出来れば何も起きずに、ちゃんと帰ってこられることを祈ろう。
ドラックストアの袋を持って屋上に上ると、ヘリポートには見慣れた迷彩の巨体が鎮座していた。
緩くプロペラがまわっている。
「お待たせしました」
そう言いながらヘルメットとサングラスを取ったのは、このヘリの運転手。
笑顔が素敵な初老の男性で、名前は斉藤さんだったかな。
人間は彼だけ。乗ってきたのも彼だけ。
斉藤さんは優秀なパイロットで、私が金と研究成果で組織ごと買収したから信頼も厚い。
こうして本土からヘリで来たときに、たまに研究所で一緒にお茶も飲んでいるので、わりと仲も良い方だ。
今日は時間がないのでお茶は出せないけどね。
無事にお姉ちゃんの元から少年と最上を連れて帰ったら、みんなでお茶にしよう。
そんなわけでパイロットである彼にも手伝って貰いながら、お土産の装備とドラックストアの袋を抱えて、私とゴーヤは研究施設をあとにした。
当初「蜂蜜ワイン」のところが「赤ワイン」だったというサブタイ秘話。
露骨すぎる…………受験で頭がどうかしていたのかな(すっとぼけ)