「見つけたぞ。衛宮切嗣………そして、間桐雁夜」
神父服の男ーー言峰綺礼は二人を見て、待ちわびたとばかりにそう口にした。
何故この場に言峰綺礼がいるのか、切嗣と雁夜は互いに同じことを考えながら、ある意味では別の事を考えていた。
キャスターの侵入を確認した時点では綺礼がこのアインツベルンの森に侵入したという事を確認していなかった。どさくさに紛れてか、或いはその後か、どちらにしても切嗣にとっては最悪の状況である。
前門の虎、後門の狼。
切嗣の置かれている状況はまさしくその通りだった。
だが、前門は虎と呼ぶには些か以上に強大で、後門の狼は虎にこそ劣るが、経歴から考えれば自分にとっては脅威であることに変わりはない。
(セイバーにあのサーヴァントの足止めを頼んだ事が裏目に出たか)
自身の令呪を一瞥し、切嗣はコンテンダーを握りしめる。
何もかも想定外の事態だ。
間桐雁夜とそのサーヴァントの出現に始まり、急造の魔術師という情報からかけ離れた圧倒的な実力。そして、自身が危惧していた存在。言峰綺礼の出現。
今までも想定外の事態が無かったわけではない。
寧ろ、暗殺などを行う事もある切嗣に想定内の事態で収まることの方が少なく、常に想定外を想定して動いているが、こと今回に限っていえば、想定するには想定外過ぎた。
そして綺礼がキャスターのいた方角の逆方向から来たとなると、そちら側に逃げたであろう自身の妻、アイリスフィールと舞弥の安否も気になっている。
(セイバーを呼んでこの場を離脱するか。この場でどちらかを排除したいところだが……)
排除するにはあまりにもリスクが高すぎる。
一つでも打つ手を間違えればマスターの資格はおろか命すらも落としかねない。
そう判断した切嗣は令呪を使用してセイバーを呼び寄せようとした瞬間、綺礼が動いた。
切嗣が目を離した一瞬のうちに黒鍵を三本取り出していた綺礼はそれを投擲する。
躱さなければ。
切嗣はそう考えたが、投擲されたそれは切嗣を避けるように大きく逸れ、その向こう側にいた雁夜へと飛んでいく。
「危なっ」
投擲された黒鍵を躱した雁夜に綺礼は何の感情もこもっていない声音で言う。
「成る程。『急造の魔術師』と呼ぶには些か以上に優秀なマスターのようだ」
綺礼は先程の黒鍵を
師であり、協力関係である時臣の話に聞いていた間桐雁夜であれば、今の投擲で即死。
おおよそ一般人には反応出来る速度では投げなかったのだが、それを雁夜は躱した。
ともすれば、時臣の話は嘘か、はたまた時臣の勘違いのどちらかであり、味方であり、信頼を置く協力者の綺礼に嘘をつく道理はない以上、時臣の勘違いという可能性が一番高かった。
(師の勘違いというのであれば、どれ程の実力か、見計らう必要がある。少なくとも……)
衛宮切嗣と対峙し、大した手傷を負わないほどに実力を有している。
綺礼はその意味を十分以上に理解している。
生まれてこの方、万人が美しいと感じるものを美しいと感じる事が出来ず、今日この時まで持って生まれた性に懊悩し続けてきた綺礼は苛烈な人生を送る切嗣を自身と同じ存在であると推測し、聖杯戦争が始まったその日から切嗣の事を調べ続け、もし切嗣の聖杯にかける願いをしれば、自身の答えを見つける事が出来るかもしれないと固執していた。
結局時臣の障害になる以上、排除しなければならないが、そうでなくとも、自身の求める答えを持っているかもしれない切嗣を排除しようとする雁夜は綺礼にとって、邪魔な存在でしかなかった。
「衛宮切嗣」
「………」
「無視をするのなら、それでいい。聞き流すだけで構わない。
「……信用できないな」
切嗣の意見はもっともだ。
綺礼と時臣が師弟関係であり、協力者である事は既に知っている。
魔術師殺しという異名を持つ切嗣は時臣にとって、脅威であるはずだ。
何より、綺礼が危険な存在であると睨んでいる切嗣からしてみれば、それは願っても無い提案ではあるものの、信用など出来るはずもない。今すぐにでも自然な動作で隣に立ち、雁夜へと戦闘態勢をとる綺礼の頭にコンテンダーを撃ち込みたい衝動に駆られている。
だが、ここで綺礼を殺すために引き金を引けば、再装填が必要で、その瞬間に切嗣の敗北も確定する。
(この男よりも、今は間桐雁夜の排除が優先だ)
深く息を吐いた後、切嗣の敵意の視線が自身から雁夜に向いたのを感じ取った綺礼は雁夜へと肉薄した。
「ふっ!」
たった一度の踏み込みで開いていた距離を詰めた綺礼はそのまま掌打を雁夜の身体の中心点めがけて放つ。
「ぐっ⁉︎」
咄嗟に両腕でガードする雁夜だが、腕はミシミシと骨が軋み、踏ん張ることもできずに廊下の奥へと吹き飛ばされる。
そしてそれを追撃するように切嗣は持っていた手榴弾を投げると数秒後に轟音とともに城の一角が吹き飛んだ。
「………流石は魔術師殺しといったところか。容赦ない…………が、あれにはそれでも足りないらしいな」
爆煙の中で何かを捉えた綺礼は驚嘆の入り混じった声でそう呟く。
それに対して、切嗣は特に何も言わなかったものの、人影が確認出来ると綺礼同様にまるで悪夢でも見ているかのように独白する。
「……本格的に人かどうか疑いたくなる。死徒でも相手にしている気分だ」
「並の死徒ならば先の一撃で消し飛んでいる。まだ死徒の方が闘い様もある」
死徒であるならば、綺礼の持つ黒鍵は致命的であるし、爆発に耐えるだけの耐久性を持っているわけではない。
「酷い言われようだ。ある意味俺はお前達よりまともな人間だけどな」
「お前を人間と定義するならば、我々は人以下の存在であると言わざるを得ないが、敢えて言わせてもらうとすれば、お前を人と認めるわけにはいかない」
「癪にさわるが、僕も同じ意見だ。お前のような人間界の法則を無視した存在が人間でたまるか」
(マジか……。まぁ、魔法使いはこの世界じゃありえない存在だから、ある意味じゃ人外みたいなものだもんな。手榴弾を魔術礼装抜きで耐える存在なんて人間じゃないと思うよな、普通)
地味にショックを受けつつも、自身で納得してしまう程に雁夜はチートだった。
はたからみれば正面からマジカル八極拳を受け、手榴弾を受けてもなお、平然とそこで立っているやつが人間なわけがない。
(殺すつもりで打ち込んだが、あの感触。私同様に肉体と服に多数の防護壁が張られているとみた。であるならば、もっとも防御の薄い頭部を砕くほかない)
(あの態勢からの踏み込みであの破壊力のある一撃を生み出すこの男も驚異的だが、それを何食わぬ顔で受けきるこの男はそれ以上に驚異的だ。何故こんな化け物が今の今まで一般人として生活をしていたんだ)
(今は痛みは引いたが、やっぱり全盛期の麻婆神父の化け物加減は半端ないな。防御力上げてるのに骨がミシミシいったもん)
冷や汗を流しながら、雁夜は静かに敵意の眼差しを自身へと向ける最凶最悪のタッグを見据える。
本来なら切嗣と綺礼は水と油。何がどうあっても交わることの無い存在であり、どう足掻こうとも、一時的にであれ、組みすることなどあり得ないはずだった。
だが、間桐雁夜という共通の障害にして、強大すぎる敵の存在はそのあり得ない事態を引き起こした。
無論、切嗣も綺礼もお互いの事を欠片も信用しておらず、合わせる気などさらさらない。
だが、人体の破壊を極めた八極拳の使い手であり、死徒と呼ばれる存在を屠る事を生業としてきた綺礼。
魔術師を銃火器や爆破物などありとあらゆる手段を用いて、殺し尽くしてきた切嗣。
用いる攻撃手段は違えど、どのタイミングで何をすれば良いか。そのタイミングに関して言えば、非常に近かった。
それ故に。信頼も信用もありもしないコンビは互いが思っている以上に相性が良かった。
両手の指に挟んだ黒鍵に魔力を通し、綺礼は雁夜へと接近する。
「時よ、足を休め、選ばれし者にのみ恩恵を与えよ!
「ッ⁉︎」
接近していた綺礼は自身の身体に何かがのしかかったような重さを感じ、僅かに態勢を崩すが、さらに深く強く踏み込み、床を砕く勢いで突進するように雁夜へと黒鍵を振るうが、倍速で動くことの出来る雁夜とスロウによって速度を半分に下げられた二人の速度差は四倍。捉えられるはずもなく、難なく躱される。
隙だらけの綺礼へ向けて、魔法を使用しようとする雁夜だが、それよりも前に一発の弾丸が雁夜の頬を掠めた。
直前で気づいていた事もあり、それを紙一重で回避した雁夜ではあるものの、頬には弾丸を掠めた為に一筋の傷跡がついていた。
壁際から切嗣と綺礼の間に転がるように移動した雁夜はすぐさま立ち上がり、手を切嗣の方へと突き出した。
(綺礼は今は俺の四分の一の速度。元々早い分、其処まで差はないだろうが、少なくとも切嗣を仕留めるだけの時間はあるはずだ)
だがその時、雁夜はある事に気付いた。
先程の放たれたであろう起源弾が切嗣にしては少しばかり狙いが雑であったこと。
回避し、綺礼から目を切る直前。スロウによって速度を半減させられているには余りにも態勢の立て直しが早かったこと。
(まさか……!)
雁夜がそれに気付いた時には全てが遅かった。
「
目標を打ち砕かんと振りかぶられた拳と、その反対側から外すまいと超近距離で構えられた銃口。
ここに来て、戦闘経験という雁夜には圧倒的に欠落している重大な要素が一筋の光を生み出した。
一対二という状況の中、雁夜の力は強大だった。
それこそ、時臣やケイネスが加勢したところで焼け石に水、雀の涙程度。話にもならないが、切嗣と綺礼。
元代行者と魔術師殺しという特殊な経歴から、二人には他の魔術師にはない経験があり、油断或いは意識の散漫などに対する変化に敏感だった。
(これで……)
(……仕留めた!)
勝利を確信した二人の行動には僅かばかりの油断もない。
確信を得ておきながら、より確実に雁夜を殺さなければという脅迫観念にも似たナニカがそこにはあったからだ。
そして、彼等の中にあった僅かな恐怖が具現化した。
「
その声と共に眼前まで迫っていた綺礼の拳と、あと数ミリ動かせば放たれる切嗣の指は止まっていた。
より正確に言うならば、二人は完全に動きを止めていた。
「あ、危なかった……」
今回ばかりは心底肝を冷やした。
間違いなく、今の状況は魔法の絶対さゆえに自身が生み出した慢心であり、死へのカウントダウンであった。
魔法というこの世界にあってはならない究極の魔術と本来呼び出されないはずのタマモというチートサーヴァント。
ほんの1年と少し前までの間、ただの一般人であったものが得るにはあまりにも強大な力であり、この聖杯戦争をゲームとするならば、始めから最強装備を持っているような状態でのプレイは当然ながら慢心を生み、結果として、ゲームオーバーとなりかけた。
「……ここで殺しておきたいが…」
ちらりと視界の端に見えるMPは魔法の連続使用とクイックの使用で残り僅かとなっており、多数の防御による魔術の補助を受けていて、経歴上類稀なるタフさを有する綺礼を殺すには些か威力が足りなかった。
「エアロラ」
その言葉と共に暴風が吹き荒れ、二人は吹き飛ばされる。
本来であれば、完全に引き剥がしたことにより、止めをさせるのだが、最早大したMPは残っておらず、撃てるのはせいぜいランク1程度の魔法のみだが、使わないよりかはマシだろうと思い、綺礼へ向けてサンダーを放つ。
トドメをさせていないのは重々承知の上だったため、仕方なく、雁夜は切嗣の握っていたコンテンダーを奪い取る。
二つの魔法の発動という二つの行動を起こしたことでクイックの効果は終了し、壁に打ち付けられた二人は肺にあった酸素をすべて吐き出した。
「カハッ……」
「グフッ……」
何が起きたのか、二人には到底理解できなかった。
今まで雁夜がしてきた事全てが理解の範疇を超えていたが、今回は無理矢理自身を納得させようにもできなかった。
あと一秒。
それだけあれば仕留める事が出来た。
だが、その一秒のうちに避けられるのではなく、反撃を受けた。
何かどうなったのか、自分達はなぜ地に伏しているのか、思考を張り巡らせてもあるのは漠然とした矛盾だけだった。
(三倍の速度で動いていた僕が全く反応できなかった。いや、それどころか、見えなかった。持っていたはずのコンテンダーは敵の手に。考えられるのは三倍で動く僕よりもさらに速く動いたという事だが……)
(……それならば何故奴はああして立っていられる?仮にそれぐらいの速度で動いたともなれば肉体にかかる負荷は計り知れん。自殺行為だ)
綺礼は立ち上がろうとするが、サンダーを受けた事により、全身が軽く麻痺しており、四肢に力が入らずに壁に背中を預けたまま、近づいてくる雁夜を見据えた。
その手に握られたコンテンダーを見て、綺礼は自身の死を悟る。
「一つ……聞かせてもらおう」
「………」
「間桐雁夜。お前は聖杯に何を求め、何を望む?魔導から目を背け、ただの人間となったお前は」
「望むものなんて……何もない」
「ッ⁉︎」
何もない。
雁夜の口から出た言葉に綺礼は目を見開いた。
対外的には雁夜は魔導を捨てた落伍者として認識されている。そしてそれは事実であるし、この聖杯戦争に参加したのは遠坂同様に間桐家の悲願を達成するために用意された急造の魔術師として認識されている。
そうでなくとも、一度は捨てた魔導を絶縁状態にある家に戻ってきて、急造で魔術師になるほどの何かを抱いて、この聖杯戦争に参加したのだと綺礼は思っていた。
だというのに雁夜から返ってきた答えは予想外のもの。
一度は嫌悪し、捨て去った血筋を利用してまで参加した万能の願望機の為に命を賭して闘う聖杯戦争に、何の願望も持たずに参加した。
(それではまるで……)
自分のようではないか。
思わずそう口にしそうになった。
だが、決定的に二人は違う。
初めから求めるものなど存在しないものと、自身が何を求めているのかすらもわからないもの。
その差は歴然だ。似ても似つかない。
「ならば……ならば、お前は何故この聖杯戦争に参加した!求める物があるからこそ……答えを持っているからこそ、参加したのではないのか⁉︎」
今まで自身が感じたことのない程の感情の昂ぶりを綺礼は感じた。
もしかしたら、切嗣ではなく、この男も自身の追い求める答えを持っているのかもしれない。
雁夜の経歴を見れば、綺礼や切嗣とは違い、魔術師に言わせれば「凡俗」としての人生を歩んできた雁夜。
それが自身と同じであるはずなどない。と心の底では理解していた。
雁夜は自分のように空虚な男ではなく、一般的な美的感覚を持ち、道徳を尊び、悪を許さない。
そんな当たり前の人間なのだと。
だが、問わずにはいられなかった。
それは目の前に死が迫っていた故の焦りか、それとも答えを得られるのであれば誰でも良かったのかは綺礼本人にもわからない。
「別に」
しかし、雁夜は心底どうでもよさそうに切り捨てた。
実際、どうでも良かった。
その手に握られた銃を向け、引き金を引くだけで綺礼の頭は吹き飛び、その命は悩みとともに失われる。
なればこそ、雁夜の口から出た次の言葉は雁夜本人にとっては戯れ言のような、どうでも良い事だった。
「答えなんて自分で見つけろよ。人から得た答えで自分を満足させようとするな」
「ッ⁉︎」
「まぁ、それもこれで終わりだ。お前が生きてると
咄嗟に雁夜は後方に飛び退いた。
その直後に先程まで立っていたところに短剣が刺さる。
「ちぃっ!」
立ち上がった雁夜はコンテンダーの引き金を引く。
直前まで迫っていた弾丸は綺礼の数センチ前で弾かれ、立ち塞がるようにゆらりと黒い装束を着た大男が現れた。
「アサシンか……」
「申し訳ございません綺礼様。静観しろ、との事でしたが……」
「構わない……助かった」
「無理をなさらないでください。詳しい事はわかりませぬが、綺礼様のお身体は死に体。我々共で運びますゆえ」
大男のアサシンがそういうと、その場に数人の体格や性別、服装の違いがある髑髏の仮面を被った者達が現れる。
その内の一人は綺礼を担ぎ、割れた窓から飛び降りて撤退していく。
残ったアサシンは雁夜を一瞥すると、何をするでもなく、霊体化し、その場から消えた。
「た、助かった……」
アサシンとはいえ、流石に魔力切れの状態で相手が出来るほど甘い相手ではない。
肉体にかけられた魔法は切れ、今はただの人間。その気になればアサシンは五回は雁夜を殺せた。
それをしなかったのはひとえに綺礼がそれを望んでいないからだ。そして、この場に迫る三体のサーヴァントを知覚していたからでもある。
「ご主人様ー!」
ドガァァァァァァンッ!
壁をぶち破り、血相を変えたタマモがその場に現れる。
「タマモ……?どうしてここに?」
「どうしてもなにもありませんよ!なんか爆発するし、念話しても全然出てくれないし、おまけにサーヴァントの気配までしましたし!ご主人様に何かあったんじゃないかって、心配で心配で……」
「あー……うん。悪かったな、ごめん」
「謝罪は必要ありません。ご主人様を信頼しきれずに持ち場を離れ、剰えアサシンをこちらに寄越してしまった私にも非はあります。ですから、今は家に帰りましょう。お互いのミスを責めるのはその後ということで」
「……わかった。帰りも頼むな、タマモ」
「了解ですっ♪こんな陰気臭い場所はとっとと去りましょう」
「それブーメランだから」
タマモにお姫様抱っこ(性別的には逆)をされた雁夜は間桐邸へと帰っていった。
その数秒後に遅れて現れたセイバーは自身のマスターが生きている事に安堵しつつも、そのダメージに心配して駆け寄る。
「キリツグ!大丈夫ですか?」
「……取り敢えず……生きているよ。結果は完敗だけどね」
「それは私も同じです。貴方の危機を知りながら、彼のサーヴァントに足止めを強いられていました。ですが、まだ負けと決まったわけではありません。貴方も私も、まだ脱落はしていないのですから」
「それも……そうだね」
ぐらりと視界が揺れ、切嗣はその場に倒れこむ。
固有時制御三倍速の使用でかかった世界の修正力と雁夜のエアロラで受けたダメージは致命傷ではないものの、十二分に高かった。
セイバーの声は何処か遠くに聞こえ、切嗣は意識を深い闇に落とした。
というわけで無謀にも切嗣と綺礼の外道タッグに挑戦してみました。
そして補足です。
おそらく読者の皆様は「なんで綺礼のスロウが解けてるの?」と思われていると思いますが、綺礼からスロウが解けたのは周囲の空間ごと対象を重くする事で発動するスロウに対して、起源弾が効果を発揮したからです。例で言うと月霊髄液に対して発動した感じです。
ブリンクとの違いはあくまであれは分身の方を撃ち抜いたと捉えてくれれば幸いです。本体には当たっていません。
今回雁夜が追い詰められた理由も戦闘経験です。
経験値がモノを言うのはどの世界でも同じという感じですね。