NARUTO~複写眼を持ちし者~   作:サムナ

6 / 10
以前より若干追加しました。


Cランク任務と下忍or中忍?

 

ここは深い森の中、今、ユーリ達は第7班は任務で

あるターゲットを追っていた。

ユーリは木の幹で自分の姿を隠し、ターゲットに気付かれない様に覗きこむ。

 

「目標との距離は?」

 

耳元の通信機から、カカシ先生の声が聞こえてきた。

 

「目測5メートルって、所かな」

 

ユーリはそう返答した。

耳についている通信機から、他の声も聞こえ来た。

 

「いつでもいけるってばよ」

 

「わたしも」

 

「俺もいいぜ」

 

下忍たちの返答後、隊長であるカカシから命令が下った。

 

「よし・・・・やれ!」

 

ユーリたちは、タイミングを合わせ、ターゲットに飛びかかった。

 

「うりゃああああ」

 

ナルトが大声を出しながら、飛びかかった。

 

「!!」

 

ナルトがターゲットを捕獲した。

 

「捕まえたぁーーー!!」

 

「ニャーーーー!!」

 

ターゲット(猫)が叫びを上げた。

 

「右耳にリボン。ターゲットのトラに間違いないか?」

 

その猫にはたしかに右耳にリボンがついていた。

 

「おそらく、間違いないです」

 

ユーリが返答した、後ろでは、ナルトが猫に引っかかれていた。

 

「よし。迷子ペット”トラ”捕獲任務終了だ。里に戻るぞ」

 

 

 

 

<依頼受付所>

 

 

 

猫はお金持ちであろうおばちゃんにに頬ずりされて、

すごく嫌そうにしていた。

どうやらこのおばちゃんが、猫の飼い主で依頼主らしい。

 

「さて・・カカシ隊第7班の次の任務は老中様のぼっちゃんの子守り、

 隣町までのおつかい、いも掘りの手伝い・・・・」

 

火影のじいさんが次の任務候補を読み上げていった。

 

「ダメーー!!俺ってば、もっとスゲェー任務がやりてえの!

 他のすげぇのねえの?」

 

ナルトが腕をクロスさせながら、叫んだ。

 

「バカヤロー!お前はまだド新人だろうが!

 だれでも始めは簡単な任務から、場数を踏んでいくんだよ!」

 

火影の隣に座っていたイルカは、ナルトに説教を始めた。

 

「だって、この前から簡単な任務ばっかじゃん!」

 

「こら、いいかげんにしとけ!」

 

ナルトは文句を言い、カカシはナルトの頭の上に拳骨を落とした。

その後、火影のじいさんが依頼がどういう割り振りになっているか簡単に

説明したが、ナルトはまったく聞く耳を持たなかった。

 

「俺ってば、もうじいちゃんが思ってるイタズラ小僧じゃないってばよ!」

 

そのナルトの発言に何か感じるところがあったのか、火影は

Cランクの護衛任務を伝えた。

 

火影が依頼人に入ってくるように伝えると、酔っ払ったじいさんが入ってきた。

 

「わしは橋づくりの超名人タズナじゃ。

 わしが、国に帰って橋を完成させるまでの間、命を掛けて護衛してくれ」

 

<木ノ葉の里・外門前>

 

出発の為に集合した後、ナルトとタズナが言い争いをしていた。

 

「ぶっ殺ーーーす!!」

 

ナルトは依頼人の爺さんに飛びかかろうとしていたが、

カカシがリュックを掴み、押さえていた。

その様子を眺めていたユーリが口を開いた。

 

「依頼人死んだら、任務失敗だぞ・・・、ナルト。

 いや、待てよ。死んでもばれなければ成功に出来るか?

 だめか、家族が依頼をしたことを知ってれば、アウトだな。

 ・・・・って、みんなどうした。オレの方を見て」

 

「そこまで考えてるアンタに引くわ」

 

「俺、静かにしってるてばよ。あと、オレはナルトだってばよ。

 あれ?ひょっとしてちゃんと名前をよんでくれたってばよ」

 

「冗談だよな。オレは信じてるぞユーリ。

 悩みあるなら、聞いてやるぞ」

 

「わ、わ、わしを亡きものにする気か!?」

 

サクラは引き、ナルトはちょっと嬉しそうにしていて、カカシはやさしくなり、

タズナはうろたえていた。

 

 

そのまま、しばらくの間、六人は波の国に向かって歩いていた。

サクラはカカシに波の国に忍者いるかどうか聞いて、

カカシはその答えと補足説明を加えて喋っていた。

 

その説明の最後の所で依頼人のタズナは、眼を伏せていた。

サスケはその様子に気づいた様だった。

 

ユーリはそれには気づかず、先にある水たまりを見ていた。

その眼には、五芒星の文様が浮かんでいた。

 

ユーリが眼から文様が消えた直後に、カカシをちらりと見ると、

人さし指を口元と思われる所に当てていた。

 

そのまま、水たまりを通り過ぎて歩いていると、

水たまりから、二人の人影が音も立てずに現れ、

一人がジャンプして、腕の鉤爪から出ている鎖(くさり)をカカシとユーリに

巻き付けた。

 

「やばっ!」

 

「なっ!」

 

ユーリとカカシが声を上げた。

 

その鎖はもう一人の人影と繋がっていて、巻き付けた鎖を

勢いよく互いに引くと、カカシとユーリの体がバラバラのパーツに分離した。

 

「キャーーー!!」

 

「カ・・・カカシ先生!ユーリ!!」

 

サクラとナルトが驚愕の表情で、叫んだ。

 

二人の人影はいつのまにか、ナルトの背後に移動していた。

 

「「三匹目」」

 

ナルトに鎖を巻きつけようとしていた。

 

 

 

 

ユーリはカカシと一緒に、木の上からナルトたちに襲いかかる男たちを見ていた。

 

「あいつらって、霧隠れの下忍ですかね?」

 

「どうしてそう思う?」

 

「前者は額当てと水遁系の術だったからですけど、

 後者は動きですね。あれが隠してない実力なら、俺やサスケなら、

 問題なく対処出来ると思います。ナルトも多分いけるでしょう」

 

「ふむ、ほぼオレと同意見だな。

 一つ指摘したい点は、おそらく、あいつらは中忍だ」

 

「中忍?でも、オレやサスケで十分対応できるレベルですよ。

 あれは手加減してるってことですか?」

 

「いや、あれが全てだろうな。

 なにも単純な強さだけが、中忍の条件ではないのさ」

 

「あっ、サスケが動きますよ」

 

サスケはジャンプして、手裏剣を投げつけ、鎖をくい止めた後、

手裏剣のくさびとして、クナイを投げ、手裏剣の穴の部分に突き刺さった。

 

「まあ、あいつなら、あれくらいできるだろうな」

 

「ナルトが思ってたより、動けてないですけど」

 

「そうだな。俺も予想外だった。初陣の緊張ってやつかね」

 

サスケは男たちに蹴りをくらわせたが、男たちは鎖が

つながっていた部分を外し、二手に分かれた。

片方はナルトに、もう片方はタズナに襲いかかろうとしていた。

 

「そろそろ限界だな。ユーリ、ナルトの方を頼む」

 

「了解」

 

敵とナルトの間にユーリが現れ、敵はユーリにターゲットを変更し、

腕の鉤爪を突き出してきたが、ユーリはそれを交わしながら、腕を巻き込み、

一本背負いで敵を地面に叩きつけた。

 

「ガハッ!」

 

敵が息を無理矢理吐きだした。

すぐに腕関節をキメ、クナイを首元に当て、抑え込んだ。

 

「動くな。喋るな。少しでもおかしな行動を取ったら、殺す」

 

タズナに襲いかかった方の敵はカカシが首を抑え込み、すでに気絶させていた。

ユーリとカカシの二人の姿を確認した一同には、一人を除き、

安堵の表情が浮かんでいた。

 




感想・評価などお願いします。

感想くださった方、ありがとうございました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。