NARUTO~複写眼を持ちし者~   作:サムナ

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以前とは内容が変わってます。



裏の裏と呪印術?

ユーリは左手でチャクラ刀を逆手に前に出し、右手を軽く握り、

胸の前に構え、腰を落とした瞬間、ユーリの姿が消えた。

 

カカシの背後に現れ、チャクラ刀で背中を切りつけたが、

カカシは這いつくばる様にしゃがんでそれをかわしながら、

逆立ちする様に足でユーリのチャクラ刀の柄を蹴り飛ばした。

 

「チッ!」

 

蹴り飛ばされた勢いを利用して、下段蹴りを放ったが、

逆立ち状態で手でジャンプする様にしてかわした。

 

浮いた状態のカカシに後ろ回し蹴りを放ち、カカシは腕を交差し

それを防御したが、蹴りの勢いに負けて吹き飛んだ。

 

カカシは受け身をとり、体勢を戻したと同時に、バックステップで

その場から移動した。

さきほどまでカカシがいた場所には、上からチャクラ刀の様な物を

下に向けて突き刺そうとしているユーリが落ちてきた。

 

「チャクラ刀はさっき蹴り飛ばしたはずだが?」

 

「ああ、これはチャクラ刀を複写した忍術によるチャクラ刀ですよ」

 

「もうそこまで、形態変化を使いこなすのか?」

 

「うちでは、形態変化の方をメインに学びますから」

 

「???、どういうことだ」

 

「オヤジ曰く、一通りの形態変化さえ出来るようになれば、

 この眼でほぼ全ての術をコピーできるから、

 実際の術は仲間に見せてもらうなり、任務で覚えるなりしろって、言われました」

 

「性質変化の問題はどうするんだ?」

 

「適正だけはうちの宗家は、代々基本的な性質は一通りあるみたいなんで。

 あとはコツさえつかめば問題はないですよ」

 

「コツって、それが難しいんだが・・・、どこが劣化写輪眼か問い詰めたいところだな」

 

「いったでしょ、コピーに関してはうちだって。

 伊達(だて)に複写なんて名前ついてないですよ」

 

「ふうっー、もういい。

 それにしても、鈴を狙うんじゃなく、攻撃にくるとはね。

 お前はサスケ以上に頭角を現してきたね」

 

「鈴なんて、二の次でしょ」

 

「おいおい、この任務の作戦目標は鈴を奪うことだぞ」

 

「チームで・・・、でしょ」

 

「・・・どうして、そう思う」

 

「普通の下忍はまず一人で任務を任されることはないから。

 んでもって、さっきも言ったように実力が違うのに

 速いもの勝ちである様にあおっていることかな。

 まあ、鈴を取った後なら抜け道がつかえるけど」

 

「抜け道?」

 

「簡単だよ。一つの鈴を半分に割ればいい。

 そうすれば、全部で鈴が四つになるわけだ。

 チームで組んだ時に報酬で揉める事がなくなるわけだ」

 

カカシは頭を押さえた。

 

「これは、トンチの問題ではないんだが・・・・。

 今までやってきてそんな発想するやつはいなかったと思うが、

 あれか、天才となんとかは紙一重ってことなのか?

 それとも一般人に天才の発想は理解できないってことなのか?」

 

「失敬な、鈴を二つに割ってはいけないって、前条件つけないのが

 いけないんじゃないですか。

 それに、昔、天才って、呼ばれてたのは先生じゃないですか」

 

「お前の情報収集能力は忍者向きだと思うわ」

 

「でしょ」

 

「まあ、実力は下忍でもトップクラスかもな」

 

いきなり目覚まし時計の音が鳴り響いた。

 

「残念だ・・・」

 

カカシが言いきる前にユーリはカカシに近づき、鈴を1つかすめ取った。

 

「油断大敵ですよ。先生」

 

 

ユーリは頬を釣り上げながらカカシに鈴を見せつけたと、同時にもう一つ、目覚ましの音が聞こえてきた。

 

「そういうことか、やられたなこりゃ・・・・」

 

カカシは全てを理解した最初の音はトラップであり、本当の終了の合図は

後になった方だと、それもご丁寧にわずかの時間の違いであったため、さすがの

カカシも気づけなかった。

 

「まあ、鈴を取れたし、お前は合格だよ。しかし、お前、実戦向きだな」

 

「からめ手とか、結構好きなんですよね。

 相手が思い通り動くのとか楽しくないですか?」

 

ユーリとカカシは最初のスタートした場所へと向かって、歩きだした。

 

「まあ、将来抜け忍とかにならなければ、別にいいがな」

 

「からあげ弁当とかあります?」

 

「聞いてないな・・・、ちなみにのり弁しかないぞ」

 

「まあ、食えればなんでもいいですけど、朝飯も食ってきましたし」

 

「そうか・・・って、おい!」

 

「いや、絶対食うなとは言われなかったから、忘れてました」

 

「はあ、こういうやつか・・・、この班は厄介な奴ばかりだよ」

 

「失礼な、おれほど素直なやつはいないと、思いますが」

 

「そうだな、自分で思う分には、自由だな」

 

二人がスタートした場所に戻るとナルトが丸太に縛り付けられていた。

 

「なにやってんの?お前?新しい遊び?」

 

訪ねながら、そこらへんに落ちていた枝を拾い、ナルトをつついた。

 

「ほっといてくれってばよ!」

 

「ああ、こいつは勝手に鈴を取る前に弁当食べようとしたんで、

 罰として、丸太にくくりつけといた」

 

「バカだな。任務達成する前に報酬を先につかいこんじゃ、だめに決まってるだろ」

 

ナルトはふてくされた表情をしていたが、ユーリの手元を見ると表情が変わった。

 

「って、ユーリ、その手に持ってるのは、もしかして」

 

「ふっ、楽勝だったぜ・・・というのは、嘘だが、俺は合格したから」

 

ユーリはナルトに鈴を見せつけるように前に突き出した。

サスケとサクラもスタート地点へと戻ってきた。

 

 

「おーおー、腹をすかしてるようだね君たち」

 

カカシの言葉通り、ナルトたちからは腹のなっている音が聞こえてきた。

 

「ところでこの演習についてだが、ユーリ以外、忍者やめろ!」

 

「「「ナッ!」」」

 

ユーリは首を縦に振っていた。

サクラが叫んだ。

 

「なんで、ユーリは合格なのよ!鈴だって・・「あるぞ」えっ!」

 

ユーリはサクラに鈴を見せつけた。

 

そして、ナルト同様、さくらたちはユーリが鈴を持っていることに驚いていた。

 

「お前、どうやって!」

 

「どうやってって、罠張って、仕掛けたんだが」

 

「そういうことじゃない!お前のじ「あー、ストップだ。取りあえず話を進めるぞ」クッ!」

 

サスケは悔しそうな表情していた。

その後、カカシにサスケが跳びかかったが、押さえつけられ、この試験の目的が、

チームワークであることを教えられた。

ユーリは鈴を単独で奪った上に、チームを組むように動いたが、

ナルトは一人で独走、サクラはサスケを探すことしか考えてなく、サスケは仲間は必要ないと

単独プレイそんなやつらは、下忍としてやっていけないとのことだった。

 

「お前らに三人にもう一度だけチャンスをやる。昼からはもっと過酷な鈴取り合戦だ。

 挑戦したい奴だけ弁当を食え!ただし、ナルトには食わせるな!

 ルールを破って、勝手に弁当を食おうとした罰だ。

 もし食わせたりしたら、そいつをその時点で失格とする。

 ここでは俺がルールだ。それとユーリは俺についてこい」

 

「了解」

 

そういうと、二人は消えた。

 

「で、隠れて様子を見ると」

 

「そういうことだ。飯を食わせれば合格、食わせなければ不合格。

 シンプルだろ」

 

「いやらしい試験ですね」

 

「お前なら、どうした?」

 

「まあ、俺はルールはばれなきゃ破っていい派なんで」

 

「性格に問題ありと」

 

「酷いな、あっ!動きましたよ」

 

二人の視線の先では、サスケとサクラがナルトに弁当を差し出していた。

それを確認したカカシはすっ飛んで行った。

 

「お前らぁあぁ!ごーっかっく!」

 

「合格?なんで?」

 

「忍者裏の裏を読むべし。忍者の世界でルールや掟を破るやつはクズ呼ばわりされるが、

 仲間を見捨てる奴はそれ以上のクズだ」

 

「これにて、演習終わり、全員合格。明日より第7班は任務開始だ」

 

「俺一人だったら、どっかの班に組み込まれてたのか?ひょっとして」

 

「よし!帰るぞ」

 

カカシたちは荷物を背負うと、背を向けて歩き始めた・・ナルトを置いて。

 

「縄ほどけっーーー!!」

 

ナルトは叫んだ。

すると、ユーリは振り向きナルトの前まで来た。

 

「ユーリ、ほどいってくれってばよ」

 

ユーリはポケットからペンを取りだし、ナルトの額に『肉』と書いた。

 

「じゃあな、かまぼこ。

 額にこの文字を書くと、ピンチの時に信じられないほど力が

 出せるらしいって、本で読んだんだ、一種の呪印術?

 だから、実際出来るかどうか試してみてくれ」

 

そういうと、瞬身の術でカカシたちの元に追いついたのであった。

 

「ユーリのばっかやろうーーーー!!」

 

ナルトの叫びはむなしく辺りに響いたのであった。

 

 

 

 

 




呪印:KKD 
ある一族にのみ発現する特殊な呪印。
絶望的な状況から、奇跡を生み出すことも可能な力。
一時的なものだが、その効果は八門遁甲にも匹敵するとか・・・・。

とかどうでしょう。
まあ、ナルトに書いたやつはらくがきですが・・・。

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