憑依如月と不吉な駆逐隊   作:8号機

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飛行場姫との戦闘で沸騰した頭で書きました。


第八八四二駆逐隊5

遂に睦月に出会えた。睦月型駆逐艦一番艦、如月のたった一人の姉。地獄で仏を見たような気持ちだ。これでようやく服を手に入れることができる。

 

「ところで、どうして如月ちゃんはどうして裸なの?」

 

睦月が首をかしげて尋ねる。

 

「裸じゃないわ、下着姿よ」

 

半裸とも言う。だが絶対に全裸ではない。なんか余計に状況が混乱した気がする。

 

「だから、どうしてアンタは下着姿なのかって聞いてるのよ」

 

「替えの服が無かったから睦月ちゃんに借りに来たのよ!」

 

叢雲に言い返す。理由は言った。これでどうにもならなかったら詰みだ。どうしようもない。

どうだ?叢雲の様子は……

 

「はあ……」

 

叢雲からの絶対零度の視線。そして深い溜め息。これはダメなパターンだろうか?

 

「アンタね……それならそうと最初っから言いなさいよ」

 

叢雲はそう言うとずっと掴んだままだった俺の手首から手を離した。いてて、赤くなってるし。

 

「睦月、早く貸してあげなさい」

 

あれ?こいつ以外と甘いのか?赤くなった腕をさすりながら叢雲の顔を見ようとするがギロリと睨み返されて慌てて目をそらした。

 

「はーい。ちょっとこれ持ってて」

 

「しょうがないわね……え?」

 

睦月が紺色の上着を脱いで叢雲に投げ渡す。

 

「ちょっと睦月、アンタ何を……!」

 

「さあ、持っていくがよいぞ!」

 

叢雲か静止する間もなく、睦月は自分のブラウス、スカートに手を掛けると一瞬で脱ぎ去った。少女らしい水色にミリタリー色の強いダズル迷彩柄の下着が現れる。睦月は地面に膝をつくとたった今脱いだ制服をを丁寧にたたんだ。

 

「はい、如月ちゃん」

 

何が嬉しいのか、睦月は満面の笑みで脱いだ服を渡してきた。だが俺は受けとれない。

 

「ちょ……ちょっと待って、今無理」

 

鼻を押さえた左手が赤く染まる。鎮静化していたはずの鼻血が睦月のダズル迷彩がらの下着を見て再び再発。今服を受けとると如月の制服の二の舞になってしまう。

 

「ちょっと……誰か……ティッシュ持ってないかしら?」

 

ポタポタと落ちる鼻血が下着に付かないように注意しつつ、左手で鼻を押さえながら右手で周囲を探る。

 

「アンタ、来なさい」

 

その手がいきなり強い力で掴まれる。見れば再び俺の腕は叢雲に捕まれていた。

 

「それとアンタ」

 

叢雲は反対の手で睦月の腕を掴み、そのまま俺たちを引きずって行く。

 

「およ?叢雲ちゃん、どこに行くの?」

 

「反省室よ」

 

叢雲が冷たくいい放つ。せっかく助かったと思ったのに。この世界に来てから始めての食事。俺は食べられるのだろうか……。




あーあ、バケツ19個しか残ってません。
明日は攻略なしですね。
どうせまだイベント期間は4/5くらい残ってますしね。

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