最近は冷え込みが激しいですね。
(ФωФ) (((・ω・)))サムイ
(ФωФ))・∀・)アッタカイ……
知ってますか?猫って人より体温が約1℃位高いんですって。
此処だけの話……私は受験生です。この小説の投稿を本来の意味で不定期に致します。
誠に申し訳ありませんm(__)m
人は
記憶の彼方
遥か遠い日
心に負った小さな傷を
庇うために
剣を執る
人は思いの彼方
遥か遠い日
微笑みながら
逝くために
剣を奮う
ーベルセルク本編よりー
~三年後・百年戦争交戦地~
先程迄降り頻っていた雨が止み、ぬかるむ大地。
暫くすれば乾き、何れはまた本来の様相を取り戻してゆく。
を繰り返す筈だった土地。
そこに双つの軍勢がある。
一方はミッドランド王国正規軍
一方はミッドランド東に国が位置する海洋国チューダー帝国。
この百年戦争はチューダー帝国の侵攻により継続されてきたのである。
百年に及ぶ二大国の戦争は人、生活、人生…及び様々な事柄に影響を与え続けてきた。
……勿論、例に漏れず傭兵達も同じ事である。
「普通」の生活を送る平民達が戦況によって煽りを受け、顔を青くし、苦悩しながらも生きなければならないのに対し、「普通で無い事が普通」な傭兵達にとっては「生を勝ち取るか殺されるか」が掛かっている戦場においても、身なりが汚れていても、その眼だけは爛々と輝いていた。
……そして、その戦場に一際輝きを放つ ある一団があった。
団長グリフィス率いる、今日まで百戦錬磨を誇る傭兵団 鷹の団である。
三年前には そこはかとなく少年っぽさが有った面々も、三年の月日が流れる頃には大人と言っても差し支え無い程に迄成長していた。
……特にグリフィス、ガッツ、キャスカが顕著にその傾向が見られた。
唯でさえ貴族のような、整い過ぎているとも言えるグリフィスの姿は成長した事により 、更に研きが掛かってしまっていた。
本来の貴族とグリフィスを見比べる事が有れば、まず間違いなくグリフィスの方へ軍配が上がってしまうだろう。
重ねて言えば、彼の指揮能力、戦略術、カリスマ性も尚更である。
鷹の団団員が以前とは比べる迄もなく増しているので有れば、そんな些細な事は明白であった。
男のように在りたいと常から悩んでいたキャスカは、結局女で在ることを嫌々ながらも認めなければならない程、綺麗に成長していた。
「女」は弱いと言う先入観が彼女には有ったのだが、その心配は杞憂だ。とも言える。
三年前と比べれば腕っぷしが上がり、「力」で勝負せず、「技」を駆使して優位に運んでいく。という戦術に変えたのだ。
……………それは、まあ、近くに「力」を大いに活用しているヤツがいたので当然の結果であった。力馬鹿は一人で充分である。
(そのヤツ(・・)が女であったのが、素直に鍛え方を変えるのに一躍買っている)
ガッツはあれから順調に、いや、周囲のそれ以上に戦果をあげた結果、幹部、並びに切り込み隊長へと昇進していた。
身の丈以上の大剣を軽々と振るい、敵となる兵をまるで道端にある小石を遠くまで蹴飛ばすように薙ぎ倒してゆく。
そんな力が有るのだから昇進しない方が異常である。
更に彼女には、ある二つ名が着いていた。
「黒狼の切り込み隊長」と。
そんな名前が着いた原因は、彼女の傍に付き従っている黒い毛並みの狼だ。
まず人間になつく筈の無い狼が、人の命令も受けずに淡々と敵兵を狩っていく様は、まるで人間が戦場を駆けていくのと遜色無いと言っていい程だった。
その不気味な狼を連れている切り込み隊長は、その力、得体の無さから畏怖の対象となり、結果、そのような二つ名が着いたのであった。(本人からすれば、何だかむず痒い思いである。)
……さて、話を戻すと現在はミッドランドが優位である筈だったのだが、チューダー帝国軍属「黒羊鉄槍重装騎兵団」と言われる3000人の騎兵を相手に上手いように掻き回されている、やや情けない状況に陥っていた。
後数刻もしない内に本陣迄にも騎兵団が迫ろうとしていた。
その時である。
本陣へと侵攻する騎兵団の進路上に、一騎の兵士と、犬のような生き物が佇んでいた。
何処かで聞き及んだような組み合わせだ、と一人の騎兵団員の、まだ冷静であった脳の一部分がそう感じていた。
しかし直ぐにその考えを捨て去り、そのたった一人の兵士も犬も槍の一閃で、その重量で、物量で殺してやる、とばかりに接近した時。
その姿をはっきりと認識し、先程の違和感、それが正しかった事を思い知らされた。
それは
「黒狼の切り込み隊長・ガッツ」と、その従順で人間的な異形の黒狼「アーツ」であったからである。
騎兵団の不幸である事は、気付くのが遅すぎた事である。
この時を以て騎兵団への蹂躙が始まった。
ご意見・ご感想お待ちしております。……此処だけの話、ちゃんと話が分かって貰えてるか少々心配なんです。