IS/Zero   作:小説家先輩

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第十話 暗躍

翌日、切嗣は再び楯無に生徒会室に呼び出されていた。

 

「いやぁ、何度も呼び出してごめんね。実は昨日きりちゃんが仕掛けた罠に早速獲物が引っ掛かってさ♪」

 

「……ほう」

 

「どうやら私の推理通りだったみたい。もうお姉さん探偵とかになれちゃうかも♪」

 

「だったら僕の役は、探偵の天敵である怪盗ですね」

 

「何言ってるの、きりちゃんは名探偵である私の忠実な助手に決まっているじゃない。ホー○ズとワ○ソンみたいな」

 

「……ものすごい違和感しかない」

 

「それはきっと気のせいだよ」

 

口ではこの人には勝てない。切嗣はため息を着きながら話題をそらす。

 

「……それで、デュノアは僕たちのISの情報を盗み出すのが目的で間違いないのですか」

 

「お姉さんの小粋な冗句に関心すら示さないなんて……。やはり私との関係は遊びだったのね!?」

 

更識は胸元をはだけさせながら、手で顔を覆ってしまった。がしかし、切嗣はおもむろにコンテンダーを取り出すと弾を装填するふりをして更識の方に向ける。

 

「ちょっとちょっと!?ここは泣いている女の子に優しく声をかけながら抱きしめるべきでしょ!?そんなんじゃ、セシリアちゃんに振られちゃうよ?」

 

「大丈夫です。セシリアは先輩みたいに変な悪戯をしないし、僕も先輩以外にこんなことはしませんから」

 

「……はぁ、まあいいわ。さっきの話だけど、きりちゃんが言ったとおりでほぼ正解だよ。ただ、相手は相当焦っているみたいでシャルルちゃんに3日以内に行動するように促していたから、この3日はシャルルちゃんから目を離さないでいてあげて」

 

「……了解。それとひとつだけいいですか?」

 

「ん?なぁに?」

 

珍しく質問を返してくる切嗣に楯無は、若干驚きを感じながら答える。しかし、次に切嗣から発せられた言葉は楯無にとっては意外なものであった。

 

「気づいているかわからないが、目の下のクマがだんだん目立ってきてる。一人でこなそうとするのはえらいと思うが、どうしても無理な場合は誰かに任せてはどうです?」

 

「それじゃあ、きりちゃんが手伝ってくれる?」

 

「……全部は無理かもしれないが、手伝えることは手伝うことにしましょう。貴女は僕にとっても大事な人物ですから。それでは」

 

そう言うと、切嗣は生徒会室のドアを開けて出ていった。

 

「……そのセリフは卑怯だよ、きりちゃん」

 

楯無は誰もいない部屋で俯き、頬を染めながらそう呟いた。

 

 

生徒会室を後にして切嗣が廊下を歩いていると、シャルルが声をかけてきた。

 

「衛宮くん」

 

「!……デュノアか。どうしたんだ、こんなところで」

 

「いや、偶然ここを通りかかったら衛宮くんがでてきたから一緒に帰ろうと思って……」

 

「そうだな。ちょうど終わったことだし帰るとしよう」

 

切嗣とシャルルは並んで廊下を歩き始める。するとシャルルが口を開いた。

 

「そう言えば、今一夏くんたちとトレーニングしてるんだけど、衛宮くんは誰とトレーニングしてるの?」

 

「僕は主にセシリアと特訓をしている。正直彼女の説明はなかなか難しいが、なんとかついていけてるよ」

 

切嗣の答えにシャルルは何か思いついたらしく、提案をしてきた。

 

「そっか。なんなら一緒に練習するのはどうかな?そうすればみんなで鍛えることが出来ていいと思うんだけど」

 

「……そうだね。じゃあ今度お邪魔させてもらおうか」

 

「うん!やっぱり訓練でも二人でやるよりはみんなでやったほうが楽しいし、何より捗るよ!」

 

シャルルは淡い笑顔を浮かべながら、下足箱へと足を早めた。

 

 

同時刻、セシリアと鈴音はアリーナで訓練をしていた。

 

「まったく、切嗣さんはいつも私を置いて更識先輩と生徒会室でなにをやっているのでしょう!!」

 

「そうよ!それを言うなら一夏も━━━」

 

20分後セシリアと鈴音は訓練を終え、ピット搬入口で帰りの準備をしていた。

 

「今日はかなり訓練に熱が入っていましたわね、鈴さん」

 

「セシリアこそかなり出来るじゃない。流石はイギリス代表候補生ってとこかしら」

 

「これがIS学園の訓練?ハッ!下らないな。まるでお遊戯会を見ているようだ」

 

「あら?貴女はドイツ代表候補生の……」

 

「何?私たち、あなたなんかに構ってる暇なんてないんだけど?」

 

セシリアと鈴は声のした方に振り返る。するとそこには、侮蔑の表情を浮かべたラウラが立っていた。

 

「ふん!どうせあの軟弱な男たちの尻を追いかけるしか能がない尻軽女のくせに、ISの訓練とは笑わせる!」

 

ラウラの挑発にセシリアと鈴は額に青筋を浮かべる。どうやら先ほどのラウラの発言は彼女たちの逆鱗に触れてしまったようだ。

 

「ねえ、セシリア。私の気のせいでなければ今、どうか気の済むまで私を殴ってくださいって聞こえたんだけど」

 

「奇遇ですわね。私もそう聞こえましたわ」

 

「お前ら如きが私と勝負しようとは……下らない。面倒だから二人同時に相手してやろう」

 

「言いましたわね?後で泣いて許しをこうても決して許しませんから!」

 

「セシリア!この巫山戯た女、さっさと潰しちゃいましょう!!」

 

 

切嗣とシャルルが校舎を出ようとした時、話し声が聞こえた。

 

「なんか第3アリーナで専用機持ちが喧嘩しているらしいよ!」

 

「うん、知ってる!その喧嘩してる子達って一年生だって!?今は黒いISの女の子が2人を相手にしてボコボコにしているんでしょ?」

 

「暇だから、行ってみようよ!」

 

「デュノア、帰るのは後回しだ。アリーナに急ごう!」

 

「うん!」

 

切嗣たちは途中で一夏と合流してアリーナに向かう。切嗣たちがアリーナに着くと、そこには予想外の光景が広がっていた。

 

「ぐっ!こんな…はずでは……」

 

「お前ら如きがこの私に勝てるとでも思ったのか?」

 

メイン武器を破壊されたセシリアと鈴は地面に叩きつけられていた。ラウラは倒れているセシリアを片手で持ち上げると、首を絞め始める。

 

「あっ……ぐうっ!」

 

「こんなおままごとの様な訓練にしか耐えられないゴミなど処分してしまうか」

 

「やめなさいよっ!」

 

鈴は肩の龍砲をラウラに向け発射するが、ラウラは片手をかざしただけで空気の破裂音が響くだけだった。

 

「なっ!?」

 

「……くだらん。その程度の攻撃、避けるまでもない」

 

ラウラはセシリアの方に向き直ると再び彼女の首を絞め始める。だがしかし、突然のシャルルの射撃にラウラはセシリアを投げ捨てた。

 

「うおぉぉぉぉぉ!」

 

そこに一夏が切り込んだが、あっけなくラウラに捕まってしまう。そのままお互いに睨み合いになった。

 

「なんのつもりだ!」

 

「それ以上、僕たちのクラスメイトに危害を加えるのは許さないよ」

 

「悪いがそこまでにしてもらおう」

 

「ちくしょう!よくも鈴やオルコットをこんな目に遭わせやがって!絶対に許さないからな!」

 

「お前らもこいつらと一緒にくず鉄に変えてやる!」

 

「どうやらドイツ人はぬるいビールを飲んでるせいか、頭の沸点も低いみたいだね」

 

「ふん!フランスのアンティークが何を言う!」

 

「そのアンティークのISの実力、試してみるかい?」

 

ラウラは装備を近接戦闘用のワイヤーブレードに変更し、シャルルも近接戦闘用のブレード『ブレッド・スライサー』を取り出す。そして二人が接近し、刃が交わろうとする寸前、

 

「二人とも、今すぐISを解除しろ」

 

千冬がIS戦闘用のブレードを展開し、二人の間に割り込んだ。

 

「き、教官!?なぜここに!?」

 

「織斑先生!?」

 

「千冬姉!?」

 

「ほかの生徒からおおよその話は聞いた。ラウラ、私はこの学園で刃傷沙汰を起こすことを許可した覚えはないぞ?話があるから一緒に指導室に来るように。ほかの生徒は大人しく自分の部屋に帰ること。なお、トーナメント開催まで一切の私闘を禁じる。以上」

 

ラウラは千冬に連れられて指導室へ歩いて行った。切嗣は急いで倒れているセシリアのもとに駆け寄る。

 

「大丈夫か、セシリア!?」

 

「えぇ、なんとか」

 

「……すまない。僕がもう少し早く来ていれば」

 

「お気になさらないでください。元はと言えば私が相手の手の内をろくに考慮せずに無茶をした結果なのですから」

 

「いや、しかし……」

 

「もう!私が気にしないでいいと言っているのですから、貴方は素直に聞いていればいいのです。そんなことより、起き上がることが出来ないので保健室まで連れて行って頂けませんか?」

 

「……わかった」

 

切嗣はセシリアの膝と背中に手を入れて、持ち上げた。俗にいうお姫様だっこの体勢である。

 

「ちょっと、切嗣さん!?一体何をしているんですの!?」

 

「何って、普通に持ち上げただけなんだが…」

 

「はぁ……。まあ、そんなことを期待するだけ無駄なのかもしれないですわね……」

 

「?何か言ったかい??」

 

「いいえ、何でもありませんわ」

 

 

セシリアを保健室に運んだあと、切嗣は自室の扉を開けたところで停止を余儀なくされた。

 

「え……?衛宮くん……?」

 

「……」

 

切嗣は無言で扉を閉めた。いくら自分の運が悪いとは言え、女性の着替えに遭遇してしまう訳が無いのだから。がしかし、切嗣がそう考えている間に扉が開き、シャルルの手が切嗣を掴むと中へと引き込んでしまった。

 

「み、見た……?ぼ、僕の身体」

 

「何のことだい?」

 

「え、だって」

 

「向こうを向いておくからそのあいだに着替えるといい」

 

「……うん」

 

切嗣はシャルルに背を向けながら、今後のシャルルの監視について考えを巡らせていた。

 

 

楯無から連絡を受けてから三日後の朝、切嗣の携帯が鳴った。

 

「もしもし、きりちゃん?」

 

「どうしたんですか、更識先輩」

 

「盗聴の記録では、今日が期限だから今日中に動くはずなんだけど…。なにか進展はあった?」

 

「ええ。デュノアは今日は体調を悪くしたらしく、今日は学校を休むそうです」

 

「わかったわ!きりちゃんはどうするの?」

 

「僕はいま学校に向かっていますが、これから折り返してデュノアに張り込みをかけます」

 

「了解!私も手伝いたいところだけど、デュノア社との交渉の準備をしないといけないから、あとはよろしくね!」

 

「……わかってますよ。それでは」

 

 

切嗣は通話を切ったあと、すぐに行動を開始した。

 

「はぁ…はぁ…まさか偽物を掴まされるなんて……!」

 

シャルルは待機状態である切嗣のコンテンダーを握り締めながら自室へと走って戻っていた。切嗣の机の中からコンテンダーを取り出し、データ通信が使える場所へとたどり着いたまでは良かった。がしかし、コンテンダーを機械に接続した瞬間、エラーの文字が表示され調べてみたところ、見た目だけを精巧に偽装したただの銃だったため、本物を探しに自室まで戻っていた。

 

(でも衛宮くんは今日は学校ではISの実技の授業はないから、持っていなかったはず)

 

「あとはここを探すだけ━━━」

 

「壁にゆっくり手をつけるんだ、シャルロット・デュノア」

 

その声にシャルルが後ろを振り返ると、そこには切嗣が銃口を向けて立っていた。

 

「……いつから気がついていたの?」

 

「疑いを持ち始めたのは最初にあったときだ。男性であれば着替えている時に同性の相手の視線を気にすることはほとんどない。それと、握手をした時。普通男性の手であれば指がもう少し太く、ゴツゴツしているはずなのに君の手からはそれが全く感じられなかった。それで更識先輩に調査を依頼したところ、この事実がわかった」

 

「……なるほどね。じゃあ、僕が君たちにどうして近づいたか理由も知っているんでしょう?僕をどうするつもり?」

 

「あぁ…。君には━━━」

 

 

切嗣から連絡を受けた楯無は放課後、切嗣の部屋を訪れていた。

 

「それでどういう経緯で性別を偽って入学することになったの?」

 

「実は僕は社長の本当の娘ではありません」

 

「つまり妾の子と言うこと?」

 

「ええ、その通りです。僕は本当の母親と二人で暮らしていたのですが、母が病気で亡くなった後、父の家に引き取られ、僕は妾の子として義母と父から冷遇されていました。僕にISの適性があるとわかった頃、第三世代の開発に大きく出遅れた会社の経営は大きく傾き、政府からの援助は打ち切られそうになっていました。そこで父は僕に男装させ、衛宮くんや一夏くんに近づきISの情報を盗ませようとしたわけです」

 

更識はシャルルの話を聞きながらも、心の中では別のことを考えていた。

 

(いくら情報がバレたとは言え、いきなり自分の詳しい素性を語りだすなんて……。そもそもなぜ自分のつらい過去の話をしているはずなのに、顔は無表情のままなのかしら?これは後できりちゃんに詳しく話を聞く必要がありそうね……)

 

「……この話がバレた以上、僕はここにいるわけにも行きません。後はフランス本国へ強制送還を待つだけです」

 

「その必要はない」

 

するとドアが開き、監視のため外にいた切嗣が中に入ってきた。

 

「……きりちゃん。いくらお姉さんでも気配を消して入ってこられたら、流石にビビるよ」

 

「それは……すまない。だがシャルロット・デュノア、君は別にこの学校を離れる必要はないんだ」

 

「……?」

 

「特記事項第21条によれば、IS学園に所属する生徒は本人の同意なしにあらゆる国家・組織の干渉を受けない、となっている。まあ、最終的に決めるのは君自身だが」

 

「僕は……出来るならこの学園に残りたいと思ってる」

 

「そうか。なら後は僕と更識先輩に任せておくといい。僕の話は以上だ」

 

そう言って切嗣は部屋を出ようとしたがシャルロットに呼び止められる。

 

「君は……僕がしたことを何とも思ってないの?」

 

「別に僕や一夏に実害があった訳ではないし、未然に食い止めることができたのだから特に問題はない。だが、僕ではなく他の誰かに迷惑をかけようとするのなら、僕は君を全力で排除させてもらう」

 

シャルロットの返事を聞かずに、切嗣はそのまま廊下に出ていった。

 

「彼は……いつもあんな感じなんですか?」

 

「ええ。私も彼が本当に笑っているところを見たことはないわ。時々見かける彼の笑顔もどこか影があるし。だから私は彼が一人ぼっちにならないようにこれからもそばで支えてあげるつもりよ。それで貴女はどうなの、シャルロットさん?」

 

「……え?」

 

「とぼけたってだめだよ。貴女がきりちゃんを目で追いかけたり、きりちゃんがセシリアちゃんと一緒にいるのを見て、ため息ついてるとこを見ちゃったんだから」

 

「……正直、自分自身も困ってます。こんな気持ちになったのは始めてなので」

 

「そう。まあ、じっくり考えたらいいんじゃない?ただし、あまり時間はないみたいだけど」

 

「!?分かりました。なら僕ももっと精進します!」

 

「頑張ってねー♪」

 

シャルロットは廊下へ駆け出していった。

 

 

夕食を食べたあと、切嗣はデュノア社への交渉材料を整理していた。するとルームメイトであるシャルロットが声をかけてくる。

 

「ねえ、衛宮くん。ちょっといい?」

 

「……?」

 

「これからは二人の時は僕のことをデュノアではなく、シャルロットと呼んでくれないかな?」

 

「理由を聞いても?」

 

「僕なりのケジメってことじゃだめかな?これからはデュノア社のシャルル・デュノアじゃなくて、一人のシャルロット・デュノアとして向き合っていこうと思うんだ」

 

「……君がそう思うなら、そうすればいいんじゃないか?」

 

「……だから衛宮くんの事も切嗣って呼んでいいかな?」

 

「好きにすればいい」

 

「ならこれから宜しくね、切嗣」

 

「……ああ。こちらこそよろしく頼む、シャルロット」

 

 

放課後、更識の携帯に切嗣から放課後に生徒会室でシャルロットの事についての話をする旨の連絡が入ったため更識は生徒会室で切嗣を待っていた。

 

「遅れて申し訳ない、HRの終わる時間が遅くなってしまったもので」

 

数分後、切嗣がシャルロットを連れて生徒会室に入ってくる。

 

「いいえ。こっちも今来たところだから」

 

「そうですね。では本題に入りましょう」

 

「ええ。それじゃあ早速だけど、あなたはあの時シャルロットちゃんに何をしたの?とて

もじゃないけどあの時の反応は普通の人間の反応じゃない」

 

「それに関しては見せたほうが早いでしょう。……シャルロット、僕の目を見て嘘偽りなく質問に答えてくれ」

 

「え?……はい」

 

目を合わせた途端、座っているシャルロットの頭が下を向いて、項垂れてしまった。再び顔を上げた時には無表情になっており、目には光が無くなっていた。

 

「これって……催眠術ってやつ!?」

 

「みたいなものです。取り敢えず普通なら絶対に喋らないはずのことを聞いてみて下さい」

 

「それじゃあ━━━」

 

楯無の質問はシャルロットのスリーサイズから始まり、果てには専用機ISの装備の設計にまで及んだ。普段であれば、拷問にでもかけられない限り絶対に漏らすことのない情報まで、スラスラと答えるシャルロットの姿に楯無は若干の恐怖を覚える。

 

「それにしてもこの力、本当にすごいわね。私も頑張れば身につけられるかしら?」

 

「代償として、自分が持つすべてを手放す勇気があるのなら」

 

「何それコワイ!?ていうかそんな恐ろしいことをしてまで手に入れなければならない力ってなに?」

 

「自分の目的のためにどうしても必要だっただけですよ」

 

楯無はしばらく切嗣の表情を伺っていたが、いきなり笑い始める。

 

「……何がおかしいんです?」

 

「いやいや、比較的平和な時代に生まれた私たちの世代の中に、貴方みたいな目をしている人間がいることがおかしくてつい笑っちゃったんだ。この際だからはっきり言っておくけど、貴方は人間として最も大事な何かがかけていると思う。だから私は貴方を放っておくことは出来ないし、出来ればあなたの抱えている心の闇を取り払ってあげたいと思うの」

 

「……貴女には関係ないことです。では僕はシャルロットの暗示を解いて帰りますので」

 

切嗣はシャルロットの暗示を解くと、すぐに生徒会室を後にした。




スピードワゴンはクールに去るぜ!ではないですが、衛宮切嗣は静かに去る的な感じでやってみたかった。今は反芻している。

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