修正しました。
リンクスタート ※修正版
2022年11月6日
今日は全国が騒がしい。なぜなら、今日が『ソードアートオンライン』、通称『SAO』の正式サービス開始の日だからだ。SAOは世界初のVRMMOPPGだ。このゲームは一万人限定販売のせいか、瞬時に完売したらしい。
先ほど全国が騒がしいと言ったが、それは桐ヶ谷家も例外ではない。
「姉さん!先にログインしとくぜ!」
和葉の部屋の前でそう言ったのは、和葉の双子の妹である佳奈だ。
「そんなに大きな声で言わなくても聞こえてますよ。それにしても、楽しみにしすぎでしょう」
「そう言う姉さんだって楽しみにしてたくせに」
「否定はしません」
その証拠に和葉の顔は楽しみで笑みを浮かべていた。
「そろそろ自分の部屋に戻ったらどうですか?もうすぐで時間ですよ」
「え?うわ!やば!んじゃ、姉さん、また向こうで!」
「分かりました。あと、分かってると思いますが「向こうでは姉さんとは呼ばない!」よろしい」
部屋の外からドタバタという音が聞こえた。おそらく、というか確実に、急いで自分の部屋に戻ったのだろう。
(さてと、そろそろ僕も準備しますか)
準備というが、実際はナーブギアという物を頭にかぶりベットの上に寝転がるだけだ。あともう少しであの世界に戻れる、そう考えただけで心が高ぶった。
時間まであと
─5─
─4─
─3─
─2─
─1─
和葉はあの世界に行くための言葉を唱えた。
「リンクスタート!」
瞬間和葉の視界が白く染まった。次に目の前には『βテストのデータがあります。使用しますか?』という文字が出て、次に『yes』と『no』の選択肢が出てきた。和葉は迷わず『yes』を押した。そのまま和葉の視界がクリアになっていき、次に目を開けたときには、どこかの街の中にいた。
和葉─キリハ─は自分の手を見て握ったり離したりして感触を確かめた。
「戻ってきました。この世界に...!」
ここでキリハの容姿を説明しておこう。
身長は150センチほど、ショートにした赤い髪の毛、目も赤い。
身長が低い理由として、和葉は「身長低いのに強いのって良くないですか?」というのが理由。
キリハはしばらくしてから街を歩き目当ての武器屋を目指した。そこが佳奈─キリト─との待ち合わせ場所だからだ。キリハが武器屋に入ったらそこには青年が二人いた。そのうちの一人はこちらに気づいて声をかけてきた。
「よぉ、キリハ」
「早かったですね。キリト」
そう、この黒髪の180センチほどある青年がキリトである。佳奈はこの世界では男としてプレイしているのだ。
「ところで、そちらの方は?」
キリハはキリトの隣にいた青年について聞いた。
「あぁ、こいつは「ど、どどどーも!初めまして!自分クラインと言います!23歳どくしnぐはっ!!」何言ってんだ!てめーは!」
クラインと名のった青年が変なことを言い始めた瞬間、キリトはクラインの顔面を見事な回し蹴りで吹き飛ばした。
「痛ってぇな、いきなりなにすんだ!」
「てめーが余計なことまで言うからだろ!」
目の前で言い合いを始めた二人をキリハは苦笑しながら見ていた。
「初めまして、クラインさん。ぼ...私の名前はキリハと言います。よろしくお願いします」
一瞬僕と言いそうになったのを慌てて修正した。ネカマと疑われて面倒なことになるのは避けたい。が、クラインはポカーンとしていて気づいていないようだった。ハッとして正常に戻ったあと、キリトに詰め寄った。
「おおい!キリト!おま、何でこんな礼儀正しくて可愛い女の人と知り合いなんだよ!」
「うるせぇよ!リアルで知り合いなんだよ!ていうか、本当に女の人かどうか分かんねぇだろうが!」
「お前、リアルでこの人知ってんだろ!?だったら本当の性別ぐらい教えてもらってもいいじゃねぇか!」
「何でこのゲーム内で知り合って物の数十分のお前にキリハの情報教えなきゃなんねぇんだよ!ぜってぇ断る!」
またしても言い合いを始めた二人を、今度はキリハが二人の頭に向かって二人同時に回し蹴りをヒットさせ吹き飛ばした。
「「!?」」
吹き飛んで壁に頭をぶつけ悶絶している二人に歩み寄り
「二人とも、ちょ~っと静かにしましょうか」
顔は笑っているが目が笑っていない状態でそう言った。
「「はい...」」
二人は顔を青くしながら返事をした。ここでクラインは悟る。キリハはただ礼儀正しいだけではないと。
如何でしたでしょうか?
今回はクラインを登場させました
誤字、脱字がありましたら、教えて下さい!
それではまた次回