家族(仲間)と自分探しの旅[一時凍結] 作:Eucliwood
次回は普通に3000文字程度になると思います。
*砂漠の島:シキ:昼*
「カロヌホキロ……(暑い……)」
「確かに…辺り一面砂漠ですし、見た目通りの暑さですね。」
何故この島はこれほどまでに暑いのだろうか。
そして降ってきてほしい時に何故雨は降ってこないのだろうか。
僕もクロも暑すぎると感じるこの島。
どこを見ても砂漠。
本当にこんな島に住み着くモノ好きな人なぞ…………
普通にいました、本当に有難うございまし(ry
前方からやってくる人を発見し、情報収集をしようとクロが話しかける。
「すみません、この島の方ですか?」
クロが聞くとターバンをつけた中年の男は微笑みながら言った。
「あぁ、そうだよ。
もしかして船旅できた人かい? それなら俺が来た道を辿れば街につくよ。」
街の行き方を教えてくれた男にクロは感謝を述べて、僕に話しかけた。
「この道を辿れば街につくそうですよ。」
「トモクロバゾヘノ、マトワコスヨラソニホヒノキロシヨナホキロ。(そうだね、早く街に行きたい。)」
とにかく休みたい、こんな砂漠の島で日干しになって人生END何て笑えない。
そうして僕とクロは歩き出す。
ザッザッと砂漠の中を歩く。
歩いている間、僕は自身の魔法について考えていた。
僕の持っている魔力を消費して使用する魔法。
この魔法を多種多様な、それこそ無限と言えるような種類の魔法がある。
どういう法則性があるのだろうか。
何事にも、物事には法則性がある。
例えランダムと見えるようなものでも、無意識の法則性があるのだ。
例えば、ある人に数個の石を持たせて、特定の範囲内にランダムに置いてくれという。
すると大抵の者は均等に距離感を持たせて石を置くだろう。
これはランダムではない。
無意識のうちに距離感という法則性を持たせている。
つまり、この魔法にもどこかに法則性があるはずなのだ。
それさえ見つければ、自分でオリジナルの魔法が新たに作成できるかもしれない。
僕はそう考えていた。
僕の魔法には属性の種類がある。
属性は火、水、雷、木、毒、地、無、超、光、闇等の約十個ある。
正確にはこれ以外にもまだあるが、基本属性はこの十個だ。
そして、この属性らには相性も存在し、得意とする場面が存在する。
例えば、火なら森等の燃えやすい所ではより強くなるが、海の上等では逆になる。
その場に応じて術者、つまり僕が適応する属性を使用しないと本来の力が発揮されないという仕組みになっているのだ。
僕の中にある、この余りある魔力を効率よく消費し、より強力な魔法を使用できるように改良したい。
正直今のままでは燃費が悪すぎる。
そうだ、ちょうどいい。
この島の街で暫く留まり、魔法の研究をしようか。
それがいいな。
流石僕だ、とてもいいアイデアを出す。
思ったら行動とはいかないが、早速行ってみようと思った僕は、早く街につくためにクロに急ぐと伝え、重力をほぼゼロにし走り出す。
重力が皆無なせいか、景色が霞むほどの速さで走る僕。
そしてその僕に余裕でついてくるクロ。
一番人外なのはクロだと最近は思うようになった。
僕は一体、何者なのだろうか。
そして、人なのだろうか…それとも―――
砂漠の照りつける暑さは既に感じなかった―――――
主人公のシキは一体何者だったんでしょうね?
これから物語が進むにつれて、少しづつか、もしくは一気に明かすつもりです。
それまでは今のシキの考え方や性格で判断してみてください。