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最初のスタジエール最終日を終えた。
恋とタクミの提案から始められたラテアートは、概ね成功を収めることが出来た。ラテアート導入と共にお客へのアンケートも始めたところ、寄せられた意見には大多数の高評価を貰うことが出来ていた。
また恋とタクミ以外の執事スタッフも、ラテアートが上手くなるにつれて出来る執事感を出すことに成功し、メイドスタッフの分かりやすい需要供給に対しても、ちゃんと存在感を主張することが出来るようになっている。
個々人にとっても、ラテアート一つスキルとして身に付いたことでちょっとした自信に繋げることが出来たのか、皆表情が少し明るくなっていた。誰にでも出来るようなことではないからこそ、ラテアート一つで店に出る影響が大きかったということだろう。
更には、月一で閉店後にラテアート選手権が開かれることになった。
月末の閉店後に、各々がラテアートを作り、全員でどのラテアートが一番良いか競うのだ。一番になったラテアート制作者には賞品として、翌月の間執事、メイド問わず制服のランクが一番上になり、更に時給が少し上がることになる。
またラテアート選手権の優勝者は、店内に名前が掲載されるので、客からの覚えもよくなるのだ。こういう喫茶店には役者やアイドルなどを目指す者も多く、働く中でファンを増やす機会があることは大きなメリットになるだろう。
総評して、ラテアート一つで店にある程度の需要を生み出し、スタッフ達の活気を高めることに成功したのであった。
「はぁー……これで恋君やタクミ君ともお別れなのね……」
「ええ、お世話になりました」
「正直、正規採用したいくらいの逸材だけれど……仕方ないわね」
今は最終日の閉店後。
溜息を吐くメイド長に苦笑する恋とタクミだが、それだけ買ってくれたということだ。素直にありがたいと思いながらも、メイド長の言葉に少々申し訳なさも感じている。
だが残念に思うのはメイド長だけではない。その他、メイドスタッフ、執事スタッフのメンバーも同じだ。
働く中で、またそれ以外で接する中で、恋やタクミはその人柄からスタッフ全員からの信頼を得ることができた。閉店後だというのに、恋とタクミが最後ということで全員が残っているのがその証拠だろう。退勤登録はしたのに、帰らないで二人を見送ろうとしてくれるスタッフ達の気持ちが嬉しかった。
「遠月学園は卒業まで行くのが厳しい学校って聞いているけど、貴方達二人ならきっと大丈夫! まぁもし退学になっても、ウチで雇ってあげるから安心しなさいな」
「はは、ありがとうございます。その際は、是非」
「うんうん! じゃあ、今日はもう少し店閉めないでおいてあげるから、皆も二人に挨拶してちゃんとお別れするのよ?」
『ありがとうございます!』
メイド長はそう言うと、店の奥の事務所へと引っ込んでいく。自分がいるとやりづらいと考えたのだろう、空気を読んで姿を消したようだった。
するとそこからメイド達も執事達も、恋とタクミの近くに歩み寄ってそれぞれ挨拶をしてくる。勤務中のフォローに対する礼だったり、ラテアートを教えたことの礼だったり、寂しいと言ってきたり、送られる言葉は様々。
恋もタクミも、その場にいた全員から連絡先の交換を求められたものの、スタジエール中だからということでソレを断った。だが、落ち着いたら一度二人で店に顔を出すと約束し、その時は連絡先の交換も約束したようだった。
この店でかなりの信頼を得ることが出来た二人。
顔を見合わせて、短く笑い合った。
「皆さん、この一週間ありがとうございました」
「料理人としてではなく、店としての広い視点を学ぶことが出来て良かったです。俺達も、皆さんのおかげで成長出来たと思います」
恋とタクミも、スタッフ一同に対し頭を下げて礼を言う。
調理技術を高めることは、遠月において最重要事項だと思っていたけれど、店を構えることになれば、此処で学んだサービスに対する意識はもっと重要なことだった。それを学び、実践で経験することはけして無駄ではない。
「今度は客として、また遊びにきますね」
「俺もです」
そして顔を上げてそう言った二人に、メイドと執事達は顔を見合わせてクスリと笑うと、音もなく並んで一斉に礼を返す。
初日に見た時よりもずっと揃っており、また優美に見えるその佇まいは、メイド服や執事服も相まって本物の様に魅力的だった。
「我々一同、お二人のご来店を心よりお待ちしております」
前に出てそう言ったのは、この中で一番先輩であるメイドのうらら。
そしてその言葉に倣い、全員が一斉に声を揃えてこう告げる。
『いってらっしゃいませ、旦那様!』
それは、これから遠月という過酷な世界に戻っていく二人に対する、心からの激励だった。二人はそれを受けて、必ずまた顔を見せにこないといけないなと苦笑する。
そうして、二人は温かく見送られながら最初のスタジエールを終えた。
当然、合格という結果を勝ち取って。
◇ ◇ ◇
そして、タクミとも別れた翌々日。
最初のスタジエールを乗り越えた生徒達は、次のスタジエール先へとそれぞれ向かう。
恋もまた、次のスタジエール先への書類を受け取っており、その店へと向かっていた。今回は単独スタジエールのようで、相方と合流することなく単身で現地集合が指示されている。前回は従者喫茶だっただけに、恋は次こそレストランなのだろうと予想していた。
極星寮の面々も、えりな、緋沙子においても、第一のスタジエールを突破したようで、スマホに入った連絡を見て、恋は気合いを入れ直す。
そうしてやってきた店は綺麗な店構えで、どうやら新店らしかった。昼間だがまだ営業はしていないらしく、所々準備中の雰囲気を醸し出している。
店の入り口に近づいていくと、中からふと聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「―――おいおい、こっちは開店準備で忙しいんだぞ。学生の相手なんか……ったく、堂島さん根に持ってんのかよ……分かった、だが少なくとも秋の選抜で決勝に進んだくらいの奴にしてくれよ。使えねぇ奴は即刻叩き出すからな」
店の名前を見てみれば、そこには『SHINO,s TOKYO』と書いてある。
どうやら恋の次なるスタジエール先は、従者喫茶から随分とふり幅の大きい場所に着地したらしい。まさかの派遣先に、恋は苦笑しながら店の扉を開けた。ベルの音が鳴り、視線が集まる中挨拶をする。
「失礼します―――遠月学園からスタジエールで来ました、黒瀬恋です。お世話になります」
黒い髪、金色の瞳、店の外からの逆光を背にすることで醸し出される貫禄ある雰囲気に、店内で動いていたスタッフ全員が動きを止めた。
その中で唯一、店の外にも声を聴こえさせていた男が不敵に笑みを浮かべて近づいてくる。赤みを帯びた髪、眼鏡をしていても熱を感じさせる眼光、身に纏うその雰囲気はまさしく強者そのものだった。
四宮小次郎が、そこにいた。
「……ハ、決勝進出者とは言ったから少し予想してはいたが……お前の方が来るとはな。選抜以来か、黒瀬」
「お久しぶりです、四宮シェフ―――優勝者の方じゃないですが、大丈夫ですか?」
「言うじゃねぇか、準決勝で審査したのは俺だぞ。決勝での話は聞いてる、葉山アキラは確かに優秀だが……万全の状態ならお前が優勝すると思うくらいには、俺はお前を買ってるぞ……怪我はもう良いんだろうな?」
「ばっちりです、期待に沿う仕事をしますよ」
遠月元第一席にして、フランス料理で日本人初のプルスポール賞を獲得した超一流の料理人、四宮小次郎。
恋がスタジエール先に指示されたのは、その彼が出した彼の店の東京支店だった。遠月としても、彼クラスの店に派遣するなら選抜決勝に進んだ生徒でなければならないと判断したのだろう。とはいえ、従者喫茶からの一線級レストランという振れ幅に驚きはあるが。
恋を買っていると言う四宮に、恋はならばその期待に沿う仕事をすると言い返す。
自信ではなく、己が四宮の店であっても力になってみせるという覚悟だ。どちらにせよ、スタジエールである以上実績を残さなければ意味がないのだから。
「ではムッシュ黒瀬、最初の仕事だ」
「はい、なんでしょうか四宮シェフ」
「まずは――――大工工事と内装の仕上げだ」
「ですよねー」
恋は腕まくりしながら、四宮の指示に苦笑を漏らした。
中で働くスタッフの仕事を見ても分かるとおり、内装がまだ完成していない。東京支店をオープンするということで、まだまだ準備が整っていないのだろう。
そうして黒瀬が作業に入ろうとすると、四宮は他のスタッフに挨拶しておけと言って、そのまま奥に工具を取りに行ってしまった。
恋は指示に従い、スタッフ達の下へと歩み寄っていく。
「どうも初めまして、遠月のスタジエールできました。黒瀬恋です」
「あ、私はサービス責任者の
「私は肉料理担当料理人のリュシ・ユゴーだヨ、と言っても、私達はSHINO,s本店のスタッフで、こっちが落ち着くまでしばらく応援に来てるってワケなのサ」
「なるほど」
恋の挨拶に親し気に返したのは、サービス担当責任者の高唯と肉料理担当のリュシ。どちらも女性だが、日本人ではないのか名前や喋り方から海外の色が強い二人だった。フランス料理、しかも本場で出している本店のスタッフなだけあって、日本人は四宮だけなのだろう。
恋が会釈をすると、高唯が直ぐ傍にいたフランス人の男性を紹介してくれた。
「こっちの彼が、パリのSHINO,s本店で副料理長を任されていた、四宮シェフの右腕ってところね」
「……アベル・ブロンダンだ、よろしく。まぁ頑張って」
「どうも、よろしくお願いします」
握手を交わすも、アベルはどうやら恋のことをあまり受け入れていないようだった。スタジエールとは、いわば研修生だ。プロの厨房で研修生が出来ることなんてたかが知れていると思っているのだろう。事実、現場の研修などまだまだ未熟者が多いのが現実だ。
恋もその歓迎されない態度を理解しながらも、アベルの手の感触から相当腕が立つことを理解する。長年料理をしてきた者の手だと感じた。
それから恋は作業に入る。
幸い手先が人並以上に器用な恋は、大工工事においても役に立つのである。
「黒瀬、こっち手伝ってくれ」
「はい」
時には壁面の装飾の取り付けをしたり。
「黒瀬、こっちも頼めるカ?」
「了解です」
時には店内資材庫の整理をしたり。
「黒瀬、こっちもお願い」
「今行きます」
時には搬入されたテーブルと椅子のセッティングもしたり。
恋が手伝うと二倍くらいのスピードで作業が終わるので、作業が進んでいくに連れて、親しげに接してくれる高唯やリュシだけではなく、少し不服そうだったアベルや四宮ですら恋に協力を頼むようになっていた。
正直料理人としては一流でも、DIYに関しては人並な彼らだ。恋の様に器用に動き回れる人材がいれば、こういう場において重宝するのは当然である。
しかも嫌な顔せず頼みを聞いてくれる恋の物腰柔らかな態度が、この店の輪の中に自然と溶け込むことを許していた。
「黒瀬、こっち持ってくれ」
「はい」
そうしていると、今度は四宮に頼まれ食器棚を一緒に運ぶ。
少々重いが、肉体的にも鍛えている恋が協力すれば容易に運べるようで、さくさく運ぶことが出来ている。しかも恋は腕の位置を四宮の腕の高さに合わせて少し下げているらしく、四宮に掛かる重量を軽くする気遣いまでしていた。
ただでさえ広い視野を持っていた恋は、従者喫茶で経験を積んだことで店全体をカバーするほどの視野の広さを獲得したのである。その成果が此処でも出ていた。
ホールから厨房の方へと食器棚を運んでいく恋と四宮。スタッフの三人は感心した様子でその姿を見ていた。
「黒瀬の奴、とても有能じゃナイカ」
「物腰柔らかで大人びてるし、今日初めて会ったとは思えないくらいあっという間に馴染んでしまったわね」
「……四宮シェフと随分仲が良さそうだと思ったが…………納得だな」
「アハハ! あのコミュニケーション能力は、アベルにはないカラナ!」
「うるさいぞリュシ! 手を動かせ!」
高唯やリュシは勿論、アベルも四宮と仲の良い恋のコミュニケーション能力を見て、諸々納得が言った様子だった。
彼らは元々冷酷だった四宮を知っており、強化合宿で創真や恵と食戟をしたことで態度が軟化した四宮に対し、事情を知らない三人は不思議に思っていた。そこに恋という妙に四宮と親しげな遠月の生徒が現れたことも。
だが恋という人間の人格、器用さ、仕事に対する姿勢、痒いところに手が届くような働きを見れば、四宮が何かに感化されたことも理解出来たのである。
「だが、料理人としてはどうだろうな……」
揶揄いながら作業に戻るリュシを睨みながら、アベルは小さくそう呟いた。
◇ ◇ ◇
そうして諸々の準備を整えた翌日。
プレオープンの時刻が近付いてきた時。
恋は四宮の用意した白いコックコートを身に纏い、本日のプレオープンに出すコース料理のルセットを頭に入れていた。従者喫茶と違って調理の手間も、複雑さも段違いに跳ね上がる、まさしく一流の品々。
だがルセットとしては、恋はこっちの方が馴染み深い。城一郎の下でもサポートとして実質スタジエールをこなしてきた経験もあるのだ―――ルセットを見て、少しイメージを整えれば問題はなかった。
ルセットを確認した恋に四宮が近付いてくる。
「黒瀬、今日は俺の東京支店のプレオープン初日だ。このプレオープンに俺の東京進出の成功が懸かってる……一瞬たりとも抜かるなよ?」
「勿論、任せてください」
「フ、期待してるぞ。お前がどんな仕事をするのか、見させてもらう」
恋の腕を知り、その料理を食したからこそ、四宮には恋に対する信用があった。幅広い料理知識。基礎を追求した桁外れの調理技術。そしてなにより合宿で四宮のルセットで恋が作った料理を食した時に理解した、一切のミスが無い超効率的かつ無駄の一切を許さぬ調理スタイル。
葉山の嗅覚や創真の飽くなき向上心、黒木場の厨房での執念、薙切アリスの科学技術を駆使した最先端料理――その一切を見て尚、四宮には恋の桁外れの調理技術こそ魅力的に見えたのである。
「じゃあ、用意しておけ」
「はい」
そう言って四宮が厨房を出ていく。最初の客の出迎えの為にスタンバイしたのだろう。
プレオープンとはそもそも、本格的にオープンする前に出資者や知り合いを呼んで、本営業同様に料理を振舞う、スタッフの連携などの調整を兼ねた仮営業期間だ。数日掛けて行われるこのプレオープンは、客の反応を見ながら日が変わるごとに出すメニューも変化し、最終日にはスタッフの考えた料理でコンペも行われる。
この店では日ごとに三種のコースを用意し、コースによってメイン料理も変化、口直しの品も増えたりする。作る品は決まっているが、フレンチの作業量の多さを考えれば、客の反応に沿って臨機応変な対応が求められるのだ。
「黒瀬、今日は私のサポートに入ってもらうナ。慣れてきたら、アベルのサポートも兼任してもらうカラ」
「了解です」
「伝えておいた下準備は済んでるナ?」
「はい、皮むき、オマールエビのブイヨン作り、蛸と大根は半日丸煮済みです」
「よろしい!」
恋はそろそろ客が来ると思い、早々に位置に付く。
やることのイメージも正確に構築し、まずは何をすべきかを把握した。そして順次位置に付くアベル、リュシの様子を観察しながら、彼らの動きもまた視野に入れていく。恋の中で集中力が上昇していき、段々と心が静けさを保ち始めるのを感じていた。
城一郎の所でサポートに入っていた時のことを思い出す。
あの時はスタッフこそいたものの、実質たった二人で店にやってくる客に料理を振舞うこともあった。どんなに忙しい現場でも、最善最良を尽くす動きを心掛けてきた恋。
例え四宮小次郎の店であっても、やるべきことは変わらない。
まして、黒瀬恋という料理人がサポートに入ることの意味を、四宮達はまだ知らない。
「最初の客が来た―――準備は良いな?」
四宮が厨房へと入ってくる。
瞬間、アベル達の放つ雰囲気から一気に空気が張り詰めた。凄まじい緊張感の中、集中力と料理人としてのプライドが空間を埋め尽くす。
だが、一瞬。たった一瞬だけ、背後がぶわっと風が吹く様な圧力に手が止まる。
「っ……!」
四宮自身も、驚きに目を見開いたくらいだ。
だがすぐに調理に入り、プレオープン初日の料理を作り始める。集中力は切れておらず、段取り良く順次作業を進めていくアベル達。客は次々に来店し、その注文状況も刻一刻と変化していく。高唯の中継で店内の情報を知り、それに合わせて出す料理も変化させなければならない。
だからこそ、一瞬たりとも気を抜いてはいけないのだ。
なのに、にも拘らずだ。
「(黒瀬……こいつ、サポート能力が桁外れだ……!?)」
アベルは恋のサポート能力に動揺を禁じ得なかった。
確かにルセットは事前に公開し、恋も頭に入れてきたのだろう。だが、このルセット達は全て本店でアベル達が何度も作ってきた料理だ。彼ら以上にこのルセットを知っている者はいないし、彼ら以上に作り慣れた者もいない。
けれど恋のサポートがあるだけで、自分の料理の質がグンと上がるのを理解した。無駄の一切が片っ端から潰されていくのを感じさせられる。
やっていることは普段と何も変わらない――なのに料理の質が普段とは比べ物にならない程上昇していく。
原因は明確―――黒瀬恋のサポートがあるか、ないかだ。
「黒瀬―――」
「
「! メルスィ!」
指示を出さずとも、全てが欲しいタイミングで完了している。
リュシのサポートに入っていた故に、最初こそリュシは恋に指示を出そうとしていたものの、次第にその指示すら無くなっていく。厨房に響くのは、四宮の指示と静かな調理の音だけ。
リュシは次第に恋の事を気にしなくなっていく。恋に指示を与える必要がないと理解し、己の料理に没頭し出したのだ。恋のことを気に掛けなければならないと頭の隅では分かっているのに、恋のサポートを一番受ける身であった彼女は、無自覚に恋を調理思考の中から外し始めたのだ。
「(リュシの調理効率が今までにないくらい上がってやがる……黒瀬のサポート能力を甘く見ていたな……)」
だが四宮は状況を見て、このままでは恋のサポートを受けたリュシの作業効率が上がったことで、料理の完成順とサーブのタイムラグが発生する危険性を感じていた。リュシの料理の質が上がっている以上、コースの質にムラが出るのも避けたいと考える。
しかし、そんな四宮の危惧も――恋は理解していた。
「―――」
「! ……黒瀬、アベルのサポートも入れ。出来るな?」
「!?」
恋を見た瞬間、四宮に恋はアイコンタクトを送ってきたのだ。
このままでいいのか、と。
四宮は恋に余裕があることを理解した。その上で、ならばコース料理と調理効率のアベレージを整えつつ引きあげる手に出る。それは、恋にアベルとリュシのサポートを初日からやらせることだった。
驚きの目で四宮を見るアベルだったが、四宮の言葉に恋は短く返事を返す。
「
ただ簡潔に、了解と。
秋の選抜の結果が変わったので、本作では準決勝敗退となった創真君は別の場所へ行ってもらいました。
城一郎さんを唸らせた恋のサポート能力が光ります。
感想お待ちしております✨
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