ソードアート・オンライン00-A wakening of the Trailblazer-   作:〜レオス〜

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本日は短めで。
あんまり長いと疲れちゃうからこれからはこのくらいの長さでいきます。


第三十一話 邂逅

刹那side

 

「はぁ……はぁ…」

 

「アンタ…」

 

地面に座り込んだ俺の元にシノンがやってくる。

横目でシノンを見て

 

「俺は…やはり戦うことしかできない破壊者……誰かを救うことなんて……できっこない…」

 

虚しく笑う俺の肩にシノンの手が触れる。

 

「まだ詳しい事情はわからないけど…私にはアンタが必死だったことはわかったよ」

 

「必死にやった結果がこれではな…」

 

「……ちっ…クヨクヨするな!!」

 

シノンが俺の胸倉を掴み、怒鳴り散らす。

 

「それでも昨日私に説教垂れた男!?私の弾丸を斬り落とした男!?さっき先生の狙撃を躱したことで確信したアンタは強い、私よりも。アンタには多分この大会を剣だけで戦い抜くことも出来る!だから胸を張れ!アンタはあのマント男になんか負けない!」

 

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シノンside

 

あぁ、偉そうに言っちゃった。私は彼に偉そうに言える立場じゃないのに…ホントは私の方が臆病でーーー

 

「……あぁ…すまないシノン、おかげで目が覚めた」

 

彼の胸ぐらを掴んでいた手は彼が立ち上がると外れてしまい、私が彼を見上げる形に。彼の目はもう迷いなどない。予選から彼の目にあった闇は取り払われていたようだ。

 

「さぁシノン、行くぞ。あの男を倒しに…!」

 

「ちょっと!なんで協力する感じになってんの!?私は協力するなんて一言もーーーー」

 

その瞬間、目の前にいたセツナが抜刀して私の向かって駆けてくる。

斬られる!と思い咄嗟に腰のハンドガンに手を伸ばすが間に合わず、目を瞑る。しばらくして何も起こらないので目を開けるとセツナの姿は目の前になかった。

 

キンキンと自分の後方で銃弾が弾かれる音とジュっと熱で鉛を溶かす音がし、振り返ると大口径のガトリング砲を持った男の大雨のような弾幕を1本の光剣で全て捌いているセツナの姿が目に入る。

 

勝負は一瞬だった、ガトリング砲の男が見せた僅かな隙にセツナは駆け出しその男の首を跳ね飛ばした。

 

「さぁ行くぞ、他の奴らにも今の音でここにいることはバレた。出来るだけ奴との戦闘まで体力を使いたくはない」

 

「あ!ちょ…………ちょっと待ちなさいってば!!」

 

彼はそう言って私の返事を待たずに歩き出した。

私もそれに付いて行くあたりどうかしてしまったのだろうか……?

 

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ロックオンside

 

「それにしてもあのボウヤには参ったな…まさか俺の弾丸をあんな簡単に」

 

俺はあの時の愚痴を言いながら森の中を移動していた。

まさか自分の弾が弾かれるとは思いもしなかった、このゲームの中でも俺はトップレベルのスナイパーだと自負していたんだが

 

「まだまだ上には上がいるんだねぇこれが」

 

不意に足を止め、進んできた方へと目を向ける

 

「例えば、お前とかな、ぼろマントさんよぉ」

 

さっきから背中に当たる視線が痛ぇ

 

「よく……わかったな…ロックオン……」

 

「そんな殺気ガンガン飛ばされたら素人ですらわかるわ」

 

はぁと肩でため息をし

 

「撃ってこなかったことにはわけがあったんだろ?」

 

「さすが………だな」

 

俺はハンドガンを抜き、ぼろマントの頭部に向ける。

 

そしてぼろマントはゆっくりと不気味な蒸気音と共に告げた。

 

「仲間に…なれ……ロックオン。」

 

「……」

 

「シノンを……()すために……あの男が…邪魔だ。……だから…協力……しろ」

 

「……くっ」

 

「それに……あなたは……殺したく…ない……」

 

「…くっ…くくくく…」

 

「……なにが…おかしい…?」

 

「くっはははははははは!面白いに決まってんじゃねぇか、俺にあのボウヤを倒せ?お前がシノンを殺すために?ツッコミどころが多すぎて笑えちまうぜ」

 

腹を抱え笑っていたが、スッとぼろマントのほうを見て

 

「馬鹿野郎、協力するわけねぇだろ。シノンは俺の弟子(教え子)だ。あの引っ付いてるボウヤも、アイツも、俺が自分の手で倒す」

 

再びぼろマントにハンドガンを向ける。

 

「それにお前、最近話題の『死銃』だろ。さっきの大橋での1件といい、お前はホントにプレイヤーを殺すらしい……そんなやつ、ますますシノンと闘わせるわけにはいかねぇなぁ」

 

「…俺を……倒せるとでも…………?」

 

「倒せないとでも…?いいぜ、テメェはここで狙い撃たさせてもらう!!」




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