魔砲少女リリカルなのは ~踏み台こそ抜け穴だ!~   作:dollmaster

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お久しぶりです。

なんとなく筆が進まずご無沙汰しております。
切りがいいとこまで上がったので投稿します。



第20話

みなさんこんにちわ、移動中のロー○ン仮面こと遠坂エリスです。

現在みんなを引き連れて訓練場へ移動中です。

移動中に簡単に試合の流れを説明しておきましょう。

 

「さて今回の試合だがアリサちゃんとすずかちゃん対恭也さんで戦ってもらう。装備はアリサちゃん達はデバイスを、恭也さんにはこちらで用意した小太刀風のデバイスと飛行用の装備で対決してもらう。」

 

「飛行か、俺は全く飛んだことがないから不安ではあるな。」

 

恭也さんからしてみれば飛んだことは無いでしょうから不安なんでしょうね。

まぁ今回は飛ぶというよりは翔けるといったほうが正しいのですが・・・

 

「まあそこらへんは慣れて貰うしかないな。それに彼女達だって今日始めてデバイスを使ったんだ、飛行経験は無いに等しいよ。」

 

「まあそうか。で、俺は本気で戦えばいいんだな?」

 

「ああ。本当なら俺が戦えばいいんだろうが、俺では魔術の経験が長すぎるからな。」

 

「仕方ないだろう、こればっかりはちゃんと理解してもらわないと大怪我につながるからな。まぁ報酬のほうを楽しみにしておこう。」

 

そう話しながら私たちは訓練場へ向かって歩いていた。

 

 

 

訓練場へ到着した私たちを待っていたのは白衣を着た女の子だった。

 

「やっと来たわね。訓練場のほうは準備できてるわ。」

 

そういいながら彼女は歩いてきた。

恭也さんたちは『またか・・・』と言うかのような顔で彼女を見つめている。

彼女の頭には白衣と同じく白いコンビニ袋を被っており、それにはセ○ン・イ○ブンのロゴが入っていたのだった。

そして私は彼女を照会することにした。

 

「紹介しよう、この子はセ○イレ博士だ。俺と一緒にデバイスの開発とかを主に研究している。」

 

「はじめまして、セ○イレ博士よ。気軽に博士と読んで頂戴な♪」

 

そういってセ○イレ博士は手を上げながら挨拶をしました。

しかしはたから見ると本当に胡散臭い集団である。

関係者全員コンビニ袋で変装とか・・・

それはさておき、アリサちゃんたちの試合である。

 

「博士、恭也さんに装備を渡してくれ。」

 

「はいは~い、これが小太刀のデバイスと飛行用のデバイスよ。小太刀は普通の小太刀と違って非殺傷設定ができるわ。あと飛行用のデバイスは靴だから飛ぶというよりは翔けるという感じね。」

 

「ありがとう。しかし翔けるとは?」

 

「簡単に言うと貴方の意思を読み取って足を踏み出したところに力場を形成、それを踏んで走ることで空を翔け回る事ができるわ。」

 

「なるほど。走る感覚なのか、これなら踏ん張ったりできるし俺には向いてるな。」

 

「それじゃ感触を少し慣らしてから試合を行うとしよう。」

 

俺がそういうと恭也さんは渡されたデバイスを装備して訓練場へ駆け出していった。

 

 

 

で、10分ほどで恭也さんは準備が整ったため試合を開始することとなった。

アリサちゃんとすずかちゃんはそれぞれデバイスを展開し恭也さんと向き合って開始の合図を待っている。

ちなみすずかちゃんの武装はエールストライカーだ。

 

「それじゃ、始め!」

 

俺の一声でまずはすずかちゃんが飛び出した。

恭也さんにむかって飛びつつマジックライフル撃ちはなったが恭也さんは軽々よけて見せた。

 

「そんなっ!?」

 

「何をそんなに驚いている?」

 

まぁ御神の剣士にそんなバカ正直な射線は利くわけがない。

かわされたとみたすずかちゃんは慌ててその場を離脱した。

その時、一条の紅い魔力光線が走った。

アリサちゃんのサイドトライセップスの狙撃である。

恭也さんはその狙撃を避け一気にアリサちゃんへ詰め寄りながら小太刀を展開、そのまま首筋に打ち込もうとしたがすずかちゃんのマジックライフルを避ける為に一度後退した。

 

「ありがとうすずか!」

 

「うん!でも、恭也さん強いね・・・」

 

まっある意味当たり前の展開である。

前の戦いでの敵はいわゆる『固定された的』であった。

それもそのはず、錬度が低く移動もせずに銃を乱射しまくっていただけだったのだから。

だが恭也さんは違う、少人数で多人数を圧倒するための武術である御神流の剣術を修めており、なおかつ実戦経験がある程度できている恭也さんは所轄『動く的』なのだ。

しかも超一流の武芸者のため、素人のアリサちゃんたちでは魔法を当てることも、ましてや絶対に勝つことはできない。

たとえ恭也さんがデバイスたちを受け取っていなくても勝つことはできないだろう。

それほどにまでに実力に開きがあるのだ。

じゃあなぜこの模擬戦を行ったかというと、『手に入れた力は絶対ではない』とわからせるためである。

口でいって頭ではわかったつもりでも理解できているかは別なんだよね。

なのでわかりやすく魔法に関してハンデにならない、寧ろ不利になる恭也さんへお願いして叩きのめしてもらうのだ。

私が行うと『負けて当たり前』と思われるのでダメなのだ。

っと、そろそろ終わりだな。

 

(そういえば、ルビーがおとなしいな。)

 

と思ってルビーをに意識を向けると、

 

《ハァハァ、いいですねぇいいですねぇ!キラキラで、アリサちゃんの正統派魔法少女のスカートの翻りに凛々しくも愛らしい表情!ああ!素晴らしいですぅ!!それにすずかちゃんのゴツイアーマーと少女の可憐さ・・・!素晴らしい!ハァハァ》

 

・・・やべぇ!暴走しまくってる!

でも害はないから放っておこう。

うん、それがいい・・・

 

お、恭也さんも終わりにするみたいだな。

動きが変わった、具体的に言うと今までがただ避けているだけだったのが前に出る為に速度を上げたのだ。

 

「やばっ!恭也さん決めに来てる!!」

 

「さっきより攻撃が当たらない!もうソードストライカーの大剣じゃとり回しが追いつかない?!」

 

さっきからアリサちゃんとすずかちゃんは前衛、後衛に分かれて攻撃していた。

スピードとパワーのあるすずかちゃんはソードストライカーで攻撃、合間を縫ってアリサちゃんの遠距離攻撃だったんだけど・・・

デバイスの性能を知っている私からすると間違った選択だった。

役割が逆でアリサちゃんがリィン・ロッドの必殺技さえ気づければ2撃ぐらいは有効だが入ったかもね。

 

「さて、そろそろ分かっただろう?魔術の力を手に入れてもそれは銃器なようなものだ。きちんと訓練しければたいした力にはならない。」

 

「う~!分かったわよ、分かりました!やっぱり私も力を持って浮かれていましたよ!」

 

「自分じゃ気づかないものなんですね・・・」

 

「分かってくれて嬉しいよ。じゃあ、今から本気で攻撃するから。」

 

「「えっ?」」

 

「非殺傷設定でも痛みはある。最後に自分が扱う力を受けるべきだ・・・今後の為にね。」

 

そういって恭也さんは私のほうに視線を向け、それに私はうなずき返す。

 

『撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ。』

 

あまりにも有名な言葉である。

アリサちゃんたちが持っているデバイスはまさに銃器である。

使用者の資質を問わず、すぐに扱えるところが良く似ているのだ。

それを恭也さんは正しく理解しアリサちゃんたちに伝えようとしていて、私もその意思を邪魔するつもりはない。

つまりはそういうことだ。

 

「気をしっかり持てよ?『神速!』」

 

「消えた?!」

 

「えっ?『ガギィンッ!』キャアァァァァ!」

 

「すずか!」

 

「よそ見するとは余裕だな。『虎徹!』」

 

「グッ!」

 

その間約1秒の早業だった。

やっぱり高町家は人間やめてると改めて思った。


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