【GE作者合同投稿企画】アニメ化ですよ、神喰さん!   作:GE二次作者一同

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題名・作者名:そんな夏の夜の夢・ウンバボ族の強襲

投稿作品名:ピクニック隊長と血みどろ特殊部隊

登場キャラ:主人公ズ+他1名

ジャンル:座談会、メタ視点、アンチヘイトは念のため、全方向ネタバレ注意


7/3投稿
そんな夏の夜の夢 (作:ウンバボ族の強襲)


 

 

 そうだ、これは夢だ。

 

 

 青年は直感的にそう思った。それを裏打ちする理由や根拠は特にない。

 

 ただ、ひとつ挙げるとするならば、いつも人でごった返しているはずのアナグラのエントランスホールが閑散としていた、そこで一人の黒髪の男が配給ビールを手酌で飲んでいる。そして、基本的に誰も着ないフェンリルの制服を身に着けている。一瞬その雰囲気からリンドウさん!? と青年は思うが、またしても直感で『違う』ことに気づく。

 

 いや、これは直感ではない、正確に言うと『感応現象』

 

 『新型』……いや、もうその言葉は使うべきではない。『第二世代型』の神機使いの間で発現された能力であり、オラクル細胞同士の共鳴現象と言われているが、ざっくばらんに言うならば、ただのテレパシーっぽい何かだ。

 

 やがて、黒髪の男が視線を向ける。

 

 金色がかった茶色っぽい髪の青年へと。

 

 

「よう、遅かったじゃないか。神薙ユウ」

 

「すみません、加賀美リョウさん」

 

 

 同じフェンリルの制服を身に着けた青年が横に腰を下ろす。

 

「いや、フルネームやめろって。いつもの呼び方でいいよ」

「そうですか? じゃあ、リョウさん」

 

 黒髪の男……もとい、加賀美リョウは配給ビールをユウへと手渡す。どうやら傍の謎のジュークボックスから無限に湧いてくるらしい。そうゆう空間なのだ、ここは。

 

「あれ? もう飲めるっけ?」

「あー……そうですね、こないだ二十歳になったんで」

「そうだっけ? 時が経つのは早いなー」

 

 お互い苦笑を漏らした男二人はアルミ缶を突き合わせる。そして、一口分だけ飲み下した。

 

「まぁ……でも、さ。オレ今回ちょっと驚いたんだよ」

「……」

 

 

 

「いや、てっきりアニメは『公式主人公』のお前がやるモンだと思ってたからさー!」

 

 

 加賀美リョウは何の悪気もなくそう言った。

 

 

 

 ここで言う『公式主人公』というのは、便宜上の主人公という事だ。

 本来ゴッドイーターはキャラメイク……性別、名前、容姿、声果ては性格までもをユーザーが自分で設定できる形式、つまり、『あなたが主人公です』系狩りゲーであったりするのだが、一応『パッケージ主人公』というモノが存在する。

 神薙ユウこそパッケージ主人公にして、外伝小説やその他コミックス、公式イラスト絵、果てはパチスロ予告まで『主人公』をやった主人公オブ主人公であるのだった。

 

 その時、ガン、と大きいが乾いた音と共に、ユウが机に缶を叩き付ける。

 

「いや~……シカタナイコトデスヨ? 全然、オレは全然本当全っっっ然気にしてませんから」

「……」

「そりゃあ……まぁ、パ○スロCMで映像化すればちょっと期待するじゃないですか……? 一部除いた漫画版主人公(公式アンソロ含み)全部オレだし、小説版~ノッキン・オン・ヘブンズドア~だって主役やったし、大体GEの公式主人公と言ったらオレかなー、なんて風潮が……もう、もう、出来上がってるんじゃないかな~……なんて甘い夢を見てましたよ……」

「……そう、だな……ユウ、お前は頑張ったよ……! ソーマ主人公の外伝ムーンライトの挿絵まで無理やり映り込む位の根性あったもんなお前……!」

「リョウさん……俺……頑張ってきたんですよ……? これでも、俺、頑張ってきたんですよ……」

 

 配給ビール缶をゴキベキベキィ、と只の金属片に変えながら、ユウはほんのり涙ぐんでいた。

 

「無印のころから散々空気だー、とか言われて……大体なんだよソーマの野郎ぉ……! 最初はただの厨二かと思ってたら何かツンデレだし」

「お、おう……」

「何が死神だよ。死神系男子で一見クールだけど実は熱血とかどんだけおいしいキャラだよ、しかも褐色薄金髪ツンデレ属性まで持ってて何であいつ男なんでしょうね!? せめて……あいつが女だったら……メインヒロイン扱いで……!」

「……あー……胎児は元々全部女でそっから性別が分化……」

「しかもフラグまでブッ立てやがってからにあんのクソ野郎ォ……! 俺だって……俺だってあの子の為ならロリコンの汚名の一つや二つくらい……!」

「変態認定かフラグか、それが問題か。苦しきジレンマだよな」

 

 いや、お前はアリサとフラグ立ってるから別にいいじゃん、との突っ込みは飲み込むリョウタロウだった。

 

「リョウさん……よくよく考えてみたら、俺たちの存在価値とはいったい何なのでしょうね……」

「誰もが一度は悩むことだよな……ん? 『俺たち』?」

 

 え、俺も入ってるの?

 

「冷静に考えてみたんです」

「…………はい」

「作中で……まぁ、ネタバレになるんでボカして言いますが、とある『陰謀』があったじゃないですか」

「あったねー、陰謀」

 

 その後日談で大変な目にあった記憶もある。

 

「あの『陰謀』に対し……『陰謀』に立ち向かおうとしたリンドウさん。巻き込まれたアリサ。解き明かそうとしたサクヤさん……大切なものとの間で苦悩したコウタ」

「第一部隊の面々だな」

「やったら因縁の深い褐色のロリコン」

「……お前ソーマに恨みか何かあるのか?」

 

 普段、一人で背負い込みがちな男ではあるが、神薙ユウの抱える闇は意外に深いのかもしれない。

 

「彼らに比べたら……俺なんか……」

「ユウ……」

「ただの人類最強のゴッドイーターじゃないですか」

「…………あぁ…………そうだな……」

 

 そろそろ二人っきりで飲むのもつらくなってきた。他に誰か来ないかな、とリョウは一時的にユウから目をそらし空間を見つめる……何もなかった。

 

「だから、正直無印の時のアウェー感半端なかったんです……皆過去だとか現在だとかに背負ってるものがあったけど、そうゆう描写特に無かったし……」

「いや……お前は、あるよ」

「え?」

 

 妙に早口な返答だった。

 ユウは少しだけ訝しく思う。

「2071年じゃなくって2074年まで飛ぶけど……ちゃんと、あるよ。背負うモノが」

「リョウ、さん……」

 

 

 

「そう、お前『は』な」

 

 

 何だろう、もしかして押してはいけないスイッチを押してしまったのだろうか……?

 ユウは、不穏な予感を肌で感じ取る。

 だか、気づいたときには大抵は手遅れ。

 

「アンダーカバー……」

「あ」

 

 時間軸としては恐らく2074年。アリサもソーマも純白の士官服に身を包んでおり部隊名もクレイドルと決定しているところから、あの『ネモスディアナ』の一件の後だと思われる時期。

 平たく言うと、リンドウ、ツバキの雨宮姉弟との第二回欧州派遣の物語があった。

 

「いいじゃん、自分の『弱さ』としっかり向き合っていたんだよお前は……そう、お前『は』」

「え、えっと……その……」

「いや、いいんだ……そういえば俺は……コミックス版を描いてらっしゃる、片桐先生にも公式主人公キャラで唯一描いてもらってないし」

 

 リョウはどこか吹っ切れた笑顔を浮かべた。

 

「こうやって後輩たちの活躍見てるのもけっこー楽しいぜ?」

「……リョウ、さん……!」

 

 ユウは涙ぐむ。しゃくり上げそうになる声が漏れないように、両手でしっかりと口の前を塞ぐ。そんな表情になっているユウをまるで慈父のような温かい眼差しで見つめる、リョウ。

 

「インド亜大陸の謎伏線……いつか回収されるといいな」

「えぇ……いつかできるといいですね……」

 

 自分が回収するであろう未来を一片たりとも疑わないユウだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいじゃん。あんたら、ちゃんと生死が分かってんだからさ」

 

 

 

 

 

 

「なっ!?」

「この、声は……!」

 

 

 不意に空間が歪み謎空間から青年の姿が現れる。

 黒いF式武装の上下衣、少し長めの赤銅色の髪と深い青い目をした青年だった。

 生まれ持った色彩はリョウはユウよりも『主人公』っぽい外見の持ち主。

 

「ギース……!」

 

 ギース・クリムゾン。確かならば2074年の時点で二十歳を迎えている。つまり、極東的に飲酒は可能。

 

 ユウも、リョタロウも直接面識はなかったが、何故か相手の事が手に取るように伝わってくる、もう何度目かになるが、ここはそうゆう空間だった。リョウが手渡したビールをギースは意外にもシオらしく受け取る。

 

「オレなんか……オレなんかさ……生死不明どころか、コレもう生きてたとしても色々『どうあがいても、絶望』的っスよ……」

「泣くな……お前確かに扱いはひでぇけど……ほら、ほら! ちゃんとフラグがあるじゃん!」

「そうだよギース! 君にはマリーちゃんが居るじゃないか!」

 

 余談だが、ギースはかつてとある部隊に所属しており、そこの整備士兼ゴッドイーター候補の少女、マルグリット・クラヴェリとそうゆう関係になっていた。お互いに思いを自覚している時点で他の連中よりかは、いくらかマシである。そうゆう方向に限った話では。

 

「あぁ……マリーね……」

 

 だが、ギース青年の目は死んでいた。

 

「あいつ……どうなったんだろうなぁ……」

 

 マルグリット、すなわちマリーは、GE2に深く関わる『とある病』に侵されてしまい、その先一切描写ない。

 最悪、既に……。

 

「マリー……マァァリィィィイイイーーーー!」

「うわぁ……こいつ壮絶な人生歩んでるぅ……」

「本当狼に食うだけ喰われてしゃぶりつくされてる生き方だね、リョウさんがまだマシに思えますよ」

「あ、でもお前! ほ、ほら、片桐先生に描いてもらっただけマシじゃねーか! なっ?」

「描かれればいいってモンじゃねえんですよ!!」

 

 GE2の裏側で犠牲になっていたかつて主人公を務めた者の慟哭が、謎の空間に反響していった。

 

「ま、まぁ……でもさ、実はギースが……あのデカくて無駄によく動く船の何処かに居て……色々あって昏睡状態になっている可能性も微粒子レベルに存在する可能性も無きにしもあらずじゃない?」

 

 見るに堪えかねたユウが助け舟を出す。

 

「……なぁ、ユウ……お前RBでフライアがどんな目に遭ってんのか知ってるのか? フライアはなぁ……」

「おっと、そこまでだギース」

 

 リョウは片手でギースを制し、ネタバレから何かを守ることに成功。

 

「まぁ……お前がやばいのは分かった。よく、分かった。けどさ、そう悲観的になりなさんなって、いい方向で前向いていこう―ぜ前向いて!」

「そうだよギース。もしかしたら君はアニメ出演ワンチャンあるかもしれないんだよ!?」

「だったらアンタらだってあるんじゃないっスかねぇ……それこそ、背景のモブあたりで」

 

 背景、と聞いて、リョウが何か思い出したらしく上着のポケットの中を探った、そして目当ての品を発見したらしく空き缶や、肴の空き袋、元アルミ缶現在アルミ板の散らばる卓上の上に置く。

 それはA4のルーズリーフ一枚だった。赤い油性マジックで文字が大きく書かれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『どうせ、あたしらモブですよ by 女主人公一同』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……俺さ、女の子主人公でも良かったんじゃないかなー、なんて思うんだわ」

「女性ユーザーが居ない訳でもありませんしね……」

「二次創作見てても女主人公意外に多いしな」

「まぁ……多分ないだろうとは思ってたんだけど」

 

 それでも彼女たちの出番を期待すべきである。もしかしたら、モブかなんかで登場するかもしれない。

 

 

 

 実は泣き上戸だったギースがだいぶ出来上がってきたところで、リョウタロウは思った。そろそろ、お開きにしようかな、と。何よりこれ以上ギースに絡まれるのは面倒臭いことこの上なかった。

 

「ヒロとタツミさんは忙しくって来れなかったみたいだな」

「二人とも忙しそうですしね。先行きが不安なイタリア系な人たちと一緒に頑張ってるみたいですよ?」

「イタリア系と言ったら居たよな、あいつどうなったんだろうな……えっと……フェ……フェ何とか」

「……」

 

 確か、GEBで出てきたドイツ娘アネット・ケーニッヒと同時期に極東に所属していた、新人オペレーター真壁テルオミと声が凄く似ている人の名前が出てこない……ことを隠しつつ、ユウは優男フェイスを顔面に張り付け優しくギースの背中を撫でてやっていた。

 ギースは「ヴェネーヴェネー」かつての兄貴分の名前を呼んでいる。

 

「……ま、生きてさえいりゃいいだろ。あとは万事どうにでもなるだろ」

「ですね、生きることから逃げなければ万事何とかなりますよ」

 

 やっぱり思い出せないイタリア系の青年の名前を遥か未来に投げ捨てた。もしかしら、アニメで見れるかもしれないという一縷の期待に丸投げして。

 

 そう、時は巡りそれぞれの道は続いていく。

 後進の育成、引退、新たなる責任

 

 それぞれが……それぞれの……道を歩む中で

 

 また、新たな物語が紡がれていく

 

 

 

 

「す……すみません遅れました!」

 

 

 ハァハァ、と息を切らせた……やはり、F式上衣を着用した青年が入ってきた。一同、そいつを見て一瞬だけ一時停止状態に陥る。

 

「……えっと」

「……その……」

「あれ……?」

 

「……どうも初めましてヴァン・ダインです」

 

「……」

「……」

「……」

 

 取りあえず、飲めよ。と最年長のリョウが酒杯を勧めた。

 

 

「てっきりこの流れだとシルバが来るもんだと思ってたわーお前が来るとかびっくりだわー」

「あの眼帯何してるのかな? 空気読めないのかな?」

「知ラネ。もう悟ったんじゃない? 出たっていいこと何もないってさぁ!」

 

 生死不明系男子はどこか投げやりになっている。缶では足りずに、瓶を直接飲んでいる。

 

「あー……何かすんません、オレなんかが来ちゃってー」

「いやいや、あんたは悪くねーから。そもそも、設定自体が曖昧なんだよなアメリカ支部って」

 

 ギースはシルバではなく設定にターゲットを変更。隣でユウは、こいつそろそろぶっ潰れねえかな絡み酒とかタチ悪いなぁ、くらいのことを考えていたが、幸い標的はヴァン・ダインらしいので、ここは素直に生贄になってもらうことにした。

 そしてギースはその言葉を口にする。

 

 

「GE無印でブレンダンが言ってたじゃんか。『俺の故郷はかつてアメリカと呼ばれていた』的なことを~~」

 

 

「……」

「……」

「……」

 

 酔ったギースは言っていいことと、言ってはいけないことの区別も出来なくなってしまったらしい。

 古今東西言われていることだが、酒の力とは恐ろしい。

 

「アメリカ思いっきりあるじゃん、何アホみたいなこと言っちゃってんのブレ公~~とかオレも思ってたんだけどー、何だっけミズキちゃんとか言うヒロインの使う神機……じ・ん・きのさぁ、ブーメランwwwってwww何だそれ~~wwwじゃね? 神機ぶん投げるとかwww新しすぎて何も言えねえwwww」

「おいギース……酒が過ぎるぞ?」

「それ以上は言わない方が……」

 

 ヴァン・ダインはニコニコ、と人畜無害なほほえみを浮かべている。かなりの耐久力の持ち主だなぁ、とユウは感心しはじめていた。

 だが、ギースは止まらなかった。

 

「いや、だって神機手放しちゃダメだろ。常識だろ。勝手に手放しちゃったあの人とかあの人はアラガミ……」

「それ言うんだったらヒロもぶっ飛んでたよね。神機」

「……その辺はスルー推奨だろ……常識的に考えて」

「あっははははは……へぇ~面白い人たちも居るんだなぁ~」

 

 ギースもあまり人の事は言えなかったりするのだが、基本的には自分のことは棚の上。

 

「それに、公式年表からもハブられてるしさぁ! あっははははは! スルーされてやんのー!」

「あ」

「あ」

 

 ヴァン・ダインの酒杯を握っていた右手から凄まじい音が響き……中の酒が流れていった。

 にも関わらず、外面だけは大変好青年じみた笑顔のままである。

 

「……ギース先輩」

「……俺、もう知らない」

「言いすぎたんだよ、ギース」

 

 

 

 

「言いたいことは……ソレだけ、ですか……?」

 

「え? いや他にも色々あるけど大体アナグラって呼称も極東特有の……うわぁぁぁぁああぁああぁぁっ! あぁぁぁぁぁぁぁああぁあああ!!」

 

 

 数秒後、

 

 ギースはその名の通りクリムゾンになっていた。

 

 

 

「ふぅ、まぁ、こんなもんでしょうかね」

 

 ハンカチで手を丁寧に拭うヴァン・ダイン。気にしてはいけないことを気にしすぎた者の成れの果てをしっかりと踏みしめている。禁忌に触れたモノの末路は惨かった。

 

「……コレさ、今更だけどツマミのサルミアッキなんだ……食う?」

「いらないです」

 

 恐怖で酔いが一気に覚めた二人の年長組は配給のビールでは足りず、ジュークボックスの中から何故か湧いてきたスコッチウィスキーに手を付けていた。

 

「まぁ、確かにGEコミックス版『救世主の帰還』賛否色々ありますよ? だけど、存在を否定されたくはありませんね。第一シルバ先輩はちゃんと片桐先生に描いてもらってるんですから、どっかの誰かよりハブられていませんし」

「うぐっ……」

「もうやめて、加賀美のライフはとっくにゼロよ! もうその話は終わったのよっ!」

「ユウ……お前……」

 

「年表ハブられた件はきっと出版社の違い、ってだけでしょうし……恐らく、ブレンダンさんはボケておられるのでは? えぇはいきっとそうですよねはい。何か? 異論はありますか? 何か?」

「……ブーメラン神機は……」

「話し合いで解決しないことは実力行使、そう教えてくれたのは……あなたですよ? 神薙先輩」

 

 今更だが、あの洗脳医師相手に天国の扉を叩いたことを少々後悔し始めるユウだった。

 もう少し落ち着いて話し合えば確実な論破ができていたかもしれない。

 

 

 

「まぁ、五周年だしな。色々あったよ」

「実時間五年、作中時間三年だもんね。その間、沢山の物語があった……ということで」

「そうそう、皮膚が炭化したり、本部の陰謀に巻き込まれたり、守ろうと決めた彼女がヒデエ扱い受けてたり、移動式支部の黒い側面に巻き込まれたり、オレ自身も生死不明状態だけど……とりあえず元気です」

「強がらないでいいんですよギースさん? まだお体辛そうですよ? ……でも、まぁ、そうゆうのも全部含めて俺たちは『ゴッドイーター』なんですから」

 

 色んなことがあったかもしれない。

 

 数々の矛盾、足並みの揃わなさ、描写不足や予告詐欺。

 確かに過去を振り返ってみたら塞ぐべき穴は多いかもしれない。

 

 だが、それでも。

 

 前に進むしかないのだ。

 世界も人も、何もかも。

 

 

「だからさ……まぁ、死なない程度に頑張れよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レンカ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 □■□

 

 

 

「っっ!」

 

 夜中なのに目が覚めた。

 

 飛び起きて自分が自室に居ることを確認する。

 そうだ、此処は俺の部屋だ……決してジュークボックスが何故か設置され、訳の分からん空間から人が湧いてくるような謎ロビーなんかじゃない。

 

「なんだったんだ……変な夢……?」

 

 きっと疲れているのだろう。ここ最近色々なことがあり過ぎた。

 だから、変な夢を見たのだろう。

 そうゆうことにしておこう。

 

 時計を見ると、まだ眠れる時間だ。

 明日は任務があるのに、睡眠不足なんて笑えない。そう思い、俺は二度寝を決行することに決めた。

 

 

 

 

 かなり奇妙で、言ってることも訳わからないし、顔も見たことない奴らだったけど。

 

 

 不思議と、どこか懐かしかった。

 

 

 

 そして、優しい夢だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回、企画総括をやらせて頂きましたウンバボ族と申します。
初めましての方こんにちわ。
正直、作者の皆様のノリの良さに感謝しております。皆さま、執筆大変お疲れ様でした!


 さて、コレをご覧になってらっしゃる神喰さん、の皆様は……もうご存知かと思いますが、どうやら投稿時間に合わせたTOKYO MXの一番早い放送日。



 第一話、延期だそうです。

ま、まぁホラ……クオリティ―がアップすると思えば……! 色々こみあげてくる何かがありますがそれは全て明後日の、つまり7月5日の方向にぶん投げましょう!
か、代わりに特番やるらしいですよー!


と、言うわけで放送予定はこちら!


TOKYO MX 7月5日より22:30~23:00 毎週日曜
サンテレビ 7月6日より23:30~24:00 毎週月曜
KBS京都 7月6日より25:00~25:30 毎週月曜
BS11 7月7日より24:00分~24:30 毎週火曜

高知さんさんテレビ 7月8日より25:25~25:55 毎週水曜
テレビ愛媛 7月9日より25:30~26:00 毎週木曜
岡山放送 7月10日より26:05~26:35 毎週金曜
四国放送 7月11日より26:20~26:50 毎週土曜



ニコニコ生放送もやってるよ!







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