【GE作者合同投稿企画】アニメ化ですよ、神喰さん!   作:GE二次作者一同

14 / 16
題名・作品名:ブラッド隊はムードメーカーがお好き・オパール

投稿作品名:ブラッド隊はムードメーカーがお好き シエルルルルル ~ブラッド最強の嫁(仮)~

登場キャラ:ブラッド隊

ジャンル:ほのぼの ネタバレあり



ブラッド隊はムードメーカーがお好き (作:オパール)

 

 

「行くぞ、ロミオ。用意はいいな?」

「おう!きっちり俺が」

「ロミオ先輩!わたし達がしーっかり守ってあげるからね!」

「え?あ、おう、サンキュー……」

「ナナ、ロミオの後ろは任せる」

「はいはーい!リヴィちゃんは先陣よろしくっ!」

「心得た」

「え、あの」

 

………

 

「いってぇ!?」

「さがれロミオ!回復だ!」

「大丈夫だって、このくらい!」

「油断してんな、いいから引っ込め!」

「いや、だからまだ軽い」

「俺が突っ込む!ジュリウス!」

「任せたぞ、ギル!」

「うぉおらぁぁぁっ!!」

 

………

 

「ミッション終了!ってな!」

「見事な活躍でしたね、ロミオ」

「ホントだよ。見違えた」

「俺だっていつまでも足引っ張ってばっかじゃねーの」

「ですが、前に出過ぎなのはいただけないかと」

「えっ」

「そうそう。俺の方が前衛向きなんだから。後方はシエルに任せられるし、ロミオは遊撃向きだよ」

「あの……」

「隊長……」

 

………

 

………っていうか!!

 

 

 

「お前等俺のこと心配しすぎだろっ!!」

『『『?』』』

 

極東支部のラウンジ

そこで、ブラッド隊員のロミオ・レオーニが他のメンバーに噛みついていた

 

「どうした、ロミオ」

「どうしたもこうしたも無ぇよ!何でみんな俺を前に出さないわけ!?」

「落ち着けロミオ。ほら、ゆで卵だ」

「あ、サンキュー。って違う!」

 

前隊長のジュリウス、隊員のリヴィが宥めるも、一向にロミオは落ち着きを取り戻さない

 

「だってー。ロミオ先輩被弾率高いんだもん」

「だからってだなぁ、ナナ」

「足引っ張られてフォローに回るこっちの身にもなれ」

「うるさいんだよギルは!」

「みんなの意見は至極真っ当です」

「気合いは買うけど、ねぇ?」

「チクショウ味方はいねぇのかよぉ!!」

 

テーブルに突っ伏し、さめざめと泣き始めるロミオ

 

「まぁまぁ先輩。ほら、わたし新作のフレーバーだよ?」

「そうだ。まだゆで卵もある」

「優しくすんなよ張本人たちがっ!」

 

ナナとリヴィ、ブラッドの中でも特にロミオに好感を抱く二人がその肩を叩く

 

「俺だって……せっかく血の力にもブラッドアーツにも目覚めて、やっとみんなと同じ場所に立てたと思ったのにさぁ」

「ロミオ……」

「……気持ちはわからなくもねぇけどな」

「心配なんです、みんな。ロミオのことが」

「………」

 

かつて、作戦行動中に命を落としたロミオ

それがブラッドに落とした影は大きく、一度はブラッドが割れるほどだった

終末捕喰の果てに行われた生命の再分配により復活はしたものの、それでも部隊の中ではロミオは飛び抜けて掛け替えのない存在になっていた

 

「でもこれじゃ過保護なだけだよ……」

「……わかった」

「隊長?」

「次の任務では、ロミオを前に出す」

「本当か!?」

「もちろん、危険だと判断したら下がらせるけどね」

「十分だって!よーし、今から楽しみだぜ!」

「不謹慎ですよ、ロミオ」

 

元気を取り戻したロミオに、不思議とラウンジに活気が戻る

ムードメーカーとして、無意識に人の心を和ませる

それこそが、ロミオの本質

 

「……大丈夫なのか、隊長?」

「あまりナーバスになってもね。それに、ちゃんとフォローはするから、ジュリウス」

「しかし……」

「……不安?」

 

ロミオが戦死した時、唯一目の前にいたのがジュリウスだった

そのことから、彼は人一倍ロミオを気遣っていた

 

「そんなヤワじゃないよ」

「……そう、だな」

「それに」

「?」

 

喧噪の中のロミオを見やる

ギルバートに小突かれ、ナナにからかわれ、リヴィに心配され、シエルに見守られ

笑顔の中心にいる青年は、とびきりに輝いていた

 

「……守るんだ、みんなで、みんなを」

「……ああ!」

 

そうして、ブラッドは再び戦地へと赴く

 

 

 

「よっしゃ、行くぜ!」

「存分にやっていいぞ、ロミオ」

「おう!」

「この間言ったこと、忘れないでね?」

「大丈夫だよ!」

「さぁ……始めるぞ!」

 

「「「ブラッド、出撃します!」」」

 





短すぎるというツッコミは無しで

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。