ある人の墓標   作:素魔砲.

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「何だこれは!?」

 

 

手元にあるキーボードに両手を叩きつけ超鈴音は声を張り上げた。モニターパネルに映り込んでいる光景は、完全に白濁していてまるで先を見通せない。まほら武道大会の会場に設置してある監視カメラは、まるで本来の役目をはたしていなかった。舞台中央でクラスメイトの朝倉和美が出場選手の紹介をしようとしていた時だ。突然スモークがたかれたように映像が乱れた。一瞬何者かの妨害工作かと疑ったが、異常事態はそれだけにとどまらなかった。麻帆良全域に設置してある監視カメラの映像全てが同じ光景を映し出していたのだ。もしやと思い衛星軌道上に存在する偵察衛星で麻帆良上空の気象画像を確認したところ、学園都市全域がそこだけ不自然に白く塗りつぶされていた。二つの情報を照らし合わせて考えればおのずと答えは導き出される。

 

 

「・・・霧?」

 

 

そうとしか考えられない。地下にある研究室からでは自分の目で直接確認できないが、外は間違いなく霧で覆われていることだろう。

 

 

(いったいどういう事ネ・・・)

 

 

学園祭開催の何週間も前から麻帆良周辺の気象状況の正確な予測は済ませていた。武道大会の会場を屋外に決めたのも、そういったデータから天気が荒れる事はないだろうと予測していたからだ。いや、もっと言えば・・・。

 

 

(学祭期間中が晴天であることは、カシオペアを使って直接確認してる)

 

 

天気の確認をするために極短い時間だけ時空転移を行ったに過ぎないが、それにしてもこのような現象の前兆らしきものは一切なかった。

 

 

(いやそもそもこれだけ急激な気象変化など自然に起こるはずがない)

 

 

だとすればやはり何者かの妨害なのだろうか?だが、どうやってこんな事をしているのかその方法が分からない。今はまだ学園都市の結界は正常に稼働している。結界の範囲内でこれだけ大規模な異常現象を引き起こすのは不可能なはずだった。少なくとも魔法では・・・。そこまで超の思考が進んだその時、突然室内にいた少年が声をあげて笑い出した。

 

 

「あははは、あははははは、ま、まさかこんな手を使ってくるとはね。くっくっく、あまりに非常識ってやつだな。ふふ、ふふふふふ。い、いやでもこのやり方はあのお兄さんのものじゃないか。という事は・・・くく、そうかこっちに来ているのか・・・美神令子」

 

 

そう言って少年は面白そうに映像を眺めていた。愉快だとでもいうように目じりの端から笑いの感情が見え隠れしている。

 

 

「お前・・・何か知ってるのか?まさかこれはお前が?」

 

 

「いやいや、僕は何もしていないよ。これをやってるのは美神令子だ」

 

 

大袈裟に首を振って少年は超の疑惑を否定した。呆れたように肩をすくめてみせる。

 

 

「お世辞にもスマートなやり方とは言えないがね。まぁあの女らしくはある」

 

 

「美神令子?誰だそいつは」

 

 

「君にもわかるような言い方をするなら、あのお兄さんの仲間だよ」

 

 

「・・・お兄さん?横島さんの事を言ってるのか?」

 

 

「そうだね」

 

 

笑いの衝動は収まったのか声に出すことまではしていないが、それでも口元に張り付いたニヤニヤ笑いは消えていない。超は少年から視線を外し、今聞いた話を整理してみた。真偽のほどは定かではないが、学園都市を霧で包んだ犯人は横島の仲間である美神令子という女らしい。という事はその美神令子も異世界の住人なのだろう。霧を発生させている方法も異世界がらみの技術を用いて行っている可能性が高い。だが分からないのはなぜその女がこちらの計画を邪魔してくるのかという事だ。横島とは暫定的にではあるが一応の協力関係を築いている。それがこうも積極的に妨害行動を起こすという事は・・・。

 

 

「横島さんたちが敵に回った・・・という事か?」

 

 

だとすれば厄介だ。正直イレギュラーという点では彼らもここにいる少年と大差ない。何をしでかすか予想がつかなかった。超がどうやって計画を修正するか悩んでいると少年が口をはさんできた。

 

 

「そうじゃないよ」

 

 

「なに?」

 

 

「別にあのお兄さんたちは君の敵になったわけじゃない。これはね、たぶん嫌がらせだ」

 

 

少年がなめらかな動作で自分の顎先を撫でている。不可解に歪んでいるこちらの表情を楽しんでいるようだった。

 

 

「嫌がらせだと?」

 

 

「そうだ。彼らの目的はあくまで僕の方であって君じゃない。だが、彼らにしてみれば僕と君が手を組んでいる可能性もゼロじゃない。ところがここに至ってその事を判断できるような情報がほとんどない。せいぜい学園祭で君が何かをしようとしているらしいとかそんな程度だろう。だからこんな方法を使ったんだ」

 

 

「どういう・・・意味だ?」

 

 

「つまりね、君が学園祭期間中に何かするつもりなら・・・学園祭そのものをできなくさせてやればいい」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

 

 

相手の驚く表情は悪戯を仕掛ける側にとっては愉悦だろう。少年はしてやったりといった様子で破顔した。

 

 

「学園祭を中止させて君の反応を見るためだけに、学園都市を霧で包んだんだ」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

超は何も言えずにただ茫然としていた。まともな感想が浮かんでこない。だってどうすればいいのだ?もし少年が言っていることが本当なら、その美神令子とやらは殆ど何の情報もないまま、まともに成果があるのか確証もなく、学園都市全体を巻き込んで自分一人に壮大な嫌がらせをしたことになる。普通はそんなこと思いつかないだろうし、思いついても実行できないだろうし、実行しても失敗するだろう。あまりにも滅茶苦茶で常軌を逸している。

 

 

「超、君も一般的な基準で考えればかなり常識外の存在だが、こと非常識といった側面だけで考えると美神令子は君の上を行く。あの女はね、こちらの予想外の所からこちらの都合など関係なく、こちらにとって致命的なことを平然とやらかしてくれるんだ。あいつは君が何のために武道大会を開いたのかも知らないだろうし、当然君の最終目的もさっぱり分かっていないだろう。それでもこの霧のせいでもはや格闘なんか出来るわけがないし、何らかの襲撃を警戒して世界樹周辺は魔法使い達が防備を固める。君が当初予定していた奇襲作戦は失敗に終わるだろうね」

 

 

そう結んで少年は口を閉ざした。超は・・・頭を抱えそうになってすんでの所で自制した。そんな姿をこの少年に見せるのはプライドが許さない。落ち着けと心の中で念じながら深呼吸する。まずは冷静になって事態を把握する必要がある。何度か深呼吸を繰り返すうち、ようやく気持ちが落ち着いてきた。自分が置かれた状況と目的達成までの道筋を考える。現状はシンプルだ。まず霧のせいで武道会が開催できない。仮に無理やり強行したとしても、視界不良でまともな映像が撮影できない。

 

武道会の戦闘映像は強制認識魔法発動後に魔法と魔法使いの実在を証明するための手段として、役割を果たしてもらうつもりでいる。魔法が実在するかもと思わせるだけでは根拠が足りないからだ。そのために前もってネットに魔法使いや魔法世界の情報を流しておいた。その情報の信憑性を補強するため、そして大多数に情報を拡散させるための撒き餌として、実際の魔法使い達の戦闘映像は必要となる。そのためにはこの霧を晴らさなければならない。つまり美神令子とやらと交渉しなければならないわけだ。

 

 

「・・・なるほど」

 

 

現状の把握は完了した。そして目的のために何が必要なのかも。超は自らが身に纏っている強化スーツの安全装置を解除した。同時にカシオペアを起動する。時空転移が一瞬で完了して、超は少年の目の前に移動していた。そして少年が座っているパイプ椅子を後方に蹴り飛ばす。超重量のハンマーで殴られたようにパイプ椅子がひしゃげて歪む。猛烈な勢いで室内の壁に激突していった。少年は急に支えを失いバランスを崩したように前のめりになった。その顎に下から突き上げた掌底をぶちかます。顎の砕ける感触を掌で受け取るとともに、上下の歯で噛み切られた舌の破片が視界を横切った。空中で血の線を描きながら体重が軽い少年の体が限界までのけぞる。その薄い肋骨に指先を這わせると、超は輪郭がぶれて見える程の速度で自身の重心を沈下させた。同時に軸足で床を思い切り踏み抜く。反発力が肉体を固定し、拳を通って流れるように押し出された運動エネルギーは少年の肉体にぶちまけられた。少年があちこちにぶつかりながらシートを張られた機材の山に突っ込んでいく。派手な音を立てながら少年の姿は散乱した機材に埋もれて見えなくなった。

 

 

「要するに・・・美神とやらと交渉するためにはお前の身柄を引き渡すのが最良という訳カ」

 

 

敵対しているのが自分でないなら話は簡単だ。相手の要求するものを素直に与えてやればいい。超は打ち込みに使った己の拳を撫でながら少年が埋もれている場所を観察していた。手応えは十分だった。飛ばした勁は間違いなく相手を無力化させているはずだ。・・・普通なら。

 

 

「まったく・・・いきなりはひどいな」

 

 

口内が血で溢れているのか、くぐもった声でそう言いながら少年がはいずり出てきた。吹き飛ばされる途中で切ったのかあちこちから出血している。右目の周りは打撲によって赤黒く変色し、もしかしたら眼球自体が損傷しているのかもしれない。不自然に曲がった左手首を支えにして少年はゆっくりと立ち上がった。黒い服装はあまり血の色を目立たせなかったが、改めてみるまでもなく重傷を負っている。

 

 

「子供相手に容赦ないね」

 

 

「子供?図々しいネ。そんな姿で平然としているくせに」

 

 

「まぁそれはそうだけど。たとえ中身が別物だと分かっていても子供の姿をしていれば躊躇するものなんだよ、普通は」

 

 

神経を痛めているのか体をぐらつかせながら少年は苦笑した。

 

 

「さすが戦場を経験しているだけあって認識に差があるかな?僕くらいの少年兵は珍しくなイヴッ!?」

 

 

話の途中で背後に転移した超が少年の背中に手刀を突き立てた。脊髄から少しずれた位置で内臓をかき回す。やわらかな肉と臓器の感触が直に伝わり超は顔をしかめた。突き入れた手を引き抜き、そのまま大量に出血した背中を思い切り蹴りつける。本来曲がるはずのない方向に折れ曲がった少年の体が弧を描きながら反対側の壁に激突した。血がビシャリと壁を汚し、半ば潰れかかったマネキンのようなオブジェがその壁に寄りかかっている。

 

 

「・・・・・・」

 

 

もう一度冷静に観察する。今度は明確に致命傷を与えた。

 

 

「だからさ話の最中に攻撃してくるのはやめないか?いちいち会話が途切れてしまう」

 

 

壊れたマネキンがそう言ってくる。先程とは違い妙に流暢だ。顎が砕け舌がちぎれ飛んでいるにしては。

 

 

「話をするのに不便だから回復させたんだ。肺や腹筋、喉や舌がないとまともに話せないからね」

 

 

笑顔を見せながら少年が無造作に立ち上がる。本来なら立つことはおろか、動くことすらままならないはずの重症、いやキッパリと致命傷を受けながら何事もなかったかのように平然としている。どんな手を使ったのか大量にばらまかれた血の痕跡すらも一瞬で消え失せていた。まるで時が巻き戻ったかのようだ。粉砕された器物や漂ってくる血の匂いさえなければ。超は軽い溜息をついた。ここまでやってよく分かった。どうやら当たってほしくない予想が当たってしまったらしい。

 

 

「私ではお前を倒せないみたいネ」

 

 

「それは降参という意味でいいのかな?」

 

 

調子を確かめるように手首をくるくるとまわしながら少年が尋ねてくる。超は僅かに首を振ってその言葉を否定した。

 

 

「いいや」

 

 

ウエストポーチに収納している起動スイッチを押す。

 

 

「お前を捕らえる」

 

 

その瞬間部屋全体が鳴動した。『剣』本体が設置されている大型時空転移装置カシオペア零号機が重低音を発し、床に描かれた魔法陣からバチバチと稲光に似た閃光が放たれる。足元から地鳴りのような振動が感じられた。装置の起動に必要な電力を賄うための発電機はこの階の真下に設置してあるため衝撃が直に伝わってくるのだ。超はバランスをとるために足を踏ん張った。しばらくそうしているうちにシステムが正常に稼働し始めた。先程まで少年がいた場所に視線を送る。

 

 

「な・な・な・な・な・な・な・な・な・な・な・な・な・な・な」

 

 

「に・に・に・に・に・に・に・に・に・に・に・に・に・に・に」

 

 

「を・を・を・を・を・を・を・を・を・を・を・を・を・を・を」

 

 

「し・し・し・し・し・し・し・し・し・し・し・し・し・し・し」

 

 

「た・た・た・た・た・た・た・た・た・た・た・た・た・た・た」

 

 

少年はこちらの想定通り『檻』の中にいた。映像をコマ送りしたように少年の声が途切れ途切れに聞こえてくる。

 

 

「私は何もお前のセキュリティパスを失効し忘れていたわけじゃないネ。私がこの場所に居続けたのはお前を待っていたからだヨ」

 

 

学園祭が始まってから超は一度もこの隠れ家を出ていない。自らが主催したまほら武道大会で舞台挨拶すらしなかったのもそれが理由だ。全てはこの場所にこの少年をおびき寄せるためだった。

 

 

「お前は今ミリ秒ごとに0.5秒先の未来へ飛んでいる。連続して発生している時空震の中にいるネ」

 

 

そう言っても彼には聞こえないだろう。今あの少年の時間に対する感覚はこちらとはまったく違っているだろうから。強制的に標的を時空転移させ続け、結果的に時空震の中に閉じ込める。『剣』本体が存在するこの部屋限定で使用できるこの檻こそが超が少年に対して持っていた切り札だった。発生した時空震の内側と外側は時間的にも空間的にも全てが断絶している。これは内部からも外部からも一切の干渉ができないことを意味していた。つまり時空の檻のようなものだ。

 

以前から茶々丸の記録映像でこの麻帆良に何か得体のしれない存在が侵入していた事は知っていた。そして同時期に自分に接触してきたどれだけ調べても過去の記録が全く出てこない少年。この二つに関連性がないはずがない。京都での事件で茶々丸が接触した横島忠夫という人物がその怪物たちと敵対している事も分かった。その時から、超は横島を利用しこの少年を排除することを検討していた。

 

横島を仲間に引き込んだのもそれが理由だ。剣の制御が軌道に乗り少年の利用価値がなくなった時点で横島に始末させる。その点でいえばこの結果は概ね予定通りだった。多少のイレギュラーはあったが大本の計画もまだ十分修正可能な範囲だ。後は横島と美神令子をここに呼び、少年を引き渡して交渉すればいい。

 

 

(私は絶対にあきらめない。必ず目的を達成するネ)

 

 

それは今ここにいない共同研究者に誓った事でもある。超は目を閉じ大きく息をつくと横島に連絡するために通信端末に向かおうとした。

 

・・・その時。

 

 

 

「超鈴音」

 

 

 

呼び声が聞こえた。

 

 

即座に振り返る。今聞こえてきたのは先程のような断続的な言葉の羅列ではなかった。名前としてはっきり認識できる。声が聞こえた先には少年がジーンズのポケットに手を入れながら立っていた。

 

 

「なっ!」

 

 

引き攣った声が喉奥から絞り出される。ありえない光景に体が硬直した。あの『檻』を物理的な手段で突破するのは絶対に不可能だ。にも拘らずこちらがほんの少し目を離した隙に少年は檻の外側に・・・。いや違う・・・よく見れば少年を包んでいた時空震そのものが消失している。

 

グッと奥歯を噛んで驚愕を無理やり押しのけた。何らかの故障かと正面モニターに素早く目を通し、システムエラーを確認する。結果システムは正常に稼働していた。唯一、時空震発生の動力源である『剣』の反応をのぞいて。

 

 

(どういうことネ。まさか時空転移の連続使用で制御システムに負荷をかけすぎた?だがテストの段階では目標物を三時間は転移させ続けていた。システムに問題は・・・。いや、いやいや、まて・・・。そもそも動力そのものが落ちているという事は・・・)

 

 

頭の中が混乱をきたしていた。航時機を開発していた時でさえ『剣』の動力が完全停止することなど一度もなかったというのに。訳が分からず超が口の中で小さくうめき声をあげたその時、少年がもう一度超の名前を呼んだ。

 

 

「超鈴音」

 

 

ピタリと混乱が収まる。まるでこちらの脳をハッキングして分泌物を直接操作しているかのように、その言葉だけで超は冷静さを取り戻していた。少年は冷めた瞳でこちらを見ていた。そして淡々と告げる。ゆっくりと虚ろに。

 

 

「君は未来が過去に対して絶対的な優位性を持っていると考えているのかもしれないが、本来未来なんてものはひどく曖昧なものでしかないんだ。蝶の羽ばたきを例に挙げるまでもなく些細な切っ掛けが大きな変化をもたらしかねない」

 

 

動作すらも緩慢で覇気がない。だが正確にカシオペア零号機を指さし問いかけた。

 

 

「そのカシオペア・・・君のカシオペアではないと言ったらどうする?」

 

 

訳もなく喉が渇いてゴクリと唾を飲み込む。超はこぶしを握り締め丹田に力を入れた。目の前の相手を睨みつける。

 

 

「まさかお前が偽物とすり替えたから動作不良を起こしたとでも言いたいのか?そんな事はありえないネ!!カシオペアを作れるのは私だけだし、さっきまでは正常に動作していた!それに時空転移の制御システムは私の承認がなければ絶対に機能しない。承認には私の生体認証が必要だしあれは間違いなく私が作った私のカシオペア・・・」

 

 

「そうだね」

 

 

超が全てを言い切る前に少年は素直に頷いた。肩透かしを食らったように息をのむ。その隙に少年は言葉を続けた。

 

 

「あれは確かに君が作った『君の』カシオペアだ。でもね『君のカシオペア』・・・ではないんだよ」

 

 

重々しく告げる。

 

 

 

 

 

「あの剣は僕が作ったんだ」

 

 

 

 

 

 


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