とりあえず投稿じゃい。
とりゃ!
出来が悪い?
シラヌ。
「・・・にしても、まさかこんなお祭り騒ぎになるなんてね・・・」
「・・・ある意味、発端はお前さんなんじゃがな・・・」
場所は東京、その一角。
テレビ局が用意した施設の一部屋に、数人の少女たちの姿があった。
「ですが、最初は阿智賀のみんなと遊ぶだけのつもりでやっていた遊戯が、ここまでの大事になるとは・・・正直、意外ですね。」
「和ちゃんは考えすぎだじぇ。こういうときは、何も気にせずパ~ッと遊べばいいんだじぇ!」
「お前さんは考えなさすぎじゃっちゅうんじゃ。」
清澄高校麻雀部。
竹井久、染谷まこ、片岡優希、原村和、そして宮永咲。
備え付けのソファーにくつろぎつつ、少女たちはどこかおかしそうに笑いあっていた。
「だけど、それがまさか全国規模になるなんて・・・私も、考えてもいませんでした。」
「そうですね。咲さんのおっしゃる通りかと。」
「電話をもらったときには、何の冗談かと思ったんだけどね~。」
事の起こりは一本の電話。
学校を通じて連絡をよこしてきたのは、まさかのテレビ局。
『先日放送した人狼ゲームを、全国規模で行いたい。参加者は全国麻雀部に所属する女子高校生と、局が選んだゲストたち。夏の思い出に、ぜひ参加していただきたい。』
それを聞いて、黙っていられないのが竹井久だった。
元々こういう遊びが大好きな彼女。
お祭り騒ぎに参加しない訳がない。
聞けば、参加してもらえるならば往復の交通費位はテレビ局で出せるとのこと。
参加費等もかからないというし、それならば、という按配である。
「・・・和~っ!!」
「・・・あ、穏乃・・・どうかしたんですか?」
突如開いた部屋の扉。
そこから飛び込んできたのは、阿智賀女子麻雀部1年、高鴨穏乃であった。
その後ろには、他の阿智賀女子の面々の姿も見える。
「参加者名簿見たら、和たちの名前もあったからさ!挨拶しておこうと思って!」
和の前で、嬉しそうにはしゃぐ穏乃。
その姿に和はもちろん、清澄、そして阿智賀女子の面々も微笑をこぼす。
「他にも、千里山や姫松の人たちの名前も書かれてたしね。さっき新道寺の面々にも会ったし、こりゃ本当にお祭り騒ぎだわ。」
やれやれといった感じで首を振る憧。
だがその顔を見れば、彼女もまた楽しみにしている一人だということがよくわかる。
「私も、さっきお姉ちゃんたちに会ってきました。お姉ちゃん、すごく張り切ってて・・・」
少し前のことを思い出し、苦笑する咲。
先日の放送は見てくれていたか?
お姉ちゃんは頑張りました。
完璧そうに見えて、どこか抜けてる姉が胸を張るその姿を思い出し、彼女は面白そうに微笑んでいた。
『・・・ただいまより、ゲームの説明会を行います。参加者の皆様は、中央のホールまでお集まりください。繰り返し連絡します。ただいまより・・・』
「・・・ようやく時間ね。」
館内に流れる放送に、彼女たちは静かに腰を上げた。
そして、ついにゲームの最後の幕が開く。
そこで味わうのは勝利の美酒か、はたまた屈辱の涙か。
各々が思いを胸に秘めたまま、決戦の舞台は幕を開ける―――!
「・・・ってまぁ、そうは言ってもゲームはゲームだしね。気楽にいきましょ♪」
「っちゅうても、やるからには勝ちたいもんじゃがのぅ・・・」
続く・・・