咲 -saki- 人狼編   作:九尾の狐

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清澄・阿智賀③

 

 

 

○6日目(昼) 犠牲 晴絵・憧・玄・宥

        処刑 まこ・和・灼・久

        生存 咲・優希・穏乃

 

        松実宥の無残な死体が発見されました。

 

 

 

晴:さぁ、とうとう3人になっちゃったね。

  でも、ゲームはまだ終わっていない。

  つまり、人狼が確実に1匹は残ってるってことだ!

 

  今日の会話時間は、わずか1分!

  余計なことは話してる暇ないよ。

  運命の最終日・・・

 

 

  スタートだ!!

 

 

 

穏「おはようございます!竹井さんは●、人狼です・・・!」

 

咲「松実さんのおかげだね・・・!」

 

優「その通りだじぇ!犠牲になった松実先輩のためにも、必ず勝つじぇ!」

 

咲「人狼は優希ちゃんだよ。穏乃ちゃん、信じてくれるよね・・・!?」

 

優「違うじぇ!人狼は咲ちゃんだじぇ!」

 

穏「わ、私は・・・!」

 

咲「こればっかりは、信じてもらうしかないよ!」

 

優「その通りだじぇ!でも、咲ちゃんは初日に狂人に○貰ってるじぇ!怪しいじぇ!」

 

咲「そんなの、なんの説得力もないよ!むしろ、グレーのままここまで来た優希ちゃんのほうが怪しいよ!」

 

優「咲ちゃんは、分からないふりして部長の案を素直に実行してたじぇ!」

 

咲「周りの意見を聞くだけで、自分の意見をまともに言えなかった優希ちゃんに言われたくないよ!」

 

穏「私は・・・!?」

 

 

 

晴:残り10秒!

 

 

 

咲「穏乃ちゃん、信じて!」

 

優「騙されちゃ駄目だじぇ!」

 

穏「私は・・・私は~・・・!!」

 

 

 

晴:・・・そこまで!!

  さぁ、最後の投票だ!

  泣くか笑うか、運命の分かれ目だよ!!

 

 

 

穏「私は・・・こっちに投票します!!」

 

 

 

○投票結果

 

 

 咲(2) → 優希  優希(1) → 咲  穏乃(0) → 咲

 

 

 

咲「え・・・!?」

 

 

 

 投票の結果、宮永咲さんは処刑されました。

 

 

 

優「・・・」

 

 

 

 この結果・・・

 

 

 

穏「・・・!」

 

 

 

 この村から、人狼は全て処刑されました!

 

 おめでとうございます!

 

 

 村人の勝利です!!

 

 

 

穏「・・・当たった・・・!?」

 

優「やったじぇ~!」

 

咲「・・・あ~あ・・・」

 

 

久「負けちゃったわね・・・」

 

玄「でも、咲ちゃんも頑張ったよ!」

 

咲「ごめんなさい・・・最後に負けちゃいました・・・」

 

 宮永咲・竹井久(人狼)・松実玄(狂人)

 

 

灼「ありがとう・・・穏乃と宥さんのおかげ・・・!」

 

宥「ううん。私も、疑っちゃってごめんね?灼ちゃん・・・。」

 

穏「うぅ・・・当たって良かった~!!」

 

 鷺森灼(占い師)・高鴨穏乃(霊能)・松実宥(狩人)

 

 

憧「まさか初日に噛まれるとは思わなかったけど、何にしても助かったわね!」

 

和「鷺森さんが吊られたときには、敗北を覚悟しましたが・・・」

 

ま「こりゃ~松実の姉さんのファインプレーじゃのぅ。」

 

優「本当だじぇ!あれがなかったら、騙されたまま終わってたじぇ!」

 

 新子憧・染谷まこ・原村和・片岡優希(村人)

 

 

晴「みんなお疲れ様!職員室からいいゲーム内容だったって声が届いてるよ!」

 

久「悔しいわね・・・っていうか、あの状況でよく穏乃ちゃんを護りに行こうって思えたわね・・・?」

 

宥「あの時は、自分でも半信半疑で・・・ただ、穏乃ちゃんが人狼なら、逆に穏乃ちゃんだけは狙われるはずがないって思ったから・・・」

 

咲「あの時平和が出て、凄いビックリしましたよ・・・もう、絶対に勝ったって思ってましたから・・・」

 

久「本当よ。初日から玄ちゃんが狂人だっていうのはすぐ分かったから、逆に玄ちゃんを噛んで勝率を上げたっていうのに、まさか護衛されるとは思わなかったわ・・・」

 

玄「私が噛まれたときは、てっきり本当に和ちゃんが人狼かと思ったんだけどね~。」

 

優「おかげで、本当に玄さんが真占い師だと思ったじぇ!」

 

ま「わしは完全に思い違いをしとったからのぅ。てっきり新子さんが霊能だと、犠牲者スペースから見てて思ったわ。」

 

憧「私だって同じよ。シズが狂人だってなったとき、本当にびっくりしたんだから!」

 

和「私は●を出された時点で、真がどちらかの判別は出来てましたから。ただ、その後すぐに玄さんが噛まれたときには、正直首を捻りましたね・・・。」

 

宥「玄ちゃんをのこして灼ちゃんを噛めば、PPには持ち込めたわけだしね・・・。」

 

久「だって、それだと良くて引き分けにしかならないじゃない。まして玄ちゃん狂人はばれるんだから。やるからには、何が何でも勝たないとね!」

 

咲「でも、まさかの平和で逆転されちゃいました・・・。」

 

穏「もう・・・最終日、心臓バクバクだったんだよ?私の選択で、勝敗が決まっちゃうって思うと・・・!」

 

憧「でも、二分の一を見事に選んだのよね。あれって勘?それとも何か確証でもあったの?」

 

穏「そんなの何もなかったよ。私、2人の名前を同時に押して、全部運に任せたんだから!」

 

和「・・・完全に運任せだったんですか・・・」

 

優「自販機で、買うのに迷ったときによくやるじぇ!」

 

咲「・・・私、それで負けたの・・・!?」

 

灼「・・・よく勝てたと思・・・」

 

宥「あ、あったかくない・・・!」

 

玄「お姉ちゃんが凄い勢いで震えてる!?お姉ちゃ~ん!」

 

ま「やれやれ・・・最後はまさかの運任せとは・・・」

 

憧「まぁ、勝ったには勝ったわけだし。それに、なんだかその方がシズっぽいしね。」

 

久「・・・納得できないわ・・・!」

 

咲「・・・全くです・・・!」

 

 

晴「まぁともかく、見てるこちらも楽しめたよ。どうだい?もう一回やらないかい?」

 

久「ぜひともお願いするわ。今度こそ、運任せなんかで勝敗を決めさせたりしないわよ・・・!」

 

咲「・・・全部・・・(ゴッ)倒す・・・!」

 

玄「うん!今度こそ勝つんだからね!」

 

晴「・・・うん。そう言ってくれると思ってたよ・・・!」

 

 

一同『・・・?』

 

 

「・・・まぁ凡々の割には、多少はやるようやなぁ・・・!」

 

「いうても、俺らの敵にはならんけどなぁ・・・!」

 

「うちと怜が組めば無敵や!」

 

「まぁ、せいぜい来年に向けてデータ取らせてもらいますわ・・・!」

 

 

 

泉「・・・って、何でそんなノリノリなんですか?先輩がた・・・」

 

怜「・・・ノリ?」

 

玄「あ、園城寺さん!」

 

怜「お久しぶり・・・ってほどでもないけどな、玄ちゃん。」

 

宥「こっちへ来てたんだ・・・。」

 

泉「大会終わって、しばらくは骨休めですわ。それに夏休み終わったら、先輩方と会う機会も減ってまうんで。」

 

セ「見てたで憧~。お前いきなり噛まれよったな~!?」

 

憧「放っといて。・・・っていうか、だから抱きつくな~!」

 

Q「ちっ・・・いちゃいちゃしくさってからに・・・!」

 

灼「どうも・・・」

 

Q「ん。話は聞いてますわ。せっかくの機会やし、一口噛ませてもらいます~。」

 

穏「竜華さん、お久しぶりです!」

 

竜「久しぶりやな~。話は聞いとるから、目一杯楽しもな~♪」

 

 

久「・・・まさか、千里山の部員も呼んでるなんてね・・・。」

 

ま「・・・一応聞いとくが、これに関してはお前さん噛んどらんのか?」

 

久「出来るわけないでしょ?いくらなんでも、連絡先分からなければ無理よ。」

 

和「連絡先が分かれば、どうにでもなりそうな言い方ですね・・・。」

 

優「さすが部長だじぇ!」

 

咲「あはは・・・」

 

 

晴「彼女たちが今日来るのは、前に連絡貰ってたから知ってたんだよ。清澄のみんなと日付がかぶったのは偶然だけどね。」

 

穏「それじゃ~何で教えてくれなかったの!?」

 

晴「サプライズって奴さ!まぁ、それでさっき連絡して見たら、到着しだい参加したいって言うからさ!」

 

 

怜「そういうわけや。こっからはうちらも参加させてもらうで・・・!」

 

セ「俺らが混じるんや。中途半端なプレイングは許さへんで・・・!」

 

竜「うちと怜が組めば無敵や!」

 

Q「根金際、しゃぶりつくしたるで・・・!」

 

 

泉「えっと・・・その、よろしくっす・・・。」

 

 

 

怜「・・・ノリ悪いなぁ・・・」

 

泉「そ、そないこと言われても・・・!?」

 

久「・・・いつもこんな感じなの?」

 

セ「当然や!」

 

Q「まぁ、頑張らせてもらうんで、よろしくお願いします~。」

 

穏「うぅ・・・燃えてきた~!」

 

宥「あったか~い・・・」

 

優「今度もきっちり勝たせてもらうじぇ・・・!」

 

和「そうですね。やるからには、勝たせていただきます・・・!」

 

憧「頼むから、またいきなり噛み付かないでよね?」

 

竜「えっと・・・う、うちと怜が組めば無敵や!」

 

ま「あんた・・・さっきからそれしか言うとらんな・・・?」

 

竜「だ、だって、怜が何か言えって言うんやもん・・・!」

 

咲「あ、あはは・・・」

 

玄「それじゃあ、私と灼ちゃんが組めば、無敵だね!」

 

灼「わずらわし・・・」

 

 

 

                         続く




どうしてもどちらかを選べないときは同時押し。
結果的に利き手のほうが先に押されてるというこのジレンマ。



・・・つまり咲ちゃんの選択ボタンは、穏乃の利き手側にあったということだよ!

『な、何だって~!?』



うん、何でもない。

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