「お月様が奇麗だよ~。」
「マンマル!」
「本当だね・・・」
時刻は既に0時過ぎ。
食事を終え、シャワーを浴び終えた一行は、そのほとんどが就寝に入っていた。
「鶴賀の人たちは残念だったね~・・・」
「ザンネン・・・」
「仕方ないよ。向こうも泊まりの予定はなかったみたいだし、それに明日は別の予定があるっていうんだから。」
遊戯が終わり、片付けも終わったところで、鶴賀の面々とは別れを告げることになった。
どうやら今日呼ばれたのも久の思いつきだったらしく、明日は明日で別のところに遊びに行くらしい。
すでに予定も立て終えているので、今回はこれで、ということとなった。
「でも、明日も違う学校の人たちが来るみたいだし。一体どこの人たちなんだろうね?」
「シッテルヒト・・・?」
「竹井さんは、おそらく知ってるんじゃないかって言ってたけど・・・?」
「何だか、ワクワクするよ~♪」
「タノシミ♪」
はしゃぐ2人に苦笑しつつ、塞は何気なく室内に目を見やる。
そこにはとても年頃の乙女たちとは思えないような、凄惨な現実があった。
「(・・・枕投げするのはいいけど、そのまま雑魚寝しちゃうんだもんな~・・・)」
疲れ果て、座り込んだ場所でそのまま寝に入ってしまった一同。
昼間に見せる理知的な雰囲気をかなぐり捨て、大の字で眠る久。
そのそばで、まるで幼子のように丸くなって眠るまこ。
反対側には寄り添うように眠る美穂子の姿があり、その背中には猫のように引っ付いて眠る華菜の姿があった。
「・・・今日は、凄く楽しかったよね~・・・」
「・・・ウン・・・!」
少し離れたところには、ちゃんと布団に入って眠っている咲と、そのすぐ脇で眠る和の姿。
和にしがみついて眠る優希のせいか、和は少しうなされているようにも見える。
部屋の片隅には、ちゃっかりと安全圏を確保した未春がスヤスヤと眠り、そしてすぐそこには・・・
「・・・さ、私たちもそろそろ寝よっか。明日も目一杯遊ぶんだからさ?」
「うん!」
「オウ~♪」
早々に就寝に入った白望と、そのすぐ脇で眠る胡桃。
自分たちの親友の寝姿に微笑を浮かべつつ、3人もまた、己の布団の中へと入っていくのだった・・・。
「・・・明日が待ち遠しいな・・・」
「・・・そろそろ寝ないと、明日寝坊しますわよ?」
同じ時刻、月を眺める2人の少女の姿があった。
身長の差こそあるものの、その髪はともに月の光に照らされて、美しい黄金の輝きを放っている。
「ハギヨシが起こしてくれるから平気だ!」
「・・・少しは自分で起きれるように努力しないといけませんわね・・・」
無邪気な幼子のようなその笑みに、もう1人はどこか呆れたような息を漏らす。
だがその中には、確かに親愛の情に満ち溢れた感が含まれていた。
「・・・さ、そろそろ寝ますわよ。ハギヨシには、明日は衣は起こさなくていいと告げておきますわ。」
「ふぇっ!?ひ、酷いぞ透華~!?」
室内に戻る少女の後に、もう1人の少女も慌ててついてゆく。
辺りに、再び静寂が戻る。
しかしこれも、全ては遊戯前の休息に過ぎず。
遊戯の幕が下りることは、まだない―――。
○その頃(某家)
「・・・おっ!これでテンパッたぜ!よっしゃリーチ・・・」
『ロン』
「・・・って嘘ぉ!?倍満って・・・!?」
少女中心の宿泊故に、帰宅を余儀なくされた少年が、人知れずトンでいたという・・・。
続く・・・
とりあえずはここまでっすね~。
サイコとかコスとか色々面白そうな役職見つけて大はしゃぎっす。
吸血鬼とか貴族とかも分かったんだけど、どうにもいまいちなんだよね。
特に吸血鬼って、やけにいっぱい役職がある気が(汗)
もうちょっとちゃんと理解してからでないと、さすがにまだ組み込めそうにないっす。