真・恋姫✝無双 狐来々   作:teymy

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くり。(史上最強のケモロリによるラジオでの伝説)

出来ました!
前回の閑話で色々と弱音を吐きましたが、何とか更新することが出来ました。
感想欄で励ましの言葉を頂きました皆様にはこの場を借りてお礼申し上げます。
まだまだ完全にスランプ脱却とは言えませんが、途中でやめることはまずありませんのでこれからもよろしくお願いいたします。


第三十話 ちょっと呉って来る

孫策軍、袁術軍の間に衝撃の報告が飛び交う少し前。

軍の収容を終え、城門の前で芙陽達は袁術を追いかけるために出発しようとしていたのだが、そこで小さくも問題が発生していた。

 

「……恋も、行く」

 

恋が自分も付いて行きたいと駄々を捏ねたのだ。

 

「恋、お主は呂布隊新規参入の準備をせねばならん。ここは我慢してくれぬか」

 

「……」

 

悲し気に瞳を伏せる恋。芙陽はやれやれと苦笑いでその頭を撫でた。

 

「少しの間留守にするが、頑張れるな?」

 

「……ん」

 

渋々と頷いた恋に、芙陽は更に優しく頭を撫でて星と月を呼ぶ。

 

「星、留守の間恋に構ってやれ」

 

「フッ、承知しました」

 

「月も、頼んだぞ」

 

「フフ、わかりました」

 

芙陽の指示に二人とも優しい顔で頷く。

 

「……月」

 

恋は拗ねたように芙陽から離れると、月に近づいて行った。

 

「フフフ、仕える人が変わっても甘えん坊さんですね、恋さんは」

 

月は微笑ましく恋を受け入れ、背伸びしながら恋の頭を撫でる。

 

劉備軍と合流し、出迎えた月と詠を見つけた恋と音々音は勿論驚愕した。風の噂で董卓が死んだことは知っていたのだ。

しかし、芙陽と月に事情を説明されると二人とも素直に再会を喜んだ。

芙陽と出会うまで、恋が最も心を開いていたのが月なのだ。守るべき対象ではあるが、恋が少なからず甘えられる相手であった。

 

「はぁ~……恋も…可愛いなぁ…」

 

そんな恋を見ながら恍惚とした表情を浮かべるのは勿論、可愛いものに目が無い愛紗である。

葵に対して同じような反応をこれまでずっと見せてきたため、それを見た面々は『あぁ、またか』と言うように一瞥しただけであった。

 

「お待たせしました芙陽様、準備が整いました」

 

緩い空気の中、背嚢を背負った桂花が現れた。

 

「そうか、では行くとしよう」

 

芙陽は返事をすると、ポンッと音を立てて大狐の姿に変わる。

その姿を初めて見る恋や音々音は目を見開くが、恋はすぐに芙陽に近づいた。

 

「……モフモフ」

 

「これ、出発できんじゃろ」

 

しがみ付こうとする恋に芙陽が注意するが、恋はまだ少し拗ねているのかムッとした表情だ。

 

「クフフ、帰ってきたら構ってやるから待っておれ」

 

「…分かった」

 

「良い子じゃ」

 

芙陽は優しくそう言うと、その大きく柔らかい尻尾で恋の頭を撫でた。

そうすると面白くないのが桂花である。

 

「芙陽様、そろそろ行きましょう」

 

「カカカッ、桂花。焼き餅も程々にな」

 

「妬いてませんよ」

 

「そうかね?まぁ良い。乗りなさい」

 

芙陽にからかわれてほんの少し顔を赤らめた桂花が乗りやすいよう、芙陽が身を屈める。

 

「失礼します」

 

桂花は恐縮しながら芙陽の背に乗り、桂花が乗ったことを確認した芙陽はゆっくりと立ち上がった。

 

「葵」

 

「はっ」

 

何処からともなく現れた葵が、桂花の後ろへ同じように乗る。そして、後ろから桂花の背嚢を奪うように自分で背負うと、両手を桂花の腰に回してしがみ付いた。

 

「葵?」

 

「桂花の安全確保です」

 

「かなり跳ばすからの。お主の力だけでは落っこちてしまうぞ?」

 

「えぇ……」

 

今更ながらに移動方法に対して不安が湧きあがる。だが、ここまで来てしまえばもう『やめます』とは言えない。女は度胸なのだ。

 

「さて、では行ってくるぞ」

 

「気を付けてね!」

 

「行ってらっしゃいませ」

 

桃香や月と言った面々が見送りの言葉を言い終えたのを見計らい、芙陽は四肢でその地を蹴った。

 

「え、はっ!?ふようさ、はや、きゃああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ……………」

 

あっという間に姿が見えなくなった芙陽達。桂花の悲鳴だけがその場に残り、見送った者たちは顔を引き攣らせ、心を一つにした。

 

『あれは絶対乗りたくないな』と。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「芙陽様、桂花の口からなんか出ました」

 

葵の報告に、芙陽は『まさか吐いたか!?』と軽く戦慄した。流石に自分に乗りながら吐かれるのは気分が悪い。

 

「何じゃと?あぁ、魂が抜けかけておるな」

 

「引っこ抜きますか?」

 

「死ぬじゃろうが。そっと口に押し込んでおけ」

 

「はい。………せいっ」

 

「なんで気合入れた?」

 

「……はっ!?」

 

「気が付きました」

 

「存外、こやつもしぶといの」

 

桂花の意識が戻ると、芙陽は少し速度を緩めた。

 

「……芙陽様?」

 

「随分と気絶しておったな。あと少しで到着じゃ」

 

「えぇ!?もうですか!?」

 

芙陽達が桃香の下を発ったのが数日前の事である。最初からかなりの速度で走り続けた事で予定の半分以下の日数でここまでやって来た。

桂花も慣れない高速移動の旅に疲れがたまっていたのだが、そこで芙陽が追い打ちとばかりに今までにない速さで駆け出したことでとうとう気絶にまで追いやられたのである。

 

気絶しているならばと芙陽はここぞと更に速度を上げ、桂花が思っていたよりもずっと早く到着したのだ。

 

「芙陽様、前方に…」

 

「ウム、小競り合いの様じゃの」

 

葵が前方の異変を察知し、芙陽に告げる。芙陽も同時にそれに気付き、事態を把握した。

現在走っているのは林道である。そしてその先、まだ桂花が見えないような距離があるが、行く先にて小規模な戦闘が行われているのだ。

 

「数が少ないな…。もしや斥候同士が鉢合わせたか?」

 

「珍しいですね。どちらもやり過ごして任務を優先しそうなものですが」

 

芙陽の推測に桂花が素早く気を持ち直した。流石の軍師である。

ほぼ全員が旅人や村人の格好をしているが、体のどこかしらに赤、もしくは白い布を身に着けている。赤は勿論孫家、白は袁術軍の印だ。

身を隠しやすく小規模ならば集団でも素早く移動できる林道を進み、同じように移動中であった袁術軍の斥候が道中鉢合わせてしまったのだろう。

 

「この辺りは両軍の丁度中間点じゃからな。纏まって行動していた故に両軍とも無視はできなかったのじゃろう」

 

「迂回しますか?」

 

葵が提案するが、芙陽は一瞬だけ思案するとそれに応える。

 

「いや、このまま突っ込んであの戦闘を終わらせる。双方は最早斥候の任を果たせぬほど混乱してしまっておるからな。

 儂等は孫家に付く。袁家の士気を落とすために儂の参戦を広めてもらうかの」

 

「では…」

 

「ウム、葵。お主は先行して戦闘を終わらせよ。掻き回してやれ」

 

「御意」

 

芙陽が若干その速度を落とすと、葵は桂花から手を離し、飛び降りて前方へと駆け出した。その速度は追走している桂花が目で追えない程に速い。

 

「桂花、近づいたら一度お主を降ろす。すぐに葵が戻って来るから二人で隠れておれ」

 

「分かりました」

 

桂花が返事をする頃、葵は丁度戦闘区域のど真ん中に飛び込んでいた。

 

やられそうになっていた呉軍の兵を庇い、右手に持つ白爪の一振りで袁術軍の刃を受け止める。

 

自らの攻撃を防がれた袁術軍の兵が狼狽え、怒鳴る様に葵へ問う。

 

「な!?なんだ貴様は!?」

 

「名乗ることは許可を得ておりません。しかし、主の命により介入させて頂きます」

 

言うや否や、葵はもう一振りの白爪を抜き、男の腹を一文字に切り裂いた。

想像を絶する痛みに悲鳴を上げながら後ずさる男に迫り、白爪をその喉に突き立てる。

 

突然現れた葵に、孫家の男も警戒を露わにした。

 

「何物か!」

 

助けられたとはいえすぐに信用など出来る訳もない。男は剣を構えながら態勢を整えた。

 

「そちらに害意はありません。先も言った通り、主の命により助太刀いたします。

 まず、お仲間に呼びかけて纏まることが先決かと」

 

「くっ……」

 

葵の言う事は最もだ。しかし、葵が味方であると信じきれない男は動けずにいた。

 

「……っ」

 

その時、黒い影が横から飛び出してくる。その殺気に反応した葵は素早く白爪を構え、攻撃を受け止めた。

 

「っ!?受け止めた!?」

 

「周泰様!?」

 

「呉の隠密将、周泰ですか」

 

男の言葉から目の前の人物が誰であるかを理解した葵。一方、長い黒髪を翻し、日本刀のような片刃の剣を握った少女、周泰は部下である男の失態に内心で舌打ちをした。

隠密衆でありながら一瞬で敵(現時点では葵は敵に分類される)に情報を与えるとは何事かと。今後の指導はより一層厳しくすることを誓った。

 

「斥候部隊が戦闘に入ったと聞いて来てみれば……これはどういった事態ですか?」

 

周泰はどうやら斥候部隊が戦闘に入ったことを聞き急遽駆け付けたようだ。

 

彼女は近くに居る兵に聞きながらも葵への攻撃を再開する。

 

「はあっ!」

 

鍔迫り合いの状態から一瞬で剣を離し、連撃を打ち込む周泰。

しかし、その攻撃は全て葵に避けられてしまった。

 

「っ速い!?」

 

「取り敢えず話を聞いてもらいたいんですが…」

 

少しだけ困ったように眉尻を下げる葵。同時に、視界の隅に入った光景で動き出す。

 

「どこへ!?」

 

素早く周泰の目の前から消えた葵を探し、彼女も周囲を見渡すが、見えたのはまたも袁術軍の攻撃から孫策軍の兵を庇う姿であった。

 

「取り敢えず、まずは敵兵を退けることを優先してもらえませんか」

 

敵兵の喉を切り裂きながら言う葵に、周泰も一先ずは同意することにした。

 

「…仕方ありません。体制を整えます!離れないで!纏まってください!」

 

透き通る声で周囲に指示を飛ばし、その間にも周泰、葵は袁術兵を減らしていく。

その様子に、袁術兵も焦った様子で指揮官らしき男が周囲に檄を飛ばしていた。

 

「くそっ!ここは退却するのが最善か…!」

 

「その前に、お知らせが一つ」

 

態勢を整え終えた孫策軍の少し前に立った葵が、袁術軍の指揮官へ告げる。

葵は両軍が睨みあう中心に立ち、横を向くと、その頭を下げた。

 

「お待ちしておりました」

 

すると、高く飛び出して来たのは巨大な獣。金色に輝く毛並を持つ大狐であった。

 

『なっ…!?』

 

両軍に動揺が走る。周泰も見たことも無い狐に唖然としていた。

 

「フム、ご苦労であった。下がって桂花の護衛を頼む」

 

「はっ」

 

短く返事を返した葵は、一瞬でその姿を消した。

 

「金色の獣…」

 

「なんと…美しい…」

 

「まさか、あれが"天の御使い"か!?」

 

兵達でもその大狐、芙陽の噂は知っている。特に袁術軍などは芙陽によって大敗を喫した直後なのだ。その動揺は計り知れない。

 

「双方、矛を収めよ。最早お主等の任は果たせるものではない」

 

「"御使い"!?何故ここに居る!まさか孫家に付くのか!?」

 

袁術軍の指揮官が叫ぶ。表情は正に絶望的だ。

 

「如何にも。この芙陽は我が友、孫伯符に助太刀すべく参った。帰って袁術に伝えるが良い」

 

更に動揺が激しくなった。

 

「馬鹿な!?孫策と御使いが友だと!?」

 

「聞いたことねぇぞ!?」

 

「信じる信じないはお主等の自由。しかし、信じなくとも儂が孫家へ助力することは変わらん。伝えなければここで死ぬか、帰って殺されるかのどちらかじゃ」

 

芙陽の言う通り、ここまでハッキリと宣言されてその情報を伝えなかったとなれば、重罪として処断されてもおかしくは無い。

苦々しい顔をして考えていた袁術兵だが、やがて警戒を解かないまま撤退を開始した。

 

その様子を油断なく見守っていた周泰だが、やがて袁術軍の姿が完全に見えなくなると、剣を納めて芙陽へ向き直る。

 

「……呉軍、隠密衆の周泰と申します。一先ずは此度のご助力に感謝します、御使い殿」

 

だが、やはり警戒を解かないまま芙陽に接する。今は戦時、国主の友人とはいえ、他国の重鎮がこんなところにのこのこと現れる訳がない。

しかも、相手は大狐の妖だ。警戒しない方がおかしいと言える。

 

芙陽はポンと軽い音を立てると、あっという間に女性の姿となりまたもや周囲を驚かせる。

 

「儂は芙陽と申す。友人、孫策に会わせて貰いたいが、如何か?」

 

「……芙陽様のお噂はかねがね、主や都督より聞いております。不躾ではありますが……本当に我等呉にお力添えを?」

 

「ウム、それと伯符に伝えなければならんこともある。出来れば早急に会見の場を用意してもらいたい」

 

「……わかりました。御案内いたします」

 

「感謝する、周泰」

 

芙陽が優しく礼を言うと、周泰は少しだけ顔を赤くして『いえ』と返事を返した。本来は周泰も明るく元気な性格で、年頃の少女と変わらないのだ。

 

「さて、同行者を呼ぶかの」

 

「先程の白い髪の方でしょうか?」

 

「ウム、それに儂の軍師も付いて来ておる」

 

芙陽がそう話すと、木の陰に隠れていた桂花と葵が姿を現した。

周泰は葵の姿を見ると何かを思い出したような顔をして、葵に頭を下げる。

 

「その、先程はすみませんでした!そちらのお話も聞かずに…」

 

葵は突然の謝罪に驚くが、すぐに返事を返した。

 

「いえ…乱戦の中でしたし、当然の反応だったと思います」

 

その後暫く謝罪と否定の応酬が行われたが、恥ずかしくなった葵が芙陽の背に隠れることで終了となった。

 

「では、次に儂の軍師をしておる、荀彧だ」

 

「荀彧よ、私も孫策たちの事は知っているし、案内頼むわね」

 

「はい!お任せくださいお猫様!!」

 

「誰がお猫様よ」

 

「えっ」

 

「何驚いてんのよこれは唯の頭巾よ」

 

「そう……ですか…」

 

「凹んでんじゃないわよ!」

 

「すみません、では出立しましょう芙陽様、葵様、おねくぃ彧様!」

 

「咄嗟に言い直してんじゃないわよ誰よそれ」

 

「申し訳ありませんお猫様…」

 

「言い直しなさいよ!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「蓮華様、斥候の第一隊が敵方の部隊と接触し戦闘に入ったそうです」

 

「それは本当?」

 

「はい。援軍に明命を向かわせましたのでおっつけ情報が入ると思われます」

 

「そう。いずれにしても、斥候は間をおいてもう一度出すしかないわね。その戦闘で袁術は警戒を高めるでしょうし、それはこちらも同じだけれど…」

 

孫策軍の天幕の中で、孫家の次女、孫権が自らの右腕、甘寧と話していた。

孫策軍の総大将は孫策であり、その孫策を補佐する立場である孫権は斥候部隊に指示を出していた。

 

「"天の御使い"に敗れた袁術軍…でも、張勲は今まで孫家を押さえつけてきた実力のある軍師よ。少しでも情報は多いほうが良い」

 

「仰る通りかと。冥琳様も情報収集に余念が無い様子です」

 

「その冥琳が手に入れた情報なのだけど…袁術軍が劉備軍に敗れた決定的な理由…聞いた?」

 

「いえ…私は今まで祭様と合流しておりましたので」

 

甘寧は袁術が軍を徐州へ出した直後に周瑜の命で黄蓋の下へ向かった。反董卓連合の頃から袁家打倒のために動いていた黄蓋である。

 

「袁家と行動を共にした呂布が寝返ったそうよ」

 

「……!なんと…では、袁家は"御使い"と"無双"を相手取ることになった、と?」

 

「考えるだけでも恐ろしいわね」

 

「しかし、行動を共にしておきながら寝返るなど…劉備はそのような輩を迎え入れるのですか?"仁"の王とはいえ流石に…」

 

眉を顰める甘寧。確かに傍から聞けば簡単に裏切り、それも強大な力を持った将を無防備に懐に入れるような暴挙に思えるだろう。

しかし、孫権はそんな甘寧に首を振ると、頭痛を堪える様な仕草と共に脱力しながら言った。

 

「それが…袁術が呂布と接触する前に、どうやら呂布は"天の御使い"の配下に加わっていたそうよ…」

 

「( ゚Д゚)……」

 

「(-_-;)……」

 

言葉を失い開いた口が塞がらない甘寧と、気持ちはとても良くわかるため目を逸らして反応を待つ孫権。

流石に袁術が可哀想に思えた孫権であったが、その袁術との戦時である上、王族たる自分がそのようなことを口にしてはならないと言葉を飲み込んだのはつい先ほどの事だ。

 

「……雪蓮様は"御使い"殿とご友人であったと…」

 

「正直、なんて存在と遊戯を交わしたのかと憤慨したいところだわ…」

 

「しかし、友好的に接する以外ないのでは…?」

 

「得体の知れない存在だというのに…でも、今のところそれしかないのよね…」

 

二人して溜息を吐く。

この話を周瑜から聞いた時、周瑜も溜息を吐いていたがその表情は苦笑いであった。そういえばこの周瑜も、そして黄蓋と陸遜も姉と同じく"天の御使い"と接した経験を持つ。

その性格を多少なりとも知っているからこそ苦笑いが出来るのだが、未だ芙陽の事を知らない孫権は『何故そのような怪しいことこの上ない存在を放置しておくのか』と気が気ではない。

 

「袁術を倒せば劉備達との交流があってもおかしくないわ。まだまだ先の話だけれど、私達がしっかりしないと…」

 

「はい」

 

「とはいえ相手の戦力は"御使い"に"無双"に"美髪公"に…挙げればキリがないわ。慎重にいかないと…」

 

「失礼します!周泰殿が戻られました!」

 

「明命が?早いわね…」

 

 

「それが、どうやら戦闘に徐州劉備軍の"天の御使い"が参戦したらしく、我等に助力すべく孫策様に面会を申し出たとのこと!」

 

 

「慎重に!!慎重に持て成しなさい!決して無礼の無いように!」

 

「はっ、はい!!」

 

「思春すぐ姉さまたちに知らせて!」

 

「御意!」

 

(なんで戦時にもかかわらず他国の重鎮がこんな気軽に会いに来るのよ!?それにあっちだって戦後処理とか色々あるでしょう!それほったらかしてこっちに来たってこと!?自由すぎるわ!!)

 

内心でとめどなく溢れるツッコミを消化しながら孫権は出迎える準備を急いだ。

 

 

そしてこの日、狐の参戦が正式に決定されたのである。

 




今回は前回の補填のような話になってしまいました。あまり進んでない…。

マジ恋のコジマちゃんが可愛くて仕方ない。なにより声が良い。大ファンなんです。
これでロリ四天王が決定されましたな。次点で天使とか沙也佳ですかね。うちの連理ちゃんが入る余地は無かったか。
と言うか猟犬部隊が全員魅力的すぎて困る。テルマさんのツンデレっぷりには桂花と通じるものがありますな。腹黒具合は桂花の圧勝ですが。
コジマとジークのコンビに癒されまくりです。

次はいつになるやら…気長にお待ちいただければ幸いです。


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