真・華雄のせいでテンションぶっちぎって勢いのまま書き上げた作者です!
先に言っておく!恋姫だと思って読むと違和感がぱないよ!
反省はしている!かなりしている!
……おこんないでぇ…
砦の門が開く。そこから出てきたのは確かな覚悟を持った猛将・華雄率いる董卓軍華雄隊。
驚嘆すべきは全ての兵が華雄とほぼ同じ精神状態である事だろう。
芙陽は砦からの弓の雨が止んだ時点で後方へ下がり、劉備軍に合流している。
芙陽の神業を目の当たりにした劉備軍の士気は高く、状態としては華雄隊と五分といったところだろう。
芙陽が華雄を見て、口を開いた。
「のう、星、愛紗よ」
「はっ」
「なんでしょう?」
「……あれが、『華雄』かの?」
「……ここまでの気迫を放つとは…流石に侮り過ぎたようですな」
「短気で暴走しやすい、と言う情報は当てになりませんね」
華雄の情報は三人とも共有している。頭に血が上りやすく、直情的な性格だと聞いていた。
しかし、目の前の将はどうだろうか。不気味なほど落ち着いて対峙している彼女は、本当に華雄なのか。
「いや、ここに来て壁を越えたか…!」
芙陽の顔が緩む。芙陽にとって、この華雄の変貌は嬉しい誤算であった。
華雄の様子を見ればわかった。武人として、強者としての段階を一つ昇ったのだ。
「カカカッ!星、愛紗、華雄は儂が相手をする。お主等は全力で兵を指揮しろ」
「承知しました」
「では、一度受け止めて押し返した後に後退、袁紹の所まで引っ張りましょう」
星と愛紗が離れ、兵に構えを取らせる。その瞬間、獣のような雄叫びを上げながら、華雄たちが突撃を開始した。
ビリビリと伝わってくる気迫。芙陽は愛刀、常を抜き、華雄を正面から相手取る。
「来い、華雄…!」
笑みが零れる。このような楽しい戦いは久しぶりであった。
華雄の足は止まることなく、その巨大な戦斧を振り上げて勢いのままに芙陽を攻撃した。
「うぉおおあああ!!!」
華雄が誇るその力で、渾身の一撃を芙陽に放つ。
芙陽は常でその一撃を受け止めた。
激しい金属音。二人の間で火花が散った。
一瞬遅れて雪崩れ込んできた華雄の兵達は、迎え撃つ劉備軍とぶつかり合う。
「邪魔だあぁ!!」
「耐えろぉ!押せ!」
両軍の叫びが混じり合い一つとなって、轟音が耳を襲う。
最前線を押し潰すかのように流れる人混みの中、芙陽と華雄…二人の周囲だけが不自然に空いていた。
誰の目に見えても分かるのだ。『この戦いは邪魔できない』
鍔迫り合いとなった二人が、叫ぶ。
「儂の名は芙陽!若武者よ、名を申せ!」
「我が名は華雄!貴様の首を獲りに来た!」
芙陽の刀を弾き、再び斬りかかる。芙陽も再度刀を反し、獰猛な笑顔で受け止めた。
「華雄よ、その気概に応えよう!」
「舐めるなぁ!!」
華雄の猛攻が続く。二合、三合と斬撃を交わし、その度に火花が散って威力を示す。
一撃を重ねるごとに威力を増す。巨大な戦斧が重さなど感じさせない速さで振るわれる。
華雄は極限まで集中していた。
(まだだっ!まだ途切れるな!一瞬でも気を抜くな!)
ここで気を抜けば即座にやられるだろう。華雄は己と相手の力量差を把握していた。
(このまま無茶を押し通せ!どこまでも威力を上げろ!)
既に華雄は限界を超えた力で戦斧を振るっていた。腕は悲鳴を上げ、気を抜けば指先から力が抜けて武器を落としてしまうだろう。
だが、この方法しか分からない。この方法でしか目の前の男には届かない。
その時、右手で常を振るっていた芙陽が僅かに左手の拳を握った。
それが意味することは、打撃。
「くっ!……しまっ!?」
その左手に意識を向けた瞬間、両手の指が僅かに震えて斬撃の軌道が変わる。
「気を抜いたの」
そのずれた斬撃を芙陽が往なすと、華雄の体制は簡単に崩れた。
芙陽はそのまま華雄に向かって刀を振り下ろす。
「ぅうああ!!」
無理な体制で体を捻り、何とか刀を避けるも、目に映ったのは先程握られた芙陽の左拳。
「まずは儂の勝ちじゃ」
反応する間もなく、華雄の腹に拳がめり込んだ。
「がぁふっ!」
腹の息が外に追い出され、一瞬視界が白く染まる。
次に視界を取り戻したとき、華雄の体は既に宙を舞っていた。
浮遊感。
酷くゆっくりと進む意識の中、己の武器だけは離さないと力を籠める。
次の瞬間、華雄は地に叩きつけられ、意識も正常に働き始めた。
「ぐっ……!」
少しの距離を引き摺られるが、すぐさま芙陽を見る。
「まだまだ力を引き出せたの。ちょっとした打撃程度無視して全力を出せばもっと行けたぞ」
「…いらぬ、世話だ!」
力を入れて立ち上がる。しかし、芙陽は刀を肩に乗せてニヤリと笑った。
「儂はこの奥に進むが、来るか来ないかは任せる。次はもっと出来るだろう?」
「何を…!?」
「この先は袁紹軍。包囲を張って待っている……抜けられると思うな」
「……行くさ、待っていろ」
華雄の返答に満足そうに笑い、芙陽は背を向けて去って行った。
華雄はその背を見つめた後、兵達に声を掛ける。
「黄泉路の土産に大将首はどうだ!」
『応っ!!』
「ならば狙うは袁紹だ!!錐となって駆け抜けるぞ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「耐えろ!もう少しだ!」
「愛紗!敵が陣形を変えるぞ!」
「何!?」
芙陽が華雄と戦ってる傍では、星と愛紗が陣頭指揮として声を張り上げていた。
星に言われて敵方を見れば、確かに華雄隊に動きが見える。
「我等も動くか」
「それが良いだろうな」
「良し、これより後退する!合図で一度押し返した後に下がるぞ!」
愛紗の指示が飛ぶ。
兵達からは威勢の良い声が帰って来た。
「星」
「芙陽様!?華雄は?」
愛紗が時機を見極める横で、突然現れた芙陽に星が対応する。
「退けた。儂は袁紹の位置まで下がり待つ。そこまで持つな?」
「お任せを」
良し、と一つ頷いて芙陽は去った。
丁度その時、華雄隊が陣形を変え終え、走り出そうとしていた。
「今だ!押し返せ!」
『応っ!!』
愛紗の声を合図に最前線の兵が一当てし、敵兵に隙が出来る。そのすぐ背後では陣形を組んだ本体が突撃を掛けて来ていた。
「来るぞ!後退、後退!」
続いて星が声を張り上げ、それに従い揃って後退を始める。
「離れすぎても駄目、近すぎても被害が増えるだけ。……難しいものだな」
「泣き言は後だ、星。ここまでは順調だ、気を抜かずに行くぞ」
「わかっている」
敵兵の突撃速度は速い。じりじりと距離を縮められていく。
「チッ……"覚悟"の差だな。追い付かれそうだぞ愛紗」
「速度を上げよ!劉備様の旗はすぐそこだ!」
既に劉備軍の旗は目の前であり、中央を空けて弓を構えていた。
両翼から大量の弓が放たれる。
「桃香様の援護か、助かる」
「距離がドンピシャリだ、鈴々か?」
「だろうな、あれは昔からそういう勘に優れているのだ」
後方に注意を向けながら走る。
「愛紗ちゃーん!星ちゃーん!」
声が届くほど桃香に近づいた。桃香の傍らには軍師三人、そして護衛の鈴々が槍を構えて立っていた。
「このまま走って、袁紹さんの目の前で二手に分かれてー!」
「御意!」
「聞いたな!合図をしたら趙雲隊、関羽隊で左右に分かれるぞ、間違えるなよ!」
『応!』
星と愛紗は隊列を整える様に支持し、自分たちも並んでいた距離を少し離す。
やがて前方に黄金の鎧を纏う兵が立ち並んでいるのが見えてきた。
その黄金の兵達の中に指揮官である文醜と顔良、そして楽しそうに笑っている芙陽の姿があった。
「来た来た~!スゲェ勢いでこっちに来るな。こっちも突撃するか?」
文醜が愉快にそう言うと、顔良が慌ててそれを否定した。
「駄目だよ文ちゃん!私たちの役目は包囲が完成するまで華雄さんたちを受け止めることなんだからね!」
「チェ~…」
「これ、将であるお主が逸ると兵に伝染するぞ。もっとどっしり構えんか」
子供の様な文醜を芙陽が窘める。
「は~い、芙陽様」
「ふぅ、有難うございます芙陽様」
意外にも素直な文醜に、格下の勢力である筈の芙陽に対して下手な顔良。
「お主等まで儂を"様"で呼ぶのか…」
やや呆れた様子の芙陽だが、その原因が自身にあることを忘れてはいけない。
悪ふざけで袁紹を誑かした影響はここに来て芙陽を襲った。
「だって麗羽様があんなになったのって初めて見るし…」
「私達としてはあの御方を操作…コホン、袁紹様に信頼されている芙陽様は尊敬に値しますから!」
やや黒い顔良である。
「まぁ、好きにすれば良いがの。ほれ、そろそろ来るぞ」
「あ、はい!」
「よーし!間違って味方を攻撃するなよ!迎撃用意!」
袁紹軍が腰を落とし武器を構える様子は、愛紗と星にもはっきりと確認できていた。
星が叫ぶ。
「ギリギリまで粘るぞ!」
続いて、愛紗が時機を計る。
「三つで合わせろ!一…二…三っ、別れー!!」
その合図とともに愛紗、星を戦闘とした二部隊に人が割れ、袁紹軍の両横を通り抜けていく。
華雄隊の目の前には突如黄金の部隊が現れる形となった。
突撃を続けていた華雄隊の兵に動揺が走る。
如何に士気高く、死兵となった彼らでも不意の事態には心が揺れてしまうのだ。
しかし、彼等は止まらない。彼等は最早『突き進む』以外の選択肢を持っていないのだ。
華雄は叫ぶ。
「袁紹の首、唯それだけを狙え!」
その言葉に鼓舞され、兵は一層激しく袁紹軍に猛攻を掛けた。
その袁紹軍の中から飛び出してくる白い着物の男。芙陽を見つけ、華雄も前に出る。
「見つけたぞ!」
「来い華雄!」
再び相打つ猛将と化物。挨拶代わりにと芙陽は刀を振り抜いた。
ヒュッ、と鋭く風を切る音を聞きながら、華雄はそれをしゃがんで避ける。
「カカカッ、冷静さは失っておらんな!」
「ハッ、これ以上ない程熱くなっている!」
芙陽に言い返しながら反撃に移ろうとするが、視界の隅には蹴りを放とうとする芙陽の片足が見える。
先程の経験からそれを無視して戦斧を振るうのが正解だ──と、思いたくなる。
しかし華雄はそれを左手で受け止めると、右手に持った戦斧の柄で素早く芙陽の頭を狙った。
「ほう」
関心の声が芙陽から漏れる。華雄の攻撃は首を捻るだけで避けられ、刀を振るって距離を取る。
「良く判断した。今の蹴りはお主を吹き飛ばすだけの威力がある」
「だろうな。無視をすれば私の負けだった」
もし華雄が先程と同じ展開で、言われたとおりに攻撃を無視して戦斧を振るっていたなら、華雄は芙陽の攻撃を喰らい吹き飛び敗北していただろう。ここは受け止めるか避けるかを選択するのが正解だった。
これを瞬時に判断した華雄は受け止めることを選び、更に戦斧をそのまま振るうのではなく、より素早く攻撃するために柄での攻撃を放ったのだ。
芙陽の予想を超えた成長であった。
「貴殿には感謝している。私はここに来てまた強くなった」
「此方も礼を言おう。これほど心躍る相手は久しぶりじゃ」
「そうか。だが、もう少し付き合って貰うぞ!」
「それこそ望むところじゃ。限界を超えてかかって来い華雄!」
再度己が武器を振るい、二人の間に火花が散った。
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芙陽と華雄が戦っている頃、華雄隊は既に包囲されつつあった。
前方には袁紹軍、文醜と顔良の大部隊。後方には張飛を先頭に置いた劉備軍の本隊。更に側面には袁紹軍と混成され引き返して来た関羽隊と趙雲隊。
見るからに絶望的な状況の中、華雄隊の面々は唯前に進もうとしていた。
しかし、彼等は華雄の言う通り馬鹿ではあっても、華雄が思っているほど愚かでも、薄情でもなかった。
華雄が指示を出せない今、隊を率いているのは副長である男だ。
彼は華雄隊の中では比較的冷静な男であった。"華雄隊の中でなら"の話ではあるが、それでもこの中で最も冷静で、戦況が見えているのは確かであった。
彼は進むべき前方を見ながら、部隊の仲間へ声を掛けた。
「おい」
「なんですか、副長!?そろそろ俺らも前に出ないとヤバいですぜ!」
声を掛けられた男は既に槍を構えて今にも飛び出していきそうだ。
「その前に答えろ。前方にいる袁紹軍、このまま突き破れると本当に思うか?」
「はあ!?今更何言ってんですか!華雄将軍の覚悟を忘れたんですか!?」
「それはわかっている。将軍を慕い、従うのならこのまま玉砕も悪くない」
「ならなんで…!」
「聞け。恐らくと言うか、あれを突破するのはほぼ不可能だ。そこで将軍と共に散るのと、将軍のために散るのとどちらが本望だ?」
副長の言葉に男は驚愕した後、押し黙る。
「それは、"将軍を生かす"ためにってことですか?」
「あぁ。あの一騎打ち、どちらが勝とうとこのままでは将軍は生き残れまい」
「……将軍は絶対に怒ると思いますが」
「だろうな。……で、どっちが良い?」
「その前に質問が」
「なんだ?」
「なんで突然そんなことを?部下としてはこれ、拙いと思うんですけど」
男の言う通り、華雄は部下の覚悟を信じて玉砕を命じたようなものである。それを無視して華雄を逃がす算段を付けるこの行為は命令違反と取られてもおかしくはない。
副長は少し考え、溜息を吐きながら答えた。
「惚れた女を生かしたいと思うのは、駄目か?」
「……マジすか?」
「歯牙にもかけられなかったがな。それで、どうだ?」
「……あーもう!!しょうがねえから付き合ってやるよ!!」
「おい、お前な…」
「こうなったらもう立場とか関係ねえだろ!兵としてじゃなく、部下としてじゃなく、漢を見せる時だろ!」
「…それもそうだな」
フッと笑った副長の肩を軽く叩き、男は自分の周囲にいる兵達に声を掛けた。
「お前等今の聞いてただろうな!!女ぁ守って死ねる奴はどいつだ!」
『応!!』
問い掛ければ、力強い返事が返ってくる。しかし、彼等の顔はニヤニヤと厭らしく歪んでいた。
「いやー副長がそんな趣味とは」
「将軍に惚れるとか……命知らずな」
「ぶっ飛ばされたいかお前等」
敵に包囲され、最前線の兵は次々と倒れる絶望的な戦況の中、どこか緩い空気が流れる。
「さて副長、お姫様助けて精々惨めにかっちょよく逃げてくれや」
「いや、俺は残って…」
「俺らん中じゃアンタが一番将軍を支えられるんだ。アンタが付いて行くべきだろ?」
「だな、副長は最後まで将軍と居たいだろ」
「お前等……」
「あっちもそろそろ決着つきそうだ。一部は将軍を連れてくる部隊にして、俺たちは退路の確保に全力尽くすぞ」
「……感謝する」
「水臭いぜ副長。
「分かっている」
「んじゃ元気に行きましょうや。お前等気合入れろ!」
『おおおおおおおお!!!』
「……将軍の檄より気合入ってないか?」
「当たり前でさぁ。俺たちはいつだって『女に格好付けたい』んだから」
これまでで一番の士気の高さ。
戦場の真ん中で、敗北の寸前で、呆れるような理由で、彼らは笑っていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最前線。不自然に開いた空間で、芙陽と華雄が剣戟を重ねる。
しかし、それも一際大きな金属音を最後に終了した。
「くっ、ぐぁ!!?」
芙陽の蹴りを腹に受け吹き飛ぶ華雄。最早力など残っていない。武器すらも手から離れて地面に打ち付けられた。
「ここまで、じゃの」
蹴りを放ってすぐに刀を構えた芙陽も、そう言ってから構えを解く。
「見事……実に見事であった」
芙陽は真直ぐに華雄を見て言う。彼女の武は目を見張るものであった。
今日、覚醒を果たしたばかりとは思えない武であった。
「一度目よりも更に、この短い時間でよくここまで成長した」
華雄は一度敗北し、その後すぐ芙陽と二戦目に入った。だが、目に見えてわかるほど華雄は武勇に磨きがかかっていた。
「だが、私は負けた。二度もな……ここまでだ」
立ち上がる力さえ残っていない華雄は大人しく負けを認めた。しかしその表情は穏やかであった。
「もう一度聞こう。……儂の名は芙陽。名を申せ」
「我が名は華雄。訳在って真名は無いが、芙陽殿…この名、覚えてくれるか」
「勿論じゃ、華雄。お主の名と武勇はしかと心に刻もう」
「感謝する…芙陽殿」
そう言って華雄は身体を起こし、目を閉じた。
これで満足だ。何の未練も無く逝くことが出来る。その幸運に感謝した。
しかし、それは聞こえてきた声によって遮られた。
「華雄将軍を守れえええ!!!」
『おおおおお!!』
「なっ!!?」
「おぉ?」
予想だにしなかった言葉に思わず目を開け、自分の前に立つ男たちを見る。
「お、お前たち!?副長まで、何をしているのだ!!」
「申し訳ありません将軍!自分たちは、貴女を生かすことに全力を尽くします!!」
「な、なにを言っている!私はもう満足したのだ!生き恥を晒すつもりは無い!!」
口論が続く中、副長以外の兵は武器を構えて芙陽と向き合っていた。
一方の芙陽は流石に驚きで彼らを見ながら動けずにいた。
「良いからお前たちは行け!!」
「出来ません!俺たちは今、兵であることより男であることを選びました!」
「ぶふっ!?」
芙陽はそれを聞いた瞬間、噴き出した。我慢など出来る筈が無く、そのまま大笑いを始めた。
「あっはっはっはっ!!」
「芙陽殿!?何を笑っている!」
「いや、クフフっ…良い…面白いぞお主等…!!華雄、お主…この者等に託してみよ」
「何を!?」
「行きますよ将軍!いや、華雄様!!」
「は!?いや、離せ貴様!おい聞け!」
「説教でも罰でもなんでも後で受けます!さあ!」
「儂から逃げられるかー!」
「行かせるかああ!!」
「え、何を勝手に…!?」
「おい、華雄様の武器持って来い!行くぞ!」
「応っ!お前等あと頼んだぞ!」
「よっしゃあ任せろ!」
「なんなんだこれはあああああ!?」
こうして汜水関は破られ、第一戦は反董卓連合の勝利となった。
しかし、汜水関を守る将兵の奮闘により連合軍は予想以上の被害を受けることになる。
『猛将にして良将』と言われる董卓軍の将・華雄は包囲される中、僅かに残る部下と共に戦場から撤退を試みる。
その際の華雄隊の猛攻は凄まじく、奇跡的に包囲網からの脱出に成功し、そのまま姿を消したのであった。
「なんなんだこれはあああ!?」
こっちのセリフじゃい!荒れてる!作風が荒れてるよ!
言い訳タイム!
いや、芙陽との決戦書いてるうちに思ったんですよ。
「あれ、これ華雄さん死ぬ気満々だよね?」って…。ヤバい、生かす方法が分からない!
で、錯乱した結果兵士さんたちに頑張ってもらおうかなと。
良いよね?たまにはこんなカッコいいモブがいても…良いよね?……………イイトモー
最後の方とか何も考えてません。覚悟云々とかじゃなくて、唯ひたすら華雄を生かすために行動してます。作者も副長も兵士も。
そして副長のキャラが予想以上に立ってしまうと言う不思議。何が起きたんだ…。
次は虎牢関です。戦闘まで行くかなぁ…
誤字、脱字報告、感想などお待ちしております。