真・恋姫✝無双 狐来々   作:teymy

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ジャンボ!(スワヒリ)

あ、作者です。転職→残業→台風→休日出勤の怒涛のコンボ決めた作者です。
活動報告で弱音吐いたばかりですが、なんとか一話執筆完了しました…。皆さまお待たせして申し訳ない…。
閑話で時間稼ぐとかもう…。これからも頑張りたいです…。

さて、今回はちょっと別の人にスポット当ててます。
遂にあの人が動き出すよ…!


第十二話 動きだす龍 

「なんかなーあれ程の馬鹿を相手にすると色んな事がどうでも良くなってくるよねー」

 

「ふ、芙陽様?口調が…」

 

芙陽と孫策が袁術の下から戻ってくると、芙陽がそんなことを言い出した。どうにも死んだ目をしている芙陽は、普段の威厳ある口調も崩れ、口から煙管の煙をモワモワと吐き出しながらブツブツと虚空に向けて話しかけている。

 

「儂もな?少しは警戒しながら話を持ち掛けたんよ。でもあいつ等そんなこと知るかと言わんばかりにこっちの思い通りにドンドン話進めてっちゃって、なんかもう罪悪感とか脱力感とかやるせなさとか色々一気に襲ってきてもう儂、大変。たいへんなんよ」

 

「いつもの芙陽様じゃない!?芙陽様ー!芙陽様しっかり!」

 

荀彧が愛する主の服を掴み、ぐらんぐらんと揺さぶるも、芙陽はされるがままで未だ呟きを止めなかった。

 

「袁術の城から出て来た時にはもうこんな感じだったのよ。一体何があったって言うのよ?」

 

「まぁ、あの独り言から凡そ状況は読み取れるがな」

 

「余りにも袁術たちが馬鹿すぎて、ってこと?」

 

「だろうな」

 

混乱を極める主従を見守っているのは孫策と周瑜。孫策は呆れたような、困ったような、しかし幽かに口元を釣り上げた表情で二人を見ている。周瑜は完全にヤレヤレと苦笑いだ。

 

「ちょっと唆しただけであっという間に儂の都合の良いように勢いよく転がって、これもう儂必要ないんじゃね?とか思ったらもうダメだわ。うん。しかも袁術が最後に『これであの孫策の悔しがる顔を見られるのじゃな!』とかすっごいドヤ顔で言ってくるからホントどうしようかと…」

 

「芙陽様、少し休みましょう!?お願いですから!」

 

「ワジノカラダハボドボドダ…」

 

「ふ、芙陽様!?それはどこの言語ですか!?何語!?」

 

「ウゾダドンドコドーン!」

 

「芙陽様ぁぁぁぁぁあああああああ!!?」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「芙陽…?もう大丈夫なのよね…?」

 

「……心配かけたの」

 

「貴方のいる方向から凄い笑い声が聞こえてきたんだけど…」

 

「……自分を取り戻すために色々発散させてもらった」

 

「……そう…」

 

結論から先に述べれば、黄巾賊討伐は無事成功した。それも、孫家の兵の損失は最小限という最高の戦果で。

袁術から送られてきた兵はおよそ孫家の二倍。総戦力は黄巾賊よりも遥かに多くなった。

 

大将が阿保なら配下もまた阿保である。欲に目がくらんだ袁家軍の軍隊長は袁家の教え通りに真正面から黄巾賊を相手取った。孫策たちは正面の袁術軍を囮に、すぐさま黄巾賊の背後に回り込み殲滅を開始した。

典型的な挟撃の形である。

目に見えてわかるほど士気の落ちた黄巾賊は瞬く間に敗走を始め、そこを孫家、袁家の両軍が追撃を掛ければ被害は壊滅的であった。

 

士気が落ちた理由の一つに『凄い不気味に大笑いしながら周囲の人間を切り刻む金髪の男』があったとか…。

 

尚、黄巾賊の背後にいた孫家軍は袁軍と邂逅する直前に移動を開始。自分たちは追撃戦に突入し、主戦場の止めは袁家に任せている。これにより、『袁家に花を持たせる』という虚言が成り立ち、余計なことを言われないようにしておく。これは荀彧の案である。

 

さて、芙陽が袁術に言った『袁家の株が上がる作戦』であるが……。

 

「まぁ、今更黄巾賊退治したくらいで名声は少ししか上がらないですよね」

 

「むしろあれだけの数になるまで放っておいた悪名の方が響いとるしの」

 

この主従の言う通り、効果は全くと言っていいほど無い。勿論芙陽の出任せであるため、案を受けていた孫家の面々はそれを承知している。

実際のところ、袁家に対する評判は以前と変わらずである。芙陽の言う通り、積極的に黄巾賊を討伐しなかったことから多少の不信感が募ったほどだった。

だが、袁術に報告へ行ってきた孫策の言葉からすると、袁術はそれに未だ気付かず孫策にドヤ顔をかましたらしい。

 

「どこまで馬鹿なのかちょっと興味出てきましたねぇ~」

 

と陸遜はほのぼのとしているが、孫策は少し不満げな表情だった。

 

「作戦がキッチリ全部成功したのは嬉しいんだけど…何なのかしら。あの袁術の顔を見た瞬間なんて言うか…『これじゃない感』が凄かったわ…」

 

自分でも良く分からない部分で納得がいっていないようである。

 

「ていうか、もっと戦果があっても良かったんじゃない?今回は私たちも名声が得られなかったけど、それで良かったの?」

 

孫策の言葉に溜息をついたのは孫家筆頭苦労人、周瑜であった。

 

「雪蓮、お前は私と芙陽殿の話を聞いていた筈だがな…?

 確かに我らが名声を得ることは出来た。しかし、そうすると確実に袁術は良い顔をしないだろう。

 現にこうして手柄を横取りしようと兵を送ってくるぐらいだからな。

 だが、袁術に対抗するにはまだまだ孫家は力不足。下手に戦果を挙げて袁家に目を付けられるよりは、此方の損失を最小限に、袁家の戦力を削る今回の戦果が最も理に適っている」

 

「まだ欲張っちゃ駄目ってことね」

 

「そういう事だ」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「星ちゃん…私たちと一緒に来ませんか?」

 

芙陽が己を見失うより以前。芙陽と荀彧の出発地点であるとある街で、青い髪の少女は勧誘を受けた。

 

少女の名は趙雲。真名を星と言い、芙陽がこの世界に来てからの初めての友人の一人であり、また芙陽が武術を指導した最初の人物である。

ここは公孫賛が納める幽州の街。芙陽と別れ、公孫賛の客将として残った星はまだそこにいた。

 

対する星を勧誘する側、桃色の髪の少女は真剣な面持ちで星の返事を待っている。その後ろには長く美しい黒髪を一纏めにしている少女と、赤い髪の小柄な少女も同じような顔で立っていた。

 

彼女たちはここ最近公孫賛の下で客将として働いていた三姉妹だ。義兄弟の契りを結んで共に旅をしているらしい。

 

 

桃色の髪の少女は劉備。真名を桃香と言う。

 

黒髪の少女は関羽。真名を愛紗と言い、青竜偃月刀の使い手である。

 

赤髪の小柄な少女は張飛。真名を鈴々。体格からは考えられない膂力の持ち主である。

 

 

劉備は公孫賛と同じ私塾で学んでいた友人であり、その伝手で客将として雇われていた。星は関羽と張飛と武を認め合い、三姉妹から真名を許し合う程に仲を深めていた。

 

「桃香殿…その申し出、誠に嬉しく思います」

 

星がそう言うと、可愛らしく喜びに顔を赤くする劉備。だが、その次に続いた星の言葉により表情は一変した。

 

「しかし、申し訳無い」

 

その言葉にいち早く反応したのは後ろで控えていた関羽だった。

 

「星っ…!お主は桃香様の理想を支えようと思わないのか!?その武を、平和のために振るおうとは思わないのか!?」

 

さも裏切られたかのように吠える少女に、星は優しく声を掛けた。

 

「愛紗よ…確かに桃香殿の理想は美しく、そのために武を振るう事も武人として誉れ高いことだろう」

 

「ならっ!」

 

「しかし愛紗。私は理想だけで主を決めようとは思わない」

 

優しくも厳しい星の言葉に、少女たちは口を噤むしか出来なかった。

 

「なら、星が主を決める理由は何なのだ?」

 

今まで黙っていた張飛は、純粋な疑問として星に問い掛けた。

 

「そうだな…色々ある。人柄、掲げる理想、立場…は二の次だが……最後は、直感かもしれぬな」

 

冗談のように口にする星だったが、その眼の奥の光には確かな決意があった。

 

『もし自分の直感が主だと認める人物であるのなら、身命を賭して付いて行く』

 

そうした覚悟が三人にも伝わり、同時に今目の前にいる劉備は少し悲しげに俯いた。

即ち、自分はその直感に認められなかったのだと理解してしまったからであった。

 

「なら、星ちゃんはこれから自分のご主人様を探しに行くの?」

 

その悲しさを少しでも隠すため、劉備は新たな話題を持ち上げる。正直に言えば後ろの二人も、真正面にいた星もそれには気付いていたのだが、そこは空気を読んで気付かないふりをするのが人情と言うものだ。

星はそんなことを指せてしまったことに若干の罪悪感を抱き、苦笑いでその話題に載った。

 

「いえ、実は有力な候補がもういるのですよ」

 

予想とは異なる返事が返ってきて、三人の少女は驚きを隠すこともしなかった。

 

「何!?そうなのか!?」

 

「それってもしかして白連ちゃん!?」

 

「それはないのだ!」

 

関羽は唯驚き、劉備は可能性を模索する。そして張飛はその無邪気さ故にあまりにも残酷だった。この場に公孫賛がいないことがどれだけ彼女にとって幸運だったことか。もしいたとしたらその純粋な"悪意無き悪意"という刃物に貫かれ、大きな傷を残したかもしれない。

星はその可能性にただ一人気付き、内心で冷や汗を掻きながらも話を続けた。

 

「まぁ、伯珪殿でないことは正解だが…。愛紗、お主等は『天の御使い』を探していたな?」

 

急に出てきた『天の御使い』の名に、三人は一瞬目を点にした。

 

「え…うん。そうだよ?」

 

「『みつかいさま』を探して手伝って貰うのだ!」

 

「しかし急に何を……っ、まさか!?」

 

やはり、と言うべきか、最初に事を理解したのは関羽だった。

この三人は『苦しんでいる民を救い、平和を守る』という理想を掲げて旅をしている。公孫賛の下を訪れる前は『天の御使い』の噂を聞いて、自分たちの理想の助力となると見ていろいろと探し回っていたらしい。しかしどうにも見つからず、結局一時諦めて公孫賛の下へ来たのだとか。

 

「どうしたの?愛紗ちゃん」

 

血相を変えた関羽に劉備が問う。頭は良い筈の彼女だが、どうやら持ち前の天然によりその効果は相殺されているらしい。

 

「桃香様、わからないのですか…」

 

「え、えへへ…」

 

流石の関羽も呆れたように半目になるが、劉備は誤魔化すように笑うだけだった。

 

「星が主にしたいと思っているのは、恐らく『天の御使い』様でしょう」

 

「えぇ!?そうなの!?」

 

「えぇ、まぁ」

 

のほほんとした劉備には星も苦笑いで答えるしかなかった。

 

「そうなのかー?なら鈴々たちと一緒に探せばいいのだ!」

 

「そ、そうだよ!一緒に探そうよ!私たちも御使い様を探すのはやめたわけじゃないんだし」

 

張飛と劉備が再び誘うが、やはり星は首を横に振った。

 

「申し訳ないが、それは出来ない。鈴々、お主等はこれから義勇兵を率いて賊の討伐に出るのだろう?」

 

「にゃ?そうなのだ!」

 

劉備たち三姉妹は公孫賛の許可を貰い、幽州で義勇兵を募っていた。かなりの数となったため、人員を取られた公孫賛の顔が青ざめたのは言うまでもない。

 

「ならばお主等の主目的は『御使い』の捜索ではなく、賊の討伐となって来る筈だ。しかし、私はその時間すら惜しく感じてしまう。そんな者が将として働くことなど出来んさ」

 

「にゃ…」

 

「それに、伯珪殿にはまだ恩を返し切れていない。もう少し働いてから出ようと思っている。と言っても、もう結構な時期をこの地で過ごしたからな、そろそろ準備を始めたい」

 

「そっか…」

 

星の説明に、張飛も劉備も悔しそうではあるが納得してくれたようだ。その様子に、星もホッと一息を入れた。

 

「しかし星よ。御使い様を探すと言っても、何故だ?そもそも当てはあるのか?私たちもかなり探したが、手掛かりすら掴めなかったのだぞ?」

 

「そうだよねー。そもそも『黄金の獣』って言うのがどんな姿なのかわからないし…」

 

「星は獣を主にするのかー?」

 

三人の疑問は最もであった。そもそもこの大陸に流れている『天の御使い』の噂によれば、その者は人間ではなく『獣』なのだ。そんな存在を主にしようなどと考えるものなのか。

しかし、星にはわかっている。何しろ、この地に辿り着くまで共に旅をしていた友人なのだから。

 

「実は…御使いの正体については私はもうわかっているのだ…」

 

「「「はぁ?」」」

 

多少気まずい思いをしながら告白すれば、やはり予想通りの反応が返って来た。

 

「正体って…え?どういう事?」

 

「星は御使い様を知ってるのか―?」

 

「あぁ。実はな、ここに来るまでに一緒に旅をしていたことがあるのだ」

 

詳細を教える訳にはいかないと判断した星は、多少濁して事情を説明する。

 

「そ、そうだったんだ…」

 

「一緒に旅…ならば何故私たちに教えてくれなかったのだ!」

 

関羽は星を睨み付けながら叫んだ。当然の反応である。今まで必死に探してきた存在の情報を持っている人物が、こんなにも近くにいたのだ。

 

「済まぬな…だが、あの御方は『天の御使い』という在り方を望んでいないのだ。だから『天の御使い』という"名"を欲しがるお主等に合わせる訳にはいかないと思った」

 

星は芙陽から確かに聞いている。『人の事は人が解決するべきで、自分は平和のために動くつもりはない』と。

そして劉備たちは『天の御使い』という存在を欲しがっていた。劉備などは本気で『天の御使いなら平和のために尽力してくれるだろう』と考えてはいそうであるが、関羽などはもう少し打算的な思惑もあっただろう。

それが"名"。『天の御使いを陣中に招いた』という伯が付けば、力を得やすいのは事実だ。

 

「私もどうすべきか迷ったのだがな…お主等には悪いが、あの御方に迷惑を掛ける訳にもいかない」

 

「そんな…」

 

「御使いが、望んでいない…?」

 

「大陸を平和にするために来たんじゃないのかー?」

 

「いや、そもそもあの御方はこの大陸には別の目的で来られたようだ。そこへ『御使い』の噂が流れただけの話。あの御方はハッキリと『動くつもりは無い』と仰ったよ」

 

星から告げられた事実に、劉備は悲しげに俯いた。

関羽はそんな劉備を気遣わし気に見ているが、張飛はこの空気を嫌ったのか少し話題を逸らす。

 

「それで、その御使い様はどんな姿をしているのだ?やっぱり獣なのかー?」

 

「そうだな。馬や牛よりも大きく、口は人の頭など軽く覆ってしまう程の大狐だ」

 

「狐!?御使い様は狐だったのかー!」

 

「あぁ。しかし毛並は太陽のように輝き、非常に美しかったな」

 

「『黄金に輝く獣』とは狐の事だったのか…」

 

そこまで話していると、俯いていた劉備もどうやら回復したようで会話に混ざって来た。

 

「でも、言葉を話せるんでしょ?」

 

「左様。人の言葉を介し、更に知識も知略も兼ね備えております。共に旅をしていた軍師の二人も教えを乞うていましたからな」

 

「頭いいのだ!」

 

「だが、それだけの存在ならかなり目立つだろう?何故手掛かりが一向に掴めなかったのだ?」

 

「まぁ、普段は人の姿に化けているからな。『御使い』であることは隠していたし」

 

「……私たちが獣を探していたのは…無駄だったという事か…」

 

今度は関羽が落ち込んだ。何とも落ち着きのない三姉妹である。

 

「更に旅をしていた頃は私に武術の鍛錬をつけてくれた師のような存在でもある」

 

「ほぇ~頭良くて強くて……完璧超人さんだね!」

 

「まぁ、多少性格に難はありますが…」

 

「難?」

 

「驚くほどの自由人と言うか、悪戯好きと言うか…『儂の国では狐は化かすのが仕事じゃ』と何とも愉快な性格をしております」

 

「面白い奴なのだ!」

 

「ちょっと子供っぽいかもね」

 

「いや、子供のような性格かと思えば急に達観したような雰囲気を持ったりと、退屈はしないですな」

 

つらつらと芙陽の性格を説明していた星だが、ふと劉備が目を輝かせていることに気が付いた。

 

「ねぇ、星ちゃん。やっぱり御使い様は私たちに協力してはくれないのかな?」

 

「どうでしょうなぁ。本人がひどく気まぐれなので予想は難しいですな」

 

「うぅん……」

 

考え込むように顎に手を当てる劉備。

そして、急に顔を上げたかと思えばある宣言を声高らかに述べる。

 

「決めた!やっぱり御使い様は探そう!」

 

「桃香様?」

 

「ほう?今までの話を聞いて引き込めると?」

 

「思ってはいないよ。でも、話を聞いてもらえるならもしかしたら少しでも協力してもらえるかもしれないから」

 

「…そうですか。しかし、義勇兵はどうするのです?」

 

「もう集まってもらっちゃったんだし、義勇兵としての活動は最優先だよ。でも、その合間でも御使い様が見つかれば良いなって…」

 

「桃香様…」

 

「駄目かな?愛紗ちゃん…」

 

「先の話を聞く限り、積極的に平和への道を歩む人柄では無い様子。私はそこが心配なんです…」

 

「実際に会ってみなくちゃわからないよ?」

 

「それはそうなのですが…」

 

「愛紗は心配のし過ぎなのだ!そんなこと言ってたらなんにもできなくなっちゃうのだ!」

 

「むぅ…」

 

張飛の言葉に星も笑って同意を示す。

 

「鈴々の言う通りだな。愛紗、お主は少々過保護が過ぎる」

 

「しかしだな!」

 

「それにな、仮にも私が主としようとしている御人なのだ。あまり悪く言われるのは気分が悪い」

 

「そ、それは……済まぬ」

 

「大丈夫だよ愛紗ちゃん!何も戦いを挑もうって訳じゃないんだから!」

 

劉備の説得に、関羽はとうとう折れたようで、溜息をつきながら頷いた。

 

「じゃあ、方針も決まったことだし、そろそろ行こうか!」

 

「出発進行なのだ!」

 

「ではな、星。また会おう」

 

それぞれの挨拶を交わし、三人は兵を伴って去って行く。

その影が見えなくなるまで星は見守っていた。

 

「さて、もうひと働きしますかな」

 

友が去ったことを確認して振り返る。

 

本日は晴天。雲一つない青空を見上げ、己の決意を口に出す。

 

 

「この昇り龍、必ずや追い付いて見せますよ。…芙陽殿」

 




遂に動き出した昇り龍です。早めに合流すると思いますよ。
芙陽さんが自分を見失ってる頃にはもう芙陽探しの旅に出てますからね。

最近、脳内BGMにかなり辟易してます。
なんで"せがた三四郎"なんだ…SEGAは作者をどうしたいんだ…。
早くBGMを上書きしようと色んな曲を思い浮かべているんですが、すべてサビで「セガサターン、シロー!」に繋がるんです…。死にそうです。
知り合いの精神科医に相談したら「あんまり考えすぎるとノイローゼになるから、諦めて受け入れたほうが良いよ」と有難い助言をいただいたのでお礼に本気パンチをお見舞いしました。
早くしないと藤岡弘に殺されそうです。


誤字、脱字報告、感想などお待ちしております。

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