■エクセレクター
元々はゲッター計画本来のコンセプトとして一番最初に試作開発されたが技術、資金不足もあり、開発が難航して一端打ち切られた(そのデータを元にし、簡略化されて造られたのが竜斗達の乗っていた三機のゲッターロボ)。
だがシベリア戦線にて三機とも破壊されたうえ(ルイナスのみ中破)、猛攻化した恐竜帝国に対し、早乙女率いるゲッター計画のプロジェクトチームとニールセン、キング他、世界中の各専門のエンジニアが結集し、そして世界中の科学の粋を集めてこの未完成品を完成させた、SMBの集大成にして最強のゲッターロボ。
ゲッター計画の真意は『単機でいかなる状況や地形にも対応し且つ、戦略兵器級の圧倒的戦闘力を持って劣勢な戦況を覆す』であり、それを突き詰めた結果、操作性などがゲッターロボとは全くの別物となったがこれまでの機体とは比較にならないほどの超性能を誇り、その出力は計測不能レベルにまで達している。
リクシーバ合金にゲッター線を照射したことで柔軟性が更に強化されて形状記憶性とエネルギー伝導性が追加された『ゲッター合金』に変化した。
ゲットマシンと呼ばれる、その合金製の三機の戦闘機が直列合体することにより初めてゲッターロボとなり、さらに各ゲットマシンの配列によってそれぞれ空戦、陸戦、海戦型の三タイプのゲッターロボに移行、単機で空陸海全てに対応できる恐るべき機体となった。
それどころかSMBの原型である惑星探査機としてのコンセプトも含まれているため宇宙空間の運用にも対応している。
各ゲットマシンに搭載されている動力源が異なり、一号機『バミーロ』にはグラストラ核反応炉、二号機『メリオス』にはプラズマ反応炉、三号機『アーバンダー』にはゲッター炉心(どれも新型モデル)が搭載されており、合体することによって三基の動力炉の機能が複合融合炉へと変わり、膨大な出力を生み出すことができる。
欠点は『三機の戦闘機が直列合体することで真価を発揮する』という特性のため、各搭乗者達の息の合った連携力、チームプレーが確実になければならないこと、つまりそれがなければ合体にすら持ち込めない。そしてコストパフォーマンスもこれまでの機体と比べ物にならず、修理用のパーツも特殊であるためまさに『最終兵器』の名に相応しいワンオフ機である。
名前の由来はゲッターを超えるという意味(Exceed+getter)の造語である。
●エクセレクター1
全高:30m
重量:250t
型式番号:SMB―EXGR01S
分類:新型ゲッターロボ空戦型
動力:複合融合炉、複合エネルギー駆動エンジン
装甲材:ゲッター合金
出力:未知数(計測不能)
移動兵装:ゲッターフェザー
他兵装:リバエスターランチャー
エクセレクターの第一形態で空戦型。パイロットは引き続き石川竜斗。
ゲットマシン・バミーロ、メリオス、アーバンダーの順に直列合体することでこの形態が完成する。
ゲッターウイングのデータを元にした『ゲッターフェザー』と呼ばれる天使の翼の形状をした新型フライトユニットを搭載、瞬間移動のような移動ができるなど機動力が驚異的に増した。
各武装については空戦型ゲッターロボの物をベースにしているが、新武装『リバエスターランチャー』を装備。火力が桁違いに上がっている。
●武装
・ゲッタートマホーク改×4
形状は空戦型とあまり変わりないが出力強化と共に、トマホーク自体の強度を向上したためビーム・ブーメランとして投擲が可能になった。
・ゲッタートマホーク・ビーム・ブーメランモード
アルヴァインのビーム・ブーメランと同様、リフレクタービーム機能も搭載している。
・ハンディ・ビームシューター×2
両前腕部内蔵の小型複合エネルギー砲。ビーム・シリンダーやハンディ・プラズマキャノンの最終系であり複合エネルギー弾により威力、連射性、射程が大幅に増した。これだけで従来のメカザウルスを一掃することができる。本機の主武装。
・エクセレクタービーム
腹部から発射する大出力複合エネルギービーム砲でゲッタービームの最終系。炉心直結からのビームであるため凄まじい出力であり、発射すれば通過だけで周りの空間が捻れるほどである。
・ゲッターフェザー
ゲッターウイングを発展させた新型フライトユニット。その構造は網目状のゲッター合金の骨組みに複合エネルギーを流し込み、化学反応を起こしてまるで白銀色に発光するマントを形成、さらにエネルギー力場を発生させ身を防護するシールドの役目も果たす。
出力の度合いで形状が代わり、高出力ではそれが天使のような翼となり神々しい姿となる。
瞬間移動すら可能となる恐るべき機動力を持ち、地球上でこれ以上のものは存在しないレベルに達している。
◆リバエスターランチャー
ゲットマシン・バミーロの二連装のビーム砲、合体時はエクセレクター1の背中に装備される新型武装。
バレルと銃身の2つに分かれており、それぞれ直列に連結させることにより使用可能。
シングルショット、ディヒューズ、ビーム、バスターガンの四つのモードを持ちランチャー内に二つの小型増幅炉を搭載しているため飛躍的に高めたエネルギーにより、戦略兵器レベルの桁違いな威力を持つ。
ゲッターフェザーと同じくゲッター合金性であり、本体のどこの箇所を軽く持つだけでもランチャー内のENパックに供給可能という性質を持ち、さらにコックピットからの発射操作であるためこれを利用し変則的な射撃モーション可能となり、たとえ手放したとしても遠隔操作で発射可能。
どのモードでも間違いなく地表には撃てないほどの過剰な破壊力を持つ。
●各モード
・シングルショットモード
従来のライフルと同様のシングルショット。ただし一発一発が戦術核級以上という破格の破壊力を秘めている。
・ディヒューズモード
高密度の複合エネルギーを前面全てに向かって放射する。その影響範囲は扇状で拡散し、射程距離は数光年、威力は全てを消し飛ばしてそして天変地異まで起こせるレベル。つまり複合エネルギーで放つイデオンガンのような物。
・ビームモード
エネルギーを一点方向に絞り、ビームとして発射する。威力は惑星を貫通する威力を持つ。
・バスターガンモード
機体の全エネルギー出力を最大限に上げて放つビームモードの強化版。第二次シベリア戦線にて使用し、デビラ・ムーもろとも巻き込んで宇宙空間へ飛び抜け遙か先の未開惑星に直撃、そして粉々に破壊するほどの絶大な破壊力を秘めているがゆえに機体のエネルギー消耗が甚大であるためセーフティロックが常にかけられている。解除には三人の出力ペダルの同時押しが必要となるシステムであり、間違いなく地上に向けて撃てない。
・オープン・ゲット
合体を解除してゲットマシンに分離する。別形態へ再合体を行うと共に緊急回避にも使用できる。
▲ゲットマシン・バミーロ
エクセレクターを構成するゲットマシン一号機でエクセレクター1のメイン機となる。パイロットは竜斗。パーソナルカラーは薄紫と白。
鋭角的なデザインで竜斗の戦闘スタイルに反映されて三機の中で一番機動力に優れておりステルヴァーに勝るに劣らない高度な空中戦闘機動を可能にしている。動力は新型グラストラ核反応炉。
フォルムはエンデ型でありステルヴァーの試作機であるリリエンタールの意匠が色々見られる機体である。
●武装
・30mm機銃
機首部に装備。各ゲットマシンの標準装備。
・2連装ビーム砲
機体上部に装備。本機の主武装。固定式ではなく脱着可能でありエクセレクター1変形時には背中に装備され、それぞれを直列に連結することでリバエスターランチャーとして機能する。
●エクセレクター2
全高:32m
重量:250t
型式番号:SMB―EXGR02G
分類:新型ゲッターロボ陸戦型
動力:複合融合炉、複合エネルギー駆動エンジン
装甲材:ゲッター合金
出力:未知数(計測不能)
移動兵装:フロートユニット
他兵装:ドリル・ビームシーカー、MFS
エクセレクターの第二形態で陸戦型。パイロットはエミリア=シュナイダー。
ゲットマシン・メリオス、アーバンダー、バミーロの順で合体することで完成する。
ルイナスの発展系で各武装もそれに踏襲しているが各性能、特に機動力は比べものにならないほどに上がっており、フロートユニット搭載により陸上での速度は形態中で最高。
総合的火力は他形態より劣るがエネルギー消耗率は形態で一番最小で抑えられてる上陸戦に置いてはこちらの方が効率がよい。陸戦型ではあるが低空飛行及び、短期間の高空飛行は可能である。
●武装
・シーカーボックス
右腕にある小型ドリル・ビームシーカー収納ラックで計10機搭載している。
ゲッター合金を使用しドリルモードとビームモードに変形でき、ルイナスのより遥かに高性能化。遠隔操作も可能となった。
・大型ドリルアーム改
自律回路搭載によりドリルシーカーとして射出も可能となった。先端部に無数の孔がありそこから拡散ビームを発射できる。ちなみに今機のドリルはビーム発射器の緩衝器であり、リミッターに過ぎない。
・高出力複合エネルギー・ビームソード
ドリルのない状態でも戦闘できるよう搭載された斬撃武装だが寧ろこちらが本領。
左腕から最長で五千キロ以上のビーム刃を発振する(MFS発動時にはさらに伸びる)が長さの調整は可能。
・大型ドリル・ビームシーカー×6
後部にある六つの羽根のような細長い針状の無線式自立兵器。小型と同じようにドリルモード、ビームモードに変形でき、遠隔操作が可能となった。小型と共にフルバースト射撃が可能となった。
・MFS(ミラージュ・フォーミュラ・システム)
エクセレクターに搭載されたシステムであるがメリオスにこのシステムが搭載されているため、作動できるのはメリオスがメインとなるこの形態のみで他形態では作動しない。
複合融合炉の出力を一分間だけフルブーストさせ、さらに機体の全性能を飛躍的にアップさせるシステム。
発動した際、過剰なエネルギーによる暴発を防ぐために全身からエネルギーを放散させ、その時は機体全体が真っ白に光る。各シーカーもこのシステムが適用され性能が大幅に上がる。
・オープン・ゲット
他機への変形及び、緊急回避に使用する。
▲ゲットマシン・メリオス
エクセレクターを構成するゲットマシン二号機でエクセレクター2のメイン機となる。パイロットはエミリア。パーソナルカラーは白。
三機の内、最も性能のバランスが取れた機体で操縦面に関しても扱いやすい機体であり、これは彼女に合わせて調整されている。
動力は新型プラズマ反応炉。この機体のみ『MFS』を搭載されている。
●武装
・30mm機銃
機首部に装備。各ゲットマシンの標準装備。
・シーカーボックス
機体上部に装備。エクセレクター2変形時にはそのまま右腕に移動する。ゲットマシンでも使用可能であるがプラズマエネルギー駆動であるため合体時より性能は大きく劣るがそれでもルイナスに装備されていた物よりは高性能である。
●エクセレクター3
全高:18m
全長:28.5m
重量:250t
型式番号:SMB―EXGR03A
分類:新型ゲッターロボ海戦型
動力:複合融合炉、複合エネルギー駆動エンジン
装甲材:ゲッター合金
出力:未知数(計測不能)
移動兵装:大型バーニアスラスター二基、小型アポジモーター二十基、スクリューユニット
他兵装:グラストラ戦略核ミサイル、エリダヌスX―02、メガ・ドーヴァー砲
エクセレクターの第三形態で空、海戦型。パイロットは水樹愛美。ゲットマシン・アーバンダー、バミーロ、メリオスの順で合体することで完成する。
他形態で唯一二足歩行ではなくなり多数の推進器を搭載した戦車型になり、水中ではサブマリンユニットとなり水中、海上、空中での巡航が可能になった。
メガ・ドーヴァー砲、核ミサイル、ビーム砲、前作の改良モデルであるエリダヌスX―02等、機体の至るところに大火力兵器を積み込み極限化。その圧倒的火力はその場から動かずとも惑星全土を焦土に変えることができるほどに桁違いに上がっている。
●武装
・拡散フィンガービーム砲×10
指先に内蔵した小口径複合エネルギービーム砲。小型ながら威力は高い
・グラストラ戦略核ミサイルポット×20
戦略核兵器級の威力を持つミサイルを発射する。この形態のみグラストラ核エネルギーを同時に使用可能。
・メガ・ドーヴァー砲×2
フォールディング式で左右肩後部に搭載。ドイツ軍のシヴァアレスの700mmカノン砲の改良型で威力向上の他に速射性、耐久性が格段に上がっている。
・複合エネルギー対物ライフル改『エリダヌスX―O2』
前モデルと違い、マルチロックオンした対象物を全て同時攻撃が可能となり、射程圏が何と地球全土にまで跳ね上がったとてつもなく恐ろしい代物となった。
ニールセン曰わく『(強化を)やり過ぎた』とのことである。
・オープン・ゲット
他形態の変形、及び緊急回避に使用する。
▲ゲットマシン・アーバンダー
エクセレクターを構成するゲットマシン三号機でエクセレクター3のメイン機となる。パイロットは愛美。パーソナルカラーは黒、白色。
三機の内では大型でありゲッターミサイル、ビーム砲を装備しており火力、装甲に優れる。
動力は新型ゲッター炉であるがこれとは別に小型の新型グラストラ核反応炉が搭載されている。これはエクセレクター3の戦略核ミサイル用である。
上記のため、三機の中で一番重量があり機動力は低く扱いづらい機体であるが愛美の高い操縦技量でカバーしている。
●武装
・30mm機銃
機首部に装備。各ゲットマシンの標準装備である。
・大型ゲッターミサイル×2
左右主翼下部に装備。高いホーミング性能を有している。
・小型ゲッタービーム砲
機体下部に装備。新型ゲッター炉とチャージャーの恩恵を受けて高い威力のまま速射性に優れる。
■ヴェクサリアス
ベルクラスにテキサス艦の予備パーツを使い大改造を施した発展強化型。
動力も複合エネルギー機関となり大幅な出力と共にシールド、武装を強化を図っており更にシャイン・スパークと呼ばれる新攻撃システムを搭載している。
●各武装
・対空機関砲×50
ベルクラスの時と変更点はない。
・主翼部内蔵多連装ミサイルポット
こちらも特に変更点なし。
・四連複合エネルギービーム砲
艦首部左右舷下部に装備。プラズマビーム砲より遥かに威力は向上している。
・複合エネルギー主砲。
ベルクラスと同じく艦首部を展開して使用するが威力は比べ物にならないほどに上がっている。
・大型複合エネルギーシールド
複合エネルギー機関になったことにより強度が遥かに上がっており、並大抵の攻撃ではものともしなくなった。
・最終攻撃システム『シャイン・スパーク』
ヴェクサリアスに新しく搭載したシステム。複合融合炉をフル稼働、暴走させてエネルギーの塊と化して体当たりを加える謂わば特攻同然の攻撃システム。
遠隔操作では発動せず、かならずメインコンピューターから手動で行なわければならず、これを使用すればまず生きて帰れない奥の手である。