「あいつどこ行ったんだ……」
彼は艦内を走り回りエミリアを探す。食堂、休憩所、格納庫……しかしどこにおらず彼は走り疲れて息を切らす。
(エミリアがそう思っていたんなら、俺も男として逃げずにちゃんと向きあうべきだ――)
それを一心に彼女を居所を探す竜斗。途中の司令室行きの通路でマリアと出会い足を止めた。
「ど、どうしたの?そんなに息を切らして」
「マリアさん、エミリアを見かけませんでしたか?」
「エミリアちゃん?さあ……見てないわ。彼女がどうしたの?」
「いえ、ちょっと色々ありまして。ありがとうございます」
お礼を言ってすぐ駆けていく竜斗に彼女は何があったか分からずに頭を傾げていた。
(さすがにベルクラスからは降りてないと思うけど、どこに行ったんだ……)
走っていると曲がり角でちょうど早乙女が現れて慌てて立ち止まった。
「司令、エミリアを見かけませんでしたか?」
「確か右甲板上行きの通路付近にいたと思うが。彼女、泣きはらしたような顔で走り去っていったようだったが一体どうしたんだ?」
「ちょっとありまして。ありがとうございます!」
彼は頭を下げて、再び走り去っていった。
右甲板上に出るドアを開けて外に飛び出すと前向こうにエミリアがただ一人、寂しく背を向けて立っていた。
「エミリアっ!」
彼の声に彼女は振り向き悲しみに染まった表情を見せた。
「こ、来ないでリュウト!」
「エミリア……」
彼が前に出ると彼女も同時にゆっくりと後ずさる。
「アタシ……もうワケが分からないの……リュウトにあんなことをして……あんな恥かいてアタシはもうリュウトに顔を合わせることなんかできないよお!」
彼女から凄まじい自負と後悔の念が出ており、十分すぎるほど彼は感じ取っていた。
「もう恥ずかしくて死んでしまいたいくらいだよ……」
その場でへたり込み、再び泣き出してしまうエミリアの元に竜斗は駆けつけて頭を優しく撫でてやった。
「……ごめん、俺が全く動かなかったからエミリアから出ようとしたんだよな、こんな自分が情けないよ」
彼女に優しく包容して落ち着かせるよいに謝る。
「だけど俺だってカレシとしてエミリアと接したいし、愛したい気持ちはちゃんとあるよ。
けど奥手だからどのタイミングで前に出ればいいか分からなかったからさ……」
「リュウト……」
「俺は……まだ知らないエミリア自身のことをいっぱい知りたいんだ、教えてくれないか?」
彼の告白に彼女は涙を拭いて、コクっと頷いた。
「アタシも……リュウトのことをいっぱい知りたいよ」
二人に笑顔が戻り、立ち上がると仲良く寄り添い艦内に戻っていった。彼の部屋に入り、二人はシャワーを浴びた後――裸になり全てをさらけ出した二人はベッドに入り、強く抱き合い深く唇を絡ませながら確かな愛を感じあっていた。
「リュウトの身体ってこんなに固かったんだ……凄い筋肉してるね……」
「エミリアの身体も柔らくて暖かい……凄く安心する……」
生身で全体に触れ合う二人は互いの感触を感じ取っている。
「そんなにジロジロみないでリュウト……アタシ恥ずかしいよお……」
彼女の首筋に軽く口づけし熱い吐息があたるとビクッと反応して「あっ」と可愛らしい声を漏らした。
「していい?エミリア」
「う、うん……」
彼の右人差し指が彼女の下半身に伝っていき、秘部に到着した時彼女は先ほど以上に過剰な反応を示している。
「アタシこわい……」
「……俺がいるから大丈夫だよ」
彼の指が秘部の中に入った時、彼女から「ひゃあ」と甘い声が。
「あ……、もしかして痛かった?」
「ううん……意外と大丈夫だった……けどこんな感じは初めてだから……」
「エミリアの、凄いぬるぬるしてる……」
「やあん、そんなことは言わないでよ……」
彼はもっと指を深く入れて上下にゆっくりと動かすと凄く引き締まった感触を感じる。
「あ……ん、くう……あ……っ」
と、彼女が喘ぐ声を抑えようとしているも止めれずに漏れ、「クチュ」と液体が混じる音が聞こえてきている。
「……アタシ、凄い声が漏れちゃうかもしれない。恥ずかしいから閉じさせて……」
彼女の言うとおりに舌が絡み合う深い口づけをしてあげる竜斗はさらに指を激しく動かしていくとそこから生暖かくぬるぬるとした液がじゅわっと溢れ出ている気がした。
(こんなに感じてるんだ……エミリア……)
すると彼女はビクビクと痙攣したかのように身震いし、息を荒らしている。
「大丈夫エミリア……?」
優しく心配の声をかけてあげるとエミリア途切れ途切れにこう聞く。
「……なんで、こんなにスムーズに……できるの?」
「……まあ俺もこの日が来るまでに色々と勉強してたからね。その通りにやってみただけだよ――」
「さすがリュウトだね……」
二人はクスっと笑った……。
「じゃあアタシも――」
彼女は起き上がると彼の大きくなったモノを咥え、上下にゆっくり動かしていく。
「…………っ」
彼もその快感に息を乱している。彼女も初めて行うその行動に無心で頑張る。
(……凄い固いし熱くなってるリュウトのコレ……ちゃんと感じてるんだ……なら頑張らなきゃっ)
彼女の勢いがさらに加速していき――彼が「うっ」と声を出ると同時に彼女の動きが止まった。「ゴホ、ゴホ」と咳き込むエミリアに彼は慌てて横にあるティッシュを差し出すと数枚口に押し当ててぺっと吐き出した。
「ごめんっ!ガマン出来なかった……」
「大丈夫。けどウエってなった」
「それにしてもエミリアも上手いんだな。これ初めてだろ?」
「ワタシもミズキに色々レクチャーしてもらったからね、フフ」
二人とも今同時に、心の中で愛美に色々と感謝した。
「――いい?」
「うん、いいよ」
彼女は四つん這いになり、恥ずかしそうにその肉付きの素晴らしい尻を突き出すと彼は興奮からかゴクッと唾を飲んだ。
「死ぬほど恥ずかしいからあまり見ないでね……」
「あ、ああ……っ」
彼は自分のモノにゴムをつけて彼女の、ピンク色の綺麗な花弁の形をした秘部に充てがわれた。
「挿れるよ」
ゆっくり入れた瞬間に彼女は「ひっ」と甲高い声を上げてビクッと反応した。
「い、痛いかも……っ」
と涙混じりの声を上げるエミリア。
「さすがに怖いよね。やめようか?」
「い、いいよ、アタシ耐えるから。ここまで来たのにもう終わりにしたくないから……大丈夫だからこのまま続けて……お願いっ」
彼女の言うとおりにそのまま押し込むと急に入って行かなくなり強く押し出すと、「う、くっ」と言う彼女の痛みのこもった声と共に何か突き破ったような音が聞こえ、そこから血が滴っている。
「い、いつ……ごめん、ベッド汚しちゃった……」
「それよりもごめん、ちょっと強すぎた……」
しかし急に奥まで行くようになり、その途中で彼女から痛みもあるがそれ以上に快感も入り混じった喘ぎの声を張った。
「ああ、んっ、やあん!!」
彼女のその身体、肌、感触、そして甘い声が彼の興奮をさらに掻き立てていく。
(エミリアのこんな声、初めて聞いた……)
驚きが次第に興奮へと変わり、感情が高ぶった時彼は我を忘れてさらに突き動かした。同時に断続的な喘ぐ声が部屋内に響き、それどころか外にまで聞こえそうな程だ。
(凄い……しまっ……)
無意識かどうか分からないがエミリアの中が凄く締まりつけてくるのが彼はすぐに感じる。それが彼のモノをこすりだし、それが快感から絶頂へと向かった――。
「く…………っ」
彼の快感は突き抜けたと同時に動きは止まり、同時に彼女から「ああ……っ」と最後の一声だけが漏れた。
「――アタシ、もうやっと処女じゃないんだね」
全てが終わり二人はベッドで寄り添い寝ている。
「どうだった?」
「最初は凄く痛かったけど……気持ちよかったよ。相手がリュウトだったからもしれないけどさ」
「それはお世辞?」
「茶化さないでよリュウトっ」
「けど、ありがとうな。あと色々と水樹に感謝しなくちゃな」
「うん、そうだね」
二人は深夜深く仲良くベッドで話しながら過ごした――。
翌日の朝、エミリアはご飯を食べに食堂に行く、ちょうどそこに愛美と出会う。
「ミズキ、ありがとうね。やっと思いが遂げられたよ」
お礼を言うと愛美は「コホン」と咳する。
「別にいいけど……アンタの声高すぎて、石川の部屋から外に丸聞こえだったわよ」
「え……っ!?」
衝撃的な事実に彼女の顔は一気に真っ赤に熱せられた。
「あら……エミリアちゃん……っ」
そこに早乙女とマリアも朝飯を食べに現れエミリアと顔を合わせる否や、早乙女はともかくマリアは顔を赤めらせて視線を逸らした。
「まさか司令やマリアさんにも聞かれてたの……」
彼女は恥ずかしさからうなだれて、もう穴に入りたいぐらいだった。
「ところでイシカワは?」
「それが……」
一方、竜斗はベッドでもがき苦しんでいた。
(頭がすごくガンガンする……なんで……)
どうやら酒のせいか二日酔いをモロに受けていたのであった……。