ダンジョンに英霊を求めるのは間違っているだろうか   作:ごんべえ

9 / 9
2話投稿(って言っても超短い)


ポーション

翌日、ベル達はリリと合流するために、バベルへと向かった。

バベル前の広場で彼女はすぐに見つかった。

「今日もよろしくね、リリ」

「はい、お願いします」

合流して、すぐダンジョンに潜ろうとするリリにベルには聞こえないようにアーチャーが耳打ちする。

「二度目はないぞ」

リリの体が飛び上がった、そういうと先へ行った彼の背中に無言の違和感を感じた。

 

 

昨日と同じく7階層に来ていた。

アーチャーは入口までは、一緒であったが入ってしまうと、一人奥へ奥へ進んで行ってしまったので、二人っきりであった。

キラーアントをすいすいと倒していくベル、その手に昨日と同じ短剣が握られていることに、リリは気付いた。

戦闘がひと段落したところで声をかける。

「ベル様、その短剣は武器に疎い私でも立派なものだとは分かるのですが、その切れ味、魔剣か何かですか?」

「ただのナイフだよ、ただ僕のファミリアの主神が友達の神様に作ってもらったものらしくて…」

流石に2億ヴァリスもする物でそれの借金があるとは口が裂けても言えなかった。

「しかも、昨日これ落としちゃって、アーチャーさんが拾ってくれたからよかったけど…、

だから、今日からはプロテクターにしまうようにしたんだ」

彼の口ぶりからアーチャーが、彼に自分が短剣を盗ったことを言っていないのではないかと推察し、安堵した。

「それは、いい神様ですね」

「うん。僕の大切な人なんだ」

神が作った武器、詳細はわからないが昨日砕けたのは何かしらのダミー、

本物ならばと、思ったが入口で言われた言葉をリリは思い出した。

”二度目はないぞ”

今狙うのはまずい、機会を見計らうことにした。

「そうだ、僕とリリ、この間会わなかった? 路地裏とかで」

ベルは出会った時から気になっていたこと聞いてみた。

このタイミングの問いにやや動揺しつつも

「いえ、初対面です」

きっぱりとした否定と、フードの中の犬人(シアンスロープ)の動く耳を見て勘違いかと、流すことにして、また狩りを続けた。

 

「3万ヴァリス!!!」

いつもならモンスターを狩っては魔石、ドロップアイテムを回収して、また狩っての繰り返しであった。

それがリリというサポーターのおかげでベルは戦いに専念することができた。

「夢じゃないよね! 一日にこんなに稼げるだなんて…リリ、ありがとう!!」

ベルはリリの手をつかむと思いっきり上下に振った。

「さすがです、お一人でLv.1の冒険者5人組の一日分以上をの稼ぐだなんて」

その言葉にさらに調子に乗って今度はリリを抱きしめて回り始める。

「ちょ、ちょっと、やめてください」

やっとベルが正気に戻り謝った。

「じゃぁ、これが分け前ね」

そう言い半分の15000ヴァリスを渡した。

分け前とはいえあまりにも金額の多さにリリは言葉を失っていた。

「ベ、ベル様、独り占めしようとか思わないんですか?」

「え、どうして? 僕一人じゃこんなに稼げないよ、リリがいてくれたからだよ。だから、これからもよろしくね。今度は、またバックパックがいっぱいになるまで頑張ろうね」

「……変なの」

小さく嬉しそうにつぶやいた。

 

 

アーチャーはミアハのファミリアの店舗、青の薬舗に来ていた。

「すまない。いつもの奴を半ダースもらえるか」

カウンターのナァーザが商品を取り出そうとすると、奥から主神のミアハが出てきた。

「やあ、いつもすまないね、それで薬の方の効果はどうだね?」

「まずまずだな、私の魔力をすべて回復することはできないが、これのおかげで私は戦うことができる」

そう言いコートにしまってあるマジックポーションを憎々しげに取り出した。

「それはよかった」

アーチャーがベルに初めてここに連れてきてもらった時に、ミアハに相談をした。

”魔力を回復できる薬はないか”と、、

そしてすすめられたのがこのマジックポーションであった。

値段は8700ヴァリスと、少々というかなり高めであったが、効果は中々なほどで固有結界こそ発動できないものの、その副産物である宝具の投影はベルに負担をかけることなく十二分に可能であった。

「ただ、3本以上飲むと効果が薄いように感じる」

その言葉にナァーザがすこしビクッと、反応したが誰も気づかなかった。

「そうだな、普通ならそういうことがないのだが、

君のいう魔力と精神力は異なるもので、薬の副次効果で回復してるのやもしれん。

だから使うごとに、効果が薄まっているのかもしれないな。

それ専門の薬が作れれば、そのようなことはなくなるのであろうが…」

ミアハは考え込んでしまった。

「いや、私の体質の問題かもしれない、今はこれで事足りている。必要になったら、お願いする」

「ああ、力になれなくてすまない」

アーチャーは代金を払い店を出ていった。

 

 

ベル・クラネル

【ステータス】

Lv.1

力C 655

耐久F 302

器用C 681

敏捷B 777

魔力F 354

≪魔法≫

【】

≪スキル≫

憧憬一途(リアリス・フレーゼ)

・早熟する

・懸想が続く限り効果持続

・懸想の丈により効果向上

英霊召喚(サモン・サーヴァント)

・英霊を召喚できる




原作より効率的に稼いでおります。
ポーションの話は実は前振りで~、


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。