【完】真・ハイスクールD×D夢想 覇天の御使い   作:ユウジン

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最終回 きっとこれから
最終話 これからの道は……


パーン!っと空気を弾いた独特の音……それが響くと青空の下皆は走り出す……

 

そう、今日は体育祭だ。

 

『頑張れー!アーシア!!!!!!!ゼノヴィア!!!!!!!』

 

と、現在二人三脚なのだがそれを応援する一誠とレイナーレ……だが一誠の顔色は頗る悪い……

 

何故なら覇龍(ジャガーノート・ドライブ)の発動以降一誠は寝込み今朝やっと眼が覚めたのだ。だがそれだけに留まらず全身を被う強い疲労、慢性的な目眩、頭痛、極めつけに吐き気まで時おり催すし……更に自己回復機能が著しく落ちているようで寝込んだのに体力の回復が殆んど見られずしかも……氣が練れない……まあこれはどっちも一時的なものだろうがそれのお陰で今回の体育祭が免除されたほどだ。それでも這いずってアーシアの応援に来たのだから恐ろしい執念と言うべきだろう。

 

そして先程アザゼルにこっそり呼び出されて説明を受けた。いや、自分が覇龍(ジャガーノート・ドライブ)を中途半端に発動させて大暴れしたのは聞いている……しかも先輩のキスで解除したらしい。あぁ……別に初めてじゃないよ?でもそれでも恥ずかしいし顔向けできねぇよ……

 

と、ふざけてる場合でもないらしい……なんと私今回の一件で寿命が大幅に減りました……どれくらいかと聞くと指を五本立てられました……最初は50年位減ったのかと思ったが首を横に振られてこういわれた。

 

「お前の残りの寿命だ……言っておくが後ろに0は着けるなよ」

 

…………そう、私はあと五年で死ぬそうです……因みに余談だがアザゼルに聞いたところ自分は人間としてはかなり長生きする方だったらしい……それでもあと五年で……大学に進学しても卒業前に死んでしまうらしい……幾らなんでもそれは落ち込んだね……一人の例外を除きオカルト研究部のメンバーに言えない……

 

とは言え流石にこのままでは不味いとアザゼルが解決策を出してくれた。それが一人の例外……小猫の協力を元に行われる仙術治療である。良く分からないが仙術は応用すればその者の気力を活性化させることができそれを応用すれば失った寿命を戻していけるらしい。なのでこれから小猫の仙術治療を受けることになった……寿命が五年しかないと聞いたときの小猫の顔は凍りついてたね……まあそれは置いとくとして取り合えず治療の内容だけどね……小猫にピトっとくっつかれてそこから気を流してもらうんだけど自分としてはかなりキッツイです……小猫相手だとあんまり症状でないんだけどそれでも小猫は女の子なんだってわかってしまう……わりときついです……

 

それから次にアーシアはリアス先輩の眷属となり最近は悪魔家業もやっている……変な虫がつかなければいいが……アーシアにへんな客がついたら消し飛ばしたる……

 

何て考えてると目眩が来てフラっときた……やべ、覇龍(ジャガーノート・ドライブ)の副作用がまた来た……

 

「悪いレイナーレ、少し休憩……」

 

そうレイナーレに言い残し一誠は人の間を抜けて校庭の隅の後ろの方の木陰に行く……

 

ゆっくりと木陰から見渡すとオカルト研究部のメンバーの皆が見える。ウフフと笑いながらアーシアとゼノヴィアを見守る朱乃さん……女子たちからタオルを渡されて対応に追われる祐斗……早弁して、周りに大量に弁当箱を鎮座させてる小猫……息を合わせながらゴールを目指すアーシアとゼノヴィア……それを応援団も真っ青な勢いで応援をするレイナーレ……準備やその他諸々に追われる匙たち生徒会も見えた……そしてふと視線を泳がせればリアス先輩がいた……紅の髪を揺らし二人で走るアーシアとゼノヴィアを優しい眼で見ていた……すると目が合う。向けられる優しげな笑みに一誠は自分の頬が熱くなるのを感じて眼を逸らす。向こうは照れとかないのだろうか……まあ自分を後輩と見てる上にあの時のキスは覇龍(ジャガーノート・ドライブ)止めるためのものだったしあまり意識してないのかな……何て思いつつ木に一誠は持たれながら考える。

 

この学園に来て色んな人に出会えた……いや、正確には人ではないのが9割だけど……多分これからもこの学園を中心に出会っていくんだろう……そして多分敵とも出会う……まぁ、それは後になってみないとわからないけど多分赤龍帝は敵を呼ぶらしいし間違いないだろうな……そうやって考えてみてもこれからもっとたくさんの事件に巻き込まれていくんだろう……

 

(まぁ……それは今度にしよう)

 

とにかく今は意識が遠くなってきた……しばらく寝よう……

 

(つうわけでドライグ。少し経ったら起こしてくれ)

《了解。おやすみ相棒》

 

一誠は眼を閉じると意識は遠くなっていく……遠くで皆の喧騒を聞きながら一誠は心地よい眠りに落ちていく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、この物語はこれにて閉幕としましょう……取り合えずこれから一誠たちは沢山の事件に巻き込まれてどんな風に解決していくのでしょうか……まあきっと時には泣いたし時には怒りに身を燃やしたこともあるでしょうね……まあどんなだったのか、それはこれを読んでくださった皆様のご想像にお任せしましょう……ただひとつ言えることがあります、それは何だかんだで皆笑って終わった……所謂ハッピーエンド。ビターやバッドエンドは嫌いですからね……まぁ、ただそれだけです。


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