【完】真・ハイスクールD×D夢想 覇天の御使い   作:ユウジン

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第四章 停止教室のヴァンパイア
魔王襲来


どうも皆さん。俺です。あ、オレオレ詐欺みたいになった……と言うわけで北郷 一誠です。今俺はコンビニから帰宅中です。何故かと言うと先程風呂に入ろうとしたらアーシアとレイナーレがいてあわてて引き戻そうとしたらリアス先輩が来てこれだと時間がかかるから皆で入ろうと言う話になり流石にそれは理性の危機を感じて飛び出してきました。そして今は時間を適当に潰しそろそろ風呂も上がっただろうと踏んで帰宅の道を歩いてきました。そんな中、川原を歩くと釣竿を垂らしている人を見かけました。

 

「なんだ少年。死にそうな顔してやがんな」

「え?あ、はい」

 

いきなり話しかけられ一誠は少し驚きながら答える。そんなひどい顔だったか?

 

あれ?そういえばこの人確か桂音姉さんが来た日にコンビニでぶつかった人だ……

 

「しかし釣れますか?」

「いんや、太公望よろしく釣りしながら考えてたんだよ。まずどんな話からしようか……ってね。【赤龍帝】」

「っ!」

 

一誠はバックステップで一気に距離をとった。こいつ俺のことを……

 

「誰だお前……」

「俺はアザゼル」

 

にっと笑いながらアザゼルと名乗った男は立ち上がる。

 

「堕天使の総督をやってる。コカビエルが迷惑をかけたな」

「…………」

 

一誠は構える……

 

「おいおい。幾ら夜とはいえこんな誰が何時来るかもわからん場所で戦う気か?」

「お前は戦う気がないのか?」

「当たり前だろうが。今回は本当に頭下げに来たんだよ。堕天使の不祥事を本来なら冥界に送って事がもっと大きくしたかもしれねぇのにこっちに寄越してくれたお陰で小さくできた。その辺感謝してるんだぜ?」

「意外と平和主義なんだな」

「そんなんじゃねぇよ。ただ今は悪魔だとか堕天使だとか天使だとかで戦ってる場合じゃねぇのさ」

「なに?どう言うことだ?」

 

一誠はアザゼルの言い方に引っ掛かりを覚え聞くと、

 

「此方に着いてくれるんなら教えてやってもいいぜ?」

「お断りだ」

 

アザゼルの勧誘を一誠はあっさり断る。

 

「ま、そうだろうな。二天龍ってもはどうも自由気ままって言うか誰かの下に着くような奴じゃねぇもんな」

 

そう言ってアザゼルはあっさり引き下がると背を向けた。

 

「お、おいそれだけか?」

「なんだ、コカビエルに関してのまずは詫びをいれに来ただけなんだが?まあ何か詫びに渡すべきなんだろうがお前が納得しそうなもんが全然思い付かねぇからもう少し待ってくれないか?」

 

いや別にそうじゃないんだが……

 

「それともお前の気がすむまで俺をぶちのめすかい?」

「別にいい」

 

そうだろうな。とアザゼルは笑って何処かに消える。

 

「……まさかまた面倒事が来てんのか!?嘘だろ?今年は厄年か!」

 

一誠は頭を抱えたのは余談である……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日……

 

「全く……何しに来たのかしら……」

 

リアス先輩は昨晩のアザゼルが一誠の元に現れたと言う事に頭を悩ませていた。

 

「本当に謝りに来ただけとか?」

「それならいいけど何か怪しいわね……」

 

小猫とリアス先輩が話してる隣では、

 

「レイナーレさん。アザゼルと言う方はどんな方なんですか?」

「私もよく知らないのよねぇ……私は下っ端のなかでも更に下っ端だったし会ったことはないわ。でも信頼は厚いわよ?何だかんだであの人のところに人や堕天使が集まるしね」

「へぇ~」

 

そんな話を聞きながら一誠は祐斗とチェスを打ちながら顔をあげた。

 

「でも敵意とかは全く感じませんでしたよ?逆にそこが怖いですけど……」

「アザゼルと言う男はそういうやつだよ、昔からね」

『っ!』

 

そこにいきなり魔方陣が現れそこから見た顔の人が二人出てきた。

 

「お兄様!?」

『サーゼクス様!?』

「サーゼクスさん?」

 

それにグレイフィアさんも引き連れて魔王・サーゼクス ルシファーさんが現れた。

 

「ああ、そんなに畏まらなくて良い」

 

悪魔の面々が慌てて傅きそうになったのをサーゼクスさん止める。

 

「何故ここに?」

「ああ、今度これがあるだろう?」

「え?」

 

そう言ってサーゼクスさんが出した一枚のプリント……たしか今度の授業参観の奴だ。我が家では基本的にこう言うのは時間に融通がきく仕事の父さんが来ることになっている。まあ母さん達が来ても色んな意味で騒ぎになるのでこられると大変なことになるため別段問題はない。

 

「何故授業参観のことを……」

「グレイフィアに聞いたんだ。可愛い妹の普段の顔を見ておこうと思ってね」

「で、ですが魔王であるあなたが一悪魔の……」

 

リアス先輩が最後の足掻きのでた……が、

 

「いやいや、これは仕事のついでなんだよ」

「ついで?」

 

リアス先輩が疑問を投げるとサーゼクスさんは頷く。

 

「今度この学園で三勢力のトップ会談を行おうと思っていてね。その下見でもあるんだよ」

『トップ会談!?』

 

それには流石に傍観を決めていた他の面子も驚愕した。ここでそれをやるのか?

 

「元は堕天使側のコカビエルの件についてなんだがその流れから会談になってね。それで今回の一件の渦中にいた君達にもその会談に出席してもらいたいんだ」

 

これはまた大きな事に巻き込まれてしまった……何かここ最近色んな事件とか大事が起きすぎだろう……ここはひとつお祓いでもして貰った方が良いんじゃないだろうか……うん。今年の賽銭は500円くらい出して祈ろう。

 

「一誠くんは赤龍帝として勿論出てもらいたい」

「拒否権ないですよね?」

「まあ……すまない……」

 

まあ今回ではコカビエルをぶちのめしたのは自分だ。説明義務位はあって当然だろう。

 

「まあ分かりました」

「ありがとう……そう言えば……」

「どうしました?」

 

突然なにかを思い出したかのようにサーゼクスさんが顔をあげたため一誠は首をかしげる。

 

「いや、この近くに遅くても空いている宿泊施設を知らないかい?」

 

あ……成程ね……それは大変だ。とは言えこの時間までになったら流石にもう空いてるのを探すのは骨が折れるぞ……そうなると……

 

「それならうちに来ますか?」

『え?』

 

リアス先輩とアーシアとレイナーレの声が重なった。

 

「良いのかい?」

「はい。まあそんなに大豪邸何てでかさじゃないですけどね」

「いやそれは気にならない。やったなグレイフィア。宿代が浮いたぞ」

「ちょ、ちょっと!」

「確かにリアスお嬢様が住まわれている場所一度は見ておきたかったので良いでしょう」

「だから……」

 

リアス先輩は何か言いたげだったがその主張が通ることはなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ一誠くんは料理が上手いんだね」

「そうですか?」

「はい。どの料理も非常に高いレベルの物です」

 

魔王様とそのメイドに料理が誉められるとはなぁ……

 

「して、リアスも一誠くんを手伝だっているのかい?」

「ええ、料理は先輩とアーシアのローテーションでやっています」

「成程、リアスやアーシアさんもこれを作る相手に出す料理なのだから大変だ」

 

そう言いながら煮物や刺身を食べる魔王様は何ともはやシュールだ。まあ授業参観にも出ると考えれば中々カオスな学園だな……駒王学園って……その中にも数少ない?人間として自分もいるんだけどさ……

 

《お前の場合は自称だけどな》

 

やかましいぞドライグ……おもに君のお陰で俺の人間離れが進行してるんだからな。

 

《いや、俺がいなくても十分化け物だろう?俺の必要性があるのか最近不安なんだぞ?俺は空を飛ぶためにしか必要とされてないだろう》

 

そんなことないんだけどなぁ……倍化も譲渡も使い方では高い応用性も秘めてるしこれから使い方も考えていきたいもんだ。

 

「どうしたの一誠?」

「あ、いえなんでも……」

 

一誠は残りのご飯を口に放り込んだ……

 

 

 

 

 

そしてその夜は、

 

「ええ!?一誠と寝てはいけないんですか!?」

 

その後ろではアーシアやレイナーレも不服そうな顔をしている。

 

「今夜は彼と話したいんだ。今晩だけ貸しておくれリアス」

 

いやあのね。皆さん、そこは異性が同じ布団で寝てるってことに疑問を呈してくださいよ。何で普通に受け入れてんですかサーゼクスさんも!何かこう色々あるでしょ!言うところが!

 

「それでは皆さん。おやすみなさい」

『一誠(さん)~……』

 

リアス先輩達三人はグレイフィアさんに引きずられて違う部屋に消えていった……今夜はぐっすり眠れそうだよ……

 

「さて一誠くん。私たちも寝るとしようか」

「あ、そうですね」

 

そう言って一誠はベットに、サーゼクスさんは客用の布団にはいる。

 

「アザゼルに会ったそうだね……」

「っ!……はい」

 

会ってないと嘘をついてもしょうがないし意味もないため一誠は頷く。

 

「まあ敵意はないみたいですけど……」

「確かにそうかもしれないね。アザゼルは神器(セイクリットギア)に今は興味があるらしいし、現に神滅具(ロンギヌス)所有者が彼の元に身を寄せている。更に先の大戦で一番先に手を引いたのは堕天使なくらいだ」

「成程……」

 

コカビエルみたいな戦闘狂だけって言うわけでもなさそうだな……

 

「なに、妹の大切な男だ。アザゼルに何かされないようにその辺りの安全は保証しよう」

「サーゼクスさん……」

「今のリアスは本当にたのしそうだ。あそこまで楽しそうなリアスは見たことがない。大切な妹だ。よろしく頼んで良いかな?北郷一誠くん」

「……はい。任せてください。きちんとお守りいたします」

 

一誠がそういうとサーゼクスさんは嬉しそうに笑った。

 

「そうだ、私もリアスのように一誠くんと名前で読んでも良いかな?」

「ええ、構いませんよ?」

 

一誠が了承すると、

 

「なら私のことはお義兄さんと読んでほしい」

「さ、流石にそれは……」

 

確かにお兄ちゃんはほしかったけど!こんだけ優しそうなお兄さんならほしかったけど!流石に失礼な気がする。

 

「そうか……伝説のドラゴンからお義兄さんと呼ばれたかったのだが残念だ。まあその内そうなるのだから良いか」

「?」

 

一誠は首をかしげた。その内とは何時のことだ?一誠には理解の範疇を越えた何かがある気がしたがその辺を突っ込むのはやめておくことにした。

 

「それじゃあおやすみ一誠くん」

「はい。おやすみなさい」

 

そう言って二人の意識も睡眠の中へと落ちていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは余談だが明くる日の朝サーゼクスさんとグレイフィアさんは町の下見と称して出掛けていき一誠達はそれに同行したのだが……冥界でゲームセンターを解説するため一誠と対戦したり、某有名チェーン店舗のハンバーガーショップを冥界にも作るためメニューを全制覇したり魔王の超絶パワーで神社のお祓いパワーを押し退け(こうしないと悪魔は神社にはいると消滅するらしい)お参りしたりと様々なことを体験していた。

 

きっと自分達にはおよびつかないなにか深い思慮があるんだろう。うん、遊んでなんかいないよな?

 

因みに一誠はお参りの時に五百円玉を突っ込んでおいた。これでもう安心だ!もう面倒事とはさよならだね!そんなことを思いながら一誠はサーゼクスさん達に着いていった……




次回はみんな大好き?大好きか?私は大好き水着回です!

そう言えば友人に、

「お前ってハイスクールD×Dでは誰が好きなの?」

と聞かれました。今作ではリアス先輩がメインヒロインという立ち位置になりますが、私は一番好きなのは実は【小猫ちゃん】だったりします。

あのロリボディとデレの時に見せる普段とは違うあのギャップがもうたまりませんぜ旦那ぁ……皆さんは誰がお好きですか?


ん?誰か来た……?


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