IS 西の男性操縦者   作:チャリ丸

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今回はヒロインズ+αのお話


原作3巻 臨海学校編
悩みと真実


 

『えええぇぇぇぇぇ!!!!』

「そ、そんなに意外か?」

「意外どころの話じゃないよ!」

「まさか4人を彼女にしてしかも将来もう結婚することがほぼ決まってるなんて…」

「う、うぅ……」

「ん?」

『うわあぁぁぁぁぁん!!』

 

 

不動産屋から帰ってきたら寮の前で大量の女子に囲まれた。

『最近4人の女子生徒と仲がいいがどういう関係なのか』と聞かれたので『4人とも娶った』と答えたところ、目から涙を流しながら寮の方へと戻っていった。

 

その後、スパァン!スパァン!という音が寮内から鳴り響き、漆黒の鎧とオーラを纏った世界最強が現れた。

 

 

→たたかう

IS展開

アイテム

逃げる

 

 

→逃げる

 

 

「誰が逃がすかこのヤリチ〇」

「はぁ!?なんちゅうこと言うんすかちっふー先生!!」

「うるさい、お前のせいで何人の女子が泣いたと思っているんだ」

「え、えー…、そう言われましても俺が好きな女子はカナと簪とシャルとセシリーなんで…」

「…!大半の教師よりも先に婚約するなぁ!!!」

 

 

そっちぃぃぃぃ!?

 

 

世界最強の右ストレートが俺の顎を見事に撃ち抜き、…俺の意識は闇へと堕ちた…

 

 

 

 

 

「全く…なぜこんな奴に世界各国が謝礼金やら何やらを払うんだ…。婚期発言だけで法律が変わり、戦争が終わり、貿易が成功し、様々な国が同盟を組むきっかけになった…か、…そろそろ真剣に考えるか」

 

 

IS学園教師陣の敵、ハーレム王No.2(No.1は言わずもがな弟の一夏)の時守を殴り飛ばした私は、目の前で気絶している奴について考えた。

 

事実、こいつは世界を変えた。束以来になるほど派手に変えた。…世界変わりすぎだろ、というツッコミはするな。

世界から『女性優先法』が無くなり、今まで『結婚したかったけど風潮のせいで男が出来なかった女』が物凄いスピードで婚活、無事ゴールインしている。

さらに、世界中に広まった少子高齢化がこれのおかげで収まるのではないか、とメディアは連日報道している。

 

つまりは、だ。もし時守があそこであの発言をしていなければ世界はジジババだらけになり、子どもは全くおらず、尚且つ国民にとって非常に暮らしにくい国だらけになっていたかもしれないということだ。

…そう考えたら22億は妥当なのか?

 

 

まあそれは置いておいて、だ。…一夏に多分心配はされているが…そうだな、一夏には言わないが、そろそろ私も相手を探し始めるか。

た、ただ…その…1人は嫌…というか寂しいというか恥ずかしいからな…、…誰かと一緒に考えよう。

…山田くん?いや、だめだ。あいつはその気になれば直ぐ結婚できるだろう。嫁としてのスペックが高いしな。ドジ、というのも山田くんだとプラス面としてアピールできるだろう。

 

 

…だが私はどうだ?

まず真っ先に第一印象、関羽。あれは流石に泣きそうになった。『げぇっ!関羽!?』だぞ?姉に、それも華の20代に。流石に自信が無くなりかけた。

そして、私が織斑千冬だとしれば、世界最強。

『誰が世界最強を嫁にしたいねん!』と時守からツッコミが来そうな肩書きだ。最早要らない。ほら、やるから誰か変わってくれ。更識姉、次のモンドグロッソで優勝したらお前にこの不名誉な肩書きをくれてやろう。『更識楯無、お前がナンバーワンだ!』…よし、叩きつけてやろう。

さらに内面を知れば家事のできない女。

…もうここまで来れば私には結婚は無理なんだろうかとさえ思えてくる。料理も掃除もできない女。……なぜこうなったんだ?

 

むむむ…誰か…誰か私と同じ境遇でほぼ私と同じぐらい残念な奴で私の知り合い…………あ。

 

 

1人居た。………嫌だが電話…するしかないな…

 

 

 

 

「…もしもし…私だ…」

 

 

 

 

 

相手と話しながら、私は寮長室へと戻った。

 

 

 

 

「……ん…、…ん?…なんや…これ、柔らかい…」

 

 

ちっふー先生に気絶させられて、目が覚めたらやたらと枕が柔らかかった。なんや?この枕。とりあえず左腕で確認。

 

 

ふにふに。

 

 

「…そ、それに体になんか乗ってる…」

 

 

ふにふに。

 

 

「…んっ…ちょ、ちょっと…剣くん……くすぐっ…たい…わ…」

「え?」

 

 

ふにふに。

 

 

「きゃっ!…そ、そこは…らめ…」

「…カ、カナ?…え?」

 

 

…これ今どういう状況?

 

 

 

 

おk理解した。

現在、夜。俺晩飯外で食った。俺の部屋。ベッドの上。頭は刀奈の膝の上。

 

 

 

 

 

「ご、ごめん、刀奈…まさか刀奈が膝枕してくれてるとは思ってへんくて…」

「…剣くんのえっち。無意識に私の脚触ってたの?」

「うぐっ…」

「そ、それに……あんな…」

「…ご、ごめん……ちゃんと埋め合わせはする…」

「うん♪皆には悪いけど、二人っきりで、デートよ?」

 

 

顔を赤らめながら照れて微笑む刀奈。可愛い。今すぐお持ち帰りしたい。…でも今はできない。

 

 

まずはお腹、簪が器用に丸まって俺の胴体の上で寝てる。

次に足。もう少しでふかふかきんた枕になりそうな寝方でシャルがこれまた器用に丸まって寝てる。

そして右腕、セシリーが俺の腕を枕にして寝てる。…しかも首に腕絡めてきて、身体も寄せてるのでセシリーの胸が俺の身体で押しつぶされてる。はわわわわ。

左腕は自由なのだが、頭は刀奈の膝の上。さっきから頭を撫でられている。つまりは動けないのだ。

 

 

…あぁ…気持ちいい……、ん…?…ちょっと、左腕動かしたいな。

 

 

「ひゃぅ!?」

「あっ…」

 

左腕を動かしたらカナの脇腹を刺激してしまったようだ。

 

……

 

 

「えい」

「ふにゃぁ…」

 

 

……

 

 

「えい」

「ひゃぁ……も、もう…!剣くん!」

「悪い悪い…つい、な?」

「何がつい、よ!…剣くん、…私達がどうしてあの時告白を受けたのかっていうの、まだ教えてなかったわね」

「…え?」

 

 

な、なに?急にシリアスな話?

 

 

「実はね、タッグトーナメントが終わったら皆で告白して、しばらく様子を見てから剣くんに答えを聞くつもりだったの」

「…」

「…でも、剣くんはまた無茶をした。…多分、いくら私達が止めても無駄だとは思うけど、それでも好きな人にはボロボロになってほしくないの。無人機の時もそう。タッグトーナメントの時もそう。いつも自分が怪我をする道を進んでるから、もう見てもいられなくなったの」

「……俺はただ、敵に負けたくないだけや」

「だからこそ、よ。…その負けたくないっていう気持ちは良く分かるの。…でもねあなたを慕う人、大事に想ってる人は、このIS学園にいっぱい居るの。私達4人はその気持ちが他の子達よりももっと強いだけ。…無人機の時から、剣くん少しは気づいてたんでしょ?」

「……あぁ」

「…分かったでしょ?…中学の時のことは私にも簪ちゃんにもシャルロットちゃんにもセシリアちゃんにも分からない。…きっと、理子ちゃんの方が良く知ってると思う。…それでも、貴方の帰る場所になりたいって思ってる人――」

 

 

刀奈の言葉を自分の言葉で強引に遮る。

 

 

「そこから先は…デートの時や。俺も、ちゃんと伝える。どうしてほしいか、どうあってほしいかを…な」

「……うん、楽しみにしてるわ」

「…で?なんで俺の告白受けてくれたん?」

「それも、デートの時に私達の口から言うわ…ふわぁ…」

 

 

刀奈が可愛らしくあくびをした。…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…寝るか」

「うん、左腕、借りるわね?」

「おう」




※ふかふかきんた枕はち〇こを枕にして足の間に身体を横たわらせる寝方です。

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