IS 西の男性操縦者   作:チャリ丸

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名探偵剣ちゃん『転校生とカオスな1日 前編』

 

 

 

 

「おっはよー!」

「お、岸原さん。おは……よ、う……」

「おーりこりこ〜、…お、おはよ〜。…どしたのけんけん?」

 

 

クラス対抗戦から数日後の朝、いつもの光景に異変が起きていた。

 

 

「……あ?…別に、ただ…生きてるって素晴らしいな…って…」

 

 

クラスのムードメーカー、時守剣が岸原理子に引きずられながら登校したのだ。

当の本人は顔に大量の絆創膏を貼っており、目も虚ろになっているので尚更違和感を覚えたのだ。

 

 

「け、けぇぇぇん!!大丈夫か!」

「大丈夫…ちゃうわい。なんやねんあの昨日のアレ…ト、トラウマもんやわ…」

「?昨日?何かあったのか?」

「あぁ、…ワンサマは知らんねんな…」

 

 

 

 

 

そして時守は昨日起きた事を全て話した…

 

 

 

 

 

 

「以上や。」

「…ち、千冬姉…容赦無いんだな…」

「お前の姉何もんやねんマジで。」

 

 

ふざけてるやろあの人。動けへんかったときのイメージトレーニングはまだよかったで?…でもその後や。…無事退院?してから――

 

 

『時守、武道場に来い。私と組み手をしろ。』

『は?』

『もちろん着替えてからだぞ?ではな。』

 

 

とか有無をいわさずに告げられて、んなもん拒否ったら死ぬやん?…やから直ぐ行ったら…

 

 

『動きが遅い!』

『キレが甘い!』

『弱い!!』

 

 

ってな感じに罵倒されながらボッコボコにされました。セシリーと簪曰く『良く生きてた。』楯無曰く『また入院することにならなくてよかった。』リコピン曰く『織斑先生がおかしい。』ちっふー先生曰く『すまんやりすぎた。』

 

 

――だとさ。ほんま…退院したのに身体中くそ痛いやんけ…

 

 

「なんで…?…俺、なんか悪いこと…した?そりゃ強なりたいし、強ならなアカンのは分かってるけど…」

「ど、どんまい…」

「なんか俺だけやられるのは理不尽や。よってお前もしばくわ、ワンサマ。」

「お前の方が理不尽だ!!」

 

 

は?…あー、なんかイライラしてきた。

 

 

「今日授業中ボケ倒したろ。まともな授業させたらへん。」

「い、陰湿な…」

「何が陰湿やワンサマ。俺にできるほんの少しの抗いや。」

 

 

 

 

 

HRの始まり始まり〜。

 

 

 

 

 

「今日はですね、なんと転校生を紹介します!!しかも2人です!」

 

 

 

よっしゃ餌食になってもらおか。ふはは、悪く思うなよ?今日転校して来たのが運の尽きや。お、入って来よっ……た…?

 

 

 

 

 

 

 

ゑ?

 

 

 

 

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では何かと不慣れなこともあると思いますがよろしくお願いします。」

「お、男?」

「はい、こちらに僕と同じ境遇の方が居ると聞いて転入を…」

 

 

 

……え?…いや、おかしいやろ。あ、一応耳塞いどこ。

 

 

 

「きゃ…」

「来るでワンサマ…」

「お、おぅ…」

 

 

ワンサマも耳塞いだな。…あ、山田先生とちっふー先生も塞いでる。…何か笑える。

 

 

「きゃあああああああーーーっ!!」

「男子!3人目!」

「しかもまたうちのクラス!?」

「美形!守ってあげたくなる系の!!」

 

 

あのー、1つ言わせてもらいまっせ?

 

 

「いや、お前女やろ。」

 

 

 

 

 

あれ、またクラスの空気が凍った。婚期以来やな。

 

 

 

「…へっ!?い、いやだなぁ…僕は男だよ?」

「ふーん……ふーん?」

「お、おい剣、男子の制服来てるんだし…男子だろ?」

「でもよワンサマ。…なーんかおかしないか?」

「…んー、俺はどこも違和感は無いけど…」

「せやかてなぁ…俺にはどうも…ま、ええか。」

 

『いいんかい!!』

 

 

うおっ!?クラス全員からツッコミ来た!!やった!!

 

 

「あ、あの、まだ終わってませんよ!」

「あ、はい。すんませんでした山田先生。」

 

 

こら〜、そこっ!ちっふー先生!『私にもあ〜や〜ま〜れ〜』みたいな顔しても〜、謝って上げないんだぞっ!

 

 

 

 

ゴリュッ

 

 

 

 

「時守…今何を考えたか大声で言ってみるか?」

「い…いえ…良いです……」

 

 

な、なんや今のは…出席簿?あれ出席簿!?嘘や!メリケンサックかなんか付けてるやろあの人!!

 

うわっ、またこっち睨んできた…め、女神ですね〜。

 

あ、良かった。銀髪の方向いたわ。くっそ怖いやんけあの閻魔。

 

 

「時守、後でお前にぴったりの教育をしてやろう。」

「すいませんでしたァ!!!」

「…っち、…ラウラ、挨拶をしろ。」

「はっ!教官!!」

 

 

おいこらお前何に共感しとんねんこら。人の不幸に共感するとかこいつ人間かよ…

 

 

「…ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

「…い、以上ですか?」

「以上だ。」

 

異常やわこいつ。…なんかやたらワンサマの方睨んでるし。

 

 

「…っ!貴様が!」

 

睨んで…

 

 

パァァァァン!

 

 

叩きました。…ワンサマよ…お前はどんだけ叩かれたら気が済むねん。モッピーに叩かれ、鈴に衝撃砲を打たれ、転校生にビンタされ…あ、イケメンやからか。

 

 

「大丈夫か?一夏。」

「お、おい剣…なんでいつもみたいにワンサマって呼んでくれないんだよ…」

「…なんかイラッと来たから。」

「なんで!?俺叩かれたんだぜ!?…剣、お前まさか…俺のこと嫌いになったのか?」

「んなわけないやろ。お前の事嫌いやったらこんなとこで漫才してねぇよ。」

 

 

 

 

「「デヘヘヘヘヘ」」

 

 

 

スパァン!!

 

 

 

「今日は2組と合同でIS模擬戦闘を行う。各人すぐに着替えて第二グラウンドに集合!!それとお前ら。…何か言う事は?」

 

 

 

 

んなもん1つしか無いですやん。ナ…

 

 

 

 

「「ナイスツッコミです織斑先生…」」

 

 

 

 

 

 

 

スパァン!!




最近ケツ毛が伸びてきて気持ち悪いです。どうにかしてください。

前編、中編、後編に分けて書きます。

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