とある補給艦娘の物語   作:h.hokura

1 / 21
最初に・・・・

ゲーム『艦隊これくしょん』とすばらしき投稿作品を作られた作者の方々に

深い敬意と感謝をこめて。




新しき艦娘の登場!?

某日の某鎮守府。

 

某提督が吼えていた。

 

「よし!資材は十分たまった!!大型艦建造だ!!!」

 

傍から見たら異常なまでのテンションに秘書艦の特型駆逐艦1番艦吹雪は

「はわわわ、提督がまたおかしくなったのです!」

と某暁型4番艦の様な口調でうろたえていた。

 

なお、その絶叫は提督の執務室のある建物だけでなく、鎮守府中に響いていたが他の艦娘達は

 

「ああ、また始まったのか・・・・」

 

といった感じで、誰も気にしていなかった。

 

「さあ吹雪よ!早速開始だ!!!」

 

「とにかく話を聞いて下さい司令官。」

 

「何をしている吹雪、工廠にいくぞ!!!」

 

「だから・・・・・」

 

「突撃!!!!」

 

話を聞いちゃいなかった。そのまま執務室を飛び出して行く提督に『吹雪』は盛大にため息をつく。

 

「司令官がこんな時って、大概ろくでもないことがおきるんだから・・・・」

 

今までの惨状(?)を思いおこし、胃のあたりを押さえる吹雪だった。

 

某鎮守府内工廠。

 

「作るぞ!!俺は作るんだ!!!!!」

 

絶叫しつつ駆け込んで来る提督を工作艦の明石は冷ややかな目で向かえた。

 

「今度は何を作るつもりですか?あいしーびえむですか?ごうてんでも作るんですか?」

 

毎回最大の被害を被ることになる明石は心底嫌な顔をして言う。

 

こういうときに建造や開発をやると、とんでもない物が出来るのはもはや決定事項だった。

 

おかげで、この鎮守内の工廠は『カオス製造工廠』とか『何でもありだぜ、イーエー!!』と

 

か言われ、その工廠の責任者を務める明石は巷ではマッドサイエンティスト扱いである。

 

工廠内にはそうして作られたガラクタ(?)が所狭しと置かれている。

 

解体したくとも色々危険すぎて手を付けられない有様だ。

 

「何言ってるんだ明石!!そんなことでマッドサイエンティストが勤まるのか!!!」

 

「わたしはマッドサイエンティストじゃありません!!」

 

もしかしてあの名称を広めたのってこいつじゃないのか?明石は深いため息をつく。

 

「それで提督は何を作るんですか?」

 

まともに対応するのもハッキリ言って嫌だが、こんなになったバカ、いや提督に何を言っても

 

無駄なのは分かりきっていた。

 

「ぜったい転属願い出してやる。」

 

明石は何度目かの決意をするが、既に悪名(笑)が広まっているのでそれは無理な話だった。

 

「ああ、建造だ、建造。今日こそいーじすかんを建造だ。いや某こんぺき・・・」

 

「わーそれ以上言うな、消されるぞあんた!!」

 

どこかの鎮守府でいーじすかんなるものが配備されたとか、普通の潜水艦娘を超える者が現れたとか噂になっていのだ。

 

真偽は不明だが(笑)。

 

どうやらこの提督殿は自分もそういうものが欲しくなったらしい。

 

明石や吹雪にとって迷惑このうえないことに。

 

「わかりました。じゃあ早速始めますよ。」

 

明石は諦めきった態度で工廠の妖精達に指示する。

 

「おお!!!流石は提督分かっているじゃないか。」

 

「よし今日こそはふがくを・・・・」

 

バキッ!!!

 

調子に乗る妖精達に鉄拳を容赦なく叩き込む明石。

 

「もう嫌・・・・」

 

トンでもない上司と部下(妖精達)に明石の胃は吹雪同様限界だった。

 

「兎に角始めますよ提督。」

 

さっさと終わらせ様と明石は提督の指示通りの値を入力して大型艦建造を開始する。

 

「うーん・・・『01:30:00』って重巡洋艦か?」

 

「・・・・何だかまともで気味が悪い。」

 

表示された時間を見て二人は顔を見合わせる。

 

今までが非常識な時間だったので驚いているのだ。

 

ちなみに最長は『96:00:00』で、最短は『00:00:30』だった。

 

「何だか気になる、提督『高速建造材』使いますよ。」

 

「ああ。そうだな・・・」

 

テンションの高かった提督も流石に不安になった様だった。

 

時間が『00:00:00』になり、ドックが光始め・・・・

 

「ましゅう型補給艦ましゅうです。宜しくお願いします??」

 

戸惑った表情で立つ、一見重巡洋艦の艦娘の様な容姿をしているが、決してそうではないこと

 

が判る艦娘がいた。

 

「「え、え、え!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 

提督と明石の絶叫は工廠内に留まらず、鎮守府中に響いたが、他の艦娘達はやはり気にもとめなっかった。

 

 

 




言い訳という後書き

こんだけ引っ張っておいてこれかよ・・・いや読んでくださる方がいましたらお許し下さい。

ほんの出来心ですから(笑)。

既に名立たる先輩方が投稿されている所にこの様な物を出すのは無謀と思いましたが、『イージス艦』や『紺碧艦隊』、『宇宙戦艦』など颯爽たる艦娘が出ている中、二番煎じじゃないものを書こうとしたらこうなりました。

なお、ご想像どおり主役(艦娘)が非戦闘艦(補給艦)ですので、
戦闘シーンの描写は少なめになると思います(作者にそんな文章力が無いので)。

もし続きを投稿できたら読んで下さると嬉しいです。

それでは。

ましゅう型補給艦『ましゅう』
所属:海上自衛隊
種別:補給艦 (AOE)
基準排水量:13,500 t
全長:221 m
幅:27.0 m
同型艦:2 隻

(Wikipediaより抜粋)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。