「むう……」
提督は困っていた。
右手には一枚の紙。左上に出撃報告書と書かれたそれの中心には今回の出撃メンバーの一覧表。その一番上にある『加賀』の名前の横には赤字でMVPと達筆で書かれている。
今日は執務も遠征指揮も出撃指揮も滞りなく、最後に出撃を終えた艦隊を出迎え執務室で本日の旗艦である加賀の報告を聞いて、最後に目の前の書類に判を押してそれで終了。
そうなる筈だったのだが――
「瑞鶴、あなた今日の出撃に何か思うところはなくて?」
「あら? 加賀さんこそ私に言うべき言葉があるんじゃないの?」
「言うべき言葉? MVP欲しさに勝手に暴走して派手に中破しかけたどこぞの五航戦なんかにかけてあげる言葉はないわ」
「だから! これは旗艦である加賀さんを庇ったから被弾したんです! それがなければ瑞鶴がMVPだったんだから感謝の一言ぐらいあってもいいんじゃないの!?」
「別にあの程度、庇ってもらうまでもなく避けることは容易だったわ。自分の失態を棚上げして他人のせいにするとは……やれやれ、やはり五航戦は五航戦ですね」
「むぐぐ! いつもいつも五航戦五航戦って馬鹿にして! そんな捻くれた性格してるから『一航戦の頼りづらい方』なんて揶揄されるんですよ! この鉄面皮!」
「……なんですって?」
「なによ!」
――どういうことか提督の目の前では加賀と瑞鶴が互いに激しく言い争っていた。
と言うのも、普通にいつも通り艦隊を出迎え、旗艦である加賀には報告のため執務室に出向いてもらったのだが、出撃中に一悶着あったのか随伴艦だった瑞鶴と言い争っている内に二人一緒にここまできてしまった、という流れである。
「すいません提督、赤城さん。またうちの瑞鶴が……もう」
「いや、翔鶴が謝る必要はないぞ」
提督の右隣では本日の秘書艦であった翔鶴が胃の痛そうな顔で謝罪の言葉を挟んでいる。いつも明るく元気な妹の瑞鶴とは違い、性格は穏やかで気配りの出来る人物なのだが、その分気苦労は絶えないらしい。まあそれでも本人は姉である自分の役目と屈託のない笑顔で言うのだから姉妹仲は良いのだろう。
提督としてはそのまま加賀とも仲良くしてもらいたいと常々感じているのだが、そう上手くはいかないのが世の常である。
「そうよ翔鶴。たぶん悪いのはうちの加賀さんも一緒なのだから」
「赤城もわざわざ来てもらってすまないな」
「いえいえ。駆逐艦の子が慌てながら部屋に飛び込んできたときは何があったのかと思いましたが」
翔鶴の謝罪に、提督を挟んで反対側に立っていた赤城が苦笑交じりに同意の言葉を返す。
おそらく、加賀と瑞鶴の間に不穏な空気を感じとった駆逐艦の誰かが呼んできてくれたのだろう、赤城はすぐに執務室へと駆けてきてくれた。
あまりこういう諍い事が得意ではない提督は心の底で呼んできてくれた駆逐艦の少女に感謝していた。
後で間宮君のところでパフェでもご馳走しよう、と。
「それにしても加賀さんも瑞鶴も今日は一段とエキサイトしてるわね」
「瑞鶴、昨日の夜から『明日は絶対MVPとって提督さんに良いところ見せるんだ』って張り切ってましたから」
「ああなるほど。なのに自分が庇った加賀さんにMVPとられてなんだか納得いかないって感じかしら」
「私としては瑞鶴が無事に帰ってきてくれることが何よりも重要なことなのだか」
「相変わらず提督は女の子の心と言うものが分かっていませんね」
「……むう」
「ふふっ。でもいつもだったらあんな子供みたいにごねたりしない子なんですけど」
「加賀さんも頑固だから瑞鶴に庇ってもらったことを素直に認めたくないみたいね……まったく」
もうっ! と可愛らしく頬を膨らませる赤城の後輩にあたる正規空母の翔鶴。
その怒っているのになぜか愛嬌を感じてしまう表情に和みつつ相方の頑固ぶりに呆れながら、たぶんそれは相手が加賀さんだから、と赤城は喉元まで出かかった言葉をなんとか飲み込む。余計な火種になりそうな言葉は控えるのが吉と、流石は一航戦の頼れる方、状況判断は的確だ。
実際仲が悪いのは瑞鶴と加賀だけで、赤城と翔鶴はよく一緒にご飯を食べたりと関係は良好だ。周囲からは互いの相方の保護者と認識されているとかなんとか。
「そんな事情があったとは、なにか瑞鶴には申し訳ないことをしてしまったな」
「いえそんな、提督が気にされることでは」
「だが、加賀を今回の戦果の一番の功労者として選んだのは私だ。その事に異議のある者の言葉に耳を傾ける義務は当然あるだろう」
MVP制度。いつからかそう呼ばれるようになった出撃の際の士気向上のための功労者決めは、大本営により常に必ず選出するよう各提督に言い渡されている。
MVPを選出するか否かで、その後の戦果に大きな影響を与えているという調査結果が理由だそうだ。
別にMVPに選ばれたからどうなるというものではないが、自己の働きを誰かに評価されるということはそれだけで嬉しいものである。他の鎮守府ではMVPを取った艦娘には好きな日に休暇を取れる権利を与えたり、全員にスタンプ帳を配りMVPを取るごとに一つ、全部溜まれば提督が好きなものを一つ買ってくれるなど実益を兼ねているところもあるという。
ここではそういったことは行っていないが、その分提督は曖昧な基準で決定しないように、彼女たちには必ずMVPに値する理由と感謝の言葉をその場で伝えるようにしている。
ただやみくもに相手を撃破した数だけでMVPを決めているわけでは決してない。
(出撃中は無線と通信映像だけなのに、本当によく見てくれているんだなあと実感できるからこそ、MVPを目指してしまうんですよね)
(提督の言葉ってなんであんなに心にくるものがあるのかしら? この前大鳳が初めてMVPに選ばれた時なんてキラキラで直視できないぐらい輝いていたのを覚えているわ)
ひそひそと口を手で隠しながら談笑する翔鶴と赤城。
よもや自分の話をされているとは思っていない提督は相変わらず険しい顔で苦悶の表情を浮かべている。
「やはり前線で戦っている君たちの評価の決定権が私などにあることが間違っているのだろうな」
「そんなことはないですよ」
提督の呟きに赤城は微笑みながら、
「提督が私たちの事を誰よりも想ってくれている事は皆十分に理解しています。だからこそ頑張りたいんです。MVPが欲しいんじゃない、提督に返したい想いがあるから皆頑張れるんです。だから提督は胸を張って評価してください。それが私たちの何よりの誇りになるのですから」
「……そうか」
提督の返事は短い。だが、その返事に赤城は『そうですよ』と笑顔のまま後ろに手を組んで満足そうだ。
赤城の言葉に頷きながらそのやり取りを見ていた翔鶴は、少し羨ましそうな瞳で口をきゅっと結んでいる。今の自分と赤城との差、そして提督との距離。
決して単純な物差しでは計れない全てがその言葉に詰まっているようで少し悔しかった。隣に並んで歩くにはまだまだ遠い。
だからだろうか、無意識の内に翔鶴の口から零れた言葉には自嘲の入り交じった感情が少しだけ含まれていた。
「赤城さんの言う通りです。だから私も瑞鶴ももっと頑張りますね……赤城さんや加賀さんの代わりとしてはあまりに未熟な私達ですけど」
「それは違うぞ、翔鶴」
提督としては珍しい、あまりにもはっきりとした否定の言葉に翔鶴は思わずぴくんと肩を揺らす。
ちらりと動かした瞳には、普段と変わらない穏やかな様子の提督。その視線の先で相変わらずいがみ合う瑞鶴を見据えたまま、
「私は一度たりとも翔鶴と瑞鶴の事を赤城と加賀の代わりなどと思った事はない。それはこの鎮守府の誰にでも言えることで、私にとってここにいる者達は、誰一人代わりになることのない大切な仲間だと思っている」
なおも穏やかな表情を崩さず提督は続ける。
「翔鶴には翔鶴の、瑞鶴には瑞鶴にしか持ちえないものが必ずある。事実、瑞鶴が旗艦時の艦隊は出撃から帰還まで士気が落ちることはない。それだけ瑞鶴が常に明るさと元気を周りに与え、他の者もそれに応えているということだろう。それは加賀も持ちえない、間違いなく瑞鶴だけの強みだ」
「瑞鶴は努力してますから」
「それは加賀も知っているだろう。口ではああ言っているが、本当に信頼していなければ瑞鶴を艦隊の殿に据えたりはしない。あの二人がいるから私も安心して帰ってくるのを待っていられる」
「……自慢の妹です」
飾り気のない真っ直ぐな言葉で瑞鶴を評価する提督に、翔鶴も嬉しそうに頷く。
それだけで満足といった表情の翔鶴に提督は『翔鶴は気付いていないようだが』と前置きをして、
「瑞鶴だけではない。翔鶴、君が旗艦の時は艦隊の被害が常に軽微で抑えられているということに気付いているだろうか。しかも任務は常に達成した状態で、だ」
「それは……提督の指示が的確だから」
「私の指示は局所的なものでしかない。逐一変化する激しい戦闘の中で、大きな被害もなく全員が帰投できるのは紛れもない、旗艦である翔鶴、君の力だ。仲間の無事を最優先に考えられるその広い視野と優しい指揮に私はいつも感謝している」
「本当、ですか?」
嘘や慰めでは決してない、と頭では理解しているのに聞き返してしまうのは期待してしまっているからか。
私はずるいなあ、と心の中で思いながらも翔鶴は早鐘を打ち付ける鼓動を抑えることができない。
「ああ、だから自信を持ちなさい。君たち二人は誰に恥じることのない、立派な働きを見せてくれている。誰が何と言おうと翔鶴と瑞鶴はこの艦隊に必要な、それでいて私にとってかけがえのない大切な仲間なのだから」
「……提督」
普段滅多に見せることのない自然な微笑みと共に、提督はポンと翔鶴の肩へ優しく触れる。
その瞳から視線を外せないまま翔鶴は、未だかつてない胸の高鳴りとせりあがってくる熱と衝動に身を委ねてしまいそうになる。
「こほん……良い雰囲気のところ申し訳ないですが、加賀さんと瑞鶴を止めるのが先決なのでは?」
「ひゃあ! す、すいません赤城先輩!」
とろんとした瞳で提督の首に腕を回そうとしていた翔鶴を赤城が一刀両断。両手を胸の前で組みながら、その瞳はいつの間にかジトっとしたものに変化していた。
「翔鶴、その呼び方は恥ずかしいから止めてって言ったでしょう」
「す、すいません」
「先輩、か。なんだかそういうのも二人の関係が感じられていいな」
「何を呑気な事を言っているんですか。提督はもっとご自身の言葉の殺傷力を自覚された方がいいのでは?」
「あ、赤城、何か怒っていないか?」
感慨深げにうんうんと頷いている提督の胸に赤城の容赦ない指摘が突き刺さる。
言葉の端々に棘があるような、そんな物言いの赤城に提督が恐る恐るといった感じで尋ねてみる。間接的ではあるが結局のところ、原因は提督にあるため、その言葉は火に油を注ぐようなものでしかないが。
「怒ってませんよ。私をほったらかしにして翔鶴ばかり気にかけている提督に怒ったりなんかしていませんよ」
「む……ぐ。す、すまない」
「あーなんだか間宮さんの特製パフェが食べたい気分ですねー」
「……後でご馳走しよう」
「やった。約束ですよ提督」
「う、うむ」
前回の飲み会の一件以来、何か吹っ切れたのか、良い意味で遠慮のなくなった赤城は一人唸る提督に指切りを迫ったりと実に楽しそうな表情を浮かべている。
その輪に翔鶴も加わり、実に穏やかな空気が漂ってきそうな雰囲気を、先程から騒ぎ続けている全然穏やかではない顔をした問題児二人が切り裂いた。
「ねえ! 提督さん聞いてってば! 加賀さんが酷いんだって!」
「提督、この瑞鶴では話になりません。何とか言って頂けませんか」
「ひょ、ひょっと! 痛ひっては! 放ひてくだひゃい!」
「あなひゃこひょ力の入れ過ぎではにゃくて? 今ひゅぐ放しなひゃい」
お互いがお互いの頬をぐにっと引っ張りながら、上司である提督の目の前で子供みたいに意地を張り合う二人の姿に赤城と翔鶴が盛大に溜息を一つ。
その様子を眺めていた提督はすっと執務用の椅子から立ち上がり、無言で瑞鶴の方へと近寄って行く。
そのまま、怒られると思ったのかぎゅっと目を瞑って身体を強張らせている瑞鶴の肩へ、自分の上着を羽織らせるようにふわりとかける。
「とりあえず二人共落ち着きたまえ。特に瑞鶴は被弾しているのだから、騒ぎ過ぎは身体に障る」
「もしかして提督さん、瑞鶴の事心配してくれてるの?」
中破とはいかないまでも、それに極めて近い被害の瑞鶴の衣服は至る所が破れており、普通の男性にとっては非常に反応に困る状態なのだが、提督は至極真面目な表情を崩さない。
提督とてれっきとした男なので全くの無反応という訳にはいかないが、彼女たちのそれは戦闘の余波によるものと鋼のような理性が意識することを許さないのだ。
ある意味では紳士、ある意味ではへたれと取られかねない提督の行動に、それでも瑞鶴はキラキラと期待の眼差しを向けている。
「当然だろう。瑞鶴たちが無事に帰ってきてくれる。私にとってはそれが何よりの朗報だ」
「えへへ。提督さんはやっぱり提督さんだね! ありがと!」
「う、上着に顔を埋めるのはやめたまえ」
提督からかけられた上着をぎゅーっと抱きしめながらすんすんと鼻を鳴らし、恍惚の表情を浮かべる瑞鶴。その様子に翔鶴がポツリと『いいなあ』と呟いていたことは誰も気が付かなかった。
咄嗟に羽織らせてしまったが、臭いとか大丈夫だっただろうかと見当違いな心配に動揺している提督の肩にポンポンと感触が伝わる。
振り返ると、赤城が少し青ざめた表情で瑞鶴のいる場所とは反対方向へ指差していた。
怪訝に感じながら指された方向へと提督は視線を移し、そこでぎょっと目を見開く。
「…………私の顔に何かついていて?」
「い、いや、そのなんというかだな」
そこには風船のように両頬を膨らませた加賀が不機嫌そうに立っていた。前髪を弄りながら提督へ妬みの視線を遠慮なく送りながら。
少しリスみたいで愛嬌があるな、と提督は思ったが勿論口にはしない。今そんなことを言ったら無言で艦載機を遠慮なく放ちそうな加賀が目の前まで迫っていたから。
「今回MVPを取ったのは私なのだけれど」
「いつもは『MVPなんていらない。皆が無事ならそれでいいの』と言っているではないか」
「……今回MVPを取ったのは私なのだけれど!」
「むむう……いつも助かっているよ加賀」
「そう、ならいいの」
ずずいと口をむっとへの字に曲げたまま加賀が提督へと顔を急接近させる。
いつもあまり感情に起伏のない加賀だが、今日はなぜかやけに絡んでくる彼女に提督は息が詰まりつつもそっとその艶のある髪に触れ、暫く撫でる。
そのまま離れようとしない加賀に瑞鶴が我慢できないと言った表情で一言。
「……このわがまま一航戦」
「……提督の上着に発情する色情狂の五航戦よりはマシだと思うけれど」
「上等! 今すぐ決着をつけてもいいんですよ!」
「望む所です。一航戦と五航戦の格の違い、ここではっきりと見せてあげます」
まさに堂々巡り。またもやスタート地点に戻ろうとする瑞鶴と加賀に、翔鶴と赤城から『いい加減にしなさい』と檄が飛ぶ。
本当に似たもの同士な二人組に提督は肩を竦める。実はとても仲がいいのではと疑ってしまうぐらいに。
「もう瑞鶴! これ以上提督を困らせないで! 後その恰好ではしゃがないの! 提督の上着は私が責任を持って洗ってお返しするから早く入渠してきなさい!」
「え? でも翔鶴姉、別に提督の上着は私が洗うから」
「は・や・く!」
「は、はい! 五航戦瑞鶴! 入渠してきます! 提督さん失礼します!」
「ほら加賀さん、あなたも軽微とは言え傷付いてるのだから瑞鶴と一緒に。報告はその後でもいいですよね提督」
「うむ、構わない」
「で、でも赤城さん、入渠まで瑞鶴と一緒なんて私には」
「これ以上わがままを言うのなら、この後仲直りの印に提督と四人でパフェを食べる計画、加賀さんだけ仲間外れになりますけどいいんですか?」
「!? すぐ入渠してきます!」
笑いながら告げられる容赦のない言葉に加賀はびしっと敬礼した後、慌てるように瑞鶴の後を追って司令室を出て行った。
加賀の足音が聞こえなくなり、司令室は暫しの静寂に包まれる。その数秒後、赤城と翔鶴の口からぷっと吹き出すような笑い声が。
「あはは! 見ました今の加賀さんの顔! 自分が中破したときより深刻そうな顔してましたよ!」
「ふふふっ。瑞鶴と同じ顔でしたよ。やっぱりあの二人は似た者同士ですね」
やいやいと楽しそうな二人に、提督は心の中で『君たちも人のことは言えないぞ』と思ったが口にはせず、机の上をせっせと片付けていく。
その様子を少し不思議そうに眺めていた二人に提督は、
「こんなところで立ち話もなんだ。今日はこれで仕事も終わりだ、瑞鶴と加賀の入渠が終わるまで間宮君のところにでも行こう」
何気に初めて提督から誘われたことに二人は思わずお互いに顔を見合わせる。そうして向日葵のようにぱあっと笑顔を弾けさせたまま提督の隣へと駆けていく。
「私、間宮さんの新作のケーキが食べてみたかったんです!」
「さっきはパフェがどうとか言っていなかったか?」
「それは二人の入渠が終わってからの楽しみにとっておきます」
「どっちにしろ食べるんですね」
「翔鶴だってそうでしょう?」
「あはは、やっぱりばれてましたか」
「……まったく」
両隣からわいわいと聞こえてくる元気な声に提督は若干呆れながらも、その足取りは軽い。そのまま司令室の扉を出て間宮食堂へと歩を進める。
なんだかんだ言って今日も彼女たちは仲良しだ。
以上、出撃はおろか、最後まで司令室から出ないただの日常話でした。
ん? 普段と変わらない? まあいいか(諦め
※活動報告にて今後の方針についての皆様のご助力をお願い致しております。
お時間があればそちらにも目を通していただけると幸いです。