とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ)   作:マッスーHERO

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すいません。だいぶ空いてしまって。
新連載やら大電撃文庫展やらで忙しくて…
ほんとすいません


時を超えた再会(後篇)

地響きのせいでゴーカイジャー・メガレンジャーのメンバーの多くが地面に倒れてしまう。そんななかゴーカイレッドはなんとか柱を支えにして倒れないようにたちながら周りを見渡していた。すると工場のなかから紫色の空に照射されているのをゴーカイレッドは発見した。光は様々な場所から放射されており、空中で光の輪を作り出している。

 

「あれは…まさか」

 

光の輪がゆっくりと地面に降りてくる。そして完全に地面に着地した瞬間、まばゆい光が放射され数体の怪獣が現れた。

 

「な、なんだと!?」

 

「1、2…5体の怪獣やて!」

 

5体の怪獣はどうやら同じ種類のようで四足歩行の怪獣だった。ゴーカイレッドはTPCメモリーディスプレイを怪獣に向ける。

 

「スキャン開始…完了!GUYSファイルに記録がある、レジストコード『宇宙斬鉄怪獣 ディノゾール』!」

 

ゴーカイレッドの横に並んだゴーカイピンクもメモリーディスプレイを操作する。

 

「直径1オングストロームの舌『断層スクープテイザー』であらゆるものを切断し、流体焼夷弾『融合ハイドロプロパルサー』を背中などから発射する…」

 

5体のディノゾールは今にも暴れだしそうな状態である。それを見たメガブラックがデジタイザーを構える。

 

「ギャラクシーメガ!デルタメガ!ボイジャーマシン!発進!上やん、スーパーギャラクシーメガ頼んだで!」

 

「おうよ!」

 

メガレンジャーがロボを発進させるなか、集まったゴーカイジャーはどのロボを呼びだすかを思案していた。

 

「ディノゾールの舌を避けるにはアクロバットな動きのできるデカレンジャーロボですの!」

 

「いや、デカレンジャーロボではあの舌を避けられても止められないわ…ここはデカかハリケンゴーカイオーで行くのが得策よ」

 

「解りました!ゴーカイガレオン!発進!」

 

ゴーカイイエローとメガブラックの発進コールを受けて八台のマシンが現場に到着する。

 

「行くで銀河合体!完成!メガボイジャー!」

 

「超電磁合体!完成!スーパーギャラクシーメガ!」

 

「海賊合体!完成!ゴーカイオー!」

 

3体のロボが5体のディノゾールに立ち塞がる。

 

「さっきの案で行きましょう!」

 

『レンジャーキーセット!』

 

ゴーカイオーのハッチが開き、中からパトストライカーの一部と4門のガトリング砲が現れる。

 

「完成!デカゴーカイオー!」

 

デカゴーカイオーは装備した二丁拳銃で、スーパーギャラクシーメガはガトリングブラスターでディノゾールを攻撃するが、空中で何かに弾かれる。

 

「弾かれた!?」

 

「あれが断層スクープテイザー…まるで見えないわ」

 

「でも、所詮は一本の舌ですの!」

 

「このまま撃ち続ければいけるの!」

 

「よし!一気に行きましょう!」

 

ゴーカイジャーたちがダリンにセットされたレンジャーキーを回す。

 

『レッツゴー!ゴーカイフルブラスト!』

 

デカゴーカイオーのガトリング砲が唸り、大量の弾丸がディノゾールに向けて発射される。ディノゾールがそれを断層スクープテイザーで打ち落とすが、あまりの弾丸の多さに打ち落とし切れずに蜂の巣となって倒れる。

 

「よし!まずは一体!」

 

デカゴーカイオーがディノゾールを倒すのを見た、メガレンジャーもディノゾールを倒す作戦を結構した。

 

「よっしゃいくで!ボイジャーシールド!」

 

メガボイジャーが三角形のシールドを構え、真っ直ぐディノゾールに向けて突っ込んでいく。断層スクープテイザーはシールドに阻まれ、そのすきにメガボイジャーはディノゾールに接近する。

 

「今や!ボイジャーパルサー!」

 

メガボイジャーの胸のパネルから発射されたレーザーがディノゾールに直撃し、ディノゾールは倒れる。

 

「俺もいくか…メガサーベル!」

 

スーパーギャラクシーメガがメガサーベルを構え、二体のディノゾールに向かっていく。断層スクープテイザーがスーパーギャラクシーメガを襲うが、厚い装甲を頼りにスーパーギャラクシーメガは強引に近づいていく。

 

「喰らえ!ダブルメガサイドカッター!」

 

スーパーギャラクシーメガのメガサーベルによる剣撃が二体のディノゾールを真っ二つに切り裂いた。

 

「よっしゃ、いける!」

 

 

 

 

病院の屋上では重福とテッペイがディノゾールと三大ロボの戦いを眺めていた。

 

「これが…別世界の戦士の力…すごい!」

 

「確かに…でもおかしい…」

 

テッペイは真剣な目でディノゾールを見ている。

 

「なにがですか?テッペイさん」

 

「ディノゾールは過去に僕らの世界ですらライトンR30マインでやられた怪獣…リバースでもないのになんであんなに呼び出す必要があるんだ?」

 

 

 

 

そのころ、第七学区のとあるビルの屋上では黒ずくめで赤い風船を持つ男がディノゾールの死骸を眺めていた。そこへ、エンターがやってくる。

 

「ディノゾール…フランス語で恐竜を意味する怪獣。ですが、このような姿は哀れなものですね」

 

「…私が何の意味もなく、怪獣を殺したと思うか?」

 

「いえいえ、ムッシュヤプールともあろう方がそのような意味のないことをするはずはありませんよ」

 

「ふふふ、さあいけガディバよ!別世界の金星付近で同化した怪獣の遺伝子で、最強のディノゾールを誕生させるのだ!」

 

男、いやヤプールが持っていた赤い風船が割れ、中から黒い霧のような怪獣が出現しディノゾールのもとへと飛んでいく。

 

 

三大ロボが最後のディノゾールを囲む。

 

「これでとどめよ!」

 

その時、突如として黒い霧のようなものが死骸のディノゾールと最後のディノゾールを囲み、辺りは黒く染まる。

 

「何でしょうか?これ」

 

「気をつけて佐天さん!」

 

やがて霧が晴れるとそこには…

 

「な、何あれ…」

 

「五つ首の怪獣?」

 

さっきまでのディノゾールの姿はなく、代わりに二足歩行で五つ首の怪獣が三大ロボを見つめていた。五つの首がメガボイジャーに視線を合わせる。すると…

 

「うわぁぁぁ!」

 

「なんだにゃあ!?」

 

「解らない突然コンソールから火花が!」

 

「と、とにかく脱出!」

 

突然メガボイジャーが各部をショートさせながら倒れる。四人は無事に脱出したが、残されたメガレッドとゴーカイジャーには何が起こったのかまるで理解できていない。

 

「いったいなにが起こったんですの?」

 

「故障でしょうか?」

 

「…まさか。佐天さん!すぐにあいつから離れて!」

 

「は、はい!」

 

ゴーカイオーがバックステップで後ろに下がる。するとさっきまで右横にいたスーパーギャラクシーメガの左腕が突如地面に落ちた。

 

「な、なんだ!?」

 

メガレッドは慌てながらもとりあえずスーパーギャラクシーメガを後ろに下げる。ゴーカイオーのコクピットではゴーカイピンクが携帯端末を忙しく動かしていた。

 

「あれは、断層スクープテイザーです!」

 

「でも、さっきはスーパーギャラクシーメガの装甲を破れなかったじゃん!」

 

「新たな四本の首からの断層スクープテイザーを纏めて威力を増しているんだわ!」

 

「それでなくても五本の断層スクープテイザーを避けきるのは骨が折れますの」

 

「で、でも遠距離攻撃は背中からしか撃てないなら近づかなければいいの~」

 

「春上さん…それってもしかすると…」

 

その時、五つ首ディノゾールの全ての口が開き、黄金の電撃が発射された。ゴーカイオーは避けることに成功したが、スーパーギャラクシーメガは避けきれずに大ダメージを受けて倒れる。

 

「ほら、やっぱりフラグじゃない!」

 

「ご、ごめんなさいなの~」

 

「二人ともそんなこと言ってる場合じゃないわよ!」

 

倒れたスーパーギャラクシーメガは回路をショートさせながら機能を停止させる。コクピットから這い出るように脱出したメガレッドが五つ首のディノゾールを見上げる。

 

「何てやつだ…」

 

 

 

 

ヤプールは高笑いをしながら、五つ首のディノゾールを見ていた。

 

「いいぞ!さしずめキングディノゾールとでも名付けるか」

 

「Tres bien!(素晴らしい!)五本の断層スクープテイザーを避けるのはほぼ不可能な上にまとめあげた断層スクープテイザーの切断力はそうとうなもの…しかし倒す方法がないわけではありませんよ」

 

「確かにそうだ。もし、やつが地球にいるなら…面白いものが見られそうだ…6000年ぶりにな」

 

 

 

 

病院の屋上でテッペイは新たに誕生したキングディノゾールを見つめていた。

 

「何てことだ…ただでさえ二本の断層スクープテイザーに苦戦していたのに…それが五本なんて」

 

「…」

 

重福は真剣な目になり、左腕を体の前に構える。すると左腕に赤いひし形に似たブレスレットのようなものが現れる。これこそ彼が元の姿に戻るためのアイテム『メビウスブレス』である。

 

「…行くのかい?ミライ君」

 

「…テッペイさん。さっき僕が泣いているのかと聞きましたよね?ひょっとして気づいてるんですか?僕の正体に…」

 

「…最初に君が来たと知ってビックリしたよ。この世界で一番影響を受けるのは本来人間ではないウルトラマンだ。だから僕もリュウさんも来るのはきっとベテランで様々な世界でも目撃情報のあったウルトラマンかセブンのどちらかだと思っていた。なぜなら僕の知っているウルトラマンメビウスにそこまでの力があるとは思えなかったからさ」

 

「…」

 

重福、いやミライは黙ってテッペイを見つめていた。

 

「君と最後にあったのはアーマードダークネスとの闘いの後、君が休暇を貰った時だった。でも君にとってそれはかなり前のことなんだろう?」

 

「…さすがテッペイさんだ。頭脳にみがきがかかりましたね」

 

「やはり、君と僕らのあいだには…タイムラグがあるんだね」

 

「ひょっとするとあなたの知るヒビノミライとこの僕は違う時間線かもしれません…僕の記憶が定かならざっと6000年くらい時が流れていると思います」

 

「6000年…」

 

ミライが悲しそうな目になる。

 

「ウルトラマンは長命です。僕でさえ当時は6800歳くらいでしたが、今では12000歳くらい…地球を守っていたころのタロウ教官と同じくらいの年齢になりました」

 

「君はそんなに長く戦い続けてきたのか…」

 

「正直言って、テッペイさんやリュウさんに会うのはつらいことだと思ってましたが、それ以上にうれしかったです」

 

ミライは再びメビウスブレスを体の前に構える。

 

「ミライ君!たとえ君が僕らの知る君でなくても、君が君であることにかわりはないんだよ!僕らは全力で君とともに戦う!それはかわらない!たとえどんなに時が流れようと!」

 

「その言葉、心に刻みつけます。見ててください、新しい僕の初めての戦いを!」

 

ミライがメビウスブレスの中央にあるトラックボール状のクリスタルサークルに手をかざして、回転させる。そしてメビウスブレスを天に向けて掲げる。

 

「メビウース!」

 

 

 

 

ゴーカイオーがキングディノゾールの電撃を受けて倒れる。

 

「きゃあ!」

 

「このままじゃ…やられちゃうわ…」

 

キングディノゾールが倒れたゴーカイオーに向けてさらに電撃を放つ。しかし、その電撃は突如現れた光の柱に弾かれた。

 

「な、なに?あの光は」

 

光の柱は少しずつ消えていき、中から銀色と赤色の巨人が現れる。胸にはひし形の青い光を放つランプのようなものがあり、二つの大きい目が印象的な巨人はゆっくりとディノゾールに向けてファイティングポーズをとる。

 

「あれが…仮面ライダー、スーパー戦隊に続く第三の戦士!」

 

「ウルトラマン…メビウス!」

 

 

 

 

学園都市上空のTPCフェニックスベースではウルトラマンメビウスの登場を指令室のモニター越しに見ていた。隊員の一人である梶尾がその姿に驚いていた。

 

「あれが、ウルトラマンメビウス…ガイアとすこし似ているが、明らかに違うものを感じるな」

 

「総監、いくらウルトラマンとは言え、キングディノゾールは強敵です。ただちに援軍を送りましょう!」

 

ムナカタがモニターに注目しているイルマに進言する。

 

「そうね…メビウスと協力戦闘の経験がある…」

 

「総監!上部滑走路へのエレベーターが勝手に動いています!」

 

指令室のコンピューターを操作していた一人の女性が叫ぶ。ムナカタが慌てて女性の横に立ち、スクリーンを見つめる。

 

「この機体は…ガンフェニックスストライカーか!ということは、アイハラ隊長とハルザキ隊員です!」

 

「はあ…まったくあの二人は」

 

「どうしますか、総監?」

 

「…リーダー。彼らへの処分はどうすればいいと思う?」

 

「えっ?…そうですね、一週間機体清掃なんていかがでしょう?」

 

 

 

そのころ、ガンフェニックスストライカーのコクピット内では…

 

[まずいですよ隊長!無断発進なんて!]

 

「大丈夫だって、あの総監ならきっとわかってくれるよ。それにメビウスのこの世界での初戦闘を援護できるのは俺たちだけだ。そうだろハルザキ?」

 

ガンウインガー内のガンスピーダーに搭乗しているリュウが機体のチェックをしながらガンブースター内のガンスピーダーに搭乗しているハルザキからの通信にこたえる。

 

「よし、全回路異常なし」

 

[はあ~ブースター及び燃料、異常ありません!]

 

「ガンフェニックスストライカー!バーナーオン!」

 

ガンフェニックスストライカーがベース上部の滑走路を通りながら加速し、空へと飛び立った。

 

「まってろよ!ミライ!」

 

 

 

 

「セヤァ!」

 

「グオオオオオオ!」

 

ファイティングポーズをとるメビウスをキングディノゾールが威嚇し、両者がにらみ合う。

 

「セヤァー!」

 

先に動いたのはメビウスだった。メビウスがキングディノゾールに向かい突っ込む。キングディノゾールの五本の断層スクープテイザーを一斉にメビウスに向けて放つ。これをメビウスは避けもせずに両腕に巻きつかせる。

 

「グ…ヘヤァ…」

 

「どうして!?あんなことしたらあの舌が…」

 

ゴーカイオー内のゴーカイイエローが悲鳴にも近い言葉で叫ぶ。

 

「いや、きっとあの人は私たちや避難しているビルからあの怪獣を遠ざける気なのよ」

 

ゴーカイレッドの言う通り、確かに今のゴーカイオーは電撃でしばらく動けない。その上、戦闘が人の多い第七学区であることを考えたメビウスは断層スクープテイザーを止める作戦に出たのだ。

 

「初春さん!今のうちにゴーカイオーの回路のチェックを!」

 

「お姉さま!三体ルールならここは新たなロボを呼び出しましょう」

 

三体ルールとはTPCからとあるチーム(メガレンジャー、シンケンジャーなど)と超電磁チーム(ゴーカイジャー、デカレンジャーなど)に通達されているルールで、許可のない限り四体以上のロボットの出場を認めないというものである。

 

「いや、あの怪獣は強い…ウルトラマンメビウスの援護以上のことはしないようにしましょう」

 

 

 

「ヘヤァ…」

 

断層スクープテイザーが少しづつメビウスを締め付ける。だが、メビウスはそれを逆手に取り断層スクープテイザーを引っ張り、近づいたキングディノゾールをドロップキックで道路に倒す。これにより断層スクープテイザーから逃れたメビウスは倒れたキングディノゾールにのしかかり、マウント状態から殴りつける。

 

「すごい!ロボットとは動きが全然違う!」

 

「関節の動きが制限されるロボとは違い、より人間と同じような戦闘ができるわけですのね」

 

マウント状態で有利なメビウスだったが一瞬の隙にキングディノゾールの首で吹き飛ばされてしまう。

 

「ギャアアアア!」

 

キングディノゾールの断層スクープテイザーがメビウスを襲う。メビウスはこれをジャンプして避けると、首の一本にジャンプキックを仕掛ける。戦況は明らかにメビウスのほうが有利だった。しかし…

 

「ギャアアアアアアアアア!」

 

「ヘヤア!?」

 

キングディノゾールの首が突如横を向き、電撃を放つ。その方向はゴーカイオーが倒れていた。

 

「きゃあ!」

 

「くっ!」

 

「ヘヤァ!!」

 

メビウスがゴーカイオーとディノゾールの間に立ち、電撃を受け止める。電撃に苦しんだメビウスは倒れる。キングディノゾールは突如背中を向けると、10本の尾がメビウスの腕や足、首に巻き付き拘束する。

 

「グ…」

 

「メビウス!」

 

「まずいわ!融合ハイドロプロパルサーは一斉に発射されでもしたら!」

 

ゴーカイレッドが叫ぶ。彼女の言う通り、通常の五倍以上の融合ハイドロプロパルサーが背中から発射されればメビウスは終わりである。その時、メビウスの胸のタイマーが青色から赤色に変わり、点滅を始めた。

 

「なに?あのランプ?」

 

「あれは…ええっと」

 

ゴーカイイエローの疑問に答えようとピンクが携帯端末で検索を始める。

 

「こ、これは!」

 

「どうしたんですの、初春?」

 

「あれはカラータイマー…ウルトラマンは三分間しか地球上では戦えないんです…」

 

「三分!?じゃああれは危険信号装置ってこと?」

 

「このままじゃ、メビウスが…初春!ゴーカイオーは、まだ動けないの?」

 

「あと少しなんです、もう少し…」

 

すこしずつキングディノゾールの尾でメビウスが締め付けられていく。その時、空の彼方から光線が発射されキングディノゾールの尾が何本か吹き飛ぶ。それにより拘束が緩んだメビウスは脱出し、光線の放たれた方向を見る。そこにはガンフェニックスストライカーの姿があった。

 

「バカヤロー!なんて無様な戦い方だ!」

 

「(リュウさん!)」

 

コクピット内でのリュウの叫びがメビウスの驚異的な聴覚には聞こえる。それにテレパシーで答えるメビウス。

 

「あんなやつに捕まるようじゃまだまだだぜ!でも…あのころよりはずっとうまくてかっこいいじゃねえか!まわりのものをしっかり守れてるしな!」

 

「ミライさん!頑張ってください!援護します!」

 

「(ハルザキさん…はい、僕もまだまだ見せたい技がありますから!)」

 

メビウスは立ち上がり、ファイティングポーズをとる。そこへゴーカイオーが並び立った。

 

「チェック完了!行きますよ!」

 

[お前らは下がってな!俺たちが奴の気を引く!その隙に奴の首を何とかしろ!]

 

「え、誰ですか!?」

 

リュウはゴーカイオーに通信し、支持を出すとガンフェニックスストライカーでキングディノゾールに突っ込む。

 

[た、隊長!無茶ですよ!]

 

「大丈夫だ。行くぜ!パーミッショントゥシフト、マニューバ!」

 

ガンフェニックスストライカーが金色に染まり、各部が変形する。キングディノゾールは断層スクープテイザーで迎え撃つが、ガンフェニックスストライカーは驚異的な軌道でそれを避け、背後に回る。キングディノゾールが背中から上空に向けて融合ハイドロプロパルサーを放つがこれもガンフェニックスストライカーはアクロバット飛行でよけ、上空に向けて一気に上昇する。キングディノゾールの五つ首がガンフェニックスストライカーに視線を向ける。

 

[いまだ!]

 

「はい!レンジャーキーセット!」

 

ゴーカイジャーがゴセイジャーのレンジャーキーをダリンにセットし、回す。

 

『レッツゴー!ゴーカイオールヘッダー大進撃!』

 

ゴーカイオーの全ハッチが開き、各部からゴセイジャーのマークが現れ八枚のカードに変わる。そのカードから14体のゴセイヘッダーと呼ばれるゴセイジャーのマシンのパーツが射出される。ヘッダーはキングディノゾールの右側の2本の首をへし折る。

 

「こっちも行くぜ!インビジブルフェニックス!パワーマキシマム!」

 

更に上空で反転し、急降下したガンフェニックスストライカーからオーラのようなものが発射されキングディノゾールの左側の2本の首を消し飛ばす。

 

「とどめよ!(とどめだ!)メビウス!」

 

ゴーカイレッドとリュウの言葉にメビウスは頷いて答える。そして左腕のメビウスブレスに右手を重ね、一気に広げる。両腕に光のエネルギーがチャージされ、メビウスが両腕を少しづつ上に上げていく。

 

「あの技は!ウルトラマンメビウスの必殺光線!」

 

病院の屋上のテッペイが興奮気味に叫ぶ。

 

「セヤァァァ!」

 

メビウスはそのまま腕を十字にクロスする。するとクロスされた腕から光線が発射され、キングディノゾールのボディに直撃する。

 

「ギャアアアアアアア!」

 

キングディノゾールはメビュームシュートのパワーに耐えきれず、爆発を起こして消滅した。

 

「ミライ!もう一仕事頼むぜ!」

 

アイハラの言葉にメビウスは再度頷き、故障したスーパーギャラクシーメガとメガボイジャーを担ぐと一度空を見上げ、そして空の彼方へと飛び立った。

 

 

 

 

 

数分してゴーカイオーから降りた五人が病院のそばまで来ると、遠くの方から手を振りながら重福=ミライが走ってきた。

 

「おーい!」

 

「あ、ミライさんなの~」

 

ミライが彼女たちのもとへやってくるのと同時にテッペイも病院の方からやってきた。

 

「スーパーギャラクシーメガとメガボイジャーは衛星軌道上に運びました」

 

「すぐにTPCスペーシーの月面ガロワ基地が回収するはずだよ」

 

「これでひとまず一見落着ね」

 

「はい!あ…」

 

ミライが突然慌て始める。

 

「どうしたんですの?」

 

「…すいません。ちょっとトイレに行ってきます」

 

ミライは慌てて病院の方向に走る。その姿を見ていた六人だが、ふと佐天があることに気づいた。

 

「ミライさんって、男なんですかね?ウルトラマンに性別ってあるんですかね?」

 

「なにいってるんですか佐天さん。マンってついてるんだから男に決まってるじゃないですか」

 

『…』

 

テッペイを除く五人は慌ててミライを追いかけ始めた。

 

「ミライさん!だめなの!」

 

「速く捕まえないと!」

 

「大変なことになりますの!」

 

 

こうして第三の戦士ウルトラマンの一人、が御坂たちの仲間となった。しかし…

 

[うん?]

 

「どうしたのモモタロス?」

 

[いやだれかに見られていたような気がしてな…]

 

遠くの物影から春上を見つめる少女の影があった。

 

 

 

この時は誰も気づいていなかった。実はこの世界で初めて戦ったウルトラマンはメビウスではなかったということに…

 

 

続く




御「ようやくウルトラマン編に突入したわね」

黒「最初はギンガ放送前には投稿できると思ってた作者…」

佐「しかし、気づいてみればギンガは前半戦終了…」

初「もう少しなんとかならなかったんですかね…」

御「とりあえずウルトラマンメビウスとメビウスのレジェンドを紹介しましょう」


ウルトラマンメビウス 変身装置メビウスブレス 変身者 重福省帆 登場作品 ウルトラマンメビウス

身長 49メートル~ミクロ
体重 35000トン
飛行速度 マッハ10

M78星雲光の国からやって来た光の巨人。地球で約一年間、GUYSと共に戦った。
今作のウルトラマンメビウスはゼロ登場後のメビウスでテッペイやリュウのいた時代より約6000年後の世界からやって来た。(この設定には諸説あり、今回はウルトラマンゼロの年齢から、設定しました)
宇宙警備隊のルーキーとして地球に派遣され、数々の奇跡を起こし地球を守った。
今作では別次元(超ウルトラ8兄弟)での戦闘経験などから別次元の地球派遣、地球への道作り、そしてもうひとつある任務を持って地球にやって来た。
地球に来たは良いものの、この世界ではエネルギーの消耗が激しく人間態『ヒビノ ミライ』を維持できないため悩んでいたが、その際自分の身を犠牲に子供を助けた重福省帆の行動に感動し、彼女の了承を得て彼女の体を借りることになる。(彼女の精神は未だに眠っているため、ヒビノミライの人格で行動する)
歳はとったものの性格自体は変わっておらず地球人とはずれた感性をもち、性別の不一致などもあるため学校は休学し、病院で暮らすことになる。
技や身体能力はかなりアップしており、自分と同じ体重のロボ二台を軽々と持ち上げ、飛行したりしている。また他にも秘密の新技が存在するらしい。
変身できる時間は三分で、一日一回しか変身できないが、等身大では30分変身できる。
ただし、曇天や夜間は戦闘時間が減ってしまう。
人間態でも凄まじい戦闘能力を誇るが、反面消耗が早く、大食漢になっている。好物はカレー。


重福省帆

関所中学に在学する2年生。
『視覚阻害<ダミーチェック>』というレベル2能力者。
一期超電磁砲に何度か登場した。
今作では佐天と文通を続けており、佐天が入院したときは見舞いにも来ていた。
佐天のことを心配に思い探しにいったところ、トラックにはねられそうな少女を見つけ身代わりになり、脳死状態となるが、ウルトラマンメビウスに命を救われた。
そしてメビウスから佐天たちが戦っていたことをしり、メビウスに体を貸すことを決めた。
今は眠りについている。


メビウスブレス

メビウスの力をアップする神秘のアイテムであり、変身アイテムでもある。人間態でも武器としてしようできる。


必殺技 メビュームシュート

メビウスブレスの力をかりて放つ必殺光線。
腕を十字にクロスして使う。チャージ中のためが弱点になる場合もある。



クゼテッペイ 登場作品 ウルトラマンメビウス

かつてGUYSの一員としてメビウスと共に戦った隊員の一人。
今作ではTPCから派遣された医師の一人として登場する。
父の後をついで医師となって日々頑張っていたが、アイハラリュウの誘いを受けて御坂たちの世界へとやって来た。
ミライの能力向上などからミライと自分のタイムラグがあることなどに気づくなど、所々成長が見られる。
大のウルトラマンオタクでトマトが苦手。戦闘機の操縦も何度かしている。


アイハラリュウ

メビウス共にと戦ったGUYSの隊員の一人。何度かウルトラマンと融合したこともある。
メビウスが地球を去った後、新生GUYSの隊長として地球を守っていた。
口ではウルトラマンメビウスの別次元地球来訪を否定していたが、心の奥底ではメビウスが来ることを感じ取り、ハルザキとテッペイを連れてこの世界にやってきた。
愛機は『ガンウインガー』だが別の機体を操縦することもある。

ハルザキカナタ

メビウスが地球を去った後、新生GUYSの一員となった。
ある戦いでミライとも面識を持った。
今作では操縦技術も高くなり、ひとりで機体を操縦している。
愛機は『ガンローダー』だが別の機体を操縦することもある。

ガンフェニックスストライカー 登場作品 ウルトラマンメビウス

GUYSJapanが保有していた機体をTPCが再現したもので、『ガンウインガー』『ガンローダー』『ガンブースター』の三機が合体したもの。
元々メテオールを搭載し、マニューバモードへと変形していたが、今作では完全ステルス機能が追加された。
また、三機合体状態での発進や機動力アップなど各部がパワーアップしている。
必殺武器は全砲門からレーザーを発射するバリアントスマッシャーと機体からオーラーのようなものを放つインビンシブルフェニックス・パワーマキシマム。


御「さらっと重福さんも紹介してるわね?」

黒「マイナーキャラですから」

佐「そんなずばっと言わんでも…」

初「再登場するかと思ってたんですけどね」



キングディノゾール

一応オリジナル怪獣。五体のディノゾールがガディバによって融合した姿。
別世界にいたキングギドラのデータをもとにしており、口から電流を吐く。
断層スクープテイザーという切断力の高い舌と融合ハイドロプロパルサーという流体焼夷弾を背中から発射する。
五本の断層スクープテイザーをまとめた切断力や10本の尾による攻撃は強力で、ロボ二体を戦闘不能にし、メビウスとゴーカイオーを追い詰めた。だがガンフェニックスストライカーの援護で形勢逆転し、最後はメビウスのメビュームシュートにより倒された。
通常とは違い二足歩行になっていた。


御「メビウスといえばこの怪獣ね」

黒「融合ハイドロプロパルサーはあまり役に立ってませんでしたの」

佐「もともと対空能力ですからね」

初「二足歩行になって弱点も生まれちゃったんですね」




御「最近後書きが短いと思わない?」

黒「まあ、確かに…」

佐「ちゃんと解説とかしないといけないのにどんどんはしょってますね」

初「今回のポイントといえば『佐天さんの新チェンジ』と『TPCメモリーディスプレイ』ですかね」

御「今回のチェンジというと『ジークジェンヌ』ね」

黒「『救急戦隊ゴーゴーファイブ 新たなる超戦士』に登場しましたの」

佐「サービス!サービス!」

初「中の人がエ〇ァンゲリオンのヒロイン役で、その前に登場した装甲ジークはリュウレンジャーですね」

御「遠距離武器二つを撃ちまくるとかかなりえげつないことしてたわよね…」

黒「確かに…」

佐「う…」

初「まあまあ、次はTPCメモリーディスプレイとかを紹介しましょうよ」


TPCメモリーディスプレイ

TPCが開発したヒーローサポート用の端末。外見は『ウルトラマンメビウス』のGUYSメモリーディスプレイとほぼ同じ。登録メモリへの通信や過去のヒーロー・怪獣・怪人のデータが閲覧すること等の機能がある。(まだ未完成のため一部のウルトラマン等のデータが閲覧できない)また、コンピューターなどに接続すると様々な機能を発揮したり、メモリディスプレイの機能を端末に移植することも可能。現在は超電磁砲ガールズ全員とメガレンジャー(とある高校)組が所持している。


御「通信機能いらなくない?」

黒「仮面ライダー系は連絡とれないのがいますから」

佐「一応、変身アイテムからも通信できますよ」

初「端末に繋げると処理が早くなったり利点も多いですよ」

御「あとは三体ルールも解説するわね」

黒「その名の通り、ロボは三体までしか同時に出してはいけないというルールですの」

佐「何でですかね?」

初「ええっと現在登場したのが…ゴーカイオー、デカレンジャーロボ、デカバイクロボ、ジェットイカロス、テトラボーイ、ギャラメガ、デルタメガ、メガボイジャー、シンケンオー、そしてボウケンオー…」

御「それだけ出すと学園都市は壊滅するわね…」

黒「こういうルールも必要ですの」



御「なんか短いわね」

黒「確かに…」

佐「せっかく色んなコメントが来ていますし、それについても解説しましょうか」

初「それいいですね」

御「感想欄に書かれてて解説できそうなことねえ…あ!これなんかいいわね」

黒「ええっと、『メビウスと重福の出会いは帰ってきたウルトラマン一話とよくにてる』」

佐「確かに似てますよね」

初「作者も狙ってたみたいでじっさい最初のほうは帰ってきたウルトラマンとほぼ同じこと言ってますからね」




御「いつもより長くしてみようと思ったけど…なかなか難しいわね」

黒「そうですの」

佐「作者も前に言ってた企画を早いとこ連載してくれれば私たちの負担も減るのに」

初「いろいろ企画もあるのになかなかできませんね」

御「まあ、すこしずつやってくしかないわ。さて、次回予告よ」



上条の寮で管理人として働くオルソラたち。アニェーゼは未だに覚醒しないヒーローの力に苛立ちを覚えていた。そんななか、一人どこかへ出かけるアンジェレネ。彼女は一体どこへ行っているのか?


『覚醒チカラ〜マージ・マジ・マジーロ〜』

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