とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ) 作:マッスーHERO
強敵アンコウネジラーのダイヤモンド光線の前にピンチに陥る上条たちを助けたのは謎の新任教師、伊達健太だった。さらに健太は金色の鎧をまとった、『メガレッド』に変身するのだった。
「テクターメガレッド!」
健太改めテクターメガレッドはバーニングユガンデとアンコウネジラーにファイティングポーズをとる。
「め、メガレッドやと…」
「どうして健太先生が…」
「バカ!二人とも、驚くのは後でいい!今は健太先生とともに戦うんだ!」
体の一部がダイヤモンド化してしまい、動けなくなったメガシルバー=上条当麻がメガブラック=青髪ピアスとメガブルー=土御門元春に叫ぶ。その声で正気に戻った二人はテクターメガレッドの横に並び立つ。
「健太先生!俺たちも戦うで!」
「後で事情を話してもらうからにゃあ」
「おう!一緒にやるか!」
テクターメガレッドはアンコウネジラーの突起物を指差す。
「あそこをやれば、ダイヤモンド化した人たちを元に戻せる。二人はあいつを頼む」
「了解ぜよ!」
「わかったで!」
テクターメガレッドはバーニングユガンデに挑み、メガブラックとブルーはアンコウネジラーに挑む。
「メガレッド…今度こそ貴様を倒す!」
「やってみな…ドリルセイバー!」
テクターメガレッドのドリルセイバーとバーニングユガンデのダーククライシスがぶつかり合い火花を散らす。
「あのちょうちんをねらうんや!」
「させるか!」
二人はアンコウネジラーの突起物を狙うが、当然アンコウネジラーはそれを許さない。一進一退の攻防が続く。
ダーククライシスの一撃をテクターメガレッドが地面に膝をつけながらドリルセイバーで受け止める。
「今だ!アンコウネジラー!」
それを好機とみたバーニングユガンデはアンコウネジラーに指示をだす。
「了解!」
アンコウネジラーは二人を弾き飛ばして、ダイヤモンド光線をテクターメガレッドに向かって発射する。
「健太先生!何か…何かないのか?」
メガブラックはダイヤモンド化したオーイエローの近くに吹き飛ばされていた。
「何か…!これだ!」
メガブラックはあるものを見つける。
ダイヤモンド光線がテクターメガレッドに迫る。
「終わりだ、メガレッド!」
「…どうかな?意外と曲者だぜ…俺の教え子は!」
ダイヤモンド光線が直撃し、ダイヤモンド化が始まった。
「な、何!?」
驚いたのはアンコウネジラーである。空中から円形のダイヤモンドが地面に落ちる。どうやらダイヤモンド光線は何かに当たったらしい。
「どうや?俺のフリーキックの腕は?」
メガブラックはえへんと言わんばかりに胸を張る。
あの時、メガブラックはオーイエローの傍らに転がっていたサークルディフェンサーを発見し、フリーキックの要領でアンコウネジラーとテクターメガレッドの直線上に蹴りこんだのだ。必然的にダイヤモンド光線はサークルディフェンサーに直撃し、テクターメガレッドを守ったのだ。
「くっ!まがい物が!」
「まがい物?違うぜ!あれは本物公認だ!」
テクターメガレッドはドリルセイバーでダーククライシスを弾き、バーニングユガンデを切り裂く。
「ユガンデ様!すぐに援護に…」
「させるか!」
アンコウネジラーをメガブルーが羽交い締めにする。
「二人とも、これを受けとれ!」
更にダイヤモンド化されたメガシルバーが自身のシルバーブレイザーとドリルセイバーを何とか拾い、メガブラックとテクターメガレッドに投げつける。メガブラックはシルバーブレイザーを受け取り、テクターメガレッドがドリルセイバーを受け取る。
「よっしゃ、行くで!ブラック版ブレイザーインパクトや!」
ブラックは走りながらガンモードでアンコウネジラーの突起物を狙う。そして突起物をソードモードで斬り裂く。
「ぐわぁぁ!!」
「よし!ちょうちんは壊したで!」
突起物が破壊され、ダイヤモンド化されていた、メガシルバー、メガイエロー、メガピンク、オーイエロー、ファイブピンクやアンチスキルたちが元に戻る。
「よし!動ける!」
「はあ…肩こった」
「ダイヤモンドの時のが目立ってて良かったかも…」
「く、おのれ!」
それをみたバーニングユガンデは狼狽し一瞬隙を見せた。しかしその一瞬の隙はテクターメガレッドにとって十分な隙だった。テクターメガレッドはバトルライザーの03ボタンを押し、二本のドリルセイバーを構える。
「喰らえ、ユガンデ!ダブルセイバースラッシユ!」
二本のドリルセイバーの斬激がバーニングユガンデを襲った。
「うう…覚えていろ!」
バーニングユガンデは銀色のオーロラを作り出し、そのなかに飛びこみ消えた。
「ああ、ユガンデ様…俺を置いて…」
「見捨てられちまったようだな?」
アンコウネジラーの前に八人の戦士が並び立つ。
「オーイエロー、ファイブピンク、あんたらは周りの一般人やアンチスキルを安全なところへ下げさせてくれ」
「その声…まさか」
「説明は後で!はやく!」
「わ、わかりました」
オーイエローとファイブピンクは前線を離れ、アンチスキルや一般人を避難させる。
「ねえ、あの声って?」
「もしかして…」
「だから説明は後で!」
メガイエローとピンクを強引に沈めて、テクターメガレッドはアンコウネジラーを指差す。
「今はあいつを倒すのが先決だ!」
「いくでみんな!」
六人のメガレンジャーがアンコウネジラーの前に並び立つ。
「テクターメガレッド!」
「メガブラック!」
「メガブルー!」
「メガイエロー!」
「メガピンク…」
「メガシルバー!」
「電磁戦隊!」
『メガレンジャー!』
「こうなったら、ヤケクソだ!」
アンコウネジラーはメガレンジャーに突っ込む。
「いくぞ!」
テクターメガレッドがドリルセイバーを構えたのをかわきりに他のメンバーも専用装備を構える。
「ブルー!シルバー!奴の動きを止めるんだ!」
「おお!」
「了解ぜよ!」
テクターメガレッドの指示を聞いた、メガブルーとメガシルバーはメガトマホークとシルバーブレイザーでアンコウネジラーを斬り裂き、動きを封じる。
「ブラック!メガロッドで奴を持ち上げろ!」
「OKやで!」
続いてメガブラックがメガロッドでアンコウネジラーを突き、そのまま持ち上げる。
「イエロー!ピンク!遠距離武器でたたみがけるんだ!」
「ええ!」
「はい」
中に浮いたアンコウネジラーをメガスリングとメガキャプチャーの攻撃が襲う。更にメガブラックはアンコウネジラーを地面に叩きつける。
「ぐぉ!」
「次は俺が行くぜ!皆、円陣を作って腕を組んでくれ!」
テクターメガレッドの指示を聞いた、六人は円陣を作って、腕を組む。それにより完成した簡易トランポリンでテクターメガレッドは高く舞い上がる。
「スクリュードリルセイバー!」
「ぐわぁぁ!」
ドリルセイバーがアンコウネジラーを貫き、大ダメージを与える。
「これでとどめやな!マルチアタッ…」
「ちょっと待て、ブラック。これを受けとれ」
テクターメガレッドはUSBメモリのようなものを取りだし、ブラックに手渡す。
「こいつのデータをバトルライザーにダウンロードして、メガレンジャーの新必殺武器を使うんだ!」
「わかったで!」
メガブラックはバトルライザーにUSBメモリをセットし、再度抜く。これにより、バトルライザーに新たなデータがダウンロードされる。
「行くで!マルチアタックライフル!」
「ドリルスナイパーカスタム!」
「シルバーブレイザー!」
メガブラックがバトルライザーの全てのボタンを押すと、三つの武器が光る。メガレンジャーは三つの武器を合体させて、新たな武器を作り出す。
「完成!パーフェクトメガスナイパーカスタム!」
「なに…」
マルチアタックライフルにドリルスナイパーカスタムとシルバーブレイザーが接続された武器『パーフェクトメガスナイパーカスタム』をブラックたちが構え、レッドとシルバーが横から支える。
『パーフェクトメガスナイパーカスタム!シュート!』
「ぐわぁぁ!」
パーフェクトメガスナイパーカスタムから発射された光弾がアンコウネジラーに直撃し、木っ端微塵に吹き飛ばした。
「まだ終わりじゃないデビ!巨大化ウイルス注入!」
どこからともなくヒビデビが現れ、アンコウネジラーを巨大化させる。
「第二ラウンドやな!ギャラクシーメガ!」
デジタイザーから発進コールがどこかへ送信される。
月面…そこは生物のいない未知の世界…と考えられているがじつはその地下には人工の建物があるということはあまり知られていない。その施設の指令室のようなところに眼鏡の男の姿があった。以前デジタイザーで健太と話していた男である。発進コールを受けたことを確認した眼鏡の男はインカムを通し、各作業員に指示を飛ばす。
「ギャラクシーメガの発進要請が来た!各員直ちに発進準備を!」
[了解!一番ドックのメガシップ、メガシャトルの点検と整備は大丈夫か?]
[万全です!川崎整備長!]
[よし、発進ゲートに上げる!一番ドックの整備員は直ちに別ブロックへ移動せよ!]
「!二番のデルタメガの準備もしておけ!それから三番のあいつもな!」
[川崎整備長、ついでに四番のあれも…]
「省吾、四番は当分使わんから閉鎖しておけ」
[はは、了解。久保田のおっさん]
[そ、そりゃないぜ博士!]
「早川!今回は健太先生に花をもたせてやらんか!」
「…了解」
眼鏡の男はコンピューターのスクリーンを見る。
「健太…そして健太の教え子たちよ…無理はしないでくれよ」
[博士!メガシップ、発進します!]
地面が開き、そこからメガシップが地球に向けて発進した。
地球、学園都市では巨大化したアンコウネジラーが暴れていた。そこへメガシップが下り立つ。
「皆行くで!電磁合体!」
メガシップとメガシャトルが変形合体してギャラクシーメガが完成し、アンコウネジラーに挑む。
「メガサーベル!サーベル電磁ムチ!」
ギャラクシーメガのメガサーベルが電子化し、鞭のようになる。ギャラクシーメガはサーベル電磁ムチでアンコウネジラーを何発も叩く。
「おのれ!喰らえ!」
アンコウネジラーのダイヤモンド光線がギャラクシーメガを襲い、ギャラクシーメガの下半身がダイヤモンド化してしまう。
「まずい、あのちょうちんをまた破壊せんと!」
「デルタメガを呼ぶんだ!」
「よし!デルタメガ!インストールや!」
メガブラックのコールを受けて、デルタメガが飛来し、ロボモードとなってアンコウネジラーに挑む。デルタメガの攻撃がアンコウネジラーに当たるが、突起物を破壊するには至らない。
「お前も喰らえ!」
アンコウネジラーのダイヤモンド光線がデルタメガの両腕がダイヤモンド化してしまう。
「くっそ!デルタメガも駄目か…」
「こうなったらシンケンオーで…」
「待って、あれは?」
メガブルーが席を立とうとするのをメガピンクが止める。更にメガピンクは空を指差す。そこには4つ…いや、5つの影があった。
「なんや、あれ?」
5つの影はアンコウネジラーに攻撃を仕掛ける。
[待たせたな!]
「健太先生!」
ギャラクシーメガの通信システムにテクターメガレッドからの通信がはいる。
[少し待ってな、いまダイヤモンド化を解いてやる、銀河合体!]
5つの影が1つになり、巨大なロボットが誕生する。
[完成!メガボイジャー!]
テクターメガレッドがメガボイジャーと呼んだロボはアンコウネジラーに向かっていく。
「喰らえ!」
アンコウネジラーのダイヤモンド光線がメガボイジャーを襲う。しかしメガボイジャーはジャンプしてそれを避け、更に空中からパンチを繰り出す。
[ボイジャーパルサー!]
メガボイジャーの胸から発射された光線がアンコウネジラーの突起物を破壊し、それによりギャラクシーメガとデルタメガのダイヤモンド化が解ける。
「よっしゃ!一気に行くで!超電磁合体!」
ギャラクシーメガとデルタメガが合体し、スーパーギャラクシーメガが完成する。
[必殺技を合わせるぞ!]
「おう!」
スーパーギャラクシーメガとメガボイジャーが並び立つ。メガボイジャーは巨大なミサイルを構える。
[ボイジャースパルタン!]
「スーパーギャラクシーナックル!」
二大ロボの必殺技がアンコウネジラーに直撃する。
「ぐおおおおお!」
アンコウネジラーは断末魔をあげながら爆発した。夕陽をバックに二大ロボは固く握手をした。
MEGARANGER WIN!
二大ロボの活躍を病室の窓から見ていた人物がいた。
「私は…もう…」
長い黒髪が風に揺れ、その人物の瞳があらわになる。しかしその瞳には光はなく、ただ無気力に二大ロボを見ているだけだった。
上「さて、今回の後書きは…」
土「俺たちデルタフォース…」
青「に加えて」
吹「私たち」
姫「二人も含めて…」
上「とある高校組でお送りいたします」
土「ついに魔術組のこの章のバトル回終了ぜよ!」
青「お疲れさんやで!」
吹「まだ魔術組はもう一話あるけどね」
姫「説明回だから」
上「あ、なにはともわれ怪人紹介だな」
土「今回はこの2体にゃあ」
アンコウネジラー オリジナル(モトネタは電磁戦隊メガレンジャー)
チョウチンアンコウの怪人で頭の突起物からダイヤモンド光線という人間をダイヤモンド化させる光線を発射する。この能力でアンチスキルやオーイエローたちをダイヤモンド化させた。その後、メガシルバーを半ダイヤモンド化させて優位にたつが、テクターメガレッドの加勢で弱点を知られて、メガブラックのブレイザーインパクトで突起物を破壊され、ダイヤモンド化が解けてしまう。その後、メガレンジャーの連続攻撃で苦しんだのち、最後は新兵器『パーフェクトメガスナイパーカスタム』で倒される。巨大化後は、再びダイヤモンド光線でギャラクシーメガとデルタメガを窮地に追いやるが、加勢したメガボイジャーに再び突起物を破壊され、結局二大ロボの必殺技で倒された。かつてメガレンジャーに登場したアンコウネジレの強化版怪人で、敵を石化する能力を持っていたが、弟のコムタンと合体することでダイヤモンド光線を発射できるようになっていた。
バーニングユガンデ 登場作品 電磁戦隊メガレンジャー
ネジレジアの幹部の一人だった怪人。ドクターヒネラーに息子のように可愛がられており、メガレンジャー本編では何度となく復活した。この姿はネジリアクターと呼ばれる装置で強化された姿で最終決戦で登場した。すさまじい力でメガレンジャーの巨大戦力全てに深いダメージを与え、デルタメガとギャラクシーメガを破壊した。(両ロボはその後の別シリーズで復活が確認できる)しかしネジリアクターの副作用で弱体化し、最後はメガレッド=伊達健太に破れた。今作ではネジリアクターの発達で副作用なしにこの姿でいることができる。武器はダーククライシスという剣。圧倒的な力を見せたがテクターメガレッドのダブルセイバースラッシュで深いダメージを受けて、撤退した。
青「強い怪人だったで」
吹「確かにね」
姫「ちなみに健太先生が変身前に思い出してた友達はコムタン。アンコウネジレとコムタンは王我さんのリクエスト怪人…」
上「なんでだ!俺の玉子はネジレ獣に登場したんだよな」
土「焼肉屋のバイトをクビになる話ぜよ」
青「いや、確かにそやけどね…」
吹「次は新兵器&新ロボね」
パーフェクトメガスナイパーカスタム
今作オリジナル武器。バトルライザーの三つのボタンを押すことでマルチアタックライフル、ドリルスナイパーカスタム、シルバーブレイザーを合体し、完成する。劇中では六人で使っていたがこの作品の設定上五人でも使用できる。マルチアタックライフルの数倍の威力を誇る破壊光弾を発射する。
上「…」
土「…」
青「どうしたんや?急に黙って…」
上「いや、この小説のオリジナル要素はその…」
土「あんまりな…ファングトリガーの時もそうだったにゃあ…」
吹「確かに…」
姫「ぶっちゃけいらない…」
メガボイジャー 登場作品 電磁戦隊メガレンジャー
電磁戦隊メガレンジャーの後期に登場した巨大ロボ。5機のボイジャーマシン、ロボイジャー1、シャトルボイジャー2、ロケットボイジャー3、ソーサーボイジャー4、タンクボイジャー5が銀河合体して完成する。武装は胸からの四連装ビームボイジャーパルサー、ボイジャーシールド。メガサーベルも使用できる。必殺技はロケットボイジャー3の機首を巨大ミサイルとして打ち出す『ボイジャースパルタン』。一号機ギャラクシーメガと比べて、必殺技はこの一つだけである。メガレンジャーではマッドギレール戦に初出動し、最終決戦では70%の力で戦いぬいた。今作ではアンコウネジラーに苦戦するギャラクシーメガとデルタメガを援護するためテクターメガレッド=伊達健太が操縦した。
上「これぞ合体ロボって感じだな」
土「確かににゃあ」
青「ギャラメガは合体が二台だけやからな」
吹「今後はこのロボも重要な戦力ね」
姫「ちなみにこのロボともう一機はその後も復活しなかった…」
上「さてと、今回も様々な設定が追加されたな」
土「月面基地から発進したギャラクシーメガやデルタメガ、メガボイジャー…」
青「四番ドッグってことはまだ機体があるんやろか?」
吹「いろんな人名も出てたわね…」
姫「川崎に、早川…ありがちな名前…」
上「そして次回…」
土「感想欄でも何度か書き込みがあった…」
青「この章の最後のバトルと超電磁砲編やで!」
吹「作者も頑張って書きますので…」
姫「どうかよろしく…」
次回予告
バスコとの戦いでいまだ入院中の佐天。体の傷は癒えたものの、心の傷は癒えておらず、友の言葉も彼女の心に届かない…。そんな中、御坂は佐天に何を伝えるのか?そして再び現れたバスコ…他のヒーローが戦えない状況の中、超電磁砲ガールズはこの難敵に再び挑む。
『230万分の1』