とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ) 作:マッスーHERO
「「「「「超電磁合体!スーパーギャラクシーメガ!」」」」」
ギャラクシーメガとデルタメガが合体し、スーパーギャラクシーメガが完成する。スーパーギャラクシーメガは両腕が赤いドリルとなっているロボット『レギオノイドα』に挑む。
「ガトリングブラスター!」
メガレッド(上条)がコンソールをたたくと、両肩のガトリングブラスターが火を噴き、レギオノイドにダメージを与える。負けじとレギオノイドも目からレギオビームと呼ばれる破壊光線を発射して反撃するが、スーパーギャラクシーメガはメガシールドという盾で防御し、光線を防ぐ。
「お返しや!ブースターライフル!」
メガブラック(青ピ)が操縦桿を操作すると、スーパーギャラクシーメガはブースターライフルを装備して、レギオノイドを銃撃する。
「どどめや!スーパーギャラクシーナックル!」
スーパーギャラクシーメガのロケットパンチがレギオノイドを貫き、レギオノイドは爆発した。
「よっしゃあ!」
「楽勝やったな!」
五人ははしゃぎながらスーパーギャラクシーメガから降りる。スーパーギャラクシーメガはメガシップとデルタメガに分離すると空へと飛び立った。
「なあ?まえから、思ってたけど…あいつらどこからきて、どこへいくんだろ?」
「そりゃあ、宇宙じゃないの?」
「そうかも知れないけどさ…」
「おーい、お前ら!無事か!?」
変身を解除した上条と吹寄が空を見上げながら話していると、健太が五人のもとへやって来る。
「でっけえロボが出たって言うから来てみたら…お前ら!こんなところでなにやってんだ!」
「健太先生、これにはただならぬ理由があるんや…」
青髪ピアスが健太に必死に弁明しているのを上条は愉快そうにみていたのだが、ふと土御門の様子がおかしいことに気づいた。土御門は何かあやしむような目で健太を見ているのだ。
「あぶねえから早く帰れよ!じゃあな」
健太はしばらく青髪ピアスと押し問答を続けていたがやがて納得したのか自分のものと思われる、バイクにまたがり去っていった。
「あやしい?健太先生が?」
「ああ…」
上条は土御門と一緒に寮へ帰る途中に先程の態度について聞くと、土御門はそう言った。
「なんでだよ。いい先生じゃないか」
「なんというか…こう、ただものじゃない雰囲気がするぜよ」
「気のせいじゃないか?」
「それに、あの先生俺らが戦っているときもよく近くにいるにゃあ」
「…そう言えば…」
上条にも思い当たることがあった。今日の戦いはもちろん、以前も戦いを見ていたギャラリーのなかに健太がいたり、怪人に襲われた被害者を健太が助けていたこともある。確かに偶然にしては多いような気もするが…
「俺みたいに運が悪いってこともあるだろ」
「そうだったとしてもおかしいぜよ」
土御門はそう言うと上条のほうをしっかりと見る。
「俺はあの先生のことをすこし調べる…そもそもこの時期に外部から人を呼ぶなんておかしいぜよ…」
「う~ん…」
上条は納得できない感じだったが土御門のいつもとは違う気合いの入れかたに圧倒され、何も言い返すことが出来なかった。
それから数時間後、上条はインデックスと近くのスーパーに来ていた。
「とうま、とうま!今日はこれにしよう!」
「あのインデックスさん…ただでさえ今月、貧しいのにそんなステーキ肉買ったら、上条さんの財布は一瞬で空っぽになって…」
上条はインデックスの方を見る。すると、その奥に健太を発見した。
「(あ、健太先生だ)」
「どうしたの、とうま?」
「えっ?いやなんでも…(インデックスと一緒に買い物してるとこ見られると明日学校でネタにされちまうかも…声はかけないどくか…)」
健太はかごに野菜を数品入れていく。
「(へぇー、焼肉好きって言ってたけど、野菜とかもちゃんととってるんだ…自炊してるのかな?)」
上条は健太のことを悪人などと思ってはいない、だが、上条は心の奥底で健太を恐れていた。理由は1つ…彼が時々見せる表情や雰囲気がかつて上条が戦ってきた人間たちに似ているからである。彼の顔を見ていると右方のフィアンマ、後方のアックア、一方通行…彼が戦ったなかでも最上級の人間たちを時々思い出してしまうのだ。
「(なんでなんだ…あの人が悪い人ってわけじゃないはずなのに…どうして?)」
「とうま!買い物は終わってないんだよ!」
「あっ!悪い悪いインデックス…」
インデックスに急かされながら上条は買い物を再開する。
買い物を終えて二人が店の外に出ると、ちょうど健太がバイクにまたがり、エンジンをつけたところだった。健太は二人に気づかず、そのままバイクで駐車場の外へ出ていった。
「…ああ、もう!気になるな!よし!」
上条は懐からジャイロスイッチとフードロイド『ナゲジャイロイカ』を取りだし、スイッチを装填する。
「いけ!ナゲメデ!ナゲスト!ナゲイオ!ナゲロパ!」
ナゲジャイロイカから発進した四基のツナゲットと呼ばれるユニットが健太のバイクを浮遊しながら追いかけはじめた。
「インデックス…ちょっと先に帰っててくれ…」
「え?…わかった…」
上条は荷物をインデックスに預けると、路地裏に入り、マッシグラーを呼び出す。マッシグラーにまたがった上条はナゲジャイロイカの反応を追いかけ始めた。
「(第六感なんて信じたことないけど…どうしても気になる…)」
第二十三学区のとある場所に石碑の前に伊達健太は立っていた。手には花束が握られている。
「出てこいよ、つけてきてるのは解ってるぜ!」
健太の声に反応して物影にいた上条は出てくる。
「いつから気づいてたんすか?」
「バイクを停めてしばらく歩いてたらな、カーブミラーに映ってたぜ」
健太は手の花を石碑に供える。
「ここがなんの石碑なのかしってるか?」
「88の奇跡…オリオン号の事故の…」
かつて、宇宙から奇跡的に生還したスペースプレーン、オリオン号をたたえる石碑…上条にとってはくれかけた夏に起こった大事件の原点と言うべき場所だ。
「俺は外にいた頃、宇宙関連の仕事を兼任していてな…ここのことを聴いて、一度訪れてみたいと思ったんだ…」
「そうだったんですか…」
上条は健太の横に立つ。健太は石碑を哀しげに見つめていた。
「なあ上条…お前は大事なものを守れなかったこと…あるか?」
「えっ?」
「…昔、教え子の一人を守ることが出来なかった…部活の顧問もやってて、かなり親しかった…宇宙飛行士を目指していたやつの夢を…俺は…」
「健太先生…」
健太の頭に一人の生徒の姿がよぎる。瓦礫に足を潰されている彼の姿が…。健太は瓦礫を必死に退かそうとするが…
『先生…もう駄目だよ…』
『諦めるな!頑張れ!』
彼の姿は驚くほど上条に似ていた。だからこそ健太は上条を見るとどうしても彼を思い出してしまうのだ。健太は上条の肩に手を置く。
「だから、もう二度と目の前で生徒を傷つけやしねぇ!」
「だから、色んな場所を見回ったりしてたんですね…」
「ああ…最近は変な怪人が現れてるって聞いて…いてもたってもいられなかったんだ…」
健太は一瞬上条から顔を背けるが、すぐに笑顔を作り上条を見る。
「なんてな、ついしおらしいこと言っちまったな。忘れてくれ」
「…」
健太はそう言うと上条に背を向ける。
「さてと、速く帰らねえとせっかく買った野菜が駄目になっちまうな」
「健太先生!」
突然、上条が健太を呼び止める。
「先生は、いい人ですよ。俺、色んな人見てきたけど…あんたはいい人だって心から言えるよ」
これは上条の本心だった。フィアンマ、アックア、一方通行…確かに敵だった人物ばかりだが、最後にわかりあい共闘した者さえいる。彼の…伊達健太の中にあるのは邪悪なものではない。それは彼の言葉だけでなく、表情や雰囲気からも感じることができた。
「…ふっ、ありがとよ!」
健太はそのままその場を去った。上条は一つすっきりすることができたのだが、新たに二つもやもやが生まれてしまった。
「(健太先生は何かを隠してる…)」
これは上条当麻としての直感ではない。彼の中に眠る、仮面ライダーフォーゼが彼に語り掛けてくるのだ。
「(まあ、少なくとも悪いことじゃないだろう…問題はもう一つ…)」
上条は石碑をよく見る。石碑には今、健太が置いた花ともう一つ少ししなびた花が置かれていた。
「なんなんだ…この違和感…いったい…」
[ほらなんか、変わったの。だから君そのまま~]
突如、上条のマグフォンが鳴り響く。
「はい、上条」
[上やん!怪人ぜよ!第七学区だ!]
「わかった!インデックスたちも今日は行けるから先に行かせる!」
上条は土御門との通話を切り、風斬に連絡すると、マッシグラーに飛び乗って怪人の出現地点に向かった。
そのころ、上条と別れた健太は自宅である職員寮に戻っていた。冷蔵庫に野菜を入れていると携帯電話が鳴り響く。
「はいはい、待っててね…もしもし、こちら伊達」
[おお、健太。久しぶりだな]
「久保田のおっさん!どうしたんだいったい?」
[実はな、さっき連絡があって…あの子の手術が決まったそうだ]
「手術!?でもあいつの足は…」
[先日の精密検査で治せる可能性のある術式がわかったんだ…ただ、成功率は低い]
「おっさん!もし成功したら…あいつは夢をまた追いかけられるのか?」
[成功すればだが…]
「…」
この会話がのちに上条達の運命を大きく変えることになる。
学園都市第七学区、上条の寮付近でシンケンブルーとサイマ獣トルネデウスという怪人が戦っていた。
「はあっ!」
「うわあ!」
トルネデウスの起こした竜巻がシンケンブルーを吹き飛ばす。シンケンブルーは壁に激突する。
「くっ、明鏡止水!」
「グオッ!?」
シンケンブルーは寝転びながらウォーターアローでトルネデウスを攻撃する。トルネデウスが体制を崩したところで、シンケンブルーは立ち上がりシンケンマルでトルネデウスを切りつける。
「舐めるな!」
「うわあああ!」
トルネデウスの竜巻が再びシンケンブルーを上空に吹き飛ばす。そこへハードタービュラーに乗ったダブルが現れ、シンケンブルーを救出する。
「大丈夫ですか?」
「助かったぜよ」
トルネデウスはハードタービュラーに向けて竜巻を起こす。ハードタービュラーは竜巻を避けつつトルネデウスに接近する。ダブルはドライバーのメモリを入れ換える。
[Luna][Trigger]
[Luna Trigger]
ルナトリガーにチェンジしたダブルはトリガーマグナムにトリガーメモリをセットする。
[Luna Maximum Drive]
「[トリガー!フルバースト!]」
トリガーからの誘導弾の連射がトルネデウスを襲う。
「うぁぁぁ!」
トルネデウスは倒れ、爆発した。
「おお!」
[やったんだよ!]
「おーい」
地面に降りた、二人のもとにマッシグラーに乗ったフォーゼがやって来た。
「なんだ終わっちまったのかよ」
二人がフォーゼの方を見る。その時、トルネデウスの破片の中からカードがどこかへ飛び立つ。
カードは寮の屋上にいた、恐竜グリードのてに収まる。
「この程度の終末では、満足いきませんね。私もこのカードも…悪の魔力よ…ここに集い我らがサイマ獣を生み出せ…」
恐竜グリードは再びカードを投げる。
カードはフォーゼたちの近くに着地し、新たな怪人が誕生する。
「な、なに?」
「爆発弾サイマ獣!ガスガイル!」
ガスガイルと名乗った怪人は三人に襲いかかる。
「よしファイヤーで…」
「上やん!だめだ!下手に引火したら大変なことになるぜよ!」
ファイヤースイッチを出そうとしたフォーゼをシンケンブルーは止める。二人をよそにダブルはガスガイルに突っ込む。
[Joker]
[Luna Joker]
ルナジョーカーへと変身したダブルは伸縮自在の右腕を打ち付けて、ガスガイルを攻撃する。しかしガスガイルはあまりダメージを受けていないようだ。
「そんなものか?こんどはこっちから行くぞ!」
ガスガイルは体を丸めてボールのような状態になると、タックル攻撃でダブルを吹き飛ばす。ダブルはかなりの距離を吹き飛ばされる。
「風斬!インデックス!」
「上やん!くるぞ!」
ガスガイルは今度は二人に向けてタックル攻撃を仕掛ける。二人はそれをまともに喰らってしまう。
「うあああ!」
「ぐっ!」
「どうした、その程度か?」
「くっ、パワーにはパワーだ!」
[N Magnet][S Magnet]
[NS Magnet On]
「しゃあ!いくぞ!」
マグネットステイツとなったフォーゼはガスガイルに突っ込む。
「面白い!勝負だ!」
ガスガイルもフォーゼに向かいボール状になり突っ込む。フォーゼはガスガイルを受け止めるが…
「ぐっ…うわあ!」
フォーゼはパワー負けしてしまい、吹き飛ばされる。もとの姿に戻ったガスガイルは指からガスを発射する。
「な、なんだ?」
「これは…まずい!伏せろ!」
「遅い!着火!」
ガスガイルの放ったガスが引火し、大爆発を起こす。フォーゼとシンケンブルーは爆発に巻き込まれてしまう。ガスガイルは更にガスを発射して、引火させ何度も爆発を起こす。
「ハハハハハハ!」
先ほどの攻撃で変身が解除してしまった風斬は物影に横たわっていた。そこへインデックスが現れる。
「ひょうか!大丈夫?目を開けて!」
「…」
インデックスの問いかけに風斬は答えない。
絶対絶命の三人に打つ手はあるのか?後半へ続く。
後半に続きます。