とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ)   作:マッスーHERO

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三話くらい日常編です。上条さんはハワイ戦後帰国しています。


英雄たちの日常1

学園都市 第七学区

 

この学区は中高生が多く、いろいろな学校や施設があり、雰囲気が雑多な場所である。朝のこの時間、多くの学生が朝食や登校の準備をする中、とある学生寮では…

 

 

「うぎゃぁぁーー!不幸だぁぁーーー!」

 

悲鳴がこだましていた。

 

「ずるいよとうま!スフィンクスにはソーセージあげて私には何でくれないの!?」

 

「お前の分は焼いて、今持ってくとこだ!あれはただの余り物で生だぞ!」

 

「生かどうかなんて関係ないんだよ!」

 

「お前それただ食い意地張ってるだけじゃねいか…!…ごめんなさい、許してくださいインデックスさん…」

 

ようやく噛み付いていたインデックスを引き剥がし、朝食を食べようとテーブルに着く。

 

「「いただきます」」

 

2人は朝食を食べ始めた。

「でも良かった…」

 

インデックスがぼそりと言った。

 

「なにが?」

 

「だって…とうま、ハワイから帰ってきてしばらくしょんぼりしてたから…元気になったみたいで…」

 

「あっ…!ごめんな。心配かけちまったみたいで…」

「ううん!食べよとうま、早くしないと学校遅れてこもえに叱られるかも」

 

「ああ、そうだな!」

 

彼女の一言で上条当麻は思い出していた。あの日のことを−−

 

 

 

 

ハワイから帰国した翌日、上条は自分のミスで科学サイド、学園都市を窮地に落としてしまったことを深く後悔していた…。

 

「(俺が「明け色の陽射し」に「レイヴィニア=バードウェイ」に利用さえされなければこんなことには…)」

上条はこの失敗を取り戻すための方法を思案していた、そんな時…

 

「緊急速報です。学園都市主要協力機関についての続報です」

 

「きた」と上条は思った。グレムリンは絶対主要協力機関にたいして何かを起こす。その何かが次の自分の行動の指針なると考えていた、そして過去の事件から奴らの行動は必ず世界に影響を及ぼす。ならそれをメディアが逃すはずはないと。上条はニュースの続きをまった。

 

「我々主要協力機関27社は…」

 

「(さぁ、どこだグレムリン!)」

 

「学園都市に対し…」

 

「(どこへでも俺はいくぞ!)」

 

「再び…」

 

「(どこだ!!)」

 

 

 

 

 

 

「再び協力関係を結ぶことを発表する」

 

「……………………はぁ?」

上条は訳が分からなくなった。

 

「先日の私達の行動はあまりにも早急すぎた。学園都市側との話し合いの結果、再び協力関係をきづくことをここに発表する」

 

 

 

 

PLiLiLi…「ハッ!」

上条は暫く放心状態だったが携帯電話の着信音で我にかえる。

 

「えっ!?」

 

着信相手を見て上条はさらに驚き、とるかとらないか迷うが…

 

「もしもし…」

 

恐る恐る電話をとる。その相手は…。

 

「やぁ、まさかでてくれるとは」

 

「何のようだ…。レイヴィニア=バードウェイ!」

 

そう「明け色の陽射し」のボス、レイヴィニア=バードウェイだった。

 

「そういきり立つな。ニュースはみたか?」

 

「ああ、これもお前らの仕業か?今度は何−」

 

「勘違いするな、これは私の仕業でもグレムリンの仕業でもない」

 

「えっ?」

 

「そして上条当麻、これは君だけで解決できる問題ではない」

 

上条は動揺しながらも冷静になろうとする。そして…

「何言ってんだ!グレムリンは必ず俺が−」

 

「グレムリンなんて小さい話じゃないんだよ、上条当麻」

 

今度こそ上条はパニックに陥った。

 

「(今こいつはなんて言った?グレムリンが小さい話?俺を追うために地球規模の魔術を使い、アメリカを侵略しようとさえしたグレムリンでさえ小さいだって?)」

 

そんな上条を余所にバードウェイは話を続ける。

 

「今グレムリンも不用意にはうごか…いや動けない。とにかく今私が言えるのはグレムリンが霞むほどの悪意が迫っていること、それに打ち勝つためには仲間との協力が不可欠だと言うことだ…。頼んだぞ上条当麻」ガシャッ

 

一方的に通話が切断された。上条は暫く俯き…。

 

「どういうことだ…」

 

と呟くのが精一杯だった。

 

 

 

「(あの日の内にこのことは皆にメールしたけど、バードウェイは一体何がくると言いたいんだ?あのグレムリンをはるかに凌駕する敵って一体…?)」

 

上条はそのことばかり考えていた…、時計を見ずに…。

 

「とうま、時間大丈夫?」

 

「えっ?あ、いけね!」

 

上条は急いでご飯を掻き込み、立ち上がりカバンを持つ。

 

「財布は右ポケット、ハンカチは、ん?」

 

ハンカチを確認しようと左ポケットを確認すると、そこに見たこともないカードを見つけた。

 

「なんだこりゃ?キャッシュカードじゃないし?」

そのカードは真ん中に宇宙飛行士のようなデザインの何かが薄く印刷されていた。

 

「とうま、時間!」

 

「やべぇ、行ってきます!」

上条はカードを左ポケットにねじ込み、学校へ向かった。

 

この時上条は気付いていなかった。インデックスの修道服の襟にも同じようなカードがひっかかっていたことそしてこのカードこそが新たな戦いの始まりを告げるものだと…。

 

続く




しばらく戦闘ありません。

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