とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ)   作:マッスーHERO

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当分は禁書→科学→禁書・・・でたまに一方・浜面の話を入れていきます。


超・絶・変・化

「突然世界各地に現れた怪物たち。これについて岩の森教授はどう思われますか?」

 

「いや、私はねこれはあの忌々しい学園都市の仕業だと睨んでいるんですよ」

 

学園都市第7学区、上条の学生寮

 

上条は朝飯を作りながらインデックスが見ていると思われるテレビを耳で聞いていた。

 

「しかし、学園都市にも怪物が出て結構な被害が…」

 

「そんなの自作自演に決まっているじゃないですか!!きっと学園都市のバイオ技術の産物でしょうな。その証拠にほら、こいつらは動物を模してるじゃないですか。」

 

たしかこの岩の森教授とか言う人は筋金入りの学園都市嫌いだったなと思いながら、上条は昨日のことを思い出していた。

 

 

 

 

変身を解いた上条はまずインデックスの方をみた、するとさっきまで倒れていたインデックスはトテトテと小走りでこっちの方へ来ていた。

 

「インデックス、お前大丈夫なのか…?」

 

「うん!ひょうかが一緒にいてくれたから全然心配なかったよ!」

 

「そうか…」

 

そして上条は今まで仮面ライダーダブルに変身していた人物、風斬氷華を見た。

 

「どうも、お久しぶりです」

 

「ああ…」

 

上条は困惑していたがやがて落ち着きを取り戻し訪ねる。

 

「お前出てきて大丈夫なのかそれにその力は…」

 

上条の問いにインデックスと風斬はいままでのことを話し始めた。インデックスは舞花と別れたあと一体の怪人に遭遇し追われた。追い詰められもうだめかと思った時、修道服に張り付いていたカードが光りとある空間に飛ばされた。そこはどこかのオフィスのような場所だった。そこには何故か風斬もいて、同じようにカードを持っていた。そして、そこで仮面ライダーダブルに遭遇し上条と同じように力を与えられ二人で変身し怪人を倒した。その後のことは上条にもわかった。

 

「でも、お前あとどれくらいこっちにいられるんだ?」

 

「それが…そろそろ限界みたいです…」

 

風斬の身体が少しずつ透けていく。

 

「ひょうか!」

 

「大丈夫。またすぐ会えるから…」

 

そして風斬は消えた。

 

「(あのあと土御門から舞花を無事見つけたと連絡してきたし、他のみんなの無事も確認できた。俺たちは警備員が来る前になんとか家に帰ってこれた、とりあえずは一件落着だけど…)」

 

上条はまたテレビに意識を傾ける。

 

「大体あれだけの攻撃で死者0というのがおかしい」

 

「まあ、確かにそうですが…」

 

「それに学園都市はいまだにどうやって怪人を撃退したか公表しないではないですか!!」

 

「噂では謎のコスプレをした人が倒したと言われていますが」

 

「それこそ、学園都市が自分達の失態を隠すために送り込んだパワードスーツかなにかではないですか、どっちにしろ我々は学園都市に対して…」

 

上条には、岩の森教授の言ってることが全く無いとは思えなかったかもしれない、しかし昨日の自分達が経験したことがそれを否定していた。学園都市に住んでいる上条は怪人から今まで学園都市を襲ったものたちと同じ匂いを感じ取っていた。それも右方のフィアンマやグレムリン以上のおぞましさも感じ取っていた。

 

「うぎゃああ!」

 

思考の海に沈んでいた上条を覚醒させたのはインデックスの悲鳴だった。上条は居間のほうへ急ぐ。

 

「どうした!?インデックス」

 

「とうま…、このハンバーガー固いんだよ…」

 

見るとテーブルの上に見覚えのないアタッシュケースが3つ置いてあり、ひとつが開いている。そこにはハンバーガーやポテトなどが入っていた。

 

「よくみろよインデックス…どうみても作り物じゃないか…」

 

「くっ、これはあの怪物の罠だよ、きっと」

 

「なわきゃないだろ…あれ?このマークは」

 

よく見ると2つのアタッシュケースには、月面でみた宇宙仮面ライダー部のマークがもうひとつにはデフォルトされたWの文字が刻まれていた。

 

「もしかして…」

 

上条はフォーゼのマークのもうひとつのアタッシュケースを開く。そこには37個のスイッチと赤と青のカラーリングの携帯電話が入っていた。

 

「わぁー、スイッチってこんなにあるんだね、とうま」

 

「俺も全部見るのは初めてだ。この携帯使えるのかな?…!そういえば俺の携帯は!?」

上条は部屋のなかを探すが携帯は見つからなかった。

 

「くそう…、あそこでおとしたのかなぁ…」

 

「とうま、元気出して。ほら、かわりもあるんだし」

 

「簡単に言うけどな、携帯は簡単には…、あれ?」

 

アタッシュケースに入っていた携帯電話を操作していた上条は気づいた。この携帯に設定されている番号は無くした携帯とおなじであると。

 

「とうま、そんなことより朝ごはんはまだなの?」

 

「あ、そうだった!」

 

この数秒後フライパンを焦がしてインデックスに頭をかじられた上条の悲鳴が部屋にこだますることになった。

 

 

上条は寮の入口から外の駐輪場にででいた。

 

「まったく…今日くらい休みでもいいのになあ。うん?」

 

上条は駐輪場に見慣れない単車が停まっているのを見つけた。ボディは白メインで各部にロケットのようなデザインのパーツが付いていた。

 

「上やん」

 

「ん?ああ土御門か」

 

「昨日はあれからどうだったぜよ?」

 

「今でも夢だと思いたいよ」

 

二人は学校へ向かって歩き始めた。

 

「昨日の怪人…上やんはどう思うぜよ?」

 

「全然わかんねぇ…ただバードウェイの言う通り、グレムリンよりもヤバい奴らだってことは確かだ」

 

「この力については?こいつをくれたのはどんな奴らだと思う?」

 

「それも全然…でも、あの場所で会ったあの人は信用してもいいと思った」

 

「そうか…上やんが言うなら信頼してもいいかにゃあ」

 

そこで土御門は真剣な顔で尋ねてきた。

 

「なあ上やん、それでどうする?」

「うん?」

 

「あいつらはこれからもやってくるだろう。ただでさえあいつらの狙いは上やん、お前だ。しかもいまのお前は奴らが警戒するほどの力を持ってるからな。それに敵はあいつらだけじゃないだろう。お前のその力を狙う馬鹿はたくさんいるだろうしな。それでもお前は…「戦うよ」!?」

 

上条の返事に土御門は驚く。

 

「相手がどんなやつだろうと関係ない、俺のやることは決まってる。ただでさえ襲ってくる奴らにこの力抜きで戦えるかよ。それに…俺は約束したんだ。あんな奴らの理不尽で誰かが悲しむなんて幻想はこの俺が全部ぶち殺してやるってな」

 

土御門はしばらく考え込んでいたがやがてこっちを向き笑顔見せた。

 

「ハハッ、やっぱ上やんはそうでなくちゃにゃあ」

 

「ところで土御門、昨日俺たち以外で力を貰ったやつはいたのか?噂では他に三人居たって…」

 

「ああ、それなんだけどにゃあ。どうやらそいつらは吹寄たちではないみたいだぜえ。」

 

「そうか…誰かはわからないのか?」

 

「それがなあ…周囲の監視カメラの映像は何故か消されてたし、学園都市は俺らのことを世間には出したくないのかもにゃあ。」

 

確かにあんな力が学園都市の生徒にあると知れば即刻大問題になるだろう。そういう意味では学園都市の判断は正しいのかもしれない。

 

「今のところ、やるべきことは自分の力の把握と消えたカードとかの行方だにゃあ」

「確かにな、よくわからない力もあるし」

 

そう言うと上条はポケットから先日の戦闘で使用したエレキスイッチを取り出した。

 

「それは?」

 

「ああ、この間こいつを使った時何か不思議な感じがしたんだ。何かすげぇパワーを、だけど…」

 

「だけど?」

 

「何か他のスイッチと同じで拍子抜けしちゃってさ」

 

「ふうん、ひょっとすると上やんの幻想殺しに関係があるのかもな」

 

「ああそういえば…」

 

それから上条と土御門は昨日の戦闘で分かったことを伝え会った。そして気がつくともう学校に付いていた。

 

「オイッス」「おはようにゃあ」

 

「あ、土御門!」

 

教室に入ると吹寄がいきなり近づいてきた。

 

「おい土御門、なにやったんだ」

 

「えっ!?俺は何もやってないぜえ…」

 

「あんた昨日のこれ、返してくれたなら言ってくれればいいのに、どうして黙ってたのよ?」

 

と言うと吹寄はあの白い人形を上条たちの前につきだした。

 

「ああ…ごめんにゃあ、忘れてたんだぜえ」

 

「まあいいわ、それより昨日の怪物騒ぎのことなんだけど」

 

「吹寄悪い、ちょっと俺たちは先生に呼ばれてて

さ」

 

「あら、そうならそうと言いなさいよ。速く行ってきなさい」

 

「悪いな、吹寄」

 

上条は土御門と廊下に出る。勿論先生からの呼び出しなど上条の嘘である。

 

「土御門…あれって」

 

「ああ、あれは俺たちが思った以上に厄介な代物かもなあ、上やん」

 

二人が再び教室に戻ったのは朝のホームルームが始まる直前だった。そこで例の怪物騒ぎの影響で今日の授業が午前中のみだということなどが言われた。その午前中の授業の間も上条のクラスは昨日の怪物騒ぎの話題で持ちきりだった。上条もその話を聞いていたが、どれも危機感のない、まるでテレビの中の話のようだった。授業が終わると上条は吹寄に見つからないようそっと学校を出た。そして、何時もの広場に差し掛かった。

 

「はぁー、本当に何なんだよこの力…」

 

上条はベンチに腰掛ける。そして空を見上げる。昨日の怪物騒ぎが嘘の様に晴れ切った空が広がっていた。目に染みるほどの綺麗な空だった。上条はふと昨日のことを思い出していた。

 

「何で俺、あの時泣いちまったんだろ…」

 

あのラビットハッチで地球を見たとき上条は自分が泣いた理由が分からなかった。感動したからなのか、それとも…ガタン!

「!?」

 

上条はベンチの横の自販機が商品を出す音で我にかえる。そこにいたのは…

 

「なんだ、ビリビリか…」

 

「ビッ、ビリビリって言うな!」

 

そこにいたのは御坂美琴だった。ここで上条には1つの疑問がわいていた。

 

「あれ?今日はちゃんと金入れて買ってんだな…」

 

「わ、私だってそういうときも有るわよ!それより…」

 

御坂は自販機の横を指差し、

 

「こんな自販機ここにあったかしら?」

 

「ん?」

 

見るといつも蹴られている自販機の横に黒い自販機があった。

 

「何よ、みんな売り切れじゃない」

 

「マジかよ?新しい自販機なのに?」

 

上条が黒い自販機の商品ディスプレイを見ると確かにボタンは売り切れで点灯し、商品もよくわからないものばかりである。

「って、そんなことより何であんたがここにいんのよ」

 

「ん?いや大した用はないんだけどさ、ちょっとな…」

 

上条はそう言うと空を見上げる。御坂はそれを見て首をかしげた。

 

「何よ?空から何か降ってくるの?」

 

「なあ御坂…宇宙って広いなあ」

 

「もしもし~、あんた大丈夫?」

 

「そう思わない?」

 

「あんたが言ってることのほとんどが意味不明よ。記憶だけじゃなくて生活力も忘れちゃったんじゃないの?」

 

 

「生活力…あっ!スーパーの特売!何時からだっけ!?」

 

「はぁ~…あんたってもっとちゃんとした悩みないの?」

 

と言うと御坂はポケットから三枚のメダルを取り出す。上条は思わず身構える。

 

「何で身構えるのよ!」

 

「いや、レールガンが跳んでくるかと思って…」

 

「何よ?私が前ぶりもなくこんなところでぶっぱなすとでも思ってるの?」

 

「…」

 

「何よ…その沈黙は」

 

御坂は三枚のメダルを上条に見せ、

 

「ねえあんた、昨日の…」ドガーン!!

 

「「!?」」

 

突然の爆発音で二人は周囲を見渡した。どうやら近くで起こった爆発のようだった。二人は爆発のした方向へ走る。すると…

「出てこい!仮面ライダー!スーパー戦隊!」

 

この間のような怪人であった。しかしこの間の怪人とは姿が異なっていた。体は全身青色で魚のオコゼの様な姿であった。両腕には赤色のクリスタルが付いている。

 

「何よ…あれ?」

 

「この前の奴か!?」

 

怪人は上条たちに気づくと突然高笑いを始めた。

 

「お前たち上条当麻と御坂美琴だな」

 

「お前…何者だ!」

 

「俺はリベンジャー行動隊長バリアードン。お前たちを始末するためにここにきた。ゴーミン!スゴーミン!」

 

バリアードンと名のる怪人が叫ぶと上条と御坂の周りに灰色の怪人ゴーミンと青色の怪人スゴーミンが大量に現れ、二人を取り囲む。

 

「何よ…こいつら?」

 

「御坂…お前は逃げろ!」

 

と言うと上条はベルトを取りだし、装着する。

 

「そのベルト…まさかあんたも!?」

 

「あんたもって、御坂…お前…」

 

御坂もベルトを取りだし、装着する。

 

「どうやら、私たち同じ境遇の様ね」

 

「そうだな…御坂!無理はするなよ!」

 

「そっちこそ!」

 

と言うと上条はトランスイッチをあげスイッチの回路を接続させる、御坂もメダルをベルトにセットする。

 

[3、2、1]

 

「「いくぞ(いくわよ)変身!」」

 

[タカ!トラ!バッタ!タトバ!タトバ、タトバ!]

 

二人は変身ポーズをとり、上条は白煙と共にフォーゼへ、御坂は3つのメダルが身体に重なりオーズへと変身する。

 

「しゃあ!宇宙キターーー!!」

 

「わっ!何?」

 

「あっ…悪いこれ言う決まりなんだ…」

 

「まあ、私のも変な歌が流れるし…。人の事言えないけどさ…」

 

「気を取り直して、仮面ライダーフォーゼ。タイマ…」

 

いつもの名乗りをしようとして、フォーゼは朝の土御門との会話を思い出した。

 

 

 

「そういえば、上やんあの名乗りなんだけどさ」

 

「うん?」

 

「これからも俺や他の奴と共闘するならタイマンにはならないし、何か上やんには似合わない気がするぜよ」

 

「そうかなあ?」

 

「ほら、上やんがいつも言ってるあれ。あれを言えばいいんじゃないか?」

 

「あぁ、考えてみるよ」

 

 

 

「(なるほど…今も御坂がいるしタイマンじゃないな…それにあの名乗りは確かに俺には会わないかもな…だったら)」

 

フォーゼは一度ポーズを止め、最初からポーズを取り直し、

 

「仮面ライダーフォーゼ。お前の幻想をぶち殺させて貰うぜ!」

 

と新たな名乗りをする。

 

「面白い。ならば殺して見せろ。ゴーミン、スゴーミン!」

 

「ゴー!」「スゴー!」

 

「いくぞ御坂!」

 

「オーケー!」

 

怪人の号令でゴーミンとスゴーミンたちが襲いかかる。それを向かい打つフォーゼとオーズ。フォーゼはゴーミンを殴り、スゴーミンの攻撃を左手で受け止める。 そしてロケットスイッチを13番のスイッチに変える。

 

[Chainarray]

 

[Chainarray On]

 

スイッチをONにすると、右手に巨大なモーニングスターが装着される。フォーゼはスゴーミンに向かいチェーンアレイをぶつける。

 

「ズゴーーー!」ドガーン

 

チェーンアレイの一撃でスゴーミンは爆発する。それを見たゴーミンたちは一斉に突っ込みフォーゼを包み込む。

 

「くっ…ならこれだ!」

 

 

 

[Drill On]

 

左足にドリルモジュールが装着され、高速回転する。地面にドリルが突き刺さり、フォーゼの身体は急速回転し、チェーンアレイが周囲のゴーミン達を根こそぎ吹き飛ばす。

 

「ど、どうだ~。ああ、目が回った」

 

「派手にやるわね。私も!」

 

オーズはトラとバッタのメダルを取りだし、代わりにカマキリとチーターのメダルを入れ、スキャンする。

 

[タカ!カマキリ!チーター!]

 

オーズの腕にカマキリブレードが装着され、足はチーターレッグに変わる。 オーズは高速移動と斬激でゴーミンを蹴散らす。

 

「お次はこれよ!」

 

オーズはタカとカマキリのメダルをクワガタとウナギのメダルに変える。

 

[クワガタ!ウナギ!チーター!]

 

オーズの頭がクワガタヘッドに、腕にはウナギ身体はウナギボディに代わりムチを装備する。

 

「喰らいなさい!」

 

スゴーミンの腕をムチで絡めとり、クワガタ、ウナギメダルと御坂の能力である電撃を流す。その威力はオリジナルよりも協力だった。スゴーミンは耐えきれず爆発する。

 

「ズゴーーー!」ドガーン

 

二人の活躍でゴーミンとスゴーミンは撃破され、残るはバリアードンだけとなった。

 

「成り立てのくせになかなかやるな。」

 

「そりゃどうも」

 

「あんたもこのまま倒してあげるわ」

 

フォーゼはチェーンアレイのスイッチを切り、ランチャーとレーダーのスイッチを入れる。

 

[Launcher Radar On]

 

オーズもウナギメダルをゴリラメダルに変える。

 

[クワガタ!ゴリラ!チーター!]

 

オーズのボディがゴリラボディに変わり、腕にゴリバゴーンと呼ばれるガントレットが装着される。

 

「全弾発射!」「喰らいなさい!」

 

ランチャーの弾とゴリバゴーンが発射される。しかしバリアードンは慌てず両腕でボクシングのガードのポーズをとる。技が着弾し大爆発が起こる。

 

「やったか?」

 

「妙にあっさりして…!あれは…」

 

煙が晴れるとそこには両腕のクリスタルからバリアの様なものを出した、無傷のバリアードンの姿があった。

「そんな、効いてないのか!?」

 

「どうだ!兄シールドンから受け継いだ、厚顔バリアーは!今度はこっちの番だ!」

 

バリアードンは手から銃弾を発射する。二人は攻撃を避けきれず吹き飛ぶ。

 

「うわぁーー」

 

「きゃああー」

 

「ハハハ、その程度か?」

 

「なめんじゃないわよ!」

 

オーズはすぐさま立ち上がりクワガタヘッドから電撃を発射する。

 

「うぉっ!」

 

バリアードンは電撃を避けるが、

 

[Rocket On]

 

フォーゼのロケットモジュールを使ったタックルに狙われる。バリアードンはすぐさまバリアーを張るが、ロケットモジュールに触れたとたんバリアーが砕ける。

 

「ぐわぁ!」

 

「よし!思ったとおりだ!」

 

「なるほど、これが幻想殺しか…だが!」

 

バリアードンはロケットモジュールを掴んでフォーゼを投げ飛ばす。

 

「うわぁぁ!」

 

フォーゼは地面に叩きつけられる。バリアードンは銃弾を放つ。二人は慌てて物陰に隠れる。

「チクショー!あいつ硬ぇなあ」

 

「ねぇ、あいつおかしくない?」

 

「え?どこが?」

 

「あんたの攻撃は通ると解ってて受けた。なのに私の攻撃は避けた…」

 

「はっ!そうか!あいつの弱点は…」

 

「恐らく電撃よ…ただ…」

 

「ただ?」

 

「電撃といってもあの身体に効果あるとは思えない、だとすると…」

「あのクリスタルか…」

 

「避けたといっても電撃があのバリアを越えられるとも思えない。なら方法は1つ。あんたの力でバリアを壊し、私が接近してクリスタルに電撃を打つ!」

 

「ちょっと待て。あいつの格闘能力は相当高いぞ。接近するのは危険だ。」

 

「じゃあどうするのよ!?あんたの技じゃとてもあのクリスタルを砕ける訳ないじゃない!」

 

「ひとつ、手はあるにはあるんだが…」

 

そう言うとフォーゼはエレキスイッチを取り出す。

 

「こいつなら俺の幻想殺しに電撃を付加できる…」

 

「マジ?それなら速く使いなさいよ」

 

「だけど、今のこいつのパワーじゃバリアは破壊できてもクリスタルまで電撃が通るかどうか…」リリリンリリリン

 

「「!?」」

 

突然フォーゼのレーダースイッチから音が鳴り響く。フォーゼはレーダースイッチをONにする。

 

[Radar On]

 

レーダーモジュールが左手に展開する。その液晶画面にNO imageと表示があり、そこから少しテンションの高い女の声が聞こえ始めた。

 

[良かった!繋がったよけ…くん!]

 

所々ノイズが入る。

 

[聴こえるか?フォーゼ]

 

声が男の声に変わる。

 

「あんたは一体…」

 

[悪いがこの回線が繋がっている……は短い。簡潔に説明する。よく聞…。まずお前はまだフォーゼの…の力の30%…使えていない]

 

「なんだって!?」

 

フォーゼは純粋に驚いていた。あれだけの力で30%も出せていないとは、思っていなかったからである。

 

[いいか、フォーゼの力のひとつステイツ…ンジこれは10、20、…のスイッチの力で…ォーゼを違う…に変える。かいつまんで言うとこう言うことだ]

 

「10番…でもこいつは…」

 

[分かっている。恐らくお前…エレキスイッチの力を使い…なせていないはずだ。恐らくそれはお前の力…関係している]

 

「えっ?あんた幻想殺しのことも知ってるのか?」

 

[お前はスイッチの力をただ制御しよ…としている。力を使いこなすにはお前…力とスイッチのコズミックエナジー…混ぜ合わせる必要…ある]

 

「混ぜ…合わせる…」

 

[それから、オーズ!そこ…いるな?]

 

「へぇ?は、はい!」

 

突然の振りに驚くオーズ。

 

[三枚のメダルを色で…せるとコンボが使…る、だがコンボは…]ブチッ

突然通信が途切れる。

 

「おい、ちょっと!」

 

「今の…信じられるかしら?」

 

「わからない…でも今はやるしかない!」

 

二人は物陰から飛び出す。

 

「ふん!ようやくてできたか」

 

「いくぞ!御坂!」

 

「ええ!」

 

フォーゼはエレキスイッチを取りだし、ロケットスイッチと入れ換える。

 

[Elek]

 

「(力を混ぜ合わせる…宇宙の力を全身に!)」

 

フォーゼの身体に電流が流れた様な感触がした。

 

「(色を合わせる…あいつの硬い体表にダメージを与えるには…)」

 

オーズはクワガタとチーターのメダルを取りだし、サイとゾウのメダルを入れる。三枚のメダルが一瞬輝く。

 

[Elek On]

 

[サイ!ゴリラ!ゾウ!サゴーゾ…サゴーゾ!]

 

フォーゼの右手にビリーザロッドが現れ、そこから電流がフォーゼの全身を包む、そしてボディは金色でイナズママークが描かれ、目は青色のフォーゼ・エレキステイツに変わる。オーズの頭は一本づののサイヘッド、足は硬い装甲で包まれたゾウレッグに変わり。超重量級の銀色のコンボ、オーズ・サゴーゾコンボに変わる。

 

「その姿は!?」

 

バリアードンは驚きながらバリアを発生させる。フォーゼは自分の姿に驚きながらもビリーザロッドのプラグを中央のコンセントに差し込み、柄にエレキスイッチを差し込む。

 

[Elek Limit break]

 

「いけぇー!ライダー100億ボルトシュート!!」

 

ビリーザロッドからこの間とは比べ物にならない電撃の斬激波が発射される。バリアードンのバリアは幻想殺しの効果で破壊され、クリスタルも電流を浴び使えなくなる。

 

「ナニ!?」

 

「あら、余所見してる暇はないわよ」

 

狼狽するバリアードンにオーズが接近し強烈な右ストレートを喰らわせる。

 

「ぐわぁ!!!」

 

「次は黄色よ♪」

 

御坂は三枚のメダルをライオン、トラ、チーターに変えてスキャンする。

 

[ライオン!トラ!チーター!ラタ、ラター、ラトラータ!]

 

オーズの頭がライオンヘッドに変わり、全身が黄色で先程とは対照的に身軽そうなラトラータコンボに変わる。オーズはバリアードンが空中にいる間に高速で落下点に入り、強烈なキックの連打を喰らわせる。バリアードンは大ダメージを受ける。

 

「ここは、撤退だ。スゴーミン!」

 

スゴーミンが呼ぶ出され、下半身がバイクに変わる。そしてバリアードンを乗せ走り出す。

 

「あ、逃げたわ…」

 

「くそ!速い…どうやって追えば…」

フォーゼが考えていると、どこからともなくバイクが走ってきた。しかし、だれも運転していない。

 

「!このバイク、今朝の!」

 

「乗れって事かしら…あら?」

 

オーズはメダルケースが光っているのに気づく。ケースからメダルを取り出すとそれは全体が灰色のメダルだった。オーズの頭に使い方が伝わる。

 

「そういうことね!」

 

オーズは先程の黒い自販機に近づき、メダルをいれて、一際大きいボタンを押す。すると、自販機がバイクに変形する。

 

「なんだ?そりゃあ?」

 

「驚いた?これが私のマシンみたい」

オーズは自販機が変身したマシン、ライドベンダーに跨がる。フォーゼもそれにならい、白いバイク、マシンマッシグラーに乗り込む。

 

「中学生がバイク乗っていいのか?」

 

「あんたも無免許でしょうが」

 

二人はアクセル全開で敵を追いかける。バリアードンはある場所を目指していた。

 

「急げ、スゴーミン!転送ポートまでまだ距離があるのだからな、幸い奴等も追っては…「待ちなさい!」」

 

バリアードンが後ろを覗くと、二人のバイクがすぐそこまで来ていた。オーズはマシンから一本の剣を取り出す。オーズはその剣、メダジャリバーに灰色のメダル、セルメダルを三枚入れる。そしてメダジャリバーのレバーを押し、メダルをスキャンする。

 

[トリプルスキャニングチャージ!]

 

「喰らいなさい!」

 

オーズが剣を横に払うとまるで空間ごと切れたかのようにスゴーミンが真っ二つになる。スゴーミンば爆発し、バリアードンは振り落とされる。

 

「そ、そんな…」

 

「止め、任せたわよ!」

 

「任された!」

フォーゼはバイクでバリアードンに突っ込みながらビリーザロッドのプラグを左側に差し替える。そしてエレキスイッチを柄に差し込む。

 

[Elek Limit break]

 

「ライディングライダー100億ボルトブレイク!!」

バイクですれ違い様にビリーザロッドをバリアードンに叩き込む。バリアードンは苦しむ、

 

「やはり、兄と同じシールドが良かった…」

 

バリアードンは大爆発を起こした。

 

「よし!」

 

「やった…わね…」

 

オーズはそう言うとライドベンダーから落ちて変身が解除される。フォーゼは御坂のもとへ駆け寄る。

 

「御坂!おい、どうした!しっかりしろ!」

 

 

 

御坂が目をさました時、目の前にあったのは目を閉じ御坂の唇を奪おうとする黒子の姿だった。御坂はとりあえず黒子に電撃を叩き込む。

 

「ふんぬぁ!」

 

黒子は人とは思えない悲鳴を上げて倒れる。

 

「あんた、なにやってんのよ!」

 

「昔から言うじゃないですか、眠れる姫は王子のキスで目覚めると」

 

「眠る…」

 

「全く、怪人に襲われて気絶なんてお姉様らしくないですの。今度ばかりはあの類人猿に感謝しなければなりませんの」

 

「えっ!?」

 

「倒れたお姉様を寮まで運んでくれたんですのよ。」

 

「そう…(そうか、コンボは体力の消耗が激しいいんだ、だから私気を…)」

 

御坂はカバンを確認のすると奥の方にベルトとメモが入っていた。メモには「無理すんなよ」と書かれていた。

 

「あいつ…」

 

 

 

「ただいま…」

 

「とうま!遅いんだよ!ご飯速く!」

 

「ちゃんと買ってきたよ…」

 

「なんか疲れてるみたいだね、とうま」

 

「いろいろあってな」

 

買ってきた弁当を置くと上条はベランダに出て空を見上げる。空には少ないが星が見えた。

 

「この力…まだまだ奥が深そうだな…」

 

「アメリカ大統領、ロベルト=カッツェ氏はこの怪人騒ぎの対処のために世界が一つとなるべきと話し、新たな組織地球平和連合Terrestrial Peaceable Consortium、通称…」

 

テレビからは聞きなれたニュースキャスターの声が聞こえていた。

 

「TPCの設立を宣言しました。」

 

世界は変わっていく、彼らの気づかぬところで確実に…




TPCは防衛隊の名前じゃないですが、今作では防衛隊扱いです。あの人たちの登場はだいぶ先です。ドリルを地面にさして回るのはクラヒー(クライマックスヒーローズ)の戦法です。

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