徒然なる中・短編集(元おまけ集)   作:VISP

72 / 137
 活動報告になった宣伝用の嘘予告です。
 詳細は活動報告を参照してください。


FGO×デモベ 嘘予告 AD.×××× 変異特異点「異界浸食都市アーカム」

 そこは、本来なら有り得ない筈の特異点。

 歴史上の7つの特異点と終局特異点、そして三つの亜種特異点を修正したカルデアが遭遇した新たな特異点。

 否、それは特異点とカテゴリする事も疑問符が付く。

 アメリカ合衆国マサチューセッツ州にあるセイラムが一夜にして霧の中に没したのだ。

 その霧は事件発生から3時間経過した現在もなお拡大の一途を辿っており、合衆国軍はあらゆる手段で以て内部の観測及び侵入を試みたが、悪戯に消耗を重ねただけだった。

 そこで次の手段として魔術的侵入を試みた結果、聖堂協会所属の魔術師や雇われた在野の魔術師らによって、霧の内部が確認された。

 そして、彼らは一旦霧の中から抜け出した後、口を揃えて言った。

 

 曰く、セイラムの面影はなく、巨大な大都市がある。

 曰く、その都市の住人は人間と人間以外が複雑に入り混じっていた。

 曰く、セイラムの住人は見当たらず、街には暴力と退廃と名状しがたい狂気が蔓延していた。

 

 そして、報告してきた魔術師の多くは重装備で心身を保護していた者を除き、その肉体と精神が変質し、人間以外のものへと徐々に変化していったと言う。

 この異常事態に対し、カルデアはアメリカ合衆国からの要請と国連及び魔術協会の認可の下、最後のレイシフトを行った。

 無論、唯一の人間であるマスターには十全の対策を施した上で。

 

 

 『あぁ、漸く来たんだね。この世界の最新の英雄。勿論飛び入りも大歓迎さ。この影法師の用意した劇場、存分に愉しんでおくれ。』

 

 

 そこで彼らは見る事になるだろう。

 この星を虎視眈々と狙っている、この宇宙の外側に住まうモノ達を。

 狂気と冒涜と退廃と恐怖と脅威が形を成した存在を。

 そして、出会う事になるだろう。

 そんな絶望的な存在を相手にして尚、戦い続ける最弱にして最強の存在に。

 無垢なる刃、魔を断つ狩人、何もかにも無くしてもなお立ち上がる灰色の王に。

 

 

 

 

 

 「此処か?此処はアーカム。嘗て此処とは異なる世界にあった、在りし日の都市だよ。」

 「異世界、という事でしょうか?」

 「そう。君たちの世界とは全く成り立ちからして異なる世界だ。最も、既に滅んで久しい上に色々と混ざって入るがね。」

 

 

 

 「イヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!お初の方は初めまして既知の方はこんにちは吾輩の名はドクタァァァァァァァァァァァァァウェェェェェェェェェェェェェェェェストッ!!!!今日もビンビンな吾輩の才能(股間を示すポーズをしつつ)から湧き出る発明という名のパトスが溢れ出て止まらない!なーのーで天才の義務として皆にこの幸せを分けてあげましょォォォォォォォォォォォォ!!皆で分け合えば幸せは倍に、悲しみは半分…あぁこれで吾輩も皆ももっと幸せになr」

 

 パァンッ!

 

 「撃った!?」

 「安心しろ。ギャグ補正で直ぐ復活する。」

 「くわーーーっ!こぉの瑕疵付き寝取られ系変身人妻ヒーローがぁぁぁぁ!!再会早々ドタマ撃ち抜くとか吾輩の頭脳に傷が付いたらどう責n」

 

 パァンパァンッ!

 

 「次行くぞ次。」

 「ア、ハイ。」

 

 

 

 「やぁやぁ僕はペルデュラボー。君達がこの世界の住人だね、初めまして。お近づきの印に我が屋台自慢の蒸しパンは如何かな?」

 「これは素晴らしい…!店主、もう20個お願いします。」

 「アルトリアさーん、その蒸しパンを買うお金は誰が出すと思ってるのかなー?」

 「安心してください、マスター。士郎が先程投影した品を質屋に出していました。」

 「どっちみち集るの!?」

 

 

 

 

 「で、今回の乱痴気騒ぎの目的は何だ?」

 「そりゃー勿論娯楽のためさ。この世界の方から僕達へとコンタクトがあってね。魔人柱、と言ったかな?彼がこの世界の要素で人類を救えないのなら、他の要素を加える事で救いを成そうとしたのさ。僕はそれに乗っかっただけ。」

 「ふん、母屋を乗っ取って偉そうに…。」

 「それが僕だからね。お陰でこの世界における橋頭保が出来た。後は僕らの存在を認知させれば、神代への回帰が始まるだろう。それはこの世界の魔術師にとっては好都合じゃないのかい?」

 「その結果、この世界は我々の世界の法則へと取り込まれる訳だ。この街を覆う霧も、大気の組成が我々の世界の魔術法則へと触れて変質したが故に詳細な観測が出来ず、霧に見えているだけの事。これが外にまで漏れ出せば、死体の山がどれだけ出来るのやら。」

 「はははは、神様なんて残酷なものさ。君だって、よぉぉぉく知っているだろう?九郎君とアルアジフがどうなったのかを。何せ止めを刺したのは君達なんだから。」

 

 

 

 「おやおや、性懲りもなく来たのかい?」

 「うん。だって諦める理由は無いし。」

 「あぁ、確かに私は知っているよ。神々の残酷さも、世界の無体も。だが、それは私の生き方を変える理由にはならん。」

 「うん、まぁ、そういう事で。ナイアさん、退治させてもらいます。」

 「はは、ハはハハハハハはハハハハハハハハハハはッ!!あぁやはりそうでなくては!そうでなくては面白くない!わが子よ、最新の英雄よ!共に謳おうではないか!終わり行く世界と始まりつつある世界への祝福を!!」

 

 

 

 

 「憎悪の空より来りて」

 「正しき怒りを胸に…」

 「我らは魔を断つ剣を執る!」

 「「汝、無垢なる刃、デモンベインッ!!」」

 

 「さぁこの無貌の混沌が言祝ごう、大いなる祝福を!新しい暦を始めようじゃないか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 AD.×××× 変異特異点「異界浸食都市アーカム」 

 

 人理定礎値ーーー

 

 AD.2016

 

 魔を断つ剣

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。