原作効果もいい加減にしろ!   作:なのは3931

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うさぎちゃんが入ったパックを購入!
最強カードのプトレマイオスとインフィニティが!
やったぜ。


そろそろGXが始まるお!

『へぇ~そんな事があったのか~』

 

 

「そうなんだよ~」

 

 

十代とPDAで今日あったことを話す。

海馬とペガサスと会い両方とデュエルし、勝ったなんて正直嘘くさすぎる。

 

 

『うわ~!すげーなぁ、シャーリーは!俺も見たかったなぁ~。ていうか俺も海馬社長やペガサスさんと戦ってみたいな~!』

 

 

十代はデュエル脳だなぁ…

 

 

「そんな訳で俺は城之内家にホームステイ中のペガサスに引き取らられたアメリカ人の孤児でインダストリアル・イリュージョン社から海馬コーポレーションに派遣された社員になった訳だ」

 

「どこ見て喋ってるんだ?」

 

 

海馬の養子として海馬シャーリーでも良かったのだが社長に「貴様のような娘などいらん!」と断られた。

ひどい、こんなに純真無垢で可愛いのに…。

 

まあ、見た目どう見ても白人だしペガサスの養子で良いだろうという事になった。

ペガサスは身寄りの無い子供などを保護したりしている。

そのための施設や社会に出るための教育や金的支援を行い、カードもある程度無料で貰えるらしい。世界中にペガサスに助けてもらった子供たちがいるわけだ。子供を保護して育てることは二度と三次元に恋をしないと誓っているペガサスの家族を手にする唯一の方法であった。

夜行とかと兄弟になるわけですね。

 

 

「そういえばお前明日試験じゃないか?勉強しなくていいのか?」

 

 

『う゛、痛い所を付くぜ…、明後日のデュエルの試験で挽回する予定だぜ!』

 

 

(それで良いのか?)

 

 

「まぁ、落ちないように頑張れよ、勉強するか寝坊しないように早めに寝ろ」

 

 

『分かってるよ、お休み!』

 

「おう、お休み」

 

 

ふう…そういや十代がアカデミアに行ったら簡単には会えなくなるのか…

 

 

友達になったのに寂しくなるなぁ…

 

 

 

 

《翌日》

 

 

 

海馬コーポレーションでデュエルディスクについて調べる事になった。

 

少なくともリアルソリッドビジョンをOFFに出来る方法は知っておきたい、毎回デュエルで相手を吹っ飛ばしてはさすがに忍びない。

 

 

 

「現状分かる機能はどんな物だ?」

 

 

「まずカード保存機能、デュエル機能、それも質量を持ったソリッドビジョンシステムです」

 

 

ここら辺はまぁ優れたデュエルディスクの発展型と言っていい。

 

 

「PDAとして使えインターネットも快適、ルールや効果をその場で調べることも出来ます」

 

 

音声認識やタッチパネル搭載、しかも腦波コントロール出来る(出来ない)

 

 

 

「X線で透析した所やはりこの中に直接カードが入っているわけでは無さそうですね」

 

研究員が結果を報告する。

 

 

「カードやパーツ自体がシステムで実体化している可能性が有りますが…、それか彼女が言っている事が真実ならここでは無い別空間にカードを保存し、持って来たりしているのではないでしょうか?それなら彼女が別世界から来た方法も説明が付きます」

 

 

「デュエルディスクに転移機能があるというのか?」

 

 

「ええ、充分にあり得ます…!」

 

 

(まじかよ…)

 

 

このデュエルディスク某ゼオライマーやブライガーやネコ型タヌキロボ位有能である

 

 

「そして当然武器にもなります」

 

「そこは当然じゃないよね?」

 

デュエルディスクが光り鉄の棒を切断する。素良君とかもやってたし別におかしくはないね…

 

 

「なぜデュエルディスクが武器になるのだ…」

 

 

「まあ護身機能でしょうね、デュエルディスクや中身のレアカードを狙う奴はこの世界にもいますし、多機能化が進んで基本装備何でしょ」

 

 

決して侵略用ではない筈…

 

 

「調べた所刃状になるソードフォーム、斧状になるアックスフォーム、サイズフォーム、ランスフォーム、ハンマーフォーム、以下省略、そしてガンフォームが有ります」

 

 

「無駄にフォーム分けをしおって…!」

 

 

(全部乗せフォームは無いのか…)

 

 

 

※この作品は遊戯王二次小説です。

 

 

「このガンフォームでは実弾、それと光線、いわゆるビームが出せる様です」

 

 

「まるで意味がわからんぞ」

 

 

5D'sには光線銃出てたから何もおかしくは無いね、銃型のデュエルディスク(オブライエンとか)もあるしデュエルディスクを近接武器にして戦った奴も居たので何もおかしくは無い。

 

十代もフリスビーにしたりしてる。持ってて良かったデュエルディスク。

 

 

ガンフォームは一応デュエルにも使えるらしい、先にデュエルディスクを構えた方が先行を取れる仕様のようだが、こんなの他にやってる奴はいないだろう…満足街…うっ、頭が…。

 

 

 

 

 

「このアクションデュエルモードとライディングデュエルモードとは何だ?」

 

 

うわ!マジか、ライディングデュエルできるの?アクションデュエルも出来るのか!

 

 

「ライディングデュエルとはバイクに乗ってデュエルすることです」

 

「貴様が何を言っているのか分からん、どういう意味だ?」

 

「その通りの意味です」

 

「まるで意味がわからんぞ!?」

 

 

 

少女説明中・・・

 

 

 

「成る程、スピードスペルとやら以外の魔法が実質使えずスピードスペルはターンごとに増えるスピードカウンターが必要…。モンスターと罠で戦うのが主な戦い方か…面倒なルールだ、バイクに乗る意味もわからん。普通に戦えばよいではないか…」

 

 

まあ、そうなるよね…あとアクセルシンクロとフィールの説明もしたけど華麗にスルーだね。

 

 

 

「最初は皆そう思ったけど実際見て見ると結構面白いぜ?慣れてくると”今日はDホイールに乗らないのか…”って感じてきたし、いつか社長も”どうしてDホイールと合体しないんだ?”って感じる様になる筈だぜ?」

 

「なりたくないしそんな気持ち分かりたくも無いわ!」

 

 

「スリルがあって面白そうだけどなぁ…、これ出来るのかな?」

 

 

「バイクが無いではないか」

 

 

そうだよなぁ…Dホイールが無いと出来ないよなぁ…

 

 

そう思いながらボタンを押す、その瞬間――――

 

 

 

ブオオオオオオオ―――ッ!!キキィ―――――ッ!!

 

 

 

 

突然ワームホールの様な物が開きバイクの様な物が現れて俺の前で止まる。

 

 

 

「……」

 

「……」

 

 

「さ、これでライディングデュエルが出来るわけですね」

 

 

「ですねでは無い!?なんだコレは!」

 

「多分Dホイールです」

 

「異世界の技術といえば何でも通ると思うなっ!」

 

「そんな事いわれても…」

 

 

実際できるからしゃーない

 

 

「とにかく、このバイクもどきも調査班にまわしておくからな!」

 

「Dホイール乗ってみたいなぁ」

 

「調査が先だ!」

 

「ええ~?」

 

 

Dホイール乗れないんですか!ヤダー!

 

まあ調査は大事よね…。

社長がどこかに電話をかけている。

 

 

 

「不動か?俺だ、少し調査したい物があるんだが…」

 

 

…何か今さらっととんでもないタイムパラドックスが起きた気がする。

 

これにはパラドックスさんも苦笑いである。まあ多分聞き間違いだろう…。

 

 

 

 

「それで?このアクションデュエルというのは何だ?」

 

「それはリアルソリッドビジョンを活用したデュエルの最終進化系らしいですよ?フィールドにカードが落ちててそれを拾って使えるんです、鳥獣族やドラゴンの背に乗って拾いに行ったり自力で走り回ったりして…」

 

 

「また面倒な要素を組み込むのか…真のデュエリストなら己のカードのみで戦うべきであろう!」

 

 

「また年寄臭い事を…、最近のデュエルと来たら…ってか?」

 

「うるさいわ!最終進化だと?例え小さな子供だろうが身体が不自由だろうがデッキさえあれば例え大の大人相手でも対等、それがデュエルモンスターズであろう!身体能力に優れた者が有利なデュエルなど愚の骨頂!呆れて物も言えぬわ!」

 

 

うーん、社長の言う事も一理あるんだけどね?やっぱ人気あるんだから面白いんだと思うよ?

 

身体能力の差を補うのがモンスターなわけだし、最初の口上通りモンスターと一体となって戦うからこそモンスターとの絆が深まるんだと思うし…、リアルソリッドビジョンってそうでもしないと生かしにくいしね?何より見ててもやってても楽しそうだし。(アニメで面白いとは言っていない)

 

 

~~~

 

 

「ふぅん、今日はもう帰っていいぞ」

 

 

「ぬぅぅわぁぁぁん疲れたもぉぉぉん」

 

 

「しばらくは採取したデータで事は足りる、解体出来ない以上はこれ以上は分からんだろう」

 

 

やめてくれよ…壊れたらカード無くなるんだぞ?

 

 

0%0%0%という映像が脳内にフラッシュバックしながら思う。

 

 

「バイクも持って帰っていい、精々練習に励むんだな」

 

 

ありがてぇ…これでバイクに乗れるやで~!

 

 

「分かっていると思うが乗り回して問題を起こすなよ?」

 

 

「分かってるよ、そこまで子供じゃないし!」

 

 

そういやバイク乗れる人に教えてもらったほうがいいのかな?

 

 

 

 

《さらに翌日》

 

 

「ゆ、ゆっくり押してね?」

 

「はいはい…」

 

 

今日は朝から城之内君とバイクの練習である、社長も乗れるらしいが教える気はさらさら無いらしい。

 

まぁ、教えを請う際に首輪と鞭を取り出したのでこっちから願い下げだが…

 

剛三郎式教育法はやめろや…女の娘にそれは論理的にも絵面的にも問題やろ…

 

そんな訳でバイクの免許を持っている城之内君に白羽の矢が立ったわけだ。

 

 

「いいって言うまで離さないでね?」

 

「離すに決まってんだろ!?引きずられるだろうが!」

 

 

仕方ないなあ…まあ俺自身バイクに乗った事は無いが自転車と車に乗れるし、大丈夫だろう(謎の自信)

 

シャーリーはバイク乗りの達人設定だし、アニメでの能力も加速能力、元ネタは世界で初めて音速を越えた男やしリミットオーバーアクセルシンクロ出来ても不思議では無いからな…バイク位乗れないとね。

 

 

 

(よーし、やるぞぉ!)

 

アクセルを全開、フルスロットル!いくぞぉ…!

 

 

 

・・・・・・

 

 

「うぇ~ん、痛いよぉう~」

 

「コイツいきなり転倒&衝突しやがった…」

 

 

いやあのね、ニュートラル入れてたのね。そして、それ知らないでセカンド発進だと思ってそれなりにスロットル回したら、動かないからアレッと思ってギアいじったっけ、ロー入っちゃって、もうウィリーさ。

 

 

 

「いきなり飛ばそうとするからだろ…」

 

「次はゆっくり行くわ…」

 

 

そろ~りと動かし発進、運転に移る。

 

 

「やれば出来んじゃねえか!」

 

 

ふふ、今の俺は仮面ラ…D・ホイーラーだぜ!

 

 

「このままひとっ走りしてくるぜ!」

 

「え?お、おいっ!?」

 

 

テンションが上がってそのまま公道へ進み走り去っていく。

 

 

「あいつ、免許持って無いよな?牛尾に見つからなきゃいいが…」

 

 

 

~~~~

 

 

「ふっふ~、ツーリングは気持ちがいいZOY!」

 

 

身体に感じる風の抵抗が心地よい。なかなか楽しい物だ。

 

 

「ん?なんだあいつ?」

 

 

道路をゲイっぽ…バリバリのメタルな服で身を固めた男が歩いていた。

 

メタルな服装の奴は多いのだが気になったのはその髪型である。

 

髪を針鼠の様に尖らせている、差し詰め紅葉頭、生き物でいえばヒトデである。

 

さらに毛先を赤く染めている、なのに前髪は金髪である。

 

すっげー派手だ…いやナウい。

 

なのに雰囲気は優しそうな感じである。背も小さいし…。

 

 

 

(まぁこの世界はあんなのがいてもオカシク無いわな)

 

 

ナウいのが当たり前のこの世界においてあの服装は普通なのである。

 

 

しかしなんか引っかかるんだよなぁ…?

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

(ん?あれは?)

 

少年にカードを渡しその場を去った後、一人の人物が目に留まる。

 

女性だろうか?

 

バイクに乗って移動している…

 

(あれ?あれってもしかして…)

 

バイクの後部にヘルメットを被ったウサギが座っている。

 

「へぇ…彼女、遂にこの世界に来たんだ?」

 

 

 

 

(これから先大変だろうけど、頑張ってね!)

 

 

そう心の中で呟きその場を後にする。

 

彼らにはこの先困難が待ち受けているだろうがきっと大丈夫だろう。

 

二人の少年少女に親指を立て送り出す。今回語られるのは彼の物語ではない。

 

彼らの物語がこれから始まるのだ。

 

 

 

 

 

_______

 

 

 

「ん?おーーい!じゅーーだーーーい!」

 

 

何やら一枚のカードを見つめている十代を発見、主人公特有のエンカウント率。

 

「あっ!シャーリー!」

 

「何見てるんだ?」

 

「ああ、今さっきこのカードをナウいにーちゃんから貰ったんだ、ラッキーカードだってよ!」

 

 

あれ?なんか聞いたことがあるぞ?

 

 

「もしかしてそれって伝説の決闘者じゃね?」

 

「伝説って?」

 

「ああ!それってハネクリボー?」

 

「そうだけど…」

 

 

やはりそうだったか…

 

「やっぱり!それ武藤遊戯じゃん!」

 

「ええ?決闘王の武藤遊戯!?うわ~気付かなかった~!急いでたからな~!」

 

「まだその辺に居るかな?俺も会いたい!てかサイン欲しい!」

 

 

すべての元凶、遊戯王において最も有名な人物、多分王様はもう冥界に帰っただろうけどそれを差し引いても会いたい!

 

 

「十代!その人どっち行った!?」

 

「え?多分あっち…」

 

 

俺が来た方向やん!そんな奴見なかっ…、見たわ…

 

どう見てもあのカラフル紅葉やん…どうして初見で気付かなかったのか…。

今思い返すとどう考えても遊戯にしか思えない…

 

 

「うおおおおお!!待ってろ――――!もう一人の遊戯ィ――――!」

 

「あっ!おい、待てって!?」

 

二人でもう一度前主人公に会いに向かう、何か忘れてる様な…

 

 

 

~~~~~

 

 

 

「くそ~居ない!!」

 

無警戒の時に伝説のポ○モンと野生でエンカウントしてボールの持ち合わせが無くおめおめと逃がしてしまった時の気持ちに似ている。

ボールを買いに行ったら移動していて追いかけっこになっちゃう感じだ。

 

 

「もうこの辺には居ないんじゃないか?」

 

「そうかもな…そういえば十代、急いでたって言ってたけどこれからなんかあんのか?」

 

「ん?…あ~~~!!そうだ!今日はアカデミアの実技試験があったんだ!電車が止まった所為でギリギリだったんだ!」

 

 

あっ…、そうかハネクリボー貰ったってことはそういう事だったな…

 

「ちょっと待て、今何時だ?」

 

「ええっと九時四十分だ!あと二十分しかない!」

 

 

うわぁ、このままだとDホイールでいってもギリギリ間に合いませんね…

 

完全に俺の所為ですね…ってちょっと待て?

 

 

 

 

 

十代が遅刻→試験に不合格→アカデミアに十代が居ない→この後の事件を解決できない→世界滅亡→DEAD END

 

 

 

 

(アカン俺の所為で世界滅びてまう…)

 

 

 

「十代!!」

 

「わっ!?何だ!?」

 

「乗れ!全速力で突っ走る!!」

 

「わ、分かった!」

 

 

我ながら凄い剣幕で叫んだ為素直に後ろに乗る十代。

 

 

「行くぜ!全速前進DA!!」

 

 

ブォ――――――ンッ!!

 

 

二人を乗せたDホイールは超スピードで発進する。

 

 

視界の奥で米粒程の物や人が一瞬で肥大化し通り過ぎて行く。

 

「ちょ、ちょっと速すぎじゃないか!?」

 

「急がないと遅刻すんだろ!」

 

まだ速度計には100としか書いていない、100キロ…まだこれぐらいじゃ間に合わない!

 

「150キロまで加速するぞ!」

 

「ええ!?」

 

 

・・・・・

 

 

 

「ようし、ネズミ取りの準備だ、沢中準備しろ」

 

 

「牛尾さんコレどう使うんすか?」

 

「ばっきゃろ、教えただろ?コイツを走ってる車に向けてだな…」

 

 

 

ビュ――――――ン!

 

 

 

視界を一瞬で何かが通りぬけたと思うと突風が巻き起こった。

 

 

「な、何だ今のは…?」

 

 

車?いや、あの大きさは多分バイクだ、早すぎて見えなかったが…

 

 

 

「あんな速ぇのは見たことねぇ、何キロ出てたんだ?」

 

 

 

『240km/h』

 

 

 

「…」

 

 

「牛尾さん?」

 

 

「本部に連絡入れろ!今の奴捕まえるぞ!」

 

 

「えっ!?は、はい!」

 

 

 

~~~~~

 

 

 

「あわわわわ!!」

 

 

シャーリーのバイクは凄まじく速く、物凄い風圧を感じる、バイクに後ろ手で捕まっている状態では振り落とされそうだ。

 

 

「シャーリー、速い、速いって!俺落ちちまう!」

 

 

「あぁ゛?だったらちゃんとしがみ付け!」

 

 

「無茶言うな!」

 

 

「仕方ねぇな、俺の身体に掴まれ、死んでも離すな、てゆうか離したら死ぬからな」

 

 

「わ、分かった!」

 

十代はそう言って背中に抱きつき腰に手を回す、肩じゃないんですかねぇ…

 

 

「お、おい!後ろ!」

 

「んー?っげ!?」

 

 

ミラーで後ろを見たら大量のパトカーがファンファンと音を鳴らし追ってきている。

 

幸いこちらに追いつける程速くはないが交差点などを過ぎる度に横からパトカーが増える。

 

 

「おいおい!警察に追われてるぞ!」

 

「あんなにパトカーが来るなんて凶悪犯でも居るのかな?(すっとぼけ)」

 

「どう考えても俺たちだろ!」

 

 

現実逃避だよ…このままじゃ不味いな…

 

 

「更に加速すんぞ!」

 

 

「ま、まだ速くなるのか!?」

 

 

「いくぜ―――!」

 

 

 

 

~~~~

 

 

 

「野郎また加速しやがった…」

 

 

正直この辺じゃ最速の自信があった牛尾には中々ショッキングな出来事であった。

 

 

「ルートを予測して回り込ませろ!」

 

 

奴はもう逃げらんねぇ、しかし…

 

 

「あんなに急いで何処に行こうとしてたんだ?」

 

 

犯人は自分が追いかける前から速かった、スピード狂という考えもあるがそうとは思えなかった。

 

 

 

~~~~

 

 

 

「だぁ~~~!しつこい!」

 

 

迫ってくるパトカーは無くならない、振り切っても次々と別のが来る。

 

 

(なんでこんなグラ○フみたいなことに…)

 

 

※自分の所為です

 

 

「おい!?横から来る!囲まれるぞ!?」

 

「なぬっ!?」

 

 

こうなりゃさらに加速DA!

 

 

エンジンをさらに吹かすとメーターの数値が375と表示される。

 

 

(速度は375キロ、無茶苦茶速い!)

 

 

※この速度計はマイル換算であり実際は600キロを超えている、バイク最速である。

 

 

 

(意識が、飛びそう、デュエリストじゃなかったらやばい衝撃だ…)

 

 

だが、まだだ…Dホイールに乗る以上アクセルシンクロの境地まで辿りつきたい!このぐらいじゃまだ足りない!

 

視界の奥に何か見えたと思った瞬間すぐに通り過ぎる、たとえ何かが飛び出して来ても衝突する前に追い越すだろう。

 

 

「十…代…パトカーは…?」

 

 

「だ、大丈夫…振り切ったみたいだ!」

 

 

「た、助かったぁ…」

 

 

「十代!時間は!」

 

 

「あ、あと二分!」

 

 

「ギリギリだな、スパートかけるぞ!」

 

 

 

二人は警察を振り切り会場へ急いだ…

 

 

 

 

「クソッ!逃した!何だったんだ、あいつは!?」

 

牛尾が追った犯人の中で一番の異常者だ、時速200キロ以上、直線時は600キロで暴走するバイクなど見たことも無い。

 

 

「牛尾さん、カメラの映像持ってきました」

 

沢中がディスクを持ってくる、せめてどんな姿をしているか見てやらないと気が済まない。

 

 

 

「って何も見えねぇじゃねーか!」

 

 

超高速で走っていた為ぶれていたのか姿をよく確認することが出来ない。

 

しかも何やらバイクの周りが薄い膜のような物で覆われている。

 

 

「これは、音速の壁って奴すか?」

 

「さすがにそこまで速くは無かった、これはもっと別の何かじゃねぇか?」

 

「オーラ…とかすかね?」

 

「そんな訳あるか」

 

 

(待ってろよ、次こそは捕まえてやるからよぉ…!)

 

 

 

 

―――――――

 

 

《海馬コーポレーション》

 

 

受付を任された磯野は時計を確認する、そろそろ時間だ。

まだ来ていない受験生がいるが仕方ない、これも規則である。

 

 

「受付時間はもう終わりですね…片づけてください」

 

 

「待ってくれ―――ッ!!」

 

 

キキィ―――――ッ!グシャア!

 

 

「?!」

 

前方からバイクが近づき横に向きを変え強引にスライドし、車に激突して停止する。

 

廃車確定。

 

 

 

「イテテ、デュエリストじゃなかったら死んでた…」

 

「車壊しちゃったけどヤバくないか?」

 

「よし…バイクは無傷だ…元からボロかったしヘーキ平気、世界の為車は犠牲となったのだ…」

 

ここは海馬コーポレーションの駐車場、文句は彼らに言ってね?(責任放棄)

 

 

この主人公ガチクズである。

 

 

 

「なんですかあなた達は!ってシャーリー様!?」

 

 

「何だ磯野さんか、まだ受験の受付やってる?コイツ受験生なんだけど」

 

 

「俺、受験番号110番遊城十代!セーフだよね?」

 

 

つい先ほどまで110番をかけられる程の問題を起こした二人が到着し迫る。

 

 

「た、確かに…」

 

 

「よっしゃいくぞ十代!」

 

「応!」

 

「あ、ちょ…!」

 

 

そう言って二人はバイクで中に入っていく。

 

 

「せ、瀬人様に怒られる…!」

 

 

今頃中は突如入ってきたバイクでパニックであろう。

 

 

誰かの車も壊してしまった。

 

 

磯野は顔を青くして頭を抱えた。

 

 

 

――――――

 

 

 

「何やら騒がしいノーネ」

 

「何やらバイクで中に入ってきた者が居るらしいですね」

 

「何ナノーネ?最近の若い子は怖いノ~ヨ…」

 

「受験番号1番の試験が始まります」

 

「オオゥ、セニョール三沢デスーネ?エリ~トの卵デスーノ!」

 

 

試験官達は三沢の審査に移る。

 

 

 

 

受験番号1番のデュエルを皆が見つめている。

その中には119番の丸藤翔の姿もあった。

 

 

「お、やってるやってる!」

 

「ふい~怒られちゃったよ」

 

「バイクで中走ってたらそうなるって」

 

(なんすか?この二人?)

 

 

試験というピリピリした環境の中やけにのんびりとした二人が現れる。

 

 

一人は活発そうな少年、顔も中々悪くは無い。

 

もう一人は…

 

 

(キ、キレイな外人さんッス)

 

整った顔に艶やかな髪、そして汗をかいたのか胸元を大きく開けている為その特大サイズのそれが目に入る。

 

 

(デ、デカーイ!説明不要ッス!)

 

 

二人は仲良く話をしている、糞…リア充爆発しろ、いや落ちろ…。

 

 

 

「罠発動!破壊輪!」

 

 

試合を見ると一番の生徒が自分のモンスターを自壊し、ダメージを与えデュエルが終了する。

 

 

「へぇ~、あいつやるなぁ!」

 

 

「それはそうだよ。彼は受験番号一番、筆記試験で一番だった三沢君だよ?」

 

 

「へぇ、あいつが三沢かぁ、普通に男らしい顔立ちしてんのな」

 

 

「受験番号ってそういう意味だったのかぁ」

 

 

「そうだよ、僕なんか119番だから勝ったのに不安で不安で…」

 

 

「大丈夫、俺だって110番さ!」

 

 

「え?110番台の試験はもう終わったけど?」

 

 

「ええ!?」

 

 

 

 

 

(やはりセニョール三沢は素晴らしいノーネ…)

 

 

「すみません、もう一人ギリギリで来た受験生が居るのですが…」

 

 

「筆記試験順位~ハ?」

 

「110番です」

 

「フ~ンだ!ギリギリで来るナンーテなってないノーネ!そんなドロップアウトボーイは要らないーノ!」

 

「しかし一応間に合ったわけですし…原因は電車の事故ですし…」

 

 

サールティー ロイヤーリー タマリーエ パースティアラーヤー レースティングァー♪

 

 

クロノスの携帯から着信音が響く、こんな時に誰なのか?

 

 

Pi!

 

「モスモス?オウコーチョセンセェ?」

 

 

 

『電車が止まって遅れてきた生徒が居る様ですね』

 

 

ギクーリ!

 

 

『原因は彼ではないのですから試験はちゃんと受けさせてあげて下さいね?どうやら街のほうでも事件があったらしく町中の道路が封鎖、交通機関が軒並み停止状態にあります。そんな中間に合ったのですから試験を受けれなかったら可哀想です』

 

 

※彼らの所為です

 

 

 

(ぐぐぐ、地獄耳ナノーネ!)

 

 

「ワタシが直接試験を行うーノ!」

 

 

クロノスが体にデュエルディスクを掛けて試験官として向かう、デッキはもちろん自分のデッキである。

 

 

 

 

(あらあら、あの子大変ね)

 

その様子を見ている一人の試験官が心の中で呟く。

 

とは言え彼が負けるとは思えない、彼は自分のもう一人の弟なのだから…

 

 

(それにしても、女の子と一緒に来るなんて…中々隅に置けないわね。あの子ももうそうゆう歳なのね…。)

 

 

立派な男に育ち自分に結婚相手が見つからなければ、と密かに考えた事もある故に姉替わりとしては中々ショックである。

 

 

それにしても自分の外見は中々に美人だと自覚しているが何故モテないんだろう?

最近弟にその話をしたら苦笑いをするだけだった。解せぬ…

 

 

 

 

「ふぅ…」

 

「お前中々やるなぁ!多分受験生の中じゃ二番目くらいに強いぜ!」

 

 

「ん?」

 

 

『受験番号110番遊城十代君、試験を開始します』

 

 

「お!じゃあ行ってくるぜ!」

 

「待ってくれ、僕が二番なら一番は誰だい?」

 

「そりゃあもちろん俺だぜ!」

 

 

「なっ…!」

 

 

そう言って十代は試験に向かう

 

 

「なんであんなに自信あるんすか?彼、そんな強いんすか?」

 

 

筆記110番であんな自信を見せる十代に疑問を浮かべる翔。

 

 

「ああ、あいつは強いぜ。受験生の中では間違いなく最強だ。いずれはこの時代最強クラスのデュエリストになる、デュエルキングの武藤遊戯と肩を並べるほどにな!まあ、今は俺の方が強いがね!」

 

 

ドヤァァァァァァァ!

 

 

(なんだろ…このバカップルは…)

 

べた褒めすぎて呆れてしまう、そんな訳ないじゃん…。

 

 

「なんと…それ程までに、ならその実力を見せてもらうか」

 

 

三沢君は三沢君で真面目に捉えてるし…、バカップルの言う事真に受けない方が良いっすよ…

 

 

 

 

 

 

(うーん!遂にこの時が来た!まさか伝説の始まり、第一話のデュエルが生で見られるなんて!)

 

 

初めて見たときは融合とかwwwって馬鹿にしてたけど最終的にがっつりハマったなぁ!

 

融合と言えば十代ってくらいの感覚だからなぁ…まぁ5D's程では無いが…バイクに慣れれば他も大体何とかなる。

 

 

「頑張れよー!じゅうだーい!」

 

「おーう!」

 

 

十代に声援を送ると周りが一斉にこっちを見た。

あっすみません、大声だして…。

 

 

なお、睨まれたのは殆ど十代の模様…。

 

嫉妬の黒いオーラが目に見える…。

 

 

「うぐぐ…」

 

なぜか翔くんからもオーラが見える、なんでや。

 

 

 

まあそのあとの結果はお察し、十代がフィールド魔法の『摩天楼 -スカイスクレイパー-』でパワーアップしたフレイム・ウイングマンで見事に古代の機械巨人を倒しデュエルに勝利した。

 

 

「凄い…」

 

 

懐かしい光景である、この世界で初めて見たデュエルもこうだったがやっぱり十代と言えばこれだよなぁ、脳内でBGMが流れる程見たからな。

三年の時のクロノス先生とのデュエルは思わず涙が出てしまった位だ…やばい思い出したら涙出てきた。

 

 

 

(うわぁ…彼氏のデュエル見て泣いてる…)

 

(くそぅ…彼女に試験の結果を喜ばれて妬ましい!)

 

 

なんか翔や男子に見られてるな…、恥ずかしいお…。

 

なぜかそのあと十代が睨まれてるし…、何やねんお前ら。

 

 

 

 

~~~~~

 

 

 

 

「いや~勝てて良かったぜ~!」

 

「ああ!最高責任者のクロノス先生に勝ったんだ、合格間違い無しだろうな」

 

 

これで受からなかったらクロノスの沽券に係わるからな、嫌でも合格にしなければならないのだ。

 

 

 

 

「待てぇ!」

 

「ん?なんだ?」

 

 

見ると一人の少年が立っている。

 

 

「何だお前?」

 

「僕は初心守だ!皆が緊張しながら試験に臨んだってのに遅れて来た挙句に彼女といちゃいちゃしやがって!ムカつくんだよ!」

 

 

「俺は彼女じゃないんだが…」

 

「言いたいことが分かんないんだけど?」

 

 

「お前みたいに受験を舐めてる奴が合格して、本気で挑戦しに来た僕が落ちるなんて許せないんだよ!」

 

 

 

成る程、試験で駄目で落ち込んでた時に十代が来て、見事に勝利して合格切符を手にしたのが許せないのね…。

 

 

「俺だって本気だったぜ?だからクロノス先生に勝てたんだ」

 

 

「僕が本気じゃ無かったっていうのか!」

 

 

「そんなこと言ってないだろ…それにまだ落ちたって決まったわけじゃないだろ?」

 

 

「うるさい!デュエルだ!せめてお前を倒さないと気が済まないぜ!」

 

 

なんかめんどくさいのに絡まれたな、十代。

 

まぁ、デュエルと言われれば喜んで受けるかもしれないが…

 

 

「しょうがないなぁ、まあデュエルしたいなら受けて立つぜ!」

 

 

「ちょっと待て~い十代」

 

「え?何だよシャーリー?」

 

 

「そのデュエル俺が受けてもいいか?」

 

 

目の前であんなデュエルを見せられたんだ、ボルテージが最高潮に達してデュエルがしたくてしょうがない。

 

俺もデュエルしてぇ!

 

 

「ええ?挑まれたのは俺だぜ?」

 

 

「いいだろ~?十代のを見てから体が熱くなって興奮しっぱなしなんだ、したくてしたくてたまらないんだよ?」

 

「なんか言い方変だぞ…」

 

「おい!俺を無視して盛ってんじゃねぇぞ!」

 

 

おろろ、怒られちゃった。

 

 

「いやあ、実はコイツがお前とデュエルしたいなぁって言ってきたんだよ」

 

 

「な、なんだと…!舐めやがって、僕如き自分で戦う価値も無いって言うのか!」

 

「そんなこと誰も言って無いだろ…ほら、相手は俺と戦いたいみたいだし下がれ下がれ」

 

「やだやだ!デュエルしたい!…こうなったらどっちがあいつと戦うかデュエルで決めさせてやる!」

 

「え~?しょうがねーなぁ…」

 

 

「「デュエル!」」

 

 

「僕を無視するな~っ!!」

 

 

無理やり勝負を挑んだ筈が二人で何時の間にか戦って自分は蚊帳の外である。

 

 

 

 

「待ちな!」

 

 

「「「誰だ!?」」」

 

 

女の声に振り向くとそこには目つきの鋭い女が立っていた、仲裁に来たのかな?

 

 

「なんだお前は!」

 

 

守くんの知り合いでもないらしい。

 

 

「お、おい!あれジャッカル岬じゃねぇか!?」

 

 

「中等部で一番の問題児のあいつが入学試験なんかわざわざ見に来てたのか?」

 

 

ジャッカルさんじゃないですか、TFのキャラがなぜここに?

 

※守くんもです

 

 

 

「退屈凌ぎに試験を見に行ってみたら舐めた野郎どもが居てなぁ!一辺ぶちのめしてやらねぇと気がすまねぇって思っていた所だ」

 

 

「へぇ、失礼な奴も居たものですね」

 

 

「テメーらの事だよ、このバカップルが!」

 

 

誰がバカップルですか人聞きが悪いことを…

 

 

「そんな変な事をしてたつもりは無いけどなぁ?」

 

 

なんかしてたっけ?

 

 

「客観的に見ればキミ達は遅れてきた(しかもバイクで)上にピリピリした雰囲気の中空気も読めず騒いでいたように見えていたと思うぞ?」

 

 

「試合前の黄色い声援や試合見てキャーカッコイーって涙流してたのは独り身の人間的には正直見ててイラッとしたッス」

 

 

三沢君、翔君、居たんだ…

 

 

 

 

「認めねぇ…テメー見てぇのが本校生なんて…テメーらまとめてぶっ倒してやるよ!覚悟しろ!」

 

 

「おい!あいつの相手は僕がやるんだぞ!」

 

 

「何言ってんだ!俺がやるっつったら俺がやんだよ!すっこんでろ!」

 

 

「な、何だこいつ…後から来たくせに…」

 

 

 

あっちはあっちで揉めてますなぁ…

 

ふーむ、俺も十代もデュエルしたい、あの二人もデュエルしたい、なら…。

 

 

 

「タッグデュエルだな」

 

 

「「「は?」」」

 

 

二人が言い合いを止めこちらを見ている。

 

十代もこっちを向く。

 

 

「お前ら二人とも俺たち二人にムカついてんだろ?だったら両方まとめてかかって来い、俺ら二人で相手してやんよ」

 

 

挑発染みた口調でまくし立てる、うまくいけばこれで展開が先に進むはず。

 

 

「ああ゛?なんで俺がこんなのと組まなきゃなんねーんだよ?こんな足手まといいらねー!それなら一人でやってやるつーの!」

 

 

「な、なんだとっ!?」

 

 

「ま、いやならそれでいいけどね。俺と十代が組んだらお前らなんかには絶対負けないんだけどな~?」

 

 

胸を張り、顎を持ち上げて人を心底馬鹿にした表情で言ってやる。煽りスキルはデュエリストの必須スキル。

 

 

案の定二人は顔を真っ赤にして反論してきた。

 

 

「てめぇ!上等だ!足手まとい一人ぐらいどうって事ねぇ!ぶっ潰してやんよ!」

 

 

「誰が足手まといだ!みんなして人を舐めやがって…!やってやんよ!」

 

 

「よく分かんないけど俺シャーリーとタッグ組むのか?すっげー面白そうだぜ!」

 

 

 

良し!了解は取ったぜ!

 

 

 

「ルールはどうする?」

 

 

「タッグならライフは8000だ、手札とデッキは別、フィールドと墓地(あと除外ゾーン)は共通、お互いのプレイヤーが一ターンずつ受け持ち、自分の番が終わって相手のターンが終わったら次のターンは相方がプレイすることになる」

 

 

ジャッカルさんが説明してくれる、意外と紳士。いや淑女か?

 

 

つまるところタッグフォースルールである。

 

 

「最初のプレイヤーは攻撃できない、フィールドを分けてる場合は全員一ターンは攻撃出来ないが今回はフィールド共通の為後攻のタッグは最初から攻撃出来る!」

 

 

「最悪相方と相手次第じゃ自分のターンが来る前に負ける可能性があるのか…」

 

 

「さらに手札から発動する効果カード(例.オネスト、ゴーズなど)は自分がそのターンの担当じゃなくても条件さえ合えば使用できる!ただし変に割り込めばタイミングを逃したりする可能性もある!」

 

 

成る程ね、タッグ要素が強くなってるわけか…

 

 

「カードを効果で手札やデッキに戻す場合は具体的な指定が無い限りそのターンのプレイヤーの手札やデッキに戻る!」

 

 

タッグフォース最強のバウンスが出来る訳か…、使用条件を満たせない相方の方にカード戻したりしたなぁ…。

相方に戻してしまえば二ターンはそのカードは使えなくなるわけだ、バウンスをする際は気を付けよう。

 

 

 

「手札や伏せカードは相方であろうと見る事は出来ない、だが自分のターンが来たとき相方が伏せたカードを見ることは出来る!」

 

 

「成る程~」

 

 

十代ホントに分かってるのかな?

 

 

 

「どうだ分かったか!」

 

「チュートリアルお疲れ様です」

 

「うるせえよっ!!」

 

 

ジャッカルさんは割と勝負に関しては真面目なのね、関心した。

 

 

 

「ターンの順番はどうする?」

 

「俺は二番目でいい、後攻1ターンでぶちのめしたい気もするが先行になっちまったら目も当てられねぇ。てめぇがヘマしなければ俺が倒してやんよ」

 

 

ジャッカルさん余裕の発言である。

 

 

「良いだろう、先に僕がやらせてもらうぞ!」

 

 

「俺たちはどうする?」

 

 

「十代はどっちがいい?」

 

 

「先!!」

 

「だろうね」

 

 

知ってた。

 

 

「先行後攻はどうする?」

 

 

「ただジャンケンで決めるのも面白くねぇ、全員でモンスターを一枚見せて攻撃力の合計が高いタッグの側からスタートする、どうだ?」

 

 

「あえて弱いカードを出して後攻を取りに行ける訳か」

 

「そういうこった、強いモンスターや特徴が強いモンスターを出せばその分相手にデッキの特性が読まれやすくなる可能性が高いがあえて相方の為に特徴的なカードを出してもいいかもな」

 

 

「相方のデッキの特性を知るチャンスでもあるわけだな!」

 

 

「ふーん、面白いルールだな」

 

 

「よーしいくぜ!せーの!」

 

 

ジャッカル岬 可変機獣 ガンナードラゴン ATK 2800

 

初心守 戦士ダイ・グレファー ATK 1700

 

十代 ハネクリボー ATK 300

 

シャーリー 幽鬼うさぎ ATK 0

 

 

TFチーム ATK合計4500

 

主人公チーム ATK合計300

 

 

 

「真面目にやった俺が馬鹿みてーじゃねぇかっ!!」

 

 

ジャッカルさんは真面目だなぁ…。

 

いや、後攻でいいかなって思ってたし…、でもこれで順番が決まったね。

 

 

ターン順は

 

 

守→十代→ジャッカル→シャーリー、以後ループだな。

 

 

十代のターンから攻撃出来るな、頑張ってくれよな。

 

 

「よーし、じゃあ始めようぜ?」

 

『準備はよろしいですかな!!』

 

「「「「うおっ?!」」」」

 

 

突如として現れたサングラスのオジサンに驚く一同

 

 

「って磯野さんじゃん、どったの?」

 

「瀬人様から伝言が有ります、『ふぅん、面白い。お前のデュエルに興味がある。なので勝ったら社内でのDホイール乗り回し、街での暴走運転の事は不問にしてやる、ただし負けたら分かっているな?』と…」

 

 

 

やっぱ今日の事バレてるー!?

 

分かっているな?って分かんねーよ!でもきっとろくでもない事なのでこの試合絶対に負けられなくなった…

 

 

 

「先ほどの話は聞いていました、この試合はバトルシティでも審判をしていたこの磯野が務めさせていただきます、私が居る限り不正は許しませんのでそのつもりで!」

 

 

磯野さんがサングラス越しでもわかるくらいにこちらを見ている、くれぐれも変なカード使うなよ?って目をしてる、シンクロとかは使わねーよ!

 

 

今回使うのはあのデッキだからな…

 

 

「準備はよろしいですかな?それでは…デュエル開始ィィィィーーーー!!」

 

 

「「「「デュエル!」」」」

 

 

 

守&ジャッカル L8000

 

 

十代&シャーリー L8000

 

 

 

 

「始まったか…」

 

 

(彼女は自分の事をクロノス試験官を倒した彼より強いと言っていた…、その実力見せてもらうぞ…!

 

 

 

「亮、彼またデュエルしてるわ、相手はジャッカル岬さん…中等部女子では中々の実力よ」

 

「そうか、あっちの子は中等部の学生では無いようだな。せっかくだから見て行くか」

 

 

 

「万丈目さん、あいつまたデュエルしてますよ!」

 

「ほう?相手はジャッカルか、クロノスを倒した奴ならあのゴリラ女が負ける姿を見れるかもしれんな。クロノスを倒したのはまぐれか確かめさせてもらうぞ」

 

 

 

ここは海馬コーポレーションの出入口、三沢達以外でも受験生や見学組の大半がこのデュエルを観戦している。

 

 

 

 

 

 

 

「トホホ…負けてしまったノーネ…」

 

 

自分がよりによってあのようなドロップアウトボーイに負けるなんてとクロノスがガックリとしている。

 

 

(ワターシが負ける所は受験生及びに観戦に来ていた在校生&進学組に見られていたノネ…)

 

 

これで彼を落としたら自分に勝つことは受験に受かる程の価値があることではないと言ってしまう事と同義である。嫌でも合格にしなければならない。

 

 

 

「クヤシ~ノ、アドリア~ノ、ペペロンチ~ノ!ってアラー?」

 

 

何者かが出口の所でタッグデュエルをしている、片方は今考えていたドロップアウトボーイ、バイクで入ってきたというマナーのなってない女である。

 

 

(相手の方は…あのダメダメプレイングの100番君ナノーネ、もう一人は…ヤヤッ!?ジャッカル岬ナノーヨ!)

 

 

中等部から送られてきたブラックリストの中に乗っていた最重要危険人物である。

 

 

ジャッカル岬は…いわゆる不良のレッテルをはられている…

 

ケンカの相手を必要以上にブチのめし、いまだ病院から出てこれないヤツもいる…

 

イバルだけで能なしなんで、気合を入れてやった教師はもう2度と学校へ来ない。

 

料金以下のマズイめしを食わせるレストランには、代金を払わないなんてのはしょっちゅうである。

 

あまりの素行の悪さに本校高等部への進学が出来ないとされたほどだ。

 

 

 

(なにやらとんでも無い事になってキターノ…)

 

 

「どうかしましたか?クロノス先生?」

 

 

試験を終えた教師の一人が話かけてきた

 

 

「アレナノーネ」

 

 

「っ!あれは…」

 

 

十代とそのガールフレンド、その二人がタッグを組んでデュエルをしようとしている。

 

(中々面白い事になってるわね…ちょうどいいわ、貴方が十代に相応しいか見極めてあげるわ)

 

姉としてこの一戦は見過ごせなくなった。

 

 

 

幾多の人間の注目を集め、いまデュエルが始まる…




プトレマイオス禁止じゃないですか!やだ――――!


うさぎのシク当たったからいいし…。

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