投稿が遅れてすみません。
今回ついに渓流の異変の正体が分かりますよ!
3rdでは出てきませんでしたが……
気を取り直して本編どうぞ!
「……なぁ、ユーカ。確かに変な感じがしないか?」
渓流に着いてトールは渓流の微妙な変化を感じた。
「えぇ……そうね。なんと言うか静かすぎる気がするわ」
トールと同じことを感じていたユーカはその問いに応える。
「さぁ、今回の依頼者の主人を助けに行くぞ」
「そうね、行きましょう」
そう言葉を交わすと二人はエリア2に向けてベースキャンプを出発していった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
二人はフレイが落ちたであろう場所に着くと大声でフレイの名を叫んだ。
「フレイさーん!大丈夫ですかー!」
トールの呼び掛けに応じる者はいない。
「……なぁ、ユーカ……フレイさんは生きてると思うか?」
「なっ!?トールなにバカな事言ってるの!?」
「すまん、言い方が悪かった。この高さから落ちてケガしないで済むと思うか?」
「それは……」
あり得ない、とユーカは思った。例え沢山の狩りで体を鍛えていたとしてもこの高さ、更にゴツゴツした岩肌だと、多少のケガを負っている可能性が高い。
ましてやエリア3の橋とは違い、着地する場所の足場の状態が分からない。
「多少のケガを負っている可能性があることは覚えていた方がいい……ってこと?」
「あぁ、そう言うことだ」
そんな時だった。二人の上を大きな影が通った。
「「!!」」
二人はその影の正体が飛竜だと気付くと背負っている武器、トールは『王牙刀【伏雷】』を、ユーカは『暴砂剣シムンシアル』を構えた。
二人が構えるのを待っていたように飛んでいた黄金に輝く飛竜・リオレイア希少種が二人の前に着地した。
「来たぞ……」
「わかってるわよ……」
『グオォォォオッ!!』
二人に気付いたリオレイア希少種は咆哮をすると二人に向かって突進しはじめた。
(父さんの言う通り繁殖期の可能性が高いな……気を付けないとな)
トールは向かってくるリオレイア希少種の側面に回避し、ユーカはトールの反対側に回避した。
そして、突進後の隙を狙い、二人はリオレイア希少種に攻撃を仕掛ける。
「オラッ!」
「ハァッ!」
二人に攻撃を受けたリオレイア希少種はトールに攻撃の矛先を向けると、二歩ほど後ろに下がり、空中で体を回転させ反撃を行った。
「うぉっ!?サマーソルト攻撃か!」
攻撃の前兆を見極めていた二人は範囲からずれる事で攻撃を回避した。サマーソルト攻撃を終えた金火竜は着地をしようとする。それを好機だと思ったトールは王牙刀を構えながら金火竜を斬りにかかる。
しかし、リオレイア希少種は着地しようとはせず、空中でもう一度サマーソルトを行った。
「んなっ!?」
尻尾の攻撃を受けたトールはその反動で吹き飛ばされた。
「クッ……んな技あんなかよ……」
トールは毒を回復回復するためにアイテムポーチから解毒薬を取り出そうと動きを止めた。
リオレイア希少種はその隙を逃さず、トールに飛びかかった。
(マズイ……肥やし玉を……)
「トール!鼻を塞いどいて!」
拘束から逃げられないトールの代わりにユーカがリオレイア希少種に向け肥やし玉を投げつけた。
『グオォォォ……』
余りの臭いで拘束を解いてしまったリオレイア希少種の頭にユーカは抜刀斬りを喰らわせた。
「トール!早く解毒を!」
「あぁ……」
トールはアイテムポーチから解毒薬を取り出し、それを飲み干すと体から毒が消えるのを感じた。その後、アイテムポーチから回復薬グレートを取り出すとそれも飲み干した。
「今のは助かった……ありがとなユーカ」
「どういたしまして……っとくるわよ」
肥やし玉をぶつけられ、苛立っているのかリオレイア希少種は距離を詰めるように突進で近付いてきた。
「真っ直ぐ来ると良い標的だぜ?」
トールはそう言うと持っていた閃光玉を投げる。
トールの投げた閃光玉は突進しているリオレイア希少種の目の前で眩い閃光を放った。
『グオォォッ!?』
閃光により、視界を奪われたリオレイア希少種はその場に立ち止まると辺りに火炎ブレスを放ち続ける。
しかし、二人はブレスを放ち終えたあとを狙い確実にリオレイア希少種の足に斬撃を与えていく。その痛みに耐えられなくなったのか、リオレイア希少種はバランスを崩しその場に倒れ込む。
トールはリオレイア希少種に鬼刃斬りを喰らわせる。ユーカは肉質が柔らかく、弱点である頭部に溜め斬りを喰らわせていく。
「オラッ!」
トールが二度目の鬼刃大回転斬りを喰らわせた直後、リオレイア希少種は体勢を立て直すと、とても大きな咆哮をあげた。
「こりゃ夫呼ばれた可能性が高いぞ」
「そうだったら来るまでの間にアイツに深手を与えるしかないでしょ!」
ユーカはそう言い、リオレイア希少種に向かって走っていく。
「やれやれ……なら俺もやるか」
トールはアイテムポーチから落とし穴を取り出すとそれを自分の足元に設置した。落とし穴は地面に置いた瞬間にトラップツールが作動し落とし穴を作り上げた。
「ユーカ!リオレイアをこっちに誘導してくれ!」
「了解!」
トールの指示を受け、ユーカは武器を納めると、リオレイア希少種トールの元に誘導する。
そして……
『グォオォオォッ!』
リオレイア希少種を落とし穴に落とす事に成功した二人は身動きの取れないリオレイア希少種に攻撃を与え続ける。
「ハァッ!」
ユーカの最大まで溜めた強溜め斬りがリオレイア希少種の頭に直撃すると、リオレイア希少種の頭についている鱗が数枚ほど剥がれ落ち、顎下の甲殻が壊れた。
「ユーカ!もう落とし穴が持ちそうにない!少し離れろ!」
トールがそう言った直後、リオレイア希少種は落とし穴から脱出すると、トール達に背を向け足を引きずりながら逃げて行く。
「ユーカ!ペイントボールを!」
「はい……よっと!」
ペイントボールがリオレイア希少種の体にぶつかると強烈な臭いと色がリオレイア希少種に付着した。
二人はその臭いを追いかけて行った。
トールはリオレイア希少種を追いながら考えていた。
(なんでリオレウス希少種は助けに来なかったんだ?)
トールのその疑問はとあるモンスターとの接触で晴れる事になる。だが最悪の意味で……
◇◆◇◆◇◆◇◆
「ハァ……ハァ……キャラメルは無事に逃げれたかな……」
エリア2の崖から落下したフレイであったが運良く木の枝の上に落ち大ケガを負うまでには至らず、気絶だけで済んでいた。
しかし、落下の際に腰に着けていたアイテムポーチを何処かに無くしていた。
「はぁ……地図を無くすなんて……ここがどこのエリアか分からねぇよ……」
愚痴を漏らしながらフレイは草木を掻き分けながら進んで行くと広い場所に出た。
「お……広い場所に出たぞ。ここから適当に移動すれ……」
ズシン……ズシン……
地響きが聴こえてくる。
それはどんどんフレイのいるエリアに向かって来ているように大きくなっていく。
「何なんだよ……一体」
フレイが辺りを見回すと大木の近くに一つの黒い影が現れた。
その影は何かをくわえているように見えた。
「ん?良く見えないな……」
そう思いその黒い影を見ていると日の光が枝の隙間なら射し込み、その黒い影の正体が明らかになった。
「な……なんだよ……あのモンスターは!?」
そこにいたのは渓流では今まで確認される事のなかった獣竜種……
(あんなモンスターがいるだなんて聞いてねぇぞ!?)
イビルジョーはくわえていたリオレウス希少種の死体を地面に放り投げるとその死体を喰らい始めた。
そして、リオレウス希少種を食べ終えたイビルジョーは全身の筋肉を隆起させるとフレイが今までに体験したことのないような大きな咆哮をあげた。
その咆哮は脳に響くとても嫌な音である。フレイの体は危険を告げていた。
あのモンスターは危険だ、と。
(ここはアイツが消えるまで隠れてないと……)
しかし、フレイがそう考えている内にイビルジョーは何かを察知したように別のエリアに向かって走っていった。
(何だったんだ?アイツは……)
ついに出てきましたイビルジョー……
私は正直言うと苦手です。貫通矢だと楽しいんですけどガンナーは脆い……
活動報告【7回目】でアンケートを行っているので気になる方はお願いしますね。